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平成27年9月8日(火曜)発行 第317号

目次

1.事務総長定例記者会見

第11回東アジア競争政策トップ会合及び第9回東アジア競争法・政策カンファレンスの開催について

 まず,東アジア競争政策トップ会合等の開催につきまして,お話をさせていただきます。
 8月24日,既に公表いたしましたように,第11回の東アジア競争政策トップ会合が8月25日に,また,第9回の東アジア競争法・政策カンファレンスが8月26日に,ベトナムのホーチミンで開催されました。公正取引委員会の杉本委員長が出席いたしました。
 近年,東南アジア諸国におきまして新たに競争法が施行されるなど,東アジア地域における競争政策の重要性がますます高まっております。こうした中,東アジア競争政策トップ会合は,東アジア地域の競争当局及び競争関連当局のトップが一堂に会しまして,最近の活動状況や今後の課題等について率直な情報・意見交換を行う場といたしまして,公正取引委員会の竹島前委員長の提唱により,平成17年に立ち上げられたものであります。本会合は,平成17年以降,毎年開催されておりまして,東アジア地域における競争当局間の協力関係の構築に大きく寄与してきていると認識しております。また,東アジア競争法・政策カンファレンスは,東アジア地域において競争法とその政策の重要性に関する共通の理解を構築することを目的としておりまして,通常,東アジア競争政策トップ会合と併せて開催されているものであります。
 この会合は,毎年,ホスト国競争当局と公正取引委員会,加えまして,アジア開発銀行研究所(ADBI)の共催で行われています。今年は,ベトナムがホスト国となりまして,東アジア地域等の18の競争当局及び競争関連当局のトップなど幹部職員が参加いたしました。
 東アジア競争政策トップ会合では,東アジアにおける競争法・競争政策の最近の進展と将来の展望について参加国から報告が行われた後,当該報告を踏まえて,東アジア地域における効果的な執行協力及び東アジア競争政策トップ会合の将来の展望について意見交換が行われました。また,東アジア競争法・政策カンファレンスでは,競争文化を促進するための企業におけるコンプライアンス及び競争当局の独立性と競争法・競争政策の効果的な執行等の関係につきまして,意見交換が行われました。公正取引委員会からは,杉本委員長が公正取引委員会におけるコンプライアンスの取組についてプレゼンテーションを行ったところであります。
 公正取引委員会といたしましては,本会合が東アジア地域における競争政策に対する理解の促進,競争当局間の協力関係の構築のために非常によい機会であると考えておりまして,今後とも積極的に貢献をしていきたいと考えております。

公正取引委員会の平成28年度概算要求について

 もう1点,公正取引委員会の概算要求について,お話をさせていただきます。
 8月31日,公正取引委員会は,平成28年度の概算要求を行い,公表したところであります。
 平成28年度の概算要求額は,お手元にありますように,総額109億3300万,平成27年度当初予算と比較いたしまして,1億9400万,1.8%の増となっております。
 概算要求のポイントの1つは,前年度に引き続き,消費税転嫁対策について万全な対応を進めるための予算の拡充ということでございまして,14億4800万,前年度当初予算と比較いたしまして,7100万円の増を要求したところであります。
 公正取引委員会としては,平成28年度におきましても,消費税転嫁対策については重要な課題であると認識しております。
 御案内のように,消費税の転嫁拒否等の行為は,立場の弱い事業者が消費税の転嫁を拒否されるなどによりまして被害を受けたとしても,自らその事実を申し出ていただくことが期待しにくいという実態にあります。このため,平成27年度に引き続き,平成28年度も転嫁拒否等の違反行為を受けていないかを把握するための大規模な書面調査を実施し,積極的な情報収集を行うことにより,違反行為に対しましては,迅速かつ厳正に対処したいと考えております。
 さらに,これも平成27年度に引き続きまして,事業者等に対する広報,説明会の開催による普及・啓発並びに移動相談会の実施などの取組を通じまして,中小企業の方々が消費税を円滑かつ適正に転嫁しやすい環境の整備に万全の対策を講じていきたいと考えています。
 このほか,概算要求におきましては,独占禁止法違反行為に対する厳正な対処,下請法違反行為等の中小企業に不当に不利益を与える行為の取締りにも重点を置いております。これらの取組の強化のために,34名の増員を要求しております。なお,この点につきましては,27名の合理化を予定しておりますので,人員増という意味では,差し引きの7名の増加要求ということになります。

平成27年9月2日付 事務総長定例会見記録

2.報道発表【平成27年8月31日~平成27年9月4日】

その他

8月31日

(平成27年8月31日)公正取引委員会の平成28年度概算要求について

(平成27年8月31日)公正取引委員会における平成27年度の政策評価結果について

3 独占禁止法関係判決について

7月31日

 株式会社生田組による審決取消請求事件判決について(国土交通省が発注する一般土木工事等の入札談合事件)

 株式会社生田組(以下「原告」といいます。)による審決取消請求事件(平成26年(行ケ)第28号)について,東京高等裁判所にて請求を棄却する判決がありました(7月31日)。
 本件は,公正取引委員会が平成26年12月10日付けでした平成25年(判)第10号審決(国土交通省が発注する一般土木工事等の入札談合に係る課徴金納付命令の一部取消しを求める審判請求を棄却する審決。以下「本件審決」といいます。)について,原告が,本件審決の認定には実質的証拠がない(本件工事について,原告代表者は世話人による一切の受注調整の排除を申し入れ,了承されたのであるから,受注調整は行われていない,など)として,本件審決の取消しを求めたものです(なお,原告に対する排除措置命令は,原告が審判請求を行わなかったことにより確定しています。)。
 東京高等裁判所は,平成27年7月31日,次のように判示して,原告の請求を棄却しました(なお,本判決は,上訴期限の経過により確定しました。)。
 (1)本件審決の事実認定は,下記のとおり,実質的証拠に基づくものと認めることができる。
[1]本件電話連絡(原告代表者が入交建設社長に対して,本件工事の入札に竹内建設が参加しているかどうか尋ねたときの電話)までの経過に関する認定について
 前提事実及び証拠によれば,原告代表者が,世話人である入交建設社長及びミタニ建設工業社主に対し,本件工事の受注を希望する旨を連絡したこと並びに世話人3社が本件工事の受注予定者を原告とすることを決定し,原告にその旨を伝えたことを合理的に認めることができる。
 これに対し,原告代表者は,本件工事について原告が「本命」に決まったとの連絡を受けたことはない旨を述べるが,受注予定者でもない者が受注調整をしないよう申し入れ,それを世話人の一人が即時に独断で了解することは不自然であるから,原告代表者の上記供述は信用することはできない。
[2]本件電話連絡の際の原告代表者の申入れ内容等に関する認定について
 本件工事については,ミタニ建設工業社主からミタニ建設工業常務に対して原告を受注予定者とするよう指示があり,それを他の世話人も了承して,原告が受注予定者に決定したとの経緯が認められ,このように受注調整を行うことが前提となっている状況の下で,原告が竹内建設だけでなく一切の受注調整を殊更拒む理由は見出し難いし,世話人の立場からみても受注調整をこの段階で覆すほどの理由があったとはいえないことからすると,原告代表者からの申入れを受けた入交建設社長が,他の世話人らと協議することもなく,本件工事について一切の受注調整を行わないことを決定し,原告代表者に対して確約するということは考え難く,本件電話連絡において,原告代表者は,竹内建設との間では受注調整を行わないよう求めたとの本件審決の認定は,証拠に基づく合理的な認定というべきである。
 また,原告が本件工事の予定価格や他の入札参加者の名称及び評価点を聞いていないと主張していることについて,原告は,本件基本合意に基づいて原告が受注した他の事案においても,予定価格を聞くことはしていないのであり,また,本件基本合意においては,世話人3社が受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよう他の入札参加者に対し適宜働きかけを行う方法によって受注調整が行われていたのであるから,原告が本件工事の予定価格等を知らないことが,本件工事において部分的な受注調整が行われたとの認定を妨げるものではない。
[3]世話人3社から他の入札参加者に対する働きかけに関する認定について
 入交建設社長が,原告代表者の意向に従い,竹内建設との間では受注調整を行わないこととして,ミタニ建設工業常務に対し,竹内建設との間では受注調整ができないという趣旨の連絡をしたことは,本件審決に掲記の各証拠によって合理的に認めることができ,本件工事はいわゆるフリー物件になったと認定すべき証拠もない。
[4]ミタニ建設工業の入札に関する認定について
 ミタニ建設工業が,本件工事について予定価格を超える価格で入札したのは,原告が受注できるようにするためであったとの本件審決の認定は,実質的証拠に基づくものと認められる。
[5]四国開発の入札に関する認定について
 四国開発が本件基本合意に沿って受注予定者に協力する意図で入札したものであるとの本件審決の認定は,実質的な証拠に基づくものと認められる。
[6]クロシオ建設の入札に関する認定について
 証拠によれば,クロシオ建設は,本件工事の入札について,本件基本合意に基づく受注調整に協力する意思があったと合理的に認められる。
 (2)本件工事の受注調整に対する原告の関与について
 証拠及び認定事実によれば,本件工事は,原告の受注希望を前提に,世話人3社において本件基本合意に基づく受注予定者として原告を決定し,竹内建設に対しては受注調整のための働きかけはされていないものの,ミタニ建設工業,四国開発及びクロシオ建設において,原告が受注できるよう協力する目的で入札を行ったことを認めることができる。
 また,仮に原告が赤字覚悟で本件工事を受注したとしても,そのことは,本件工事について竹内建設以外の入札参加者において部分的な受注調整が行われ,その結果,競争制限効果が生じたとの認定を妨げるものではない。

平成26年(行ケ)第28号 東京高裁判決

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。https://54.238.130.245/JDS/data/pdf/H270731H26G09000028_/150731.pdf

〔参考〕
平成25年(判)第10号審決

外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます。https://54.238.130.245/JDS/data/pdf/H261210H25J01000010_/141212-25_10.pdf

4.お知らせ

公正取引委員会の教育支援

 学生向け「独占禁止法教室」~出前授業~

 公正取引委員会では,実務経験を積んだ公正取引委員会職員を中学校・高等学校・大学の授業に講師として派遣し,独占禁止法や公正取引委員会の役割等を分かりやすく説明する「独占禁止法教室」を開催しており,独占禁止法教室を開催する中学校・高等学校・大学を募集しています。
 時期,授業内容等については御相談に応じますので,お気軽にお申し込みください。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/dkkyoshitsu/index.html

 庁舎訪問学習(小・中学生,高校生,大学生)

 公正取引委員会では,修学旅行等を活用した学生向けの庁舎訪問学習を行っています。内容は職場見学と「独占禁止法教室」を通じて独占禁止法や公正取引委員会の役割等について学習していただきます。
 時期,内容,方法等については,御相談に応じますので,お気軽にお申し込みください。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/homon/index.html

 消費者セミナー

 公正取引委員会では,消費者に対して,独占禁止法の内容や公正取引委員会の仕事について,クイズやゲームを用いながら分かりやすく説明し,御質問に答える参加型,対話型のイベントの「消費者セミナー」を開催しています。消費者セミナーに参加を希望される方は,5名~10名程度のグループでお申し込みください。
 時期,所要時間等について,調整・検討しますので,お気軽に御連絡ください。本局におきましては,庁舎見学を兼ねて開催することも可能です。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/shohisha/index.html

公正取引委員会公式Twitter及びFacebookページについて

公正取引委員会では,競争政策に対する理解の促進に資する取組として,当委員会に関する各種の情報について,ホームページのほかにTwitter及びFacebookページによる情報発信を行っています。

 公正取引委員会公式Twitter(@jftc)

https://twitter.com/jftc

 公正取引委員会公式 Facebookページ(JapanFTC)

https://www.facebook.com/JapanFTC

YouTube公正取引委員会チャンネルの開設について

 公正取引委員会は,平成27年5月12日,インターネット上の動画配信サイトYouTubeに公正取引委員会チャンネルを開設しました。
 独占禁止法・下請法の内容,ビジネスの基礎知識として知っておきたい取引のルールなどを分かりやすく紹介した動画を掲載していますので,ぜひ御覧ください。
 YouTube公正取引委員会チャンネル

https://www.youtube.com/c/JFTCchannel

5.消費税転嫁対策コーナーについて

消費税の転嫁拒否等の行為の未然防止のための取組

 公正取引委員会は,消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的として,消費税転嫁対策特別措置法の周知等,消費税の転嫁拒否等の行為(以下「転嫁拒否行為」という。)を未然に防止するための各種の施策を実施しています。

http://www.jftc.go.jp/tenkataisaku/index.html

消費税の転嫁拒否等の行為の有無についての調査(書面調査)

 公正取引委員会は,中小企業庁と合同で,書面調査を実施しています。
 調査票は,下記リンク先からダウンロードしていただくことができます。

「大規模小売事業者・大企業等(買手側)」向け書面調査の詳細ページ

「中小企業・小規模事業者等(売手側)」向け書面調査の詳細ページ

消費税転嫁・表示カルテルの届出状況の公表について

消費税転嫁・表示カルテルの届出は,原則として,届出を受け付けた月ごとに取りまとめて,翌月,公正取引委員会HPに届出状況として掲載します。

消費税転嫁・表示カルテルの届出状況の公表について

問い合わせ先

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