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平成21年12月25日(金曜)発行 第44号

1.トピックス

(1)事務総長定例記者会見

12月2日

http://www.jftc.go.jp/houdou/teirei/h21/10_12/kaikenkiroku091202.html

(2)お知らせ

2.報道発表 【平成21年12月1日~12月25日】

独占禁止法関係(違反事件)

 ○12月18日

 ○12月17日

 ○12月10日

独占禁止法関係(その他)

 ○12月18日
 「不当廉売に関する独占禁止法上の考え方」等の改定について

http://www.jftc.go.jp/houdou/pressrelease/h21/dec/09121801.html

下請法(違反事件)

 ○12月20日

3.独占禁止法関係判決について

12月18日 株式会社松村組ほか3名による審決取消請求事件判決について(財団法人東京都新都市建設公社発注の土木工事の入札談合)

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。http://snk.jftc.go.jp/JDS/data/pdf/H211218H20G09000018_/091218.pdf

1.トピックス

(1)事務総長定例記者会見

12月2日 公正取引委員会が行った審決の取消訴訟に関する判決の動向等について

 【主な内容】
 今年度に入り,合計10件の審決取消訴訟の判決又は決定が相次いで出された。これまでのところ,すべての判決等において公正取引委員会の審決を維持する,取り消す必要がないという判断になっている。本日は,そのうちいくつかを御紹介したい。
 一つ目は,本年9月25日,ポリプロピレンの販売価格カルテル事件の審決取消訴訟について,東京高等裁判所において,株式会社トクヤマほか3社の請求を棄却する判決が出された。その後,原告のうち株式会社トクヤマから上告及び上告受理申立てが行われ,現在係属中となっているが,それ以外の原告については,当該判決が確定している。
 この事件は,平成12年の価格カルテル事件であったわけであるが,争点となったのは,平成12年3月6日の会合において,原告7社の間でポリプロピレンの販売価格の引上げに関する合意があったのかどうかという事実関係,公正取引委員会が行った審決の事実認定が引用している証拠が実験則や経験則に照らしてどうなのか,実質的な証拠があるのかどうかというところが争点であった。
 東京高等裁判所としては,9月25日の判決において,公正取引委員会の審決の認定は,経験則,採証法則,証拠を採用する法則等に反するとは言えず,実質的な証拠があって,本件審決が上記会合において基本合意,これは価格カルテルであるから意思の連絡ということになるわけであるが,意思の連絡が成立したと認めたことは合理的であるということができ,原告らが主張するような違法はないとして原告らの請求を棄却したというものである。
 二つ目は,10月2日に,沖縄県発注の建築工事の入札談合事件に係る審決取消訴訟で株式会社港町管理ほか2社の請求を棄却する判決が出された。これは,平成17年の独占禁止法改正後,現行法の適用事件としては,昨年の株式会社賀数建設に対する判決に次いでの2件目ということになる。
 この事件に関しては,平成20年6月2日の公正取引委員会が審決を行ったわけであるが,それについて排除措置命令,課徴金納付命令の一部の取消しを求めた裁判である。争点となったのは,課徴金対象なり違反行為を認定した物件のうち,沖縄県立博物館の新館,あるいは美術館新築工事について,原告の港町管理は,談合の調停を拒否したので受注調整の影響は消失しており,自由競争,たたき合いが行われた結果,原告らのジョイントベンチャーが落札した物件であると主張し,競争制限効果が発生しているという公正取引委員会の認定については実質的な証拠を欠き,独占禁止法の解釈を誤っているとして取消しを求めたものである。
 東京高等裁判所は,この原告らが受注調整のための会合である研究会に参加をしており,基本合意に基づいて入札参加者間で話合いが行われたものであり,最終的に2社が受注を希望したので調整がつかなかったため,2社を受注予定者と選定することとなったということであって,原告らが受注調整に関与したというもののほかはないという判断をしている。
 したがって,先例となっている事件として,このような課徴金の対象となるかどうかの事案として土屋企業判決があるが,その先例となる判例,決定に照らしても課徴金の対象となるというべきであるという判示をしている。
 なお,本件は,株式会社港町管理から上告及び上告受理申立てが行われ,現在,継続中という事案である。
 3つ目も2つ目と同じ10月2日に,日本道路公団発注の鋼橋上部工工事の入札談合事件に係る課徴金の納付命令についての審決取消訴訟があり,株式会社宮地鐵工所の請求を棄却する判決が東京高等裁判所において出されているというものである。4つ目は,10月22日に,東京都発注の下水道ポンプ設備工事の入札談合事件に係る審決取消訴訟において,新明和工業株式会社が上告及び上告受理申立てを行っていたところ,上告棄却,上告不受理の決定が最高裁において出され,東京高等裁判所の判決が確定したというものである。
 5つ目は,財団法人東京都新都市建設公社が発注する土木工事の入札談合事件,いわゆる多摩談合事件に係る課徴金の納付命令の審決取消訴訟についての判決が出されている。これは,30社に対して課徴金の納付を命じる審決を行ったところ,そのうち25社が審決取消訴訟を提起したものである。
 東京高等裁判所においては,この25社の訴えに対して,5つの裁判体で別々に審理が行われており,5件あるうちの2件については既に判決が出された。1件目が,5月29日に西松建設ほか5社に対する件について,その後,10月23日に株式会社加賀田組ほか3社に対する件について,いずれも原告らの請求を棄却する判決が出されている。
 6つ目は,10月6日に地方公共団体発注のごみ処理施設の建設工事の入札談合事件に係る審決取消訴訟について,JFEエンジニアリング株式会社ほか4社が上告及び上告受理申立てを行っていたわけであるが,いずれも上告を棄却し,上告不受理の決定が最高裁判所において出されたものである。
 これにより,原告らの請求を棄却した東京高等裁判所の判決が確定し,今回の裁判所の決定は,慎重な審理の結果,公正取引委員会の主張が認められたものであると理解している。
 この事件は,非常に大がかりな事件であり,影響も大きく,争点もいろいろあったため,少し詳しくお話する。
 まず,いくつか争点があったが,そのうち1つは,公正取引委員会が認定した本件の基本合意について実質的証拠があるのかどうかということであった。これについては,本件審判手続で提出された供述証拠,本件審決挙示の証拠から,原告らは地方公共団体が指名競争入札等の方法により発注するストーカ炉の建設工事について,受注機会の均等化を図るため,本件基本合意の下に公正取引委員会が認定した方法で受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていたものと認められるとして実質的な証拠があるという判断をしている。
 本件においては,判断構造の特異性という点も争われた。具体的には基本合意,違反行為が基本合意の範囲なのかどうかという問題等が争われた。この中で,原告らは,本件審決は基本合意のみでは不当な取引制限の要件を充足するものではなく,個別合意をもって初めてその要件を満たすという論理構成を採っているということで,縷々主張したわけであるが,これに対して,判決では,本件審決の認定及び認定判断の過程に照らせば,本件審決は基本合意の下に受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていたことを違反行為ととらえ,個別の受注調整行為は基本合意が存在し,その基本合意の下に受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた事実を推認することができる間接事実として認定していることが明らかであるという判示をしている。
 また,その本件判決では,基本合意を,個別合意をもって初めて不当な取引制限を充足するとの論理構成の下に個別合意,個別の受注調整行為自体を違反行為の構成要件とするものではない,したがって,個別の合意に関しては,基本合意がその内容のとおり機能し,競争を実質的に制限していたという事実を認定する上で必要な範囲で立証されれば足りるものというべきであるという判示をしている。
 このような基本合意の部分が違反行為そのものであり,主要事実であるという構成,そして,その個別の受注調整行為はいわば間接事実である,あるいは競争の実質的制限を判断するための間接事実として,その必要な範囲で認定をすればよいという考え方は,このごみ処理施設の事件に限らず,最近の東京高等裁判所の判決等での入札談合事件等についておおむねこの考え方が確立をしていると言ってよいと思われる。そういう考え方が再度,この最高裁上告不受理の決定を含めて認められたと思っている。
 また,この基本合意が競争を実質的に制限するかどうか,これも争点であったが,これについては,本件対象期間中に指名競争入札の方法により入札が行われたストーカ炉の工事87件のうち,多くの案件について受注調整を行っていたことが認められたことに加え,原告5社の営業担当者の中に原告5社又はアウトサイダーを含めた7社の受注状況を指数化して把握していた者があったこと等の間接事実から少なくとも本件対象期間中に発注されたストーカ炉の半数以上について受注予定者が決定されていたと推認することができるというべきであり,地方公共団体が発注したストーカ炉の工事の少なくとも半数以上の案件について原告5社が受注調整をしていたということは,原告5社の受注調整の合意が拘束力をもって有効に機能しており,その取引分野における競争を実質的に制限していたものというべきであるという判示をしている。
 さらに,もう一つ,本件審決に関わる手続上の法令違反があったということも争点であり,審査官が最終意見において主張を変更したことについて,それが違法であるという主張もあったわけである。判決では,これに関しても独占禁止法では審査官の主張の変更については,これを認める明文の規定は存在しないが,事実の同一性を害せず,かつ審判手続全体の経過から見て,被審人に防御の機会を閉ざしていない限り主張の変更が許されるというべきであると,本件の審査官の最終意見における審査官の主張の変更は,審判開始決定記載の事実と同一性を失わせるものではないというべきであるという旨の判示をしている。
 本件について,公正取引委員会は,平成18年6月27日に審決を行った後,課徴金納付命令を行っており,この納付命令に関しては審判手続が開始されたため,この課徴金納付命令は効果を失っているわけであるが,この納付命令の総額は269億9789万円と過去最高の金額となっており,そういう面でも,公正取引委員会がこれまで取り上げた談合事件の中で最大の規模のものであるという特徴が挙げられる。
 また,公正取引委員会が把握しているところでは,本件については損害賠償請求訴訟等が全国で計28件提起されており,これまでにない広い規模で被害者,主として地方公共団体が,損害を求償しているということも特徴である。それから,今回,この本件判決が最高裁まで上告されて確定したことにより,本件違反行為による被害者は独占禁止法第25条に基づく損害賠償請求訴訟を提起するということも可能となったわけである。
 公正取引委員会としては,今後も,現在係属中の他の審決取消訴訟等について,公正取引委員会が行った事実認定等に誤りがないということを引き続き主張してまいりたい。

http://www.jftc.go.jp/houdou/teirei/h21/10_12/kaikenkiroku091202.html

(2)お知らせ

 平成22年1月1日,独占禁止法改正法が施行されます。
 詳しくは,ホームページをご覧ください。

2.報道発表 【平成21年12月1日~12月25日】

独占禁止法関係(違反事件)

 12月18日

 12月17日

 12月10日

 公正取引委員会は,大分大山町農業協同組合が,
(1)自らが運営する「木の花ガルテン」と称する農産物直売所に直売用農産物を出荷するために同組合に登録を行っている農業者のうち,他の事業者が運営する「元氣の駅」と称する農産物直売所に直売用農産物を出荷するために「元氣の会」と称する組織の会員にもなっている者(以下「双方出荷登録者」という。)に対し,元氣の駅に直売用農産物を出荷しないようにさせること
(2)その手段として,双方出荷登録者に対し,元氣の駅に直売用農産物を出荷した場合には木の花ガルテンへの直売用農産物の出荷を取りやめるよう申し入れること
 を内容とする基本方針に基づき双方出荷登録者に対して元氣の駅に直売用農産物を出荷した場合には木の花ガルテンへの直売用農産物の出荷を取りやめるよう申し入れるとともに,木の花ガルテンの出荷登録者に対して当該基本方針を周知すること等により,木の花ガルテンの出荷登録者に対し,元氣の駅に直売用農産物を出荷しないようにさせている事実が認められたことから,平成21年12月10日,同組合に対し,独占禁止法第19条(不公正な取引方法第13項〔拘束条件付取引〕に該当)の規定に違反するものとして,排除措置命令を行いました。

独占禁止法関係(その他)

 12月18日

下請法関係(その他)

 12月15日

 株式会社アスコン(以下「アスコン」という。)は,業として請け負う製造の目的物たるチラシ等の印刷又は業として請け負う作成の目的たるチラシ等の印刷に用いるデータ等の情報成果物の作成を下請事業者に委託しているところ
(1)自社の利益を確保するため,下請事業者に対し,「決算協力値引き」又は「協力割戻し金」と称して下請代金の額に一定率を乗じて得た額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者に対し,平成20年6月から平成21年7月までの間,下請代金の額に一定率を乗じて得た額を
(2)下請代金の支払について,原則として,支払うべき下請代金の額が一定額以上の場合に手形の交付により行うこととしているが,一部の下請事業者に対し,平成20年6月から平成21年8月までの間,手形の交付による支払に代えて現金による支払を行うに当たって,手形期間分の金利相当分として自社の短期調達金利相当額を超える額を
 それぞれ差し引くことにより,下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに,当該下請事業者に支払うべき下請代金の額を減じていました。
 アスコンは,当該下請事業者(27名)に対し,勧告前に,下請代金の額から減じていた額(総額1099万5429円)を返還しています。
 公正取引委員会は,平成21年12月15日,アスコンに対し,下請法第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)の規定に違反する事実が認められたとして,同法第7条第2項の規定に基づき,前記の減額行為が下請法の規定に違反するものである旨及び今後,下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに下請代金の額を減じない旨を取締役会の決議により確認すること等を内容とする勧告を行いました。

3.独占禁止法関係判決について

12月18日 株式会社松村組ほか3名による審決取消請求事件判決について(財団法人東京都新都市建設公社発注の土木工事の入札談合)

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。http://snk.jftc.go.jp/JDS/data/pdf/H211218H20G09000018_/091218.pdf

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