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第19回ワークショップの概要

第19回ワークショップの概要

 第19回ワークショップが3月18日(金曜)に開催されました。報告等の概要は以下のとおりです(かっこ内は担当客員研究員及び研究員を表す。)。

(1)「ネットワーク外部性とスイッチングコストの経済分析」に係る報告
 田中辰雄(競争政策研究センター客員研究員・慶應義塾大学経済学部助教授)
 矢敬人(競争政策研究センター客員研究員・東京大学先端科学技術研究センター助手)
 下津秀幸(競争政策研究センター研究員)
 村上礼子(競争政策研究センター研究員)

 平成16年度の共同研究の一つである本研究では,ネットワーク外部性とスイッチングコストが競争に与える影響を実証的に明らかにすることを主たる目的としています。今回のワークショップでは,最終報告として,OS市場・ネットワーク機器市場・IP電話市場についての分析結果が報告されました。さらに,ネットワーク外部性が競争を制限している場合の法的な対応について,経済学・法学・実務の融合を図りながらこれまで積み重ねてきた議論の成果も報告しました。
 法的な対応については,立法論の観点からより望ましい整理がありうるという指摘がありました。また,今後,開発インセンティブと競争促進のバランスに関する研究につなげていくことについては,政策的に極めて重要な問題であるので慎重に進めることが望ましいという意見がありました。

(2)「百貨店業における特定の不公正な取引方法の見直し」について
 粕渕功(公正取引委員会事務総局経済取引局取引部企業取引課長)

 公正取引委員会は,大規模小売業者による納入業者に対する優越的地位の濫用行為を規制する基本的ルールとして「大規模小売業者による納入業者との取引における特定の不公正な取引方法」を告示により新たに指定するため,3月10日にその原案を公表し,現在,広く一般からの意見を募集しており,また,今後,公聴会を開催することとしています。今回のワークショップでは,新たな告示を制定する必要性,規制対象となる事業者の範囲,禁止行為の内容等について報告がなされました。

 これに対して,大規模小売業者による優越的地位の濫用行為に対する公取委の過去の運用状況や,優越的地位の濫用行為に対する規制の在り方等について議論がなされました。

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