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平成26年6月24日(火曜)発行 第261号

1.事務総長定例記者会見

独占禁止法に関する相談事例集(平成25年度)について

 本日は,独占禁止法に関する相談事例集について御紹介したいと思います。
 公正取引委員会では,毎年,独占禁止法に関する相談事例集を取りまとめて公表しております。本日,平成25年度の相談事例集を公表することとなりましたので,お手元の資料,本文とスライドの両方がありますが,ここではスライドのほうの横長の資料に沿って御説明をしたいと思います。

 1ページ目を開いていただくと表があります。公正取引委員会では,事業者や事業者団体がこれから行おうとする行為について,それが独占禁止法上問題とならないかどうかということについての相談を受け付けております。平成25年度は,1,517件の相談が寄せられたところであります。

 2ページ目には,相談事例集を公表することの趣旨を記載しておりまして,要は,相談事例集は事業者等から寄せられた個別の相談の中から,相談者以外にも参考になる主要な事例を選び,独占禁止法上の考え方をできる限り分かりやすく説明したものであります。

 今回の相談事例集には,事業者からの相談が10事例,事業者団体からの相談が4事例,合わせて14の事例を掲載しています。個別の事例の詳細につきましては本文を見ていただきたいと思いますし,更なる詳細につきましては,担当部局の取引部相談指導室に御照会いただければと思いますが,ここでは,今般の規制改革会議でいろいろ議論をされました「流通・取引慣行ガイドライン」で示しております行為類型に関する相談4事例について簡単に御紹介させていただきたいと思います。
 お手元の資料の3ページ目に,その「事例の概要」というのがありますが,この3ページ目の事例1,2,3,4が流通・取引慣行ガイドラインで示している行為類型に関する相談事例であります。

 まず,事例の1は,販売価格の調査に関する相談でございます。これは市場における有力な玩具メーカーが,商品開発及び営業戦略の参考とするため,店舗販売業者の過去1年間の販売価格及び陳列方法について,卸売業者を通じて報告をさせるということについては独占禁止法上問題ないと回答した事例であります。
 流通・取引慣行ガイドラインで明らかにしておりますように,市場価格調査を行うこと自体は問題となるものではありませんが,この市場価格調査によって,「小売業者に対し,販売価格を拘束する」ということになるかどうかで独占禁止法上の問題の有無が分かれてくるわけでございます。
 本件では,メーカーが小売業者に対して販売価格を拘束するものとは認められませんでしたので,独占禁止法上「問題なし」と回答したものであります。

 続いて事例2は,販売地域の制限の相談でございます。市場における有力な健康食品メーカーが,販売代理店に対しまして,一定の販売地域を割り当て,地域外での販売を禁止するという厳格な地域制限を行うことについて,これも独占禁止法問題ないと回答した事例であります。
 メーカーが販売代理店に対しまして,地域制限を行うこと自体は独占禁止法上の問題となるものではありません。これによって「販売価格が維持されるおそれ」がある場合には独占禁止法上問題となり得るということになります。
 販売価格が維持されるおそれがあるかどうかということについて判断する際の考慮事項につきましては,流通・取引慣行ガイドラインに幾つかの事項が明記されているところでございますが,これに沿って本件を考えた場合には,複数の有力な競争事業者が存在しており,ブランドごとの製品差別化が進んでおらず,また,ブランド間の価格競争が活発であるということ等から,販売価格が維持されるおそれはないので独占禁止法上「問題なし」と回答したものであります。

 次に事例の3でございます。これは,販売方法の制限に関する相談でございます。市場における有力なリビング用品メーカーが,小売業者に対しまして,専用陳列棚を設置させ,リビング用品の陳列方法を指定することについて,独占禁止法上問題ないと回答した事例でございます。
 流通・取引慣行ガイドラインでは,販売方法を制限すること自体は,商品の適切な販売のための合理的な理由が認められ,また,全ての取引先小売業者に対して同等の条件が課せられる場合は独占禁止法上問題になるものではなく,ただ,「販売方法の制限を手段として販売価格や競争品の取扱いを制限する」場合には,独占禁止法上問題となり得る場合があるというふうに書かれているところでございます。
 本件は,リビング用品の陳列方法を指定することが商品の適切な販売のためのものでありまして,全ての取引先小売業者に対して同等の条件を課すということでございますので,独占禁止法上「問題なし」と回答したものであります。

 事例の4は,リベートの供与に関する相談でございます。市場における有力な福祉用具メーカーが,福祉用具を販売するに当たって,インターネット販売業者を対象とせずに,店舗販売業者のみを対象とするリベートを新たに設けることについて,独占禁止法上問題ないと回答した事例であります。
 流通・取引慣行ガイドラインでは,メーカーが流通業者にリベートを供与すること自体は,実質的な値引き,あるいは販売促進のために行われることが多く,それ自体が直ちに独占禁止法上問題となるものではなく,ただ,リベートの供与が「流通業者の事業活動を制限する手段として用いられる」場合には,独占禁止法上問題となることがあるというふうに書かれているところでありますが,本件は,店舗販売に要する販売コストを支援するためのものでありまして,また,インターネット販売業者に対する卸売価格を引き上げるというものでもなく,その事業活動を制限するものとは認められませんでしたので「問題なし」と回答したものでございます。

 以上,4事例について簡単に御紹介しました。この相談事例集は毎年公表しておりまして,公正取引委員会のホームページに掲載しております。毎年かなりのアクセスがあるところであります。
 公正取引委員会としては,今後とも引き続き,事業者等において,この相談事例集が活用されることにより,独占禁止法上の考え方への理解が深まり,違反行為の未然防止が一層図られることを期待しているところでございます。

平成26年6月18日付 事務総長定例会見記録

2.報道発表【平成26年6月16日~平成26年6月20日】

独占禁止法(排除措置命令・警告等)

6月19日

(平成26年6月19日)東日本地区に交渉担当部署を有する需要者向け段ボールシート又は段ボールケースの製造業者及び大口需要者向け段ボールケースの製造業者に対する排除措置命令,課徴金納付命令等について

独占禁止法(その他)

6月18日

(平成26年6月18日)独占禁止法に関する相談事例集(平成25年度)について

消費税転嫁対策

6月17日

(平成26年6月17日)山形市(山形市立病院済生館)に対する勧告について

実態調査報告書

6月20日

(平成26年6月20日)食品分野におけるプライベート・ブランド商品の取引に関する実態調査報告書

3.お知らせ

宇都宮市における一日公正取引委員会の開催について

 公正取引委員会は,独占禁止法等の普及・啓発活動や相談対応の一層の充実を図るため,地方事務所等所在地以外の都市において,「一日公正取引委員会」と称する出張事務所を開設しており,6月26日に宇都宮市において一日公正取引委員会を開設いたします。当日は,独占禁止法,下請法及び消費税の転嫁拒否についての相談コーナーを設けるほか,独占禁止法講演会,下請法講習会及び消費税転嫁対策特別措置法説明会を開催いたしますので,是非御参加ください。
 一日公正取引委員会の詳細及び講演会等の申込方法は,こちらを御覧ください。

(平成26年5月14日)宇都宮市における一日公正取引委員会の開催について

公正取引委員会の教育支援

 学生向け「独占禁止法教室」~出前授業~

 公正取引委員会では,実務経験を積んだ公正取引委員会職員を中学校・高等学校・大学の授業に講師として派遣し,独占禁止法や公正取引委員会の役割等を分かりやすく説明する「独占禁止法教室」を開催しており,独占禁止法教室を開催する中学校・高等学校・大学を募集しています。
 時期,授業内容等については御相談に応じますので,お気軽にお申し込みください。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/dkkyoshitsu/index.html

 庁舎訪問学習(小・中学生,高校生,大学生)

 公正取引委員会では,修学旅行等を活用した学生向けの庁舎訪問学習を行っています。内容は職場見学と「独占禁止法教室」を通じて独占禁止法や公正取引委員会の役割等について学習していただきます。
 時期,内容,方法等については,御相談に応じますので,お気軽にお申し込みください。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/homon/index.html

 消費者セミナー

 公正取引委員会では,消費者に対して,独占禁止法の内容や公正取引委員会の仕事について,クイズやゲームを用いながら分かりやすく説明し,御質問に答える参加型,対話型のイベントの「消費者セミナー」を開催しています。消費者セミナーに参加を希望される方は,5名~10名程度のグループでお申し込みください。
 時期,所要時間等について,調整・検討しますので,お気軽に御連絡ください。本局におきましては,庁舎見学を兼ねて開催することも可能です。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/shohisha/index.html

4.消費税転嫁対策コーナーについて

消費税の転嫁拒否等の行為の未然防止のための取組

 公正取引委員会は,消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的として,消費税転嫁対策特別措置法の周知等,消費税の転嫁拒否等の行為(以下「転嫁拒否行為」という。)を未然に防止するための各種の施策を実施しています。

http://www.jftc.go.jp/tenkataisaku/index.html

消費税の転嫁拒否等の行為の有無についての調査(書面調査)

 公正取引委員会は,中小企業庁と合同で,書面調査を実施しています。
 調査票は,下記リンク先からダウンロードしていただくことができます。

「大規模小売事業者・大企業等(買手側)」向け書面調査の詳細ページ

「中小企業・小規模事業者等(売手側)」向け書面調査の詳細ページ

消費税転嫁・表示カルテルの届出状況の公表について

消費税転嫁・表示カルテルの届出は,原則として,届出を受け付けた月ごとに取りまとめて,翌月,公正取引委員会HPに届出状況として掲載します。

消費税転嫁・表示カルテルの届出状況の公表について

問い合わせ先

<発行>
公正取引委員会事務総局官房総務課広報係
〒100-8987東京都千代田区霞が関1-1-1中央合同庁舎第6号館B棟
メールマガジンに関する御意見・御要望はこちらまで。
https://www.jftc.go.jp/cgi-bin/formmail/formmail.cgi?d=goiken
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