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平成28年4月19日(火曜)発行 第346号

目次

1.事務総長定例記者会見 NEW

独占禁止政策協力委員寄せられた主な意見(平成27年度下半期)について

 本日,私からは,平成27年10月から平成28年3月にかけて行いました平成27年度下半期の独占禁止政策協力委員からの意見聴取について,協力委員の方から頂いた主な御意見,御要望につきまして,本日,公表いたしましたお手元の資料に沿って,その概要を紹介させていただきたいと思います。
 独占禁止政策協力委員制度は,全国各地域の有識者の方々に公正取引委員会の活動について理解を深めていただくとともに,地域の経済社会の実情を伺い,実態に即した経済政策の運営を行うため,平成11年度から設置している制度でありまして,全国各地域の経済界,報道機関,学識経験者,消費者団体といった有識者150名の方々に協力委員を務めていただいております。各年度,上半期と下半期の年2回,競争政策や公正取引委員会の活動等につきまして御意見や御要望を伺っているほか,消費者セミナー,独占禁止法教室等の公正取引委員会が行っております広報活動にも積極的に御協力いただいているところであります。
 平成27年度下半期における協力委員の方々からの御意見,御要望のうち主なものを紹介させていただきますと,お配りしました資料の1ページ目にあります「公正取引委員会に対する期待」に関する御意見といたしましては,例えば一番上でございますが,「東京オリンピック・パラリンピックを見据えた動きや震災復興の影響が続き,建設関連の工事費用が高止まりしている。先般,東北自動車道の復興工事に関して公正取引委員会による捜索が行われたが,同様の不正に対して今後もしっかりと監視してほしい」という御意見を頂いたところであります。
 この点に関しましては,皆様御承知のとおり,今年の2月29日に,東日本高速道路株式会社東北支社が発注しました東日本大震災に係る舗装災害復旧工事につきまして,入札談合行為があったとして刑事告発を行ったところであります。
 このほかにも,公正取引委員会は,国民生活に影響の大きいカルテル・入札談合をはじめといたしまして,社会的ニーズに的確に対応した多様な事件に厳正かつ積極的に対処しているところでありまして,今後ともこの姿勢を続けていきたいと考えております。
 次に,2ページ目の「広報・広聴活動」に関する御意見といたしましては,例えば2つ目の「ホームページで下請法についての動画を閲覧したところ,文章だと難解な印象を受けてしまう法制度の仕組みや意味が分かりやすく解説されていた。ただし,親事業者と下請事業者の区分について分かりにくいので,具体例を挙げて説明した方がよい」との御意見を頂いたところであります。
 この点に関しましては,当委員会では,ホームページに掲載している動画に加えまして,昨年の10月から,政府の動きや重要施策を動画で紹介いたします「政府インターネットテレビ」におきまして,下請法の重要性などを紹介する番組「下請事業者の強い味方! 知っておきたい『下請法』」を公開しているほか,本年1月23日,24日には,国民に身近な政策や行政の取組などについて分かりやすく解説する政府広報ラジオ番組「なるほど!! ニッポン情報局」におきまして,下請法についてクイズ形式などを用いて紹介する番組を「下請事業者を助ける! 『下請法』って何だ!?」というタイトルで放送したところであります。これらの番組は,現在も公正取引委員会のホームページで視聴することができます。
 公正取引委員会といたしましては,今,紹介いたしました御指摘を踏まえまして,今後とも,広報・広聴活動のより一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
 また,その次の「実態調査等」に関する御意見といたしましては,例えば3つ目の御意見として,「小さな店でも物流さえ追い付けば,eコマースは可能であるので,今後もeコマースによる販売は伸びていくと思う。ヨーロッパの競争当局はeコマースにおける競争法の適用に関心を持っていると聞いたことがあるが,公正取引委員会からもeコマースに関する独占禁止法上の考え方等について情報を提供してほしい」といった御意見を頂きました。
 この点に関しまして,公正取引委員会は,eコマースの進展などを踏まえまして,流通・取引慣行の変化に関する競争政策の観点からの評価と,これを踏まえた流取・取引慣行ガイドラインの見直しの方向性を検討するために,各界の有識者からなります「流通・取引慣行と競争政策の在り方に関する研究会」を立ち上げて検討を進めているところであります。
 また,公正取引委員会は現在,オンライン関連事業の競争環境を把握し,競争政策の適切な運営を図るという観点から,オンライン関連事業に関する調査を経済産業省と共同で実施しているところであります。
 公正取引委員会といたしましては,引き続き,このような活動を含め,取引実態の把握や事業者に対する情報の提供を図ってまいりたいと考えています。
 最後に,「消費税転嫁対策特別措置法に係る公正取引委員会の取組」に関する御意見といたしましては,1つ目にあります,「取引先を失ってしまうくらいなら消費税の転嫁を我慢すると考える中小企業もいると思う。このようなことが続くと中小企業が倒産し,地域が衰退していく原因にもなるので,公正取引委員会には引き続き消費税の転嫁拒否等の行為の未然防止に努めてほしい」との御意見を頂いたところであります。
 公正取引委員会は,消費税の転嫁拒否等の行為に対しまして,消費税転嫁対策特別措置法に基づき迅速かつ厳正に対処をしているところでありますが,これに加えまして,当委員会は,全国で説明会を開催しているほか,主な違反事例について説明したパンフレットを作成,配布いたしました。また,消費税転嫁対策に係る広告を新聞やインターネットに掲載するなどいたしまして,事業者等に対して消費税の転嫁拒否行為が禁止されていること,転嫁拒否行為に対して厳しく監視していることなどを周知し,違反行為の未然防止に努めているところであります。
 今後とも,違反行為に対する厳正,迅速な対処と,違反行為に関する周知による違反行為の未然防止に引き続き努めてまいりたいと考えております。
 以上,平成27年度下半期の意見聴取におきましては,只今御紹介しました御意見や御要望のほかにも多数の御意見,御要望を頂いておりまして,公正取引委員会といたしましては,この寄せられました御意見,御要望を踏まえまして,今後とも独占禁止法の厳正,適正な執行,競争政策の適切な運営に努めてまいりたいと考えております。

平成28年4月13日付 事務総長定例会見記録

2.報道発表【平成28年4月11日~平成28年4月15日】 NEW

独占禁止法(その他)

4月15日

農業分野における独占禁止法違反被疑行為に係る情報提供窓口の設置について

国際関係

4月11日

中国商務部との協力に関する覚書の締結について

4月15日

インドネシア競争当局に対する下請法と競争政策に関する技術研修の実施について

懇談会,研究会

4月13日

独占禁止政策協力委員から寄せられた主な意見(平成27年度下半期)について

3.独占禁止法関係判決について NEW

4月13日

MT映像ディスプレイ株式会社ほか3名による審決取消請求事件判決について(テレビ用ブラウン管の製造販売業者らによる価格カルテル事件)

 MT映像ディスプレイ株式会社ほか3名(以下「原告ら」といいます。)による審決取消請求事件(平成27年(行ケ)第38号)について,東京高等裁判所にて請求を棄却する判決がありました(4月13日)。
 本件は,公正取引委員会が平成27年5月22日付けでした平成22年(判)第2号ないし第5号排除措置命令及び課徴金納付命令審判事件に係る審決について,原告らが,本件ブラウン管を用いてブラウン管テレビを製造するという本件ブラウン管の使用収益活動を行ったのは,いずれも現地製造子会社等であって,我が国ブラウン管テレビ製造販売業者ではなく,よって,本件ブラウン管の需要者は我が国には所在せず,本件合意は平成25年法律第100号による改正前の独占禁止法(以下「独占禁止法」といいます。)2条6項にいう「一定の取引分野」における競争を実質的に制限するものとは認められないなどとして,同法82条1項各号の取消事由が存在すると主張し,本件審決のうち主文1項(2)及び2項の取消しを求めたものです。
 東京高等裁判所は,平成28年4月13日,次のように判示して,原告らの請求を棄却しました。
1 独占禁止法上の需要者の解釈について
(1) 独占禁止法3条後段の適用について
 独占禁止法が,我が国における自由競争経済秩序の維持をその直接の目的としていることに照らせば,事業者が,日本国外において,他の事業者と共同して同法2条6項に該当する行為(不当な取引制限)に及んだ場合であっても,当該行為が一定の取引分野における我が国に所在する需要者(同条4項1号にいう需要者)をめぐって行われるものであるときには,同法3条後段が適用されると解するのが相当である。
(2) 独占禁止法2条4項1号にいう「需要者」について
 需要者は,供給を受けるに当たっては,[1]供給者と取引交渉をして意思決定をし,[2]上記意思決定に基づき,対価を支払って商品等の供給を受け,これを使用収益するという過程を経ることになるが,意思決定者と,供給を受けこれを使用収益する者とが異なる場合であっても,両者が一体不可分となって供給を受けたと評価できる場合は,意思決定者についても需要者として認めることができ,我が国に所在する当該需要者について,独占禁止法3条後段の適用が可能となると解するのが相当である。
2 我が国ブラウン管テレビ製造販売業者が需要者に該当することについて
 本件審決の認定事実に照らせば,本件ブラウン管の取引条件を決定していた我が国ブラウン管テレビ製造販売業者とその供給を受けた現地製造子会社等とは,両者が一体不可分となって本件ブラウン管の供給を受けたものと合理的に評価することができ,以上を総合すれば,我が国ブラウン管テレビ製造販売業者が需要者に該当するとした本件審決の認定は,実質的証拠に基づくものということができる。

平成27年(行ケ)第38号 東京高裁判決

http://snk.jftc.go.jp/JDS/data/pdf/H280413H27G09000038_/160413.pdf

〔参考〕
平成22年(判)第2号ないし第5号審決

http://snk.jftc.go.jp/JDS/data/pdf/H270522H22J01000002_/150522-22_2-5.pdf

4.お知らせ

公正取引委員会の教育支援

 学生向け「独占禁止法教室」~出前授業~

 公正取引委員会では,実務経験を積んだ公正取引委員会職員を中学校・高等学校・大学の授業に講師として派遣し,独占禁止法や公正取引委員会の役割等を分かりやすく説明する「独占禁止法教室」を開催しており,独占禁止法教室を開催する中学校・高等学校・大学を募集しています。
 時期,授業内容等については御相談に応じますので,お気軽にお申し込みください。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/dkkyoshitsu/index.html

 庁舎訪問学習(小・中学生,高校生,大学生)

 公正取引委員会では,修学旅行等を活用した学生向けの庁舎訪問学習を行っています。内容は職場見学と「独占禁止法教室」を通じて独占禁止法や公正取引委員会の役割等について学習していただきます。
 時期,内容,方法等については,御相談に応じますので,お気軽にお申し込みください。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/homon/index.html

 消費者セミナー

 公正取引委員会では,消費者に対して,独占禁止法の内容や公正取引委員会の仕事について,クイズやゲームを用いながら分かりやすく説明し,御質問に答える参加型,対話型のイベントの「消費者セミナー」を開催しています。消費者セミナーに参加を希望される方は,5名~10名程度のグループでお申し込みください。
 時期,所要時間等について,調整・検討しますので,お気軽に御連絡ください。本局におきましては,庁舎見学を兼ねて開催することも可能です。

http://www.jftc.go.jp/houdou/kohokatsudo/shohisha/index.html

公正取引委員会公式Twitter及びFacebookページについて

公正取引委員会では,競争政策に対する理解の促進に資する取組として,当委員会に関する各種の情報について,ホームページのほかにTwitter及びFacebookページによる情報発信を行っています。

 公正取引委員会公式Twitter(@jftc)

https://twitter.com/jftc

 公正取引委員会公式 Facebookページ(JapanFTC)

https://www.facebook.com/JapanFTC

YouTube公正取引委員会チャンネルの開設について

 公正取引委員会は,平成27年5月12日,インターネット上の動画配信サイトYouTubeに公正取引委員会チャンネルを開設しました。
 独占禁止法・下請法の内容,ビジネスの基礎知識として知っておきたい取引のルールなどを分かりやすく紹介した動画を掲載していますので,ぜひ御覧ください。
 YouTube公正取引委員会チャンネル

https://www.youtube.com/c/JFTCchannel

5.消費税転嫁対策コーナーについて

消費税の転嫁拒否等の行為の未然防止のための取組

 公正取引委員会は,消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保することを目的として,消費税転嫁対策特別措置法の周知等,消費税の転嫁拒否等の行為(以下「転嫁拒否行為」という。)を未然に防止するための各種の施策を実施しています。

http://www.jftc.go.jp/tenkataisaku/index.html

消費税の転嫁拒否等の行為の有無についての調査(書面調査)

 公正取引委員会は,中小企業庁と合同で,書面調査を実施しています。
 調査票は,下記リンク先からダウンロードしていただくことができます。

「大規模小売事業者・大企業等(買手側)」向け書面調査の詳細ページ

「中小企業・小規模事業者等(売手側)」向け書面調査の詳細ページ

消費税転嫁・表示カルテルの届出状況の公表について

消費税転嫁・表示カルテルの届出は,原則として,届出を受け付けた月ごとに取りまとめて,翌月,公正取引委員会HPに届出状況として掲載します。

消費税転嫁・表示カルテルの届出状況の公表について

問い合わせ先

<発行>
公正取引委員会事務総局官房総務課広報係
〒100-8987東京都千代田区霞が関1-1-1中央合同庁舎第6号館B棟
メールマガジンに関する御意見・御要望はこちらまで。
https://www.jftc.go.jp/cgi-bin/formmail/formmail.cgi?d=goiken
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