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2 競合する建築資材メーカー間の相互OEM供給

 建築資材メーカー2社が,運送コスト削減のため,遠隔地販売先向け製品について毎月一定数量を相互にOEM供給を行うことについて,直ちに独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 X社及びY社(共に建築資材メーカー)

2 相談の要旨

(1) X社及びY社は,建築資材Aの製造・販売を行うメーカーである。
 我が国における建築資材Aの生産数量でみたシェアは,X社が約30パーセント,Y社が約16パーセントとなっている。また,X社及びY社のほかに競争事業者として,シェア約20パーセントを有するB社,シェア約17パーセントを有するC社,シェア約12パーセントを有するD社が存在する。

(2) 建築資材Aの需要量の推移は,ここ数年はやや増加しているものの,長期的にみると約10年前のピークに比べて約3分の2となっている。そのため,建築資材Aのメーカー数は減少傾向にあり,ここ数年,新規参入者はいない。しかし,建築資材Aは,市場に投入されてから長期間に渡り,一定の規格に基づき製造されている同質的な製品であり,製造には特に高度な技術や高価な設備も必要なく,一般の建築資材製造業者であれば既存の設備の一部改造で参入が可能である上,自ら製造せずに下請発注による製造も可能であることから,建築資材Aの製造販売市場への参入は容易といえる。

(3) X社は建築資材Aの製造を主として西日本地区の複数の工場で行っており,従来,東日本地区へ販売する際は,これらの工場から自社所有の東日本地区のヤードに搬入し,販売先に配送していた。また,Y社は建築資材Aの製造を主として東日本地区の複数の自社工場で行っており,従来,西日本地区へ販売する際は,これらの工場から自社所有の西日本地区のヤードに搬入し,販売先に配送していた。
 しかし,前記(2)の需要低迷を受けて,採算が悪化していることから,運送コストを削減するため,X社は東日本地区の販売先向けについてY社から毎月定めた一定数量の建築資材AのOEM供給を受け,Y社は西日本地区の販売先向けについてX社から毎月定めた一定数量の建築資材AのOEM供給を受け,それぞれ,各社のヤードに納入してもらうことを検討している。

(4) OEM供給を受ける数量は,X社は自社販売数量の約3パーセント,Y社は自社販売数量の約6パーセントであり,X社の西日本地区工場及びY社の東日本地区工場とも現在の工場の年間稼動率によれば,生産余力があることから,相互にOEM供給を行うことが十分に可能である。
 また,X社及びY社は,従来どおり独自に販売を行い,互いに販売価格や販売先等には一切関与しない。
なお,建築資材Aの製造コストは,その総原価の相当部分を占める。

 このようなX社とY社の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) OEM契約においては,対象製品について,製品の仕様,生産数量,引渡し価格,供給時期等についての取決めが行われ,契約当事者間でこれらの情報が共有されることになり,相手先の製造設備の自由な利用について制限を課すことになる。
 本件は,建築資材Aの製造販売市場において競争関係にある事業者が,契約により,相互にOEM供給を行おうとするものであることから,競争事業者間の相互拘束として検討する必要があり,このような取組によって,一定の取引分野における競争が実質的に制限される場合には,不当な取引制限(独占禁止法第3条)として問題となる。

(2) 本件取組により,建設資材AのOEM供給分については,契約当事者間で生産数量等の情報が共有化され,相互に製造設備の利用制限を課すことになり,また,建築資材Aの総原価の相当の部分を占める製造コストが共通化されることになるが,

ア X社及びY社は,従来どおり独自に販売を行い,互いに販売価格や販売先等には一切関与しないとしている

イ X社及びY社が相互にOEM供給する数量は,それぞれ自社の生産数量の約3パーセントないし約6パーセント程度にすぎず,製造コストの共通化により販売市場に与える影響は小さいと考えられる

ウ X社及びY社の工場の年間稼動率によれば,OEM供給を行ったとしても十分な生産余力があることから,本件取組が,生産数量に関する調整を行うための手段に利用されるおそれは小さいと考えられる

エ 建設資材Aの製造販売市場については,X社及びY社以外に有力な競争事業者が複数存在する

オ 建築資材Aの製造販売市場への参入は容易であると認められる

ことから,本件取組により,我が国における建築資材Aの製造販売市場における競争が実質的に制限される状況が生じるとは認められない。

4 回答の要旨

 X社及びY社が,建築資材Aについて,運送コストの削減のため毎月一定量の相互OEM供給を行うことは,現在の状況から判断すれば,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。

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