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(平成16年度:事例6)株式会社エディオンによる株式会社ミドリ電化の株式取得について

第1 本件の概要

 本件は,中国・四国・九州地方を中心に家電小売業を営む株式会社デオデオと中部地方を中心に家電小売業を営む株式会社エイデンの2社を統括する持株会社である株式会社エディオンが,平成17年4月に,株式交換により,中部・近畿地方を中心に家電小売業を営む株式会社ミドリ電化を子会社化することを計画したものである。
 本件の関係法条は,独占禁止法第10条である。

第2 家電小売業の概要

1 家電小売業者の業態

 家電製品を取り扱う小売業者には,家電量販店,地域電気店,大型スーパーやホームセンターなどが存在する。
 家電量販店は,情報家電,AV家電,生活家電等の家電製品を総合的に取り揃えるとともに,最新機種・高級機種から普及機種までを幅広く取り扱い,価格訴求型の販売スタイルをとっている。
 一方,大型スーパーやホームセンターなどの家電コーナーは,販売額が小さく,取扱商品も普及機種が中心となっている。地域電気店も,品揃えが限定されている。

2 家電小売業の市場状況

 家電小売業の市場規模は約8兆円であるが,家電量販店の販売額が家電小売市場のほぼ半分を占めている。
 売上高が多い家電製品とされる5品目(テレビ,ビデオ,冷蔵庫,パソコン及びエアコン)について,消費者物価指数の推移をみると,当該5品目のすべてで生鮮食品を除く総合消費者物価指数よりも大幅な価格の下落傾向があり当該業界においては激しい価格競争が行われている。

第3 独占禁止法上の考え方

1 一定の取引分野

(1) 役務範囲

 家電小売業者としては,家電量販店のほか,地域電気店や大型スーパーやホームセンターの家電コーナー等が存在するが,(1)家電量販店が情報家電,AV家電,生活家電を総合的に取り揃えるとともに,最新機種・高級機種から普及機種までを幅広く取り扱っているのに対し,家電量販店以外の家電取扱店は品揃えが限定されており,家電小売店として果たしている機能は家電量販店と異なると認められること,(2)当事会社は家電量販店を競合相手と認識しており,ユーザーたる一般消費者の購買方法からも家電量販店の一義的な代替先は他の家電量販店であると考えられることなどから,家電量販店における家電の小売販売を一定の取引分野として画定した。

(2) 地理的範囲

 家電量販店のユーザーである個々の消費者にとっては,通常,特定の地域の家電量販店間にしか需要代替が生じないと考えられることから,地理的市場は個別店舗ごとに画定されるのが適当である。
 消費者の買い回り範囲,当事会社が価格調査を行う範囲等から,個別店舗ごとの商圏が画定されるところ,店舗から半径10キロメートル程度の範囲を基本とし,幹線道路の状況などの地理的条件や競合店の分布等の影響を考慮して,地理的市場を画定した。

2 市場の状況

 当事会社間に競合関係がある中部地方において,前記で画定した地理的市場内で両当事会社の店舗が隣接する地区は13箇所あった。
 本件統合により,13地区の家電小売販売分野における当事会社の合算シェアは,約20~85%となる。

番号 商圏 当事会社の順位
及び合算シェア
有力な競争者の状況
1 愛知県イ地区 1位・約40% 2位 A社・約25%
3位 B社・約25%
4位 C社・約10%
2 愛知県ロ地区 2位・約30% 1位 D社・約35%
3位 E社・約25%
4位 F社・約10%
3 愛知県ハ地区 1位・約85% 2位 G社・約15%
(H社が出店予定)
4 愛知県ニ地区 1位・約45% 2位 I社・約45%
3位 J社・約10%
5 愛知県ホ地区 1位・約45% 2位 K社・約45%
3位 L社・約10%
6 愛知県ヘ地区 1位・約50% 2位 M社・約30%
3位 N社・約20%
7 愛知県ト地区 1位・約50% 2位 O社・約35%
3位 P社・約15%
8 岐阜県チ地区 1位・約65% 2位 Q社・約35%
9 岐阜県リ地区 3位・約20% 1位 R社・約35%
2位 S社・約25%
4位 T社・約20%
10 三重県ヌ地区 2位・約30% 1位 U社・約40%
3位 V社・約20%
4位 W社・約10%
11 三重県ル地区 1位・約50% 2位 X社・約30%
3位 Y社・約20%
12 三重県オ地区 1位・約40% 2位 Z社・約35%
3位 a社・約25%
13 三重県ワ地区 1位・約55% 2位 b社・約45%
(c社が新規出店)

 (出所:調査結果を基に当委員会において作成)

3 考慮事項

(1) 有力な競争業者の存在

 13地区それぞれに販売金額シェア10%超を有する有力な競争業者が存在しており,うち7地区については,当事会社に拮抗,あるいは当事会社を上回るシェアを有する有力な競争業者が存在する。
 また,競争業者数の少ない2地区については,全国的に有力な競争業者の新規参入が予定又は実施されている。

(2) 隣接市場からの競争圧力

 13地区には,家電量販店のほか,大型スーパーやホームセンター,地域電気店等の家電製品を取り扱う小売業者が存在している。これら家電取扱店においては,白物家電・AV家電の普及機種や小型家電(トースター,電気カミソリ等),消耗品(管球,電池等)等が販売されている。13地区における家電売上額のうち家電量販店以外での売上額が占める割合はおよそ半分に上っており,部分的ではあるが,家電量販店とそれ以外の家電取扱店とが競合している状況が認められる。

第4 独占禁止法上の評価

1 単独行動による競争の実質的制限についての検討

 消費者にとって価格が家電の購入先選択の重要な判断基準となっていると考えられるところ,当事会社が競合する13地区には,有力な事業者が存在しており,また競争業者数の少ない地域においては新規参入もみられる。さらに隣接市場として家電量販店以外の家電小売店が存在している。以上から,当事会社が単独で,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる行動をとることは困難であると考えられる。

2 協調的行動による競争の実質的制限についての検討

 前記のとおり,消費者にとって価格が家電の購入先選択の重要な判断基準となっていると考えられるところ,家電量販店間においては,これまで激しい価格競争が展開されており,当事会社が他社と協調して,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる行動をとるおそれは少ないものと考えられる。

第5 結論

 以上の状況から,当事会社の提出資料等を前提とすれば,本件行為により,前記第3の1で画定した一定の取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと判断した。

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公表事例において参入について検討を行った例

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