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8 事業者団体による労働者の安全確保のための自主基準の策定

 機械製品の整備事業者を会員とする団体が,労働者の安全確保の観点から,放射線量値の高い機械製品の整備に関して統一した基準を策定し,会員に対し,その基準の周知徹底を図ることは,独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者 X協会(機械製品の整備事業者の団体)

2 相談の要旨

(1) X協会は,機械製品Aの整備事業者の団体である。

(2) 福島第一原子力発電所の事故による放射性物質の拡散により,福島県内の特に避難指示区域の周辺地域において,通常よりも高い放射線量が検出されることがある。機械製品Aは,屋外で保管されていることが多いことに加え,外気を取り込みつつ作動するものであるため,機械製品Aから測定される放射線量は,他の物品に比べて高くなる傾向にある。

(3) X協会の会員は,顧客から持ち込まれた機械製品Aの整備を行っているところ,X協会に放射線量の高い機械製品Aが持ち込まれた場合,その整備を実施する労働者に健康被害が生じることが懸念されている。

(4) そこで,X協会は,労働者の安全確保の観点から,放射線量の高い機械製品Aの整備に関して
ア 整備工場に放射線測定器を常備し,機械製品Aが持ち込まれた場合には放射線量の測定を行うこと
イ 整備前の機械製品Aについては,スチーム洗浄を行うなどにより除染を行うこと
ウ 整備作業時には,防護メガネ及びつなぎ服を着用するなどの安全対策を行うこと
エ 使用済みのマスク,手袋等の適切な廃棄処理を行うこと
 を内容とする統一した基準を策定し,会員に対し,その基準の周知徹底を図ることを検討している。

 ○ 本件の概要図

 このようなX協会の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) 事業者団体が,環境の保全や未成年者の保護等の社会公共的な目的又は労働問題への対処のために合理的に必要とされる営業の種類,内容,方法,営業時間等に関する自主的な基準を設定することは,需要者の利益を不当に害さないものであって,特定の事業者に対して差別的な内容でなく,構成事業者に遵守を強制するものでない限り,原則として独占禁止法上問題とならない(事業者団体ガイドライン第2-8-5〔社会公共的な目的等のための基準の設定〕)。

(2) 本件取組は,機械製品Aの整備を実施する労働者の安全を確保するためのものであり,社会公共的な目的を有するものである。また,内容は作業手順,作業員の服装等に関する基準を設定するものであり,X協会の会員と顧客との間の具体的な取引条件を制限するものでも,特定の事業者に差別的なものでもない。さらに,このような労働者の安全のための取組は,需要者の利益を不当に害するとまではいえないと考えられる。
 以上から,本件取組は独占禁止法上問題となるものではない。ただし,会員に対し,労働者の安全確保という名目で本来は不必要な作業を行わせ,需要者に高額な費用を請求することとなったり,本件取組を徹底させるためにペナルティを科すなど,会員の事業活動を制限するような場合は,独占禁止法上問題となるおそれがある。

4 回答の要旨

 X協会が,労働者の安全確保の観点から,放射線量値の高い機械製品Aの整備に関して統一した基準を策定し,会員に対し,その基準の周知徹底を図ることは,独占禁止法上問題となるものではない。ただし,会員に対し,労働者の安全確保という名目で本来は不必要な作業を行わせ,需要者に高額な費用を請求することとなったり,本件取組を徹底させるためにペナルティを科すなど,会員の事業活動を制限するような場合は,独占禁止法上問題となるおそれがある。

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