このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
公正取引委員会
  • サイトマップ
  • 音声読み上げ・文字拡大
  • ENGLISH
  • 公正取引委員会について
  • 報道発表・広報活動
  • 相談・手続窓口
  • 独占禁止法
  • 下請法
  • CPRC(競争政策研究センター)
サイトメニューここまで

本文ここから

(平成22年5月28日)新明和工業株式会社に対する課徴金の納付を命ずる審決について(東京都が発注する下水道ポンプ設備工事の入札談合)

平成22年5月28日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,被審人新明和工業株式会社(以下「被審人」という。)に対し,平成20年11月11日,審判開始決定を行い,以後,審判官をして審判手続を行わせてきたところ,平成22年5月26日,被審人に対し,平成17年法律第35号による改正前の独占禁止法(以下「独占禁止法」という。)第54条の2第1項の規定に基づき,課徴金の納付を命ずる審決を行った(本件平成20年(判)第24号審決書については,当委員会ホームページの「報道発表資料」及び「審決等データベース」参照。)。

事業者名 所在地 代表者
新明和工業株式会社 兵庫県宝塚市新明和町1番1号 金木 忠

2 主文

 被審人は,課徴金として金504万円を平成22年7月27日までに国庫に納付しなければならない。

3 本件の経緯

 平成20年
 8月29日 課徴金納付命令
 11月11日 審判開始決定
 12月19日 第1回審判
 ↓
 平成21年
 10月6日 第5回審判(審判手続終結)
 平成22年
 3月26日 審決案送達
 5月26日 課徴金の納付を命ずる審決

4 審決の概要

(1) 課徴金に係る違反行為の概要

 被審人は,東京都が下水道局において一般競争入札,公募制指名競争入札又は希望制指名競争入札の方法により発注する下水道ポンプ設備工事(以下「東京都発注の特定ポンプ設備工事」という。)について,受注価格の低落防止を図るため,他のポンプ据付け工事の建設業を営む事業者と共同して,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにすることにより,公共の利益に反して,同工事の取引分野における競争を実質的に制限していた。

(2) 課徴金の計算の基礎となる事実及び課徴金額の算定

 被審人の本件違反行為の実行期間は,独占禁止法第7条の2第1項の規定により,平成12年7月29日から平成15年7月28日までの3年間であり,平成17年政令第318号による改正前の私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律施行令(以下「独占禁止法施行令」という。)第6条の規定に基づき算定すると,被審人のこの期間における東京都発注の特定ポンプ設備工事に係る売上額は8400万円である。課徴金の額は,この売上額に100分の6を乗じて得られる504万円である。

(3) 本件の争点

ア 被審人は,本件違反行為の不存在を主張し得るか。(争点1)
イ 鮫洲ポンプ所合流改善施設排水ポンプ設備工事(以下「本件工事」という。)が,独占禁止法第7条の2第1項所定の「当該役務」に該当するものとして課徴金算定の対象となるか。(争点2)
ウ 課徴金算定の基礎となる本件工事の売上額には消費税相当額も含まれるか。(争点3)
エ 課徴金算定において売上額に乗じるべき割合はいくらにすべきか。(争点4)

(4) 争点に対する審判官の判断の概要

ア 争点1について

 本件審判は,本件違反行為に関し,審判手続を経た上で,公正取引委員会が本件違反行為の存在を認定し,独占禁止法第54条第2項の規定により平成16年(判)第4号審決(以下「本案審決」という。)を行った後,本件違反行為について同一の被審人に対して課徴金納付命令が発せられたことに由来する課徴金に係る審判であるところ,被審人には,本案審決に係る審判手続において本件違反行為の存否を争う機会が与えられており,公正取引委員会は,被審人の主張立証を踏まえて本件違反行為の存在を認定して本案審決を行ったものである。
 このような場合には,課徴金に係る審判において,被審人が重ねて本件違反行為の不存在を主張することは許されないと解するのが相当であるから,本件違反行為が存在しない旨の被審人の主張はそれ自体失当であり,本件審判においては,本案審決の認定に係る本件違反行為の存在を前提とした上で,判断すべきこととなる。

イ 争点2について

 独占禁止法第7条の2第1項所定の「当該商品又は役務」とは,本件のような受注調整による違反行為の場合には,(1)当該期間において販売又は提供された違反行為の対象となった商品又は役務のうち,(2)違反行為に係る基本合意に基づいて受注予定者が決定されること又は受注予定者が決定されるまでには至らなくても調整手続に上程されることによって具体的に競争制限効果が発生するに至ったものを指すと解すべきであり,上記(1)に該当する商品又は役務については,それでも上記(2)の事情が生じなかったと認めるべき特段の事情のない限り,上記(2)の事情が生じたものと推定し,上記「当該商品又は役務」に該当するものとして課徴金の算定対象に含めるのが相当である。
 本件違反行為の対象となった役務は,東京都発注の特定ポンプ設備工事であり,本件工事がその範ちゅうに属することは明らかである。そこで,本件工事について,本件違反行為の対象となった役務であるにもかかわらず,上記推定を覆すに足りる特段の事情があるか否かについて検討するに,被審人は,その営業部門が技術部門作成の本件見積価格よりも大幅に低い価格で本件工事を入札したことを指摘し,被審人が他の事業者と本件受注調整を行っていたのであればこのような大幅な下方修正をする必要はなかった旨主張するが,被審人が本件見積価格より大幅に低い価格で入札したということをもって,前記の推定を覆すに足りる特段の事情があるということはできない。
 なお,被審人は本件工事の入札の当時においてもそもそも本件受注調整に参加していなかったという本件違反行為の存在を前提としない趣旨の主張をし,その立証活動も同主張を裏付けようとするものであるが,結局,本件工事について,前記の推定を覆すに足りる特段の事情があることを主張立証するものとはいえない。
 その他,本件全証拠によっても本件工事について前記の特段の事情があるとは認められない。
 よって,本件工事については,独占禁止法第7条の2第1項所定の「当該役務」に該当するものとして課徴金算定対象に含めるのが相当である。

ウ 争点3について

 独占禁止法第7条の2第1項は,課徴金の算定基礎となる「売上額」を「政令で定める方法により算定」する旨規定し,これを受けて,独占禁止法施行令第6条第1項は,同「方法」について,「商品の販売又は役務の提供に係る契約により定められた対価の額」を合計する方法とする旨規定しているが,消費税は,事業者が「課税資産の譲渡等」を行った場合に,当該譲渡等を行ったこと自体により,自ら,当該譲渡等の「対価の額」に一定税率を乗じて得られる額の納付義務を負うものであり,譲受人の納付すべき税金を事業者が預かって代わりに納付するものではないから,事業者が商品販売等を行った際に,その「本体価格」に「消費税相当額」を付加した金額の代金を受領したとしても,当該「消費税相当額」は,「商品の販売又は役務の提供に係る契約により定められた対価の額」の一部とみるほかなく,上記「売上額」の算定において消費税相当額を控除すべきものと解することはできない。

エ 争点4について

 被審人は,課徴金の額の算定において売上額に乗ずるべき割合について,事業者が得た実質的利益の額等に応じて減じるべきであると主張するが,独占禁止法第7条の2第1項等は,「売上額」に乗じるべき一定比率を「乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない」と規定しており,その他の関連法令の規定内容からしても,同法が公正取引委員会に対し,事業者や売上額に関する個別事情に応じて課徴金の額を増減させる権限を付与しているものとは解されないし,課徴金の額はカルテルによって実際に得られた不当な利得の額と一致しなければならないものではないから,上記被審人の主張を採用することはできない。

関連ファイル

PDF形式のファイルを開くには、Adobe Reader(旧Adobe Acrobat Reader)が必要です。
お持ちでない方は、Adobe社から無償でダウンロードできます。
Get Adobe ReaderAdobe Readerのダウンロードへ

問い合わせ先

公正取引委員会事務総局官房総務課審決訟務室
電話 03-3581-5478(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp

本文ここまで

サブナビゲーションここから

5月

サブナビゲーションここまで

以下フッターです。

公正取引委員会 Japan Fair Trade Commission

〒100-8987 東京都千代田区霞が関1-1-1 電話 03-3581-5471(代表)
  • ご利用案内
  • 関連リンク
  • 所在地
Copyright © 2013 Japan Fair Trade Commission. All Rights Reserved.
フッターここまでこのページのトップに戻る