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第16回ワークショップの概要

第16回ワークショップの概要

 第16回ワークショップが12月3日(金曜)に開催されました。報告等の概要は以下のとおりです(かっこ内は担当客員研究員及び研究員を表す。)。

(1)「ネットワーク外部性とスイッチングコストの経済分析」の中間報告
 (慶応義塾大学経済学部助教授 田中辰雄 氏)
 (東京大学先端科学技術研究センター助手 矢崎敬人 氏)
 (公正取引委員会競争政策研究センター研究員 村上礼子 氏)

 平成16年度の共同研究の一つである本研究では,ルータやOS市場を対象とし,独自に収集したユーザー個票を用いてネットワーク外部性とスイッチングコストを分離して定量的に分析することを中心とした研究を行っています。今回のワークショップでは,これまでに収集したデータを使って得られた暫定的な結果をいくつか示しました。
 これに対して,ネットワーク外部性・スイッチングコストそれぞれについて, 経済厚生の観点からの分析と競争政策的インプリケーションの提示にまで踏み込むことが望ましいこと,スイッチングコストに関する競争政策の在り方には特に議論が多いことなどが討議されました。

(2)「株価イベント分析の企業結合分野への活用とその課題」
 (元公正取引委員会競争政策研究センター研究員 深町正徳 氏)

 競争政策研究センターの共同研究報告書「企業結合の効率性と市場への影響に関する経済分析」を基に作成された3本のDP(CPDP11-J~CPDP13-J)について,執筆者から,株価イベント分析を企業結合分野へ適用する場合の考え方や課題等に焦点を当てて報告が行われました。
 これに対して,米国の株価イベント分析の先行研究においてその存在が仮定されている情報効果(企業結合当事者が効率性の向上を達成すると予測される企業結合について,その計画が公表された時点で,ライバル企業も将来同様の企業結合を行い効率性を向上させるとの予測の下に,ライバル企業の株式が購入されるとの効果)の信憑性や,分析の前提としている経済モデルの妥当性等について討議が行われました。

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