このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
公正取引委員会
  • サイトマップ
  • 音声読み上げ・文字拡大
  • ENGLISH
  • 公正取引委員会について
  • 報道発表・広報活動
  • 相談・手続窓口
  • 独占禁止法
  • 下請法
  • CPRC(競争政策研究センター)
サイトメニューここまで

本文ここから

11 組合による組合員の販売先の制限

 建築資材を製造販売する事業者から成る工業組合が,組合員に対し,建築資材の運搬に当たり品質保持のために設定した運搬時間の目安を超える可能性のある地域に所在する需要者への販売を禁止することについて,独占禁止法上問題となると回答した事例

1 相談者

 X工業組合(建築資材の製造販売業者の工業組合)

2 相談の要旨

(1)X工業組合は,P県に所在する建築資材Aの製造販売業者及びその協同組合を組合員とし,独占禁止法第22条各号の要件を備えた組合である。P県に所在する建築資材Aの製造販売業者のほとんどは,X工業組合に加入している。
 X工業組合の組合員はそれぞれに建築資材Aを販売しており,X工業組合は,共同経済事業としての建築資材Aの共同販売事業は行っていない。

(2)建築資材Aには,製造から一定時間が経過すると品質が大きく低下する性質がある。
 このため,建築資材Aの製造販売業者や需要者の事業者団体等から成る組織が策定した品質管理に係る全国共通の基準(以下「品質基準」という。)において,建築資材Aの品質を保持できる運搬時間の目安(以下「基準運搬時間」という。)が示されている。ただし,品質基準においては,製造販売業者と需要者との協議により基準運搬時間を超える運搬時間の設定を行うことも認められている。

(3)品質基準に基づく監査に合格した製造販売業者は,そのことを示す標章(以下「合格標章」という。)の使用を認められる。
 X工業組合の組合員のほとんどは,監査に合格し,合格標章を使用している。

(4)最近,P県のp市における建築資材Aの需要の高まりを背景として,p市からみて基準運搬時間を超える地域に所在する組合員が,p市に所在する需要者に対して建築資材Aを安価で販売する例が増加しており,X工業組合は,建築資材Aの販売価格の下落と品質の低下を懸念している。

(5)そこで,X工業組合は,建築資材Aの品質低下により合格標章に対する需要者の信頼が低下することを防止するとの観点から,組合員に対し,基準運搬時間を超える可能性のある地域に所在する需要者への販売を禁止することを検討している。

  • 本件の概要図

 このようなX工業組合の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1)小規模の事業者の相互扶助を目的とするなどの要件を備え,かつ法律の規定に基づいて設立された組合の行為(以下「組合の行為」という。)には,独占禁止法は適用されない。ただし,不公正な取引方法を用いる場合又は一定の取引分野における競争を実質的に制限することにより不当に対価を引き上げることとなる場合は,この限りではない(独占禁止法第22条)。
 事業者団体が,顧客,販路等に関する制限を行い,これにより市場における競争を実質的に制限することは,独占禁止法第8条第1号の規定に違反する。市場における競争を実質的に制限するまでには至らない場合であっても,原則として独占禁止法第8条第4号の規定に違反する(事業者団体ガイドライン第2-3〔顧客,販路等の制限行為〕)。

(2)X工業組合は,独占禁止法第22条各号の要件を備えた組合であるが,本件は,X工業組合の実施する販売について定めるものではなく,組合員がそれぞれに実施している建築資材Aの販売について販売先を制限するものであって,組合の行為に該当せず,独占禁止法の適用を受ける。

(3)本件は,品質基準においても需要者との協議により基準運搬時間を超える運搬時間の設定が認められている中で,X工業組合が,組合員に対し,建築資材Aの基準運搬時間を超える可能性のある地域に所在する需要者への販売を一律に禁止するものであり,建築資材Aの品質低下により合格標章に対する需要者の信頼が低下することを防止するといった理由によって正当化されるものではなく,独占禁止法上問題となる。

4 回答の要旨

 X工業組合が,組合員に対し,運搬に当たり基準運搬時間を超える可能性のある地域に所在する需要者への販売を禁止することは,独占禁止法上問題となる。

本文ここまで


以下フッターです。

公正取引委員会 Japan Fair Trade Commission

〒100-8987 東京都千代田区霞が関1-1-1 電話 03-3581-5471(代表)
  • ご利用案内
  • 関連リンク
  • 所在地
Copyright © 2013 Japan Fair Trade Commission. All Rights Reserved.
フッターここまでこのページのトップに戻る