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5 共同研究開発終了後の同一テーマの開発制限

 電子機器メーカーが,ソフトウェアの開発事業者と共同研究開発を行うに当たり,当該ソフトウェアの開発事業者に対し,開発期間中及び開発終了後3年間,開発に携わった技術者を同一テーマの開発業務に従事させることを禁止することは,独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 X社(電子機器メーカー)

2 相談の要旨

(1) X社は,電子機器Aのメーカーである。

(2) Y社は,ソフトウェアBの開発事業者である。

(3) 電子機器Aを作動させるためにはソフトウェアBをインストールする必要がある。ソフトウェアBは特殊なものではなく,これを開発できる技術者は多数存在し,また,そのような技術者を多数有する事業者もY社をはじめ多数存在する。

(4) X社とY社は,電子機器AにインストールするためのソフトウェアBの共同研究開発を行うことを検討しているところ,その際,開発に係るノウハウの流出を防ぐため,守秘義務契約を締結することとした。しかしながら,ソフトウェアBの開発のノウハウは開発担当者個人に蓄積されるため,X社は,守秘義務契約だけではノウハウの流出を防止することはできないと考え,Y社に対し,開発期間中及び開発終了後3年間に限定し,本件開発に携わったY社の技術者(以下「担当技術者」という。)を,電子機器AのメーカーのうちX社と特に競合する者(このような者は3社存在する。)の開発業務に従事させることを禁止する内容の契約を締結することを検討している。

(5) ソフトウェアBの共同研究開発においては,当事者間において,開発終了後3年から5年程度の期間に限って,同一のテーマの第三者との研究開発を禁止することが業界内で一般的とされている。

 ○ 本件の概要図

 このようなX社の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) 共同研究開発終了後についての研究開発の制限は,基本的に必要とは認められず,参加者の研究開発活動を不当に拘束するものであるので,公正競争阻害性が強いものと考えられる。ただし,共同研究開発終了後の合理的期間に限って,同一又は極めて密接に関連するテーマの第三者との研究開発を制限することは,背信行為の防止又は権利の帰属の確定のために必要と認められる場合には,原則として公正競争阻害性はないものと考えられる(共同研究開発ガイドライン第2-2(1)ア(9))。

(2) 本件は,共同研究開発を行うに当たり,X社がY社に対し,担当技術者の共同研究開発終了後の研究開発を制限するものであるところ
ア 担当技術者が,X社の協力を得て取得したノウハウを用いて他社との開発を行うという背信行為を防止するものであり,その目的自体は正当なものであること
イ (ア) 守秘義務契約だけでノウハウの流出を防止することは容易でないこと
(イ) )担当技術者のみを対象としており必要最小限の制限と考えられること
(ウ) 本件制限の期間は業界内で一般的とされている期間の中で最も短いものを選択していること
 から,制限の内容について不合理なものとはいえないこと
ウ 本件制限は,担当技術者が電子機器AのメーカーのうちX社と特に競合する3社の開発業務に従事させることを禁止するのみであって,例えば,Y社が,担当技術者以外の自社の技術者に従事させて当該3社と共同研究開発を行うこと,Y社が応用技術を開発して3社に営業活動を行うこと,3社以外の電子機器Aのメーカーの開発業務に従事させることなどは禁止されておらず,ソフトウェアBの技術市場及び製品市場への影響は軽微であること
 から,独占禁止法上問題となるものではない。

4 回答の要旨

 X社が,Y社と共同研究開発を行うに当たり,Y社に対し,開発期間中及び開発終了後3年間,担当技術者を同一テーマの開発業務に従事させることを禁止することは,独占禁止法上問題となるものではない。

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