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(平成18年10月31日)公共調達における入札・契約制度の実態等に関する調査報告書

平成18年10月31日
公正取引委員会

1 趣旨・目的

 入札談合は,公共調達の仕組みと関係する点が多いことから,公正取引委員会では,入札制度に関して,地方公共団体を始めとする発注機関を対象としたアンケート調査を実施してきたところである。
 公正取引委員会は,これまでも,平成15年度及び平成16年度において,地方公共団体に対して,どのような入札制度を運用しているか等を中心にアンケート調査を行ったほか,平成17年度においては,地方公共団体に加えて政府出資法人も対象に,発注機関のコンプライアンス向上への取組についてアンケート調査を実施した。
 最近においても,旧・新東京国際空港公団発注の電気設備工事を巡る入札談合事件,防衛施設庁発注の空調工事を巡る入札談合事件等のいわゆる官製談合事件のほか,市町村等発注のし尿処理施設建設工事を巡る事件等の入札談合事件が多くみられる状況にある。また,政府においても,公共調達の適正化に関する関係省庁連絡会議を発足させ,平成18年2月に入札・契約制度の改善等の見直し策を取りまとめる等の施策を進めている状況にある。
 このような状況の下,今回は,地方公共団体及び政府出資法人を調査対象として,(1)発注機関における入札・契約制度改革の動向,(2)発注機関の職員のコンプライアンスの向上策についてアンケート調査を行った。
 また,これらの点について,より具体的に問題点を把握することを目的として,今回は,地方公共団体10団体を対象にヒアリング調査も行った。

2 調査対象

 今回の調査では,入札談合等関与行為防止法の適用対象である(1)地方公共団体(350団体を対象,回収率約98%),(2)国が資本金の2分の1以上を出資する政府出資法人(212法人を対象,回収率約97%)を調査対象として,平成18年7月1日時点の状況についてアンケート調査を行い,その実態の把握を行った。

3 調査結果の概要

 <ポイント>

  •  一般競争入札は,多くの団体が既に拡大を図っており,あるいは今後拡大を予定。一般競争入札拡大の課題としては,「事務手続が煩雑」,「不良・不適格業者の排除が困難」を挙げるところが多い。
  •  総合評価方式は,政府出資法人,都道府県等は6割前後が導入,中核市等・小規模市ではほとんど導入されていない。問題点としては,「評価要素のウエイト付けがよく分からない」,「価格以外の要素の評価方法が分からない」が多い。
  •  課徴金減免制度導入に伴い指名停止措置の期間を軽減する規定を設けている又は今後設ける予定の団体は,都道府県等では9割近く,それ以外の団体では半数前後。
     軽減規定を設けない理由は,違反事業者には制裁が必要,減免を受けた事業者の情報の入手が困難との回答が多い。
  •  指名停止措置の実施時期は,排除措置命令等が行われた段階で実施するところが都道府県等ではほぼ全数で,それ以外の団体も約半数から6割。
  •  公正取引委員会が立入検査を行ったという報道を受けて指名を回避する等の措置は,すべての団体で昨年と比べて大幅に減少。

(1) 入札・契約制度の改革について

  •  入札・契約制度改革は,都道府県等,中核市等では,すべての団体で実施されている。小規模市では約9割,政府出資法人では約8割で実施されている。
  •  入札・契約制度改革の具体的内容については,都道府県等及び中核市等は,「入札談合に対して課す措置の強化」,「予定価格の公表あるいは公表方式の変更」の順で多く,小規模市は,「予定価格の公表あるいは公表方式の変更」,「入札談合に対して課す措置の強化」の順で多い。
     政府出資法人では,「一般競争入札の導入・拡大」と回答しているところが最も多く,「入札談合に対して課す措置の強化」がその次に多くなっている。

(2) 一般競争入札の拡大等について

 ○ 一般競争入札拡大における課題は,地方公共団体,政府出資法人ともに,「事務手続が煩雑」が多数を占め,次いで「不良・不適格業者の排除が困難」が半数前後。

(3) 総合評価方式の拡充について

  •  総合評価方式を導入している団体は,都道府県等,政府出資法人は6割前後,中核市等では6%,小規模市では約2%。
  •  総合評価方式の活用に当たっての問題点としては,都道府県等では「評価要素のウエイト付けがよく分からない」が最も多く,次いで「価格以外に評価する要素が分からない」が続く。中核市等,小規模市では,これらのほかに「適切な評価を行う人材・ノウハウに乏しい」との回答も多い。
     政府出資法人においても,評価要素のウエイト付け,価格以外の評価要素,人材・ノウハウの乏しさの3つを挙げるところが多い。

(4) 入札に関する情報の取扱いについて

  •  予定価格については,地方公共団体では,都道府県等,中核市等の8割近く,小規模市の約3分の2が「入札前公表」。都道府県等,中核市等の結果は昨年とほぼ同じで,小規模市は「入札前公表」が昨年と比べて約10ポイント減少。
     政府出資法人では「入札前公表」としている法人は2法人のみ。
  •  指名業者名については,地方公共団体ではいずれも,約6割が「入札後公表」。昨年と比べて,小規模市は約15ポイント,都道府県等・中核市等は約5ポイント増加。
     政府出資法人では「入札前公表」が約5%であり,昨年と比べて約30ポイント減少。「入札後公表」が昨年の約4分の1から半数強に増加。

(5) 発注者が入札談合に対して課す措置の状況について

ア 指名停止措置等について

  •  課徴金減免制度の導入に伴い指名停止措置の期間を軽減する規定を「設けている」又は「今後設ける予定である」とした団体は,都道府県等では9割近く,中核市等・小規模市では半数弱。政府出資法人では半数強。
  •  指名停止の実施時期は,中央公契連の要領に準拠し,排除措置命令等が行われた段階で実施すると改正したところが,都道府県等ではほとんどすべてとなっており,中核市等では約3分の2,小規模市では約半数。政府出資法人では,排除措置命令等が行われた段階で実施しているところが6割強となっている。
  •  指名停止措置とは別途の指名回避の措置は,「行っている」とした団体が都道府県等では昨年の約1割から約3%に,中核市等では約4割から約2割に,小規模市では約半数から約2割に,政府出資法人でも約4割から約1割に減少。

イ 違約金特約条項と損害賠償について

  •  違約金特約条項を規定している団体は,都道府県等はほとんどすべてとなっており,中核市等では約8割,小規模市では約6割。政府出資法人も約6割で規定している。
  •  入札談合を行った事業者に対して損害賠償を行った事例がある団体は,都道府県等では半数弱となったが,中核市等では1割強,小規模市では約2%で,政府出資法人も約5%。

(6) 入札談合の防止のために必要な措置について

  •  入札談合を防止するために必要な措置としては,地方公共団体では,「事業者における企業コンプライアンスの向上」を挙げるところが多く,次いで「入札制度の更なる改革」,「独占禁止法・刑法による事業者に対する入札談合に対して課す措置の更なる強化」が多い。
     政府出資法人では,「事業者における企業コンプライアンスの向上」,「独占禁止法・刑法による事業者に対する入札談合に対して課す措置の更なる強化」のほか「社会全体の法令遵守意識の向上」を挙げるところも多い。
  •  入札制度改革を行う上で必要な取組については,地方公共団体では,「一般競争入札の拡大」,「品質確保法への対応等品質確保のための施策の更なる徹底」を挙げるところが多い。
     政府出資法人においても,「一般競争入札の拡大」を挙げるところが多く,次いで「入札談合に対して課す措置の強化」を挙げるところが多い。

4 上記調査結果を踏まえた考え方

 <ポイント-入札・契約制度関係>

  • 一般競争入札拡大の課題である事務手続の煩雑さや不良・不適格業者の排除の困難性の問題については,情報技術導入による事務手続合理化,実地検査といった対応が考えられる。
     小規模団体については,都道府県・所管官庁による支援も考えられる。
  •  総合評価方式については,国等大規模発注機関において段階的に拡充して運用経験を蓄積,そのノウハウを小規模発注機関に順次移転していくことによる段階的拡充の努力が重要。
  •  中央・地方を通じた政府全体として入札談合を防止する観点から,課徴金減免制度と指名停止措置との整合性が確保されることが望ましい。
  •  立入検査の報道等の段階で行われる指名回避の運用は是正すべき。

 <ポイント-コンプライアンス関係>
 ○ 発注機関において,十分行われていないと考えられる(1)入札談合等防止に向けた周知・研修,(2)職員が事業者・OBから働きかけを受けた場合の文書化報告義務等の取組を充実し,コンプライアンスの向上を図ることが望まれる。

(1) 一般競争入札の拡大

  •  一般競争入札の拡大や指名競争入札の競争性拡大といった取組が多くの団体で進められており,望ましい動き。
  •  一般競争入札を拡大していく上での課題として「事務手続が煩雑」と「不良・不適格業者の排除が困難」という意見が多い。

 これについては,情報技術導入による事務手続の合理化,実地検査といった対応が考えられる。小規模な発注機関については,都道府県や所管官庁による支援を行うことも考えられる。

(2) 総合評価方式の拡充

 ○ 総合評価方式については,多くの発注機関で,いまだ試行段階にあり,経験・ノウハウが十分でない状況がうかがえる。
 まずは,国,都道府県等や大規模政府出資法人において,総合評価方式を段階的に拡充することで運用経験を蓄積し,そこで得たノウハウを小規模団体へ順次移転していくことにより段階的に普及を進めていくという努力が重要。

(3) 入札に関する情報の取扱い

  •  予定価格の公表については,地方公共団体は事前公表としているところが多いが,小規模市では事後公表への移行が進みつつある。
     予定価格の事前公表は,談合を行いやすくするおそれがある上に落札価格高止まりとなるおそれもあることから,公表は入札後に行うべき。
  •  指名業者名の公表については,すべての団体で事後公表としているところが増加しているものの,依然として事前公表としているところもある。
     指名業者名の事前公表も,談合を行いやすくするおそれがあることから,公表は入札後に行うべき。

(4) 発注者が入札談合に対して課す措置

ア 指名停止措置

  •  改正独占禁止法が平成18年1月に施行され,排除措置命令制度に移行したことに伴い,指名停止措置は,排除措置命令の時に行うこととするよう改正することが望まれる。
  •  平成18年施行の改正独占禁止法で導入された課徴金減免制度については,政府全体として入札談合を抑止するという観点から,指名停止措置との整合性が確保されることが望ましい。
  •  指名停止措置があるにもかかわらず,それとは別途に指名を回避する等の運用については是正すべきであり,依然としてこのような運用を行っている団体においては,是正に向けた努力が求められる。

イ 違約金特約条項と損害賠償

 ○ 各発注機関において,違約金特約条項の導入が進みつつある。違約金特約条項の導入は,入札談合によって生じた損害を確実に賠償させるための有効な手段の一つであり,損害賠償を確実に行うためにこの条項の導入を図る動きは望ましいもの。

(5) 職員のコンプライアンスの向上

 ○ 都道府県等では,職員に対して入札談合等防止に向けた研修を実施している団体,入札談合等関与行為の周知を行っている団体ともに減少(注)。

 (注)入札談合等関与行為防止法施行時(平成15年1月)に研修を実施したが,それ以降実施していない団体が多かったため減少したもの。

 この1年間でもいわゆる官製談合事件が摘発されていることにかんがみ,各発注機関において職員が入札談合に関与する行為の防止に向けた周知・研修に積極的に取り組むことが望まれる。

  •  コンプライアンス・マニュアルを策定している団体は,前回調査と比べてすべての団体で増加傾向。コンプライアンス・マニュアル策定による法令遵守の取組が進みつつあることがうかがわれ,望ましい状況。
  •  職員が事業者・OB等から働きかけを受けた場合の文書化報告義務等の取組を行っている団体は,前回調査と比べて微増にとどまっており,このような働きかけへの対応を組織的に行うことについて,発注機関の努力が望まれる。

5 公正取引委員会としての今後の対応

 公正取引委員会としては,平成15年に研究会を設置し,競争政策の観点から,公共調達の入札制度に関して提言を行ったほか,最近では,地方公共団体等の協力を得てアンケート調査を実施し,競争政策上望ましい方向について考え方を提示してきた。
 また,関係府省の本府省・地方局レベルの調達担当部局との間における連絡担当官会議の開催や地方公共団体等における調達担当者への研修に対して協力を行ってきたところである。
 しかしながら,今回のアンケート調査結果を踏まえると,必ずしも改革に向けての十分な努力が行われていないと考えられる団体も見受けられることから,政府として入札制度の改革の方向を示した適正化指針の内容に沿った改革に向けて,より一層の取組がなされることが望まれる。
 今後とも公正取引委員会は,競争政策の観点から望ましい入札・契約制度,あるいは発注機関のコンプライアンスの向上策に関して情報の提供及び提言を行うとともに,入札談合の防止に向けて会議の開催,研修への協力,あるいは情報の提供等を引き続き積極的に進めていくこととしたい。

【附属資料】

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局経済取引局総務課
電話03-3581-5476(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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