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7 大手家電メーカーの共同出資会社による再販売価格の指示

 家電メーカーが共同で開発した製品について,これらメーカーの共同出資会社が,一方のメーカーの100%出資の子会社に小売店向け販売価格を指示することは,独占禁止法上問題ないと回答した事例。

1 相談者

 A社(家電メーカー)

2 相談の要旨

(1) A社は家電製品甲を製造・販売する国内の大手家電メーカーである。A社の甲製品市場におけるシェアは10数%であるが,他にも有力なメーカーが複数存在する。
 B社は外国の大手家電メーカーであり,海外市場で甲製品を販売している。B社は半年前から我が国市場に甲製品を輸出しているが,特別仕様の製品に限られ,国内市場に占めるシェアは極めて小さい。

(2) A社及びB社は,甲製品の新製品開発,製造及びマーケティングを目的とした提携契約の締結を検討している。同契約では,A社とB社は共同で開発した製品を我が国で販売するに際して,[1]両社で50%ずつを出資して共同出資会社C社を設立し,新製品の我が国における特許権をC社に帰属させること,[2]C社は,当該特許権をA社にライセンスするとともに,新製品のマーケティング活動を行うこと,[3]A社は新製品の製造を行い,再度C社に全量販売すること,[4]C社は全購入量をA社の100%出資の子会社であるD社に販売するとともに,マーケティング結果を基に,D社の小売店向け販売価格を指示することを計画しているが,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

 A社及びB社は,共同研究開発を行った製品の販売について,共同出資会社を通じて,A社の100%子会社であるD社の販売価格を指示するものであることから,本件は,不当な取引制限及び再販売価格の拘束の観点から検討する。

(1) 不当な取引制限
ア 研究開発の共同化については,競争促進的な効果を考慮しつつ,技術市場又は製品市場における競争が実質的に制限されるか否かについて,参加者の数,市場におけるシェア,研究の性格,共同化の必要性,対象範囲・期間等の観点から総合的に検討することとなる。[共同研究開発ガイドライン 第1-2(研究開発の共同化の考慮事項)]

イ A社とB社は,共に甲製品を生産する家電メーカーであることから,両社の提携契約中の共同研究開発部分については,当該契約の製品市場又は技術市場における競争に及ぼす影響を検討する必要がある。
 共同研究開発ガイドラインにおいて,製品市場において競争関係にある事業者間で行う共同研究開発であっても,参加者の当該製品市場シェアの合計が20%以下の場合,通常は独占禁止法上問題とならないとされているところ,相談の場合においては,本契約に係る甲製品については,A社の国内シェアは20%を下回り,B社の国内販売実績もいまだほとんどないことから,本件共同研究開発は独占禁止法上問題ないと考えられる。
 また,技術市場についても,甲製品を生産する大手家電メーカーが国内及び海外市場に相当数存在していることから,本件共同研究開発が技術市場における競争に及ぼす影響は小さく,独占禁止法上問題ないと考えられる。

(2) 再販売価格の拘束
ア 親会社の株式所有比率が100%に満たない子会社の場合についても,親子会社間の取引が実質的に同一企業内の行為に準ずるものと認められるときには,親子会社間の取引は,原則として不公正な取引方法による規制を受けない。[流通・取引慣行ガイドライン(付1)親子会社間の取引]

イ 本件相談について,C社とD社は親子会社の関係にはないところ,C社がA社の生産した新製品を全量買い取り,D社に転売するとともに,D社の小売店向けの販売価格を指示することは,再販売価格の拘束に該当するおそれがあるともいえる。
 しかしながら,(1)C社はA社とB社が各50%を出資して,新製品を我が国で販売するために設立した共同出資会社であること,(2)D社はA社の100%出資の子会社であること,(3)さらにC社の意思決定はA社とB社の合意に基づくものであることから総合的に判断すると,新製品の販売に関するC社の意思決定とA社の意思決定の間に実質的な差はなく,A社,C社及びD社間の取引は実質的に同一企業内の行為に準ずるものと認められる。
 したがって,C社がD社の販売価格を指示することは独占禁止法上問題ない。

4 回答の要旨

 A社とB社が共同で開発した新製品について,A社の100%子会社であるD社が我が国市場で販売する際,A社とB社の共同出資会社であるC社が,D社の小売店向け販売価格を指示することは,独占禁止法上問題ない。
 ただし,C社が小売店の販売価格まで併せて指示し,D社に対し小売店がそれに従うよう働きかけさせる場合には,独占禁止法上問題となる。

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