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8 加工製品メーカーによる製造設備の削減及び削減分のOEM供給

 加工製品メーカーが,製造設備を削減し,競争事業者から削減分のOEM供給を受けることについて,独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 X社及びY社(加工製品メーカー)

2 相談の要旨

(1)X社及びY社(以下「2社」という。)は,加工製品Aのメーカーである。
 我が国における加工製品Aの製造販売分野におけるシェアは,X社,Y社いずれも約10パーセントである。
 また,加工製品Aの製造販売分野において,2社以外に有力な競争事業者が多数存在する。

(2)2社は,原材料αを加工製品Aに加工し,全国の販売業者に加工製品Aを販売している。

(3)加工製品Aの需要が大幅に減少していることに伴い,加工製品Aの製造設備の稼働率は著しく低下しており,今後も減少傾向が続く見込みであることから,加工製品Aの製造の効率化を図り,製造コストを削減するためには,製造設備の削減が急務となっている。

(4)加工製品Aの製造設備は,1つの設備で多量の加工製品Aを製造するという特性を持っており,2社がそれぞれ製造設備の削減をすると,製造の効率化を図るために必要とされる以上に製造設備が削減されてしまうため,2社は,次のような取組を検討している。
○ X社は,製造設備を削減し,Y社は,X社に一定量をOEM供給する。
○ 2社は,本件取組後も,加工製品AについてOEM供給分も含めそれぞれ独自に販売し,互いに販売価格,販売数量,販売先等には一切関与しない。
 なお,この取組により,X社の加工製品Aの販売数量に占めるY社からのOEM供給量の割合は,約10パーセントとなる。

  • 本件の概要図

 このような2社の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1)事業者が,契約,協定その他何らの名義をもってするかを問わず,他の事業者と共同して対価を決定し,維持し,若しくは引き上げ,又は数量,技術,製品,設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し,又は遂行することにより,公共の利益に反して,一定の取引分野における競争を実質的に制限することは,不当な取引制限(独占禁止法第2条第6項)に該当し,独占禁止法上問題となる(同法第3条)。

(2)本件は,競合する加工製品Aメーカー2社の間において,X社が,製造設備を削減し,Y社から削減分のOEM供給を受けるものであるが,
[1] 我が国の加工製品Aの販売数量における2社の合算シェアは約20パーセントであり,他に多数の有力な競争事業者が存在すること
[2] X社の加工製品Aの販売数量に占めるOEM供給量の割合は約10パーセントであり,製造コストの共通化による影響は小さいこと
[3] 2社は,本件取組後もそれぞれ独自に加工製品Aを販売し,互いに販売価格,販売数量,販売先等には一切関与しないこと
[4] 本件取組は,2社の製造の効率化を図り,製造コストの削減効果を有すること
から,我が国の加工製品Aの製造販売分野における競争を実質的に制限するものではなく,独占禁止法上問題となるものではない。

4 回答の要旨

 X社が,製造設備を削減し,Y社から削減分のOEM供給を受けることは,独占禁止法上問題となるものではない。

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