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(平成22年12月2日)ヤフー株式会社がグーグル・インクから検索エンジン等の技術提供を受けることについて

平成22年12月2日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,ヤフー株式会社がグーグル・インク(以下「米グーグル社」という。)から検索エンジン(注1)及び検索連動型広告システム(注2)(以下「検索エンジン等」という。)の提供(以下「本件技術提供」という。)を受けることについて,ヤフー株式会社及び米グーグル社(以下「相談者」という。)から相談(以下「本件相談」という。)を受け,本年7月,相談者が説明した内容を前提とすれば,本件技術提供は,独占禁止法上問題となるものではない旨回答した(後記「第1」参照)。

 一方,本件技術提供によって,日本国内における検索エンジン等の技術の約9割が米グーグル社のものとなることなどから,本件技術提供が相談者の説明どおりに実施されないなどの場合には,本件技術提供は,インターネット検索サービス及び検索連動型広告の分野に大きな影響を与える可能性がある。また,本件技術提供については,独占禁止法第45条第1項に基づく申告を含め,多方面から様々な意見や情報が寄せられている。
 これらのことから,当委員会は,本件相談への回答後,本件技術提供の実施に向けた進捗状況等について調査を行ってきたところである。今般,調査の結果を取りまとめたので,これを公表することとした(後記「第2」参照)。

(注1)検索エンジンとは,インターネット上の情報をキーワードで検索するプログラムをいう。
(注2)検索連動型広告システムとは,検索したキーワードと関連性の高い広告を表示するシステムをいう。

第1 本件相談

1 相談者の説明

(1) ヤフー株式会社は,自社のウェブサイト等に用いる検索エンジン等を有しておらず,これまでヤフー・インク(以下「米ヤフー社」という。)から検索エンジン等の提供を受けていた。しかし,米ヤフー社から検索エンジン等の提供を受け続けることができなくなったため,新たな検索エンジン等として,米グーグル社の検索エンジン等を自社に最適なものとして選択することとした。

(2) 相談者は,本件技術提供の実施後も,インターネット検索サービス及び検索連動型広告の運営をそれぞれ独自に行い,広告主,広告主の入札価格等の情報を完全に分離して保持することで,引き続き競争関係を維持する。

(3) 本件技術提供に係る契約期間は2年間であり,ヤフー株式会社は,2年後に,どの検索エンジン等を利用するかを選択でき,かつ,契約期間中であっても,ヤフー株式会社が他の検索エンジン等を利用することは何ら妨げられない。

2 独占禁止法上の考え方

 前 記1の相談者が説明した内容を前提とすれば,本件技術提供は,ヤフー株式会社が,検索エンジン等のユーザーとして,米グーグル社の検索エンジン等を自社に最適なものとして選択するものであり,また,本件技術提供の実施後も,インターネット検索サービス及び検索連動型広告に係る相談者間の競争は引き続き行われるものであるので,直ちに独占禁止法上問題とはならない。

第2 調査結果等

1 調査の内容

 ヤフー株式会社は,自社にとって最適であると判断して本件技術提供を受けることとしたと認められるか(後記3(1)),本件技術提供は,本件相談時の説明どおりに実施に向けて進捗していると認められるか(後記3(2)),その他独占禁止法上問題となるおそれがある行為が認められるか(後記3(3))について調査を行った。

2 調査の方法

 申告人及び相談者に対するヒアリング,本件技術提供に係る契約書の確認,第三者からの意見聴取等の方法によって調査を行った。

3 調査の結果

(1) ヤフー株式会社は,自社にとって最適であると判断して本件技術提供を受けることとしたと認められるか。
 ヤフー株式会社は,自社のウェブサイト等に用いる検索エンジン等を有しておらず,これまで米ヤフー社から検索エンジン等の提供を受けていた。
 平成21年7月,米ヤフー社は,自社の検索エンジン等の開発等を停止する方針の下,検索エンジン等の提供をマイクロソフト・コーポレーションから受けることを決定した。
 このため,ヤフー株式会社は,米ヤフー社以外の検索エンジン等を選択する必要に迫られ,米ヤフー社以外の検索エンジン等の性能を比較・検討した。この比較・検討の過程において,ヤフー株式会社は,マイクロソフト・コーポレーションの検索エンジン等の性能の評価を特に詳細に行うとともに,マイクロソフト・コーポレーションとの間で,技術提供開始のスケジュール等について協議を重ねた。その結果,ヤフー株式会社は,マイクロソフト・コーポレーションの検索エンジンの性能が米ヤフー社の検索エンジンに勝るものではないと判断し,また,ヤフー株式会社は,マイクロソフト・コーポレーションからの検索連動型広告システムの提供の開始時期が,ヤフー株式会社がマイクロソフト・コーポレーションから提供を受けることを決定してから相当期間経過後になると判断した。
 これらのことから,ヤフー株式会社は,マイクロソフト・コーポレーションから検索エンジン等の提供を受けることは困難であると判断し,現時点で実用化されている最も優れた検索エンジン等を提供していると評価した米グーグル社に対して,検索エンジン等の提供を依頼したものである。
 このように,本件技術提供は,米グーグル社の検索エンジン等が最適であると判断したヤフー株式会社の依頼に応じて,米グーグル社が検索エンジン等を提供したものであると認められる。

(2) 本件技術提供は,本件相談時の説明どおりに実施に向けて進捗していると認められるか。
 本件技術提供は,これまでのところ,次のとおり,本件相談時の説明どおりに実施に向けて進捗しているものと認められ,第三者からの意見聴取においても,本件技術提供を本件相談時の説明どおりに実施することができないとする情報に接することはなかった。
 また,現時点において,広告価格等の商業上センシティブな情報の共有等によって協調的な行為が行われている事実も認められなかった。
ア インターネット検索サービス及び検索連動型広告に関する独自性確保
 次のことなどから,相談者間で,インターネット検索サービス及び検索連動型広告に関する独自性が確保される手段が講じられているものと認められる。
(ア) インターネット検索サービス
 ヤフー株式会社は,ユーザーが入力した検索キーワードを独自に分析した上で,米グーグル社の検索エンジンに検索キーワードを送信する。したがって,相談者のウェブサイト等で同一の検索キーワードによって検索された場合であっても,米グーグル社の検索エンジンに入力される検索データは,ヤフー株式会社のウェブサイト等を経由したものと,米グーグル社のウェブサイト等から直接検索されたものとで,異なることがある。検索エンジンに入力される検索データが異なる場合には,相談者のウェブサイト等に表示される検索結果は異なるものとなる。
 また,相談者は,インターネット検索サービスについて,引き続き活発に競争していくと説明し,さらに,ヤフー株式会社は,検索結果を表示する際,自社独自の情報を付加するなどと説明しているところ,本件技術提供に係る契約書には,ヤフー株式会社が検索結果に独自の情報を追加することは妨げられない旨の規定が存在する。
(イ) 検索連動型広告
 広告主の募集,入札等検索連動型広告の運営を相談者それぞれが独自に行うものであるから,相談者間で,広告主,広告主の入札価格,広告掲載基準等は異なることとなる。したがって,それぞれの相談者のウェブサイト等で同一の検索キーワードによって検索された場合であっても,相談者のウェブサイト等に表示される検索連動型広告は異なるものとなる。
 また,検索連動型広告の広告価格は,検索キーワードごとに広告主が自由に入札価格を決めるオークション方式が採用されており,広告価格は,広告主の入札価格,掲載しようとする広告の品質(当該広告がクリックされる頻度等)によって決まる。これらのこと及び相談者が検索連動型広告の運営を独自に行うとしていることから,仮に,広告主が,相談者に対しそれぞれ同一の内容の検索連動型広告を出稿し,相談者のウェブサイト等に当該同一の内容の検索連動型広告が表示されたとしても,それぞれの広告価格は基本的には異なることとなる。
 さらに,相談者は,検索連動型広告の運営について,引き続き活発に競争していくと説明しているところ,本件技術提供に係る契約書には,ヤフー株式会社が広告に関する事業活動を独自に行うことは妨げられない旨の規定及び相談者間で広告主,広告価格等の情報を共有しない旨の規定が存在する。

イ 検索連動型広告に関する情報分離
 次のことから,相談者間で,検索連動型広告に関する情報分離が確保される手段が講じられているものと認められる。
(ア) ヤフー株式会社は,自社の検索連動型広告に関する情報にアクセスすることができるのは,米グーグル社の技術部門等の一部の者(営業部門の者を除く。)に限定され,かつ,アクセスすることができるのは,検索連動型広告システムの保守管理等の技術的な業務に限定されると説明している。また,ヤフー株式会社は,検索連動型広告システムを機能させるために必要な情報以外の情報(広告主名等)を,匿名化した上で,ヤフー株式会社から米グーグル社に送信すると説明している。また,ヤフー株式会社は,検索連動型広告の価格を決定する要素である検索連動型広告の品質,広告主の入札価格,表示する広告の数等の情報を相談者間で共有しない旨説明している。
(イ) 本件技術提供に係る契約書には,相談者間で広告主,広告価格等の情報を共有しない旨の規定が存在する。

(3) その他独占禁止法上問題となるおそれがある行為が認められるか。
 現時点においては,相談者が,次に掲げるような独占禁止法上問題となるおそれがある行為を行っている具体的な事実は認められなかった。
ア 相談者間において,一方が既に事業活動を行っている分野に相互に進出しない,他方のシンジケーション・パートナーに対する営業活動を相互に行わないなどの協調的な行為

イ 相談者に係る情報,広告等の表示順位を恣意的に高くしたり,他の事業者に係る情報,広告等の表示順位を恣意的に低くしたりすることにより,検索結果に他の事業者の情報,広告等が表示されにくくするなどして,他の事業者の事業活動を困難にする行為

(4) 現時点における判断
 前記(1)から(3)までのことから,本件技術提供について,当委員会は,現時点において独占禁止法上の措置を採るべく引き続き調査を行う必要はないと判断した。

第3 公正取引委員会の対応

1 今後の対応

 本件技術提供は,その実施に向けて進捗中であることから,当委員会は,本件技術提供について引き続き注視することとし,独占禁止法に違反する疑いのある具体的事実に接した場合は,必要な調査を行うなど,厳正に対処する。
 また,当委員会は,既存の相談・申告の窓口に加え,本件技術提供に関する情報を専門に受け付けるメールアドレス(kensakukoukoku―○―jftc.go.jp)を設け,今後とも,積極的に情報収集を行う。
(迷惑メール等防止のため,アドレス中の「@」を「―○―」としております。メール送信の際には,「@」に置き換えて利用してください。)

2 相談者に対する説明等

 当委員会は,相談者に対して,調査結果の内容について説明するとともに,今後,米グーグル社が単独で又はヤフー株式会社と通謀するなどして,競合する事業者等の事業活動を困難にしたり,相談者間で検索連動型広告の広告価格等について協調的な行為を行ったりするなど,独占禁止法上問題となり得る行為を行うことのないよう申し添えた。

3 申告人に対する説明等

 当委員会は,申告人に対して,独占禁止法第45条第2項の規定に基づく必要な調査をした結果,これまでの情報では,現段階で独占禁止法上の問題とすることが困難なため,措置を採らなかった旨,及び関連する情報が更にあれば提供してほしい旨通知するとともに,調査結果の内容について説明した。

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局経済取引局取引部相談指導室
電話 03-3581-5481(直通)
公正取引委員会事務総局審査局情報管理室(申告に関連する内容)
電話 03-3581-5471(代表)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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