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12 事業者団体によるリサイクルシステムの構築

 防災用品のメーカーを会員とする団体が,再資源化の促進及び廃品による事故の防止のため,リサイクルシステムを構築することは,独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 X協会(防災用品Aのメーカーを会員とする団体)

2 相談の要旨

(1) X協会は,防災用品Aのメーカーを会員とする団体である。X協会の会員は,国内において製造販売される防災用品Aのほぼ100パーセントを供給している。

(2) 防災用品Aは,老朽化により破裂の危険性がある製品であり,耐用年数経過後の適正な処理が必要である。
 防災用品Aのメーカーは,廃棄物運搬・処理業者に委託するなどして,それぞれ独自に耐用年数経過後の防災用品A(以下「廃品A」という。)のリサイクルシステムを構築しており,廃品Aは,一般的に,当該廃品Aを製造したメーカーが引き取り,処理業者に依託するなどして処理されるが,現行のリサイクルシステムには以下のような問題点がある。

ア 関係法令上,メーカーがリサイクルシステムを構築する場合には,自社が製造した廃品Aしか引き取ることができず,また,廃品Aは破裂の危険性があるため,引取りを拒否する処理業者が多い。これらのことから,撤退したメーカーの廃品Aを所持するユーザーにとって,廃品Aを処理してくれる事業者を見つけることは困難である。

イ 各メーカーは,廃品Aの引取り時にユーザーから運搬及び処理に要する費用を徴収しているところ,費用負担を嫌って廃品Aをそのまま放置したり,不法投棄するユーザーが多く,このような廃品Aの破裂による事故が後を絶たない。

(3) そこで,X協会は,X協会がリサイクルシステムを構築することで前記(2)アの問題点を,リサイクル費用を前払いとすることで前記(2)イの問題点をそれぞれ解決すべく,以下のような新たなリサイクルシステムの構築を検討している。

ア 全国の防災用品Aの販売店のうち,リサイクルシステムへの参加を希望する販売店を「引取窓口」とする。

イ 現在各メーカーのリサイクルシステムにおいて廃品Aの運搬を委託されている事業者を本件リサイクルシステムにおける「運搬業者」とする。

ウ 現在各メーカーのリサイクルシステムにおいて廃品Aの処理を委託されている事業者を本件リサイクルシステムにおける「処理施設」とする。

エ X協会は,メーカーに対して廃品Aのリサイクルシールを販売する。

オ メーカーは,あらかじめX協会から購入したリサイクルシールをすべての防災用品Aに貼付し,販売店を通じてユーザーに販売する。

カ 引取窓口」は,ユーザーからリサイクルシールが貼付された廃品Aの持込み又は回収依頼があった場合,これを引き取り,「運搬業者」に引き渡す。
 なお,「引取窓口」は廃品Aが「引取窓口」に持ち込まれた場合には無料でこれを引き取るが,「引取窓口」がユーザーのところに出向いて廃品Aを回収する場合に「引取窓口」がユーザーに回収費を請求することは妨げられない。

キ 「運搬業者」は,「引取窓口」から引き渡された廃品Aを「処理施設」に引き渡し,「処理施設」から運搬費を受領する。

ク 「処理施設」は,廃品Aを処理し,X協会に処理費及び運搬業者に支払った運搬費を請求・受領する。

(4) リサイクルシールの価格には,「引取窓口」から「処理施設」までの運搬費及び「処理施設」における処理費が含まれる。リサイクルシールは,防災用品Aの種類・サイズごとに4種類あり,メーカーへそれぞれ一律の価格で販売される。製品価格に占めるリサイクルシールの価格の割合は,どの種類・サイズの防災用品Aでも約10パーセントである。リサイクルシールの価格を自社の製品価格に転嫁するか,また,転嫁する場合にどの程度転嫁するかについては,各メーカーが独自に判断する。

(5) 廃品Aの運搬・処理を専門としている廃棄物運搬・処理業者はおらず,廃品Aの運搬・処理を行っている廃棄物運搬・処理業者の全運搬・処理量に占める廃品Aの割合は,5パーセント以下である。

(6) 本件リサイクルシステムは,メーカーに参加を強制するものではなく,防災用品Aのメーカーは,相応の負担で本件リサイクルシステムに参加できる。また,防災用品Aのメーカーが独自にリサイクルシステムを構築することは制限されない。

 このようなX協会の取組は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) リサイクル等に対する事業者の共同の取組に対して独占禁止法上の問題の有無を検討するに当たっては,その社会公共的な目的からみた必要性について十分考慮する必要がある。ただし,その必要性を考慮するとしても,事業者間のリサイクル等に係る共同行為を通じて,製品市場やリサイクル市場における競争秩序に悪影響を及ぼす場合には,独占禁止法上の問題が生じることになる(リサイクルガイドライン はじめに)。

(2) 現行のリサイクルシステムには前記2(2)の問題点があるところ,本件リサイクルシステムによって

ア 撤退したメーカーの廃品Aも取り扱えるようになること

イ 廃品Aの運搬・処理費用を,当該廃品Aを製造販売するメーカーからあらかじめ徴収することで,破裂の危険性がある廃品Aの回収率の向上が見込めること

ウ 防災用品Aの販売数量が少ないメーカーであっても,相応の費用でリサイクルシステムに参加できること

 から,現行の各メーカーによるリサイクルシステムと比較して,リサイクルの実効性・効率性がより確保されるため,本件リサイクルシステムには必要性及び合理性があると認められる。

(3) 本件リサイクルシステムは,メーカーが負担する防災用品Aのリサイクルシールの価格を共通化するものであるが

ア 防災用品Aの販売価格に占めるリサイクルシールの価格の割合は約10パーセントにとどまり,製品価格に占める共通化されるコストの割合は大きいものとはいえず,製品市場の競争に及ぼす影響は間接的であること

イ リサイクルシールの価格を製品価格に転嫁するかどうか,また,転嫁する場合にどの程度転嫁するかは,各メーカーが独自に判断すること

 から,本件リサイクルシステムは,製品市場におけるメーカー間の競争にほとんど影響を与えないものと認められる。

(4) 本件リサイクルシステムがリサイクル市場に与える影響については

ア メーカーに参加を強制するものではなく,メーカーが独自にリサイクルシステムを構築することは制限されないこと

イ 現在,廃品Aを専門に取り扱っている廃棄物運搬・処理業者はおらず,廃品Aを取り扱っている廃棄物運搬・処理業者の全運搬・処理量に占める廃品Aの割合は5パーセント以下であること

 から,廃棄物運搬・処理業者は,本件リサイクルシステムにおいて廃品Aを取り扱えなかったとしても,直ちにその事業活動が困難になることはないと考えられる。したがって,本件リサイクルシステムは,リサイクル市場における廃棄物運搬・処理業者間の競争に,ほとんど影響を与えないものと認められる。

4 回答の要旨

 X協会が,廃品Aに係るリサイクルシステムを構築することは,独占禁止法上問題となるものではない。

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