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1 防犯対策のための割引料金の決定 [団体ガイドライン1-1,1-(3)]

1 相談者

 錠前メーカーの団体(平成11年度)

2 相談の要旨

(1) 錠前については,錠前メーカーから扉メーカー,サッシメーカー等に販売されるほか,錠前の修理・取替えを行うサービス店にも販売されている。

(2) 最近,錠前が破られ,空き巣に入られる被害が増大しており,防犯上,破られやすい錠前を,破ることが困難な錠前に取り替えることが望ましい。他方,錠前の取替えを契機として不当な利益を上げないよう,団体としても良心的な価格で対応しなければならないと考えている。
 錠前の取替えは,修理を行うサービス店によって行われるのが一般的であるが,サービス店の中には,錠前の取替えに際し,高額な取替え料金(錠前料金及び工賃)を要求する者もあり,錠前メーカーに苦情が寄せられている。

(3) ついては,当団体において防犯キャンペーンを行い,この期間中,取替えのための錠前について各会員のメーカー出荷価格を通常の出荷価格より低くすることとし,団体において割引率を決定することは,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) 事業者団体が,いかなる方法によるかを問わず,構成事業者の価格に関する制限を行い,これにより市場における競争を実質的に制限することは,独占禁止法第8条第1項第1号の規定に違反する。また,市場における競争を実質的に制限するまでには至らない場合であっても,原則として独占禁止法第8条第1項第4号の規定に違反する。
 ここで「価格」とは,料金,手数料,金利等その名称や形態のいかんを問わず商品又は役務の対価であるものを指しており,割戻し,値引等実質的に価格の構成要素となるものを含む。
 [団体ガイドライン1-1(価格等の決定)] 1-(3)(価格制限行為における「価格」)

(2) 相談の場合において,会員が販売する取替えのための錠前の出荷価格について,団体が割引率を決定することは,団体が構成事業者の価格に関する制限を行おうとするものであり,独占禁止法上問題となる。
 なお,相談の場合においては,防犯に資するために,一時的なキャンペーンを行おうとするものであることから,錠前の取替えのための消費者の負担ができるだけ少なくなるように,団体として会員に対し,錠前の出荷価格について,具体的な割引率を示すことなく単に割引を要請することにとどまる限りは,独占禁止法上問題ない。

4 回答の要旨

 団体が,会員が販売する取替えのための錠前の出荷価格について,割引率を決定することは,独占禁止法上問題となる。

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