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9 クリスマス商戦用カタログの共同製作

 百貨店十数社が,クリスマス用玩具カタログを共同で製作することは,独占禁止法上問題ないが,その製作費用の全額を一方的に納入業者に負担させることは,独占禁止法上問題となるおそれがあると回答した事例。

1 相談者

 A社(百貨店)

2 相談の要旨

(1) A社を含む百貨店十数社(以下「A社ら」という。)は,クリスマス用玩具カタログの共通化を検討している。
 玩具の市場において,百貨店全体のシェアは約8%,A社らのシェアは約2%である。

(2) 各百貨店は,クリスマスシーズンに先立ち,顧客に対し店頭配布やダイレクトメール等で,カタログの配布を行っている。
 従来,クリスマスプレゼント用の玩具のカタログは,個々の百貨店が,玩具メーカーの推奨や売れ筋等を考慮した上で掲載商品を選定し,独自に製作するとともに,その製作費用については,玩具メーカー別掲載商品数に応じて各メーカーに拠出を依頼した協賛金で賄っていた。

(3) 今般,玩具メーカー側から,拠出を要請される協賛金の負担を軽減するため,百貨店共通でカタログを作成しないかとの提案があったことから,A社らは次のような方法により共通クリスマス用玩具カタログの製作を検討しているが,独占禁止法上問題ないか。

ア 共通カタログの構成は,表紙,共通掲載商品ページ,各社独自掲載商品ページ及び裏表紙とする。

イ 共通掲載商品ページに掲載される商品の選定に当たっては,あらかじめ玩具メーカーに対し,1社当たり5点をリストアップするよう指示する。A社らは,百貨店という業態に合った商品(安全な商品及び教育的商品),百貨店の定番商品,玩具メーカーの推奨する主力商品,問い合わせが予想される人気商品といった観点から選定し,各玩具メーカーごとの掲載点数を増減する。

ウ 共通掲載商品ページに掲載されない商品のうち,個々の百貨店が自社の商品戦略上,カタログに掲載したいという商品については,各社独自掲載商品ページにおいて対応する。

エ 共通カタログの製作費用については,その全額を掲載点数で割り,玩具メーカーからの協賛金により賄う。

3 独占禁止法上の考え方

 A社らは,クリスマス用玩具カタログを共同で製作し,また,その製作費用を納入業者に負担させることから,本件は,不当な取引制限及び優越的地位の濫用の観点から検討する。

(1) カタログの共同製作について
ア 競争事業者間において,製品の価格,数量等競争手段を相互に制限することにより,一定の取引分野における競争を実質的に制限する場合には,不当な取引制限に該当し,違法となる。[独占禁止法第3条(不当な取引制限)]

イ 相談の場合においては,玩具について百貨店間の競争手段の一つであるカタログが共通化されるが,本件では,百貨店を含めた小売店の玩具の販売分野が一定の取引分野と考えられるところ,一般玩具の販売市場におけるA社らのシェアは小さいことから,カタログを共同で製作したとしても,玩具の販売市場における競争が実質的に制限されるおそれはなく,独占禁止法上問題ないものと考えられる。

(2) 製作費用の納入業者負担について
ア 取引上優越した地位にある小売業者が,納入業者にとって商品の販売促進やコスト削減に寄与するなど納入業者が得る直接の利益の範囲を超えて協賛金等を要請することは,正常な商慣習に照らして不当に不利益を納入業者に与えることとなり,不公正な取引方法に該当し,違法となる。[流通・取引慣行ガイドライン 第2部第5-5(協賛金等の負担の要請)]

イ カタログは百貨店の競争手段の一つであり,その利益は直接的には百貨店自身が受けるものであるところ,一般に取引上優越した地位にある百貨店が,その製作費用を一方的に玩具メーカーに全額負担させることは,優越的地位の濫用として,独占禁止法上問題となるおそれがあるものと考えられる。
 ただし,カタログの製作は,玩具メーカーの売上げ増に寄与するものと考えられることから,百貨店がカタログの製作費用について,玩具メーカーが期待し得る利益の範囲内において,事前に取引先玩具メーカーの理解を得て拠出してもらうことは,独占禁止法上問題とならないものと考えられる。

4 回答の要旨

(1) A社らがクリスマス用玩具カタログを共通化することは,独占禁止法上問題ない。

(2) 取引上優越した地位にある百貨店が,共通カタログの製作費用の全額を一方的に協賛金という形で玩具メーカーに負担させることは,優越的地位の濫用として独占禁止法上問題となるおそれがある。
 ただし,A社らの要請する費用が玩具メーカーが期待し得る利益の範囲内にとどまり,事前に取引先玩具メーカーの理解を得て拠出してもらう場合は,独占禁止法上問題ない。

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