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6 競合するメーカー間の配送の共同化

 食料品メーカー3社が,商品配送の効率化のため,小口配送を共同化することについて,独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 X社,Y社及びZ社(食料品メーカー)

2 相談の要旨

(1)X社,Y社及びZ社(以下「3社」という。)は,食料品Aのメーカーである。
我が国における食料品Aの製造販売分野におけるシェアは,X社が約30パーセント,Y社が約30パーセント,Z社が約20パーセントである。

(2)3社は,通常,それぞれ食料品Aを卸売業者を通じて小売業者に販売しているが,一部例外的に,直接小売業者に販売を行っており,その際,自社の物流子会社の小型トラックによる配送(以下「小口配送」という。)を行っている。
3社における食料品Aの全販売数量のうち,小口配送する数量の割合は,それぞれ2パーセント以下である。
  
(3)3社は,小口配送について,食料品Aの配送効率化のため,次のとおり共同化することを検討している。
  [1] 3社は,3社の物流子会社の物流拠点のうち,配送先に最も距離の近い物流拠点に食料品Aを運び入れ,当該物流拠点を有する物流子会社が,3社分の食料品Aを一括して当該物流拠点から出荷する。
  [2] 食料品Aの販売価格に関する情報についてはそれぞれの物流子会社に対しても一切伝えないこととする。また,配送先,数量等の配送上必要となる情報については,物流子会社間でのやり取りに限定し,3社に当該情報が伝わらないよう情報遮断措置を採る。

  • 本件の概要図

 このような3社の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1)事業者が,契約,協定その他何らの名義をもってするかを問わず,他の事業者と共同して対価を決定し,維持し,若しくは引き上げ,又は数量,技術,製品,設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し,又は遂行することにより,公共の利益に反して,一定の取引分野における競争を実質的に制限することは,不当な取引制限(独占禁止法第2条第6項)に該当し,独占禁止法上問題となる(同法第3条)。

(2)本件は,我が国における食料品Aの製造販売分野において有力な事業者である3社が小口配送の共同化を行うものであるが,
[1] 3社間において情報遮断措置が採られ,互いに食料品Aの販売価格,販売数量,取引先等に関与しないこと
[2] 3社による共同化は小口配送に限定されていること
[3] 配送の効率化が図られるものであること
から,我が国の食料品Aの製造販売分野における競争を実質的に制限するものではなく,独占禁止法上問題となるものではない。

4 回答の要旨

 3社が,商品配送の効率化のため,小口配送を共同化することは,独占禁止法上問題となるものではない。

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