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平成29年 委員長と記者との懇談会概要(平成29年11月)

1 平成29年11月1日(水曜) 13時30分~14時30分

2 概要

(1)委員長からの説明

 独占禁止法では,一定の条件を満たす事業者間の企業結合を公正取引委員会に事前に届け出ることが義務付けられている。
 この届出は,これまで,年に1回,年次報告という形で公表してきたが,日本を含め世界的にM&Aが活発に行われているなどの現状を踏まえ,今後,届出がなされた後,当委員会が排除措置命令を行わない旨の通知を行った案件に関する情報を年4回,公正取引委員会のウェブサイトで公表することとした。これにより,企業結合を計画する事業者等にタイムリーかつ有用な情報提供を行い,また,企業結合審査の透明性を確保し,予見可能性の向上を図りたいと考えている。
 この四半期ごとの公表では,これまでよりも公表する情報を拡充し,届出日,当事会社名,届出会社の主な事業,企業結合の類型,排除措置命令を行わない旨の通知を行った日,第2次審査に移行した案件等を一覧表の形で掲載していく。ただし,当事会社が企業結合計画を公表しておらず,情報を公表することに支障がある案件は,一覧表に掲載せず,公表することに支障がなくなった段階で,一覧表に追加する予定である。

 平成29年度上半期に排除措置命令を行わない旨の通知を行った案件は128件あり,そのうち,今回,ウェブサイトの一覧表で公表する案件は120件である。主な案件としては,米国メディア大手のタイム・ワーナーと通信大手のAT&Tの統合案件や,半導体大手のブロードコムが通信機器大手のブロケードを買収したというような外国企業間の案件がある。また,邦船3社によるコンテナ船事業の統合案件や,株式会社三重銀行と株式会社第三銀行という地方銀行の統合案件もあった。この案件のように,地方銀行の統合案件でも問題のない案件は短期間で処理している。
 そして,第2次審査に移行した案件は,株式会社第四銀行と株式会社北越銀行の統合案件である。

 この120件の内訳をみると,外国企業同士のものが14件,日本企業による外国企業の株式取得案件が3件,外国企業による日本企業の株式取得案件が2件,残りの101件が日本企業同士のものとなっている。経済のグローバル化により国境を越える企業結合案件が増えてきているが,そのような案件については,各国・地域の競争当局に対する届出が必要となっており,公正取引委員会としては,OECDやICN等を通じて,国際的な審査基準のコンバージェンスに努めているところである。また,日本国内の企業結合審査でも,この国際的な審査基準や審査手法に従って対応している。具体的には,SSNIPテストの考え方を前提として市場画定を行った上で,セーフハーバー基準に該当するかどうか判断する。セーフハーバー基準に該当しなければ,当事会社グループの地位,競争者の状況,輸入,参入,隣接市場や需要者からの競争圧力,更にはその事業の効率性の向上といったものを勘案し,需要者,消費者の利益が害されないかどうかという観点から,競争が実質的に制限されることとなる企業結合か否かを判断している。今回公表している120件は,一つずつ,このように審査して,排除措置命令を行わない旨の通知を行ったものである。
 公正取引委員会としては,引き続き,企業結合審査の透明性を高めるために,積極的に情報提供をしていきたいと考えている。

(2)質疑応答

(問) 海外の競争当局にも届出が必要な企業結合案件について,公正取引委員会は海外当局と,どのように連携し,枠組みを作っていくのか。
(答) 企業結合に関する審査基準や審査手法について国際的なコンバージェンスが図られてきており,特に先進国間では相当程度進展してきているものと認識している。また,国境をまたぐ企業結合については,これまでも各国当局間で情報交換を密にしながら意見交換を行ってきたところであり,今後も,こうした活動を継続していく必要があると考えている。ただし,各国で市場の状況が異なれば,結果として,当局の判断が分かれることはあり得る。

(問) 第2次審査に移行している新潟県の第四銀行と北越銀行の統合について,両行は,予想以上に審査に時間がかかっているということで,統合を当初の予定よりも半年間延期することを発表した。委員長としては審査が長引いているという御認識か。また,長崎県の地方銀行の件も含め,公正取引委員会の審査によって,地方銀行の統合に影響が出ているという声もあるが,公正取引委員会の見解を伺いたい。
(答) 個別案件についての審査状況や判断についてお答えすることは差し控えさせていただく。
 企業結合審査の手続では,第1次審査において,更に精査する必要があると判断した案件については,当事会社に対して様々な資料の提出を要求し,それらの資料が全て提出されてから90日以内に結論を出すことになっている。第2次審査に移行したということは,審査に必要な資料を要求しているということであり,その資料が全て提出されるまでの間,審査が長引くという手続上の問題であって,当委員会が審査を長引かせているわけではない。当委員会が有している懸念をクリアすることができるような資料の提出や説明を当事会社からしていただかない限り,当委員会としても結論を出すわけにはいかない。
 金融機関,最近,特に地方銀行間の企業結合が話題となっているが,需要者や消費者の選択の余地が制限される企業結合は競争政策上適切ではなく,これは公正取引委員会だけでなく世界共通の考え方である。金融機関は,金融サービスを利用する需要者や消費者の利益が損なわれないような形で企業結合を行うことが必要だと考えている。

(問) 公正取引委員会と金融庁との間では,地方銀行の統合案件についてどういった議論が行われているのか。また,地域金融システムの維持,あるいは銀行としての健全性の維持ということであれば,例えば,県外の金融機関と提携していくとか,その他の手法で収益を建て直し,その金融システムの維持に努めていくということが重要とお考えか。
(答) 当局同士で議論する話ではないと考えている。公正取引委員会は,あくまでも競争政策の観点から,市場メカニズムを活用して経済を発展させていくために,競争を実質的に制限することとなるような企業結合は排除していかなければならないと考えている。
 公正取引委員会は,金融機関の経営について何かを申し上げる立場にはないが,競争当局の立場として申し上げれば,需要者や消費者の利益を害する形の企業結合をして,地域で独占の利益に頼って金融システムを維持していくという考え方は,決して適切ではないと考えている。企業体質を強化することにより金融システムの維持を図るということであれば,別の企業結合の仕方もあるだろうし,その事業をどのように拡大していくかということを考えていく方向もあるだろう。

(問) オンライン市場において,主たるサービスを無料で提供しているデータリッチな企業がM&Aをするような場合には,SSNIPテストのような考え方だけではなく,例えばサービスの質やプライバシー保護の水準といったような定量的には測れないもので競争制限効果を見るというような動きもあるが,その辺りはどのようにお考えか。
(答) 先般,有識者にデータと競争政策の在り方について議論していただき,報告書をまとめていただいた。その中で,データ検索市場のように無料市場も独占禁止法上の対象となる「市場」ではないかという報告をいただいている。それは,クオリティ(品質)に関する競争が行われている市場かもしれないし,投入財という価値がある情報を得るための市場とも考えられることから,そういう観点から考えていく必要がある。また,市場の画定方法については,SSNIPテストを応用するような考え方なども関係方面で提言されており,そのような考え方も活用していくことになるものと考えている。

(問) 昨年の夏に,「携帯電話市場における競争政策上の課題について」という報告書を公表したが,その後,携帯電話の売り方,中古端末市場の問題,MVNOやアプリ市場にどのような変化が起こっているのか。報告書の効果をどのようにお考えか。
(答) 報告書では中古端末の流通が制約されていることなどを指摘したが,その後,中古端末の市場が変化しているようにも見受けられる。現時点では具体的な日程等を決めているわけではないが,このような中古端末市場の変化やMVNOのイコールフッティングの進展など報告書公表後の市場の変化をフォローアップすることを考えている。

(問) 昨年のLNGの実態調査では報告命令を活用して情報提供を求めたが,その後もこういった手段を何かに活用したのか。
(答) LNGの実態調査では,市場取引関係,特に仕向地条項(destination clauses)や,Take or Pay条項というような条項を調べるときに,企業に守秘義務があり,なかなか実態がつめないということがあったことから,これまでほとんど活用していなかった独占禁止法第40条の規定を活用した調査を行い,特に積地渡し(FOB条件)に関するdestination clausesは独占禁止法違反のおそれがあるということを発表した。今後も,必要に応じて,こうした調査権限を活用していきたいと考えているが,具体的に何に活用していくかということについては,今は申し上げる段階にはない。

以上

 [配布資料]

企業結合の届出一覧(平成29年11月1日公表資料)

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