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(平成22年11月18日)建設・電販向け電線の製造業者及び販売業者に対する排除措置命令及び課徴金納付命令について

平成22年11月18日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,建設・電販向け電線(注1)の製造業者及び販売業者に対し,独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ,次のとおり,同法第3条(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたとして,本日,同法第7条第2項の規定に基づく排除措置命令及び同法第7条の2第1項の規定に基づく課徴金納付命令を行った(違反行為については別添排除措置命令書参照。)。

(注1) 電気工事業者又は販売業者に対して販売される3品種(注2)(電気工事業者及び販売業者以外の者から見積り依頼を受けた販売業者に対して販売される3品種を除く。)をいう。
(注2) 電気設備に関する技術基準を定める省令(平成9年通商産業省令第52号。以下「省令」という。)第1条第6号に規定する電線(省令第2条第1項第3号に規定する特別高圧の電気の伝送に使用されるものを除く。)のうち,CV(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブルをいう。以下同じ。),CVV (制御用ビニル絶縁ビニルシースケーブルをいう。以下同じ。)及びIV(ビニル絶縁電線をいう。以下同じ。)並びにこれらの派生品(CV,CVV及びIV について用途・目的等に応じてその素材を変更し,又は加工を施すなどしたものをいう。ただし,分岐付きケーブルを除く。以下同じ。)をいう。

1 違反事業者,排除措置命令及び課徴金納付命令の対象事業者並びに課徴金額

番号 事業者名 本店の所在地 代表者 排除措置命令 課徴金額
1 矢崎総業株式会社 東京都港区三田一
丁目4番28号
代表取締役
矢崎 信二
72億6170万円
2 住電日立ケーブル株式会社 東京都台東区東上野
六丁目9番3号
代表取締役
戎谷 正男
- 20億3839万円
3 株式会社フジクラ・ダイヤケーブル 東京都中央区築地一
丁目12番22号
代表取締役
名代 幸司
10億7303万円
4 古河エレコム株式会社 東京都千代田区内神
田二丁目16番8号
代表取締役
鈴木 道夫
- 4億6505万円
5 昭和電線ケーブルシステム株式会社 東京都港区虎ノ門一
丁目1番18号
代表取締役
山田 眞彦
- -
6 昭和電線販売株式会社
(注5)
川崎市川崎区小田栄
二丁目1番1号
  - -
合計 108億3817万円

(注3) 表中の「○」は,その事業者が排除措置命令の名あて人であることを示している。
(注4) 表中の「-」は,その事業者が排除措置命令又は課徴金納付命令の名あて人とならない違反事業者であることを示している。
(注5) 昭和電線販売株式会社は,建設・電販向け電線の販売業を営んでいた者であるが,平成18年3月31日付けで解散の決議を行い,平成19年1月5 日付けで特別清算終結の決定が確定したものである。

2 違反行為の概要

 矢崎総業株式会社(以下「矢崎総業」という。)及び株式会社フジクラ・ダイヤケーブル(以下「フジクラ・ダイヤケーブル」という。)の2社(以下「2社」という。)並びに住電日立ケーブル株式会社(以下「住電日立ケーブル」という。),古河エレコム株式会社(以下「古河エレコム」という。),昭和 電線ケーブルシステム株式会社(以下「昭和電線ケーブルシステム」という。)及び昭和電線販売株式会社の6社は,遅くとも平成17年4月1日までに(注6),建設・電販向け電線について,販売価格(注7)の引上げ又は維持を図るため
(1) 共通の基準価格表(注8)を用いる
(2) 共通の銅ベース(注9)を用いる
(3) 共通の値引き率を用いる
こととし,これにより販売価格を決定していく旨を合意することにより,公共の利益に反して,我が国における建設・電販向け電線の販売分野における競争を実質的に制限していた。
(注6) 昭和電線ケーブルシステムにあっては,平成18年4月3日に合意に参加した。
(注7) 販売価格については,原則として,基準表(注10)に銅ベース(注9)を適用することにより,基準表を構成する表のうち使用する表を特定し,当該表記載の価格に販売先ごとに値引き率を適用することにより決定されていた。
(注8) 基準表及び基準表と併せて用いることにより販売価格を決定するための表の総称。
(注9) 電気銅(注11)1トン当たりの価格であって,基準表を構成する表を特定するためのものをいう。
(注10) 電気銅(注11)1トン当たりの価格ごとに建設・電販向け電線の種類,太さ,電圧及び心数別の価格が記載された表により構成される表をいう。
(注11) 電解精製等により銅成分99.99パーセント以上に精製した銅製品をいう。

3 排除措置命令の概要

(1) 2社は,それぞれ
ア 前記2の合意が消滅している旨を確認すること
イ 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,建設・電販向け電線の販売価格を決定せず,各社がそれぞれ自主的に決める旨
ウ 今後,相互に,又は他の事業者と,建設・電販向け電線の販売価格の改定
に関して情報交換を行わない旨
を,取締役会において決議しなければならない。
(2) 2社は,それぞれ,前記(1)に基づいて採った措置を,相互に,並びに住電日立ケーブル,古河エレコム及び昭和電線ケーブルシステムに通知するとともに, 自社の取引先である電気工事業者及び建設・電販向け電線の販売業者等に周知し,かつ,自社の従業員等に周知徹底しなければならない。
(3) 2社は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,建設・電販向け電線の販売価格を決定してはならない。
(4) 2社は,今後,それぞれ,相互に,又は他の事業者と,建設・電販向け電線の販売価格の改定に関して情報交換を行ってはならない。
(5) 2社は,今後,それぞれ,次の事項を行うために必要な措置を講じなければならない。
ア 2社の従業員等に対する,自社の商品の販売活動に関する独占禁止法の遵守についての行動指針の周知徹底
イ 建設・電販向け電線の販売活動に関する独占禁止法の遵守についての,建設・電販向け電線の営業担当者等に対する定期的な研修及び法務担当者による定期的な監査

4 課徴金納付命令の概要

 矢崎総業,住電日立ケーブル,フジクラ・ダイヤケーブル及び古河エレコムは,平成23年2月21日までに,それぞれ前記1の表の「課徴金額」欄記 載の額(総額108億3817万円)を支払わなければならない。

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局審査局第三審査
電話 03-3581-3383(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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