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(平成22年2月26日)株式会社リコムに対する審決について(シャンピニオンエキスによる口臭,体臭及び便臭を消す効果を標ぼうする商品の不当表示事件)

平成22年2月26日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,審判請求人株式会社リコム(以下「審判請求人」という。)に対し,審判手続を開始し,審判官をして,審判手続の範囲を審判請求人による審判請求が独占禁止法第66条第1項に規定する「その他不適法であるとき」に当たるか否かに限定して審判手続を行わせてきたところ,平成22年2月24日,審判請求人に対し,独占禁止法第66条第1項の規定に基づき,審判請求人の審判請求を却下する旨の審決を行った(本件平成21年(判)第10号ないし第16号審決書については,当委員会ホームページの「新聞発表資料」及び「審決等データベース」参照。)。

1 審判請求人の概要

事業者名 所在地 代表者
株式会社リコム 東京都豊島区南池袋一丁目19番12号 浜屋 忠生

2 審判請求人の審判請求の趣旨

 「シャンピニオンエキス」(注)と称する成分(以下「シャンピニオンエキス」という。)を使用して口臭,体臭及び便臭を消す効果を標ぼうする商品の製造販売業者7社(別紙「事業者名」欄記載の7社。以下「7社」という。」)に対する排除命令(平成21年(排)第7号ないし第13号。以下「本件各処分」という。)の全部取消しを求める。
 (注) マッシュルームから抽出した成分を粉末等にしたものをいう。

3 主文の内容

 審判請求人の各審判請求をいずれも却下する。

4 本件の経緯

 平成21年
 2月3日 排除命令(7社)
 3月2日 審判請求
 6月2日 各事件につき審判開始通知
 7月17日 各事件につき第1回審判
 10月7日 各事件につき第2回審判(審判手続終結)
 平成22年
 1月13日 各事件につき審判請求人に審決案送達
 1月21日 審判請求人から審決案に対する異議の申立て
 2月24日 各事件につき審判請求を却下する審決

5 審決の概要

(1) 事案の概要

 公正取引委員会は,7社が行っていたシャンピニオンエキスを使用した各商品(いずれも,シャンピニオンエキスを含有する錠剤状又はカプセル状の食品であり,商品名は別紙「商品名」欄記載のとおりである。以下「本件各商品」という。)に係る各表示について,景品表示法第4条第2項の規定に基づき,7社に対し,期間を定めて,当該各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ,提出された資料はいずれも当該各表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められず,当該各表示は,いずれも一般消費者に対し,実際のものよりも著しく優良であると示すことにより,不当に顧客を誘引し,公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示とみなされるとの判断の下に,当該各表示は同条第1項第1号の規定に違反するとして,7社に対し本件各処分を行った。これに対して,7社はいずれも,本件各処分に対して審判請求を行うことなく,その主文に記載された排除措置を履行したが,シャンピニオンエキスを製造,販売する事業者である審判請求人が本件各処分の全部の取消しを求めて審判を請求したのが本件である。

(2) 本件の争点

 排除命令の受命者ではない審判請求人が本件各審判請求について審判請求適格を有するか否か,すなわち,本件各審判請求が独占禁止法第66条第1項にいう「その他不適法であるとき」に該当するか否か。

6 本件についての判断の概要

(1) 排除命令の受命者ではない者の審判請求適格
 審判請求人のように排除命令の受命者ではない者の審判請求適格が否定されるときは,その者による審判請求は,独占禁止法第66条第1項の「その他不適法であるとき」に該当し,却下されるべきである。
 審判手続を経た審決は,行政訴訟等の司法救済に連なるものであるから,排除命令の受命者以外の者が同法第49条第6項の規定により審判請求することができるかについては,他の行政処分の取消訴訟における原告適格と同じく解することができ,審判請求をなし得るものは,行政事件訴訟法第9条第1項にいう「法律上の利益を有する者」とその範囲を同じくするとみるべきである。
 さらに,行政事件訴訟法第9条第2項の規定によれば,審判請求人が,本件各処分について「法律上の利益」を有するかを判断するにおいては,本件各処分の根拠となる法律である景品表示法の趣旨及び目的,本件各処分において考慮されるべき利益の内容及び性質を考慮することになる。

(2) 景品表示法の不当表示に対する規制の趣旨及び効果
 景品表示法は,独占禁止法と同様に,公正な競争を確保し,もって一般消費者の利益を保護することを目的としており,その目的を達成するため,第4条(不当な表示の禁止)及び第6条(排除命令)において同法に違反する行為の禁止及び排除の規定を定めている。同法第4条の規制の対象とするのは,あくまでも商品の提供に当たり事業者が行う表示そのものであって,当該商品やその販売そのものを規制するものではない。
 公正取引委員会は,当該表示が不当な表示であると認定した場合には,当該事業者に対して,排除命令を発し,当該不当表示の取りやめや一般消費者の誤認を排除するための公示などを命じることとなるが,排除命令は,当該事業者に対してのみ発せられ,その拘束力もその受命者である事業者にしか及ばないのであって,当該事業者以外の者は何ら排除命令の拘束を受けるものではない。
 排除命令によって当該事業者に対して,当該商品についての表示の取りやめ等の措置が命じられれば,その結果として,当該事業者のみならず,当該事業者と取引関係にある者等に対しても,事実上の影響が及ぶことがあることは否定できない。しかし,「法律上の利益」の判断において考慮されるべきとされる景品表示法の趣旨及び目的,あるいは,参酌すべきとされる趣旨及び目的を共通にすると解される独占禁止法の趣旨及び目的にかんがみれば,景品表示法は,排除命令を発するに当たり,そのような利害関係者の権利利益を考慮すべきものとするものとはいえない。

(3) 審判請求人の主張に対する判断
ア 審判請求人は,本件各処分の対象商品(本件各商品)の成分であるシャンピニオンエキスの唯一の製造業者であるところ,本件各処分は,審判請求人が7社及びその他の者との間で,口臭,体臭及び便臭を消す効果があることを前提としたシャンピニオンエキスの販売,その他の取引をすることを不可能にし,あるいは著しく困難にするものであり,また,審判請求人と7社との紛争を生じさせるおそれがあるものであると主張する。しかし,本件各処分は,7社に対して措置を命ずるものであって,審判請求人に対し何ら措置を命じるものではない。また,本件各処分は,本件各商品の販売に当たり,7社が行った本件各表示がいずれも景品表示法第4条第2項の規定により同条第1項第1号に該当する表示とみなされることから,本件各表示が実際のものよりも著しく優良であると示すものである旨を一般消費者に対し公示すること,今後本件各商品又はこれと同種の商品の取引に関し表示の裏付けとなる合理的な根拠をあらかじめ有することなく本件各表示と同様の表示をしてはならないこと等を命じるものである。つまり,本件各処分は,本件各商品に係る取引自体を禁ずるものではないし,まして本件各商品の原材料であるシャンピニオンエキスそのものの取引について何ら措置を命じるものでもない。
イ 審判請求人は,本件各処分に際し景品表示法第4条第2項が適用されたところ,同項にいう「本件表示の裏付けのとなる合理的な根拠を示す資料」について,「本件表示の裏付け」はシャンピニオンエキスの消臭効果であるから,本件各処分は,実質的にはシャンピニオンエキスの消臭効果を否定するものであると主張する。しかし,本件表示が不当表示に該当するとの判断に至る理由中における商品の効果・性能に関する判断は,あくまでも理由中の判断にすぎないから,かかる理由中の判断は何ら確定力を有するものではない。加えて,本件各処分は,「7社が提出した資料は,7社が販売する商品(本件各商品)について行った表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料とは認められない」との判断をしたにすぎないものであり,シャンピニオンエキスの効果そのものについて判断したものではない。また,本件各処分によって確定されるのは,本件各商品に関する本件各表示であったことに尽き,かつ,その拘束を受けるのは7社のみであって,シャンピニオンエキス自体の性能・効果は何ら確定されるものではない。景品表示法第4条第2項の適用に当たり,7社が提出した資料が審判請求人の作成したものであったとしても,この理は同じである。
ウ 以上のとおりであるから,審判請求人がシャンピニオンエキスを製造,販売することが,本件各処分の存在によって何ら妨げられるものではないし,シャンピニオンエキスの効果・性能等に関して本件各処分により審判請求人が拘束を受けることもない。したがって,また,審判請求人と7社との法律関係において,審判請求人に対してシャンピニオンエキスの効果・性能について自ら信じるところを主張することも,本件各処分により妨げられるものでもない。

(4) 本件各処分の存在によって,審判請求人と7社又はその他の者との間におけるシャンピニオンエキスの販売その他の取引状況等に変化が生じ,これにより審判請求人に何らかの損害が発生し,また,審判請求人と7社との間に何らかの紛争が生じるおそれがあるとしても,このような観点から審判請求人の利益は,景品表示法上保護され,あるいは考慮されるべき利益に当たるものということはできず,単なる反射的利益にすぎない。
 したがって,審判請求人は,本件各処分のいずれについても,「法律上の利益を有する者」には当たらない。

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公正取引委員会事務総局官房総務課審決訟務室
電話 03-3581-5478(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp

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