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所長ごあいさつ

競争政策研究センター所長(一橋大学大学院経済学研究科教授)

岡田 羊祐

略歴

CPRC発足十周年を迎えて

 競争政策研究センター(CPRC)は、2013年6月に発足から十周年を迎えました。鈴村興太郎初代所長及び小田切宏之前所長による力強いリーダーシップの下で、また熱意あふれるCPRC歴代事務局の御尽力により、法学者・経済学者・実務家による「三者協働」を原則とする共同研究の成果が数多く積み上げられてきました。三者協働の原則とは、第一に、公取委職員がアカデミアとの共同研究に参画する機会を提供することによって、公取委事務総局の理論的基盤の向上を図ること、第二に、アカデミアに対して現実の政策課題に取り組んでいる職員との協同を通じて意識と感覚を先鋭化する機会を提供すること、そして第三に、競争政策の理論的基盤として重要な経済学と法学のアプローチの違いを克服し、共通の言語で討議できる基盤を作り上げていくことです。
 この十年、日本経済を取り巻く環境は、市場のグローバル化、新興国の台頭、情報通信技術の発展、知的財産紛争の増大、FTAやTPPなどの地域統合の動きによって、大きく変貌してきました。これに伴い、競争政策の直面する課題も一層複雑なものになっています。例えば、グローバル市場における法執行の射程に、日本の事業者のみならず、諸外国の政府・企業も含めた多様なプレイヤーを適時に組み入れていくことが求められるようになっています。また、政府の庇護の下で急成長した国有企業に対して、新興国など他国・地域の執行機関と連携しつつ、どのように競争法を適用すべきかが問われるようになってきました。さらに、クラウド・ビジネスにみられるように、事業者の立地や国境がますます曖昧になりつつある中で、法執行や立証・手続の在り方が国際的な基準に照らして評価の対象とされる場面が増えるものと予想されます。
 このような環境変化の下で、競争政策の基本的な考え方を理論的に整理し、個別の審判決事例から規範的・普遍的なルールを抽出することは、難渋かつ長いプロセスを要する地道な作業とならざるを得ません。また、執行機関の立場のみならず事業者の立場からみても、十分に合理的かつ透明性のあるルールが形成されることが,内外から強く求められる場面も増えていくことでしょう。
 これらの課題に対して、既に法学者や実務家による重厚な研究の蓄積があることは十分に承知しつつも、さらにCPRCが経済学を活用しつつ研究する意義とは何でしょうか。また、三者協働の場を公取委内に設けて、日常業務から一定の距離(実はこの距離感をどう取るかが難しいところなのですが)を保ちつつ研究を行う意義とは何でしょうか。それは以下の三点にあると考えます。
 第一の意義は、経済分析を活用することによって、日本の競争政策の普遍性と特殊性を浮き彫りにできることです。経済学の分析ツールはほぼ世界共通です。これこそが経済分析の強みであり、世界の競争当局が経済学を重視しつつある理由でもあります。日本の法執行を経済学の視点から改めて整理し直すことによって、世界の法執行との共通点や相違点を一層明確にすることができます。これによって日本の競争政策の直面する課題を抽出して、ベスト・プラクティスを世界に向けて発信することも可能となるでしょう。
 第二の意義は、独占禁止法の執行における違法性の判断基準の明確化や合理的なガイドラインの策定など、実務的な課題に対して寄与できることです。特に、違法性判断の前提となる事実認定について、その妥当性を改めて検証することは重要な研究テーマとなります。これは従来の判例研究では重視されてこなかったポイントだと思います。もちろん、公取委の審査の現場では詳細な事実関係が十分に把握された上で法執行されているものと信じておりますが、我々外部の研究者には、どの事実が重視されどの事実が重視されなかったのかという点について十分に窺い知ることはできません。事実認定の妥当性や事実の間に存する因果関係を見極める上で経済分析は極めて有効なのですが、残念ながらこのような観点から個別事件を分析した研究は日本では必ずしも多くありませんでした。この点で、CPRCの活動に大きな期待が寄せられているといってもよいでしょう。
 第三の意義は、実務家・法学者・経済学者の交流拠点となるプラットフォームを提供することです。異なるディシプリンに基づく人々が相互に理解し合うことはとても難しいことですが、この十年にわたるCPRCの持続的な活動が、少なくともこれら三者の「心理的障壁」を取り除く上で、大いに貢献してきたことは間違いありません。
 最後にこの場を借りて、これまでにCPRCに御支援を頂いた全ての方々に心より感謝申し上げるとともに、今後とも三者協働の成果が高まりますように関係各位のますますのお力添えを切にお願い申し上げる次第です。

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