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公正取引委員会
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平成28年 年頭所感(平成28年1月)


1.新年明けましておめでとうございます。公正取引委員会委員長として3回目の新年を迎えました。日本経済は再生から持続的な成長への足取りを固めつつありますが,競争なくして経済成長はありません。公正取引委員会は,「市場の番人」として,経済発展と消費者利益を阻害する反競争的行為を排除する重要な役割を持っております。本年も,経済・社会環境の変化を的確に捉えながら,競争的な市場環境の維持・促進により,自由で公正な市場が機能することを確保する,という公正取引委員会の任務を果たすべく,邁進してまいる所存です。

2.さて,現在の経済社会の動向に目を向けますと,グローバル化,デジタルエコノミーの進展,規制改革の進展に伴い,各国において新しいビジネスモデルが次々と創出され,経済取引も変化を遂げています。
 このような環境の下で,当面,競争政策上の課題は二つあると考えられます。一つ目の課題は,市場そのものが国際化し,サプライチェーンや商品・サービスの取引が,さらには,企業のM&Aが国境を越えて行われるというグローバル化への対応です。また,二つ目の課題は,イノベーション推進のために競争政策をいかに運用していくかという点です。知的財産権と競争確保の関係は大きなポイントであり,このほか,情報通信技術やデジタル化の進展に伴うビジネスモデルの変化に対し,競争政策をどのように適用するかも重要な課題です。

3.まず,市場,サプライチェーン,事業活動の国際化といったグローバル化の更なる進展への対応ですが,公正取引委員会は,独占禁止法違反事件審査や企業結合審査の局面において,諸外国・地域の競争当局との情報共有や連携を進めているところです。そのためには,こうした協力関係を今後とも一層推進していくとともに,その基盤となる独占禁止協力協定,経済連携協定,競争当局間覚書等の枠組みについても更に構築・拡充していきたいと考えています。また,公正取引委員会としては,OECD(経済協力開発機構)やICN(国際競争ネットワーク)といった多国間枠組みによる連携も重視しており,今後とも積極的な活動・貢献を続けていく方針です。
 日本にとって昨年の大きな動きとして,環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の大筋合意がありました。TPP協定は,環太平洋地域に市場を広げ,この市場における公正かつ自由な競争を通じ,高い経済価値を生み出す環境を作り出します。このような貿易拡大と地域統合という流れの中,競争政策の果たす役割も益々重要になっていきます。実際,TPP協定には,競争政策に関するルールも設けられており,締約国には,競争法令の執行に関する問題について適切に協力し合うことが求められています。公正取引委員会としても,締約国の競争当局と連携もしながら,この地域の市場における公正かつ自由な競争の促進に貢献してまいりたいと考えています。また,TPP協定の適確な実施を確保するため,制度上必要な対応をしてまいります。更には,裁量型課徴金制度を含め課徴金の在り方についての検討にも着手していきたいと考えています。

4.二つ目の課題については,公正取引委員会として,経済・社会環境の不断の変化を的確に捉え,独占禁止法の運用や競争環境の整備に努めていくことであります。具体的には,カルテルや談合といった悪質性の強い共同行為はもちろんのこと,強大な市場支配力を用いて新規参入を排除するなどにより,更なるイノベーションを阻害するような単独行為による反競争的行為についても,積極的かつ効果的に対処していきたいと考えております。また,合併等の企業結合についても,事業活動の広がりや市場の変化を的確に捉え,審査を行っていく考えです。さらに,知的財産権との関係では,必須特許の利用に関する差止請求訴訟といった必須特許を巡る問題について,昨年7月に「知的財産の利用に関する独占禁止法上の指針」の改正案を公表し,広く意見募集を行ったところであり,今後,成案を策定,公表する所存です。

5.独占禁止法の運用を巡っては,昨年4月の改正独占禁止法の施行により,審判制度が廃止され,公正取引委員会の処分に対する不服審査が東京地方裁判所において行われることとなりました。また,処分前手続を一層充実させる観点から,被処分予定者に対する意見聴取手続が新設されており,既にこの新たな手続に則って処理した事件も出てきています。さらに,「独占禁止法審査手続に関する指針」については,昨年6月から実施した意見公募手続において頂いた意見を踏まえ,12月に成案を公表したところです。本年も引き続き,適正手続の一層の確保を求める声にも耳を傾けながら,独占禁止法の厳正な運用に努めてまいります。
 下請法及び消費税転嫁対策特別措置法の運用については,本年も引き続き,尽力してまいります。両法の執行を通じ,公正な取引が推進され,中小・下請事業者の利益が不当に侵害されることがないよう適切に対処してまいります。

6.競争環境の整備に関しては,規制の見直しに向けた調査・提言として,一昨年6月に「保育分野に関する調査報告書」を公表し,昨年もその内容の周知に努めてまいりました。今後とも,これからの日本経済において需要の増大が見込まれる介護等の分野について,競争政策の観点から必要な調査・提言を行っていきたいと考えています。また,公的再生支援については,内閣府特命担当大臣の決定に基づき開催された「競争政策と公的再生支援の在り方に関する研究会」において取りまとめられた中間報告を受け,公正取引委員会として,競争政策上の考え方の策定に当たってまいります。
 企業の予見可能性を高め,違反行為の未然防止を図る観点から,経済・社会環境の変化を踏まえたガイドラインの策定や改定を行っていくことも,競争環境の整備を図る上で重要な課題です。「流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針」(流通・取引ガイドライン)に関しては,いわゆるセーフ・ハーバーに関する基準や要件等について見直しを行い,平成27年度中に公正取引委員会としての結論を得ることとしています。さらに,Eコマースの進展なども視野に入れて,現在の流通実態に即したガイドラインとするための見直しも行っていくこととしており,多方面からの意見を踏まえて作業を進めたいと考えています。

7.以上の課題を中心に,公正取引委員会は,本年も引き続き適切な政策運営に努め,与えられた責務をしっかりと果たしていきたいと考えております。最後になりますが,皆様の御指導・御鞭撻をお願い申し上げるとともに,御健勝・御発展を祈念いたしまして,私の新年のあいさつとさせていただきます。

公正取引委員会委員長 杉本 和行

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