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(平成22年9月14日)アルフレッサホールディングス株式会社による丹平中田株式会社の株式取得について

平成22年9月14日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,アルフレッサホールディングス株式会社(以下「アルフレッサHD」という。)による丹平中田株式会社(以下「丹平中田」という。)の株式の取得について,「企業結合計画に関する事前相談に対する対応方針」に基づき,当事会社から事前相談の申出があったので,検討を行ってきた。
 当委員会は,相談があった内容に関する当事会社の提出資料等を前提とすれば,以下の理由から,本件行為は,独占禁止法の規定に違反するおそれはないものと認められる旨,当事会社に回答を行った。

第1 本件の概要

 本件は,医薬品の卸売事業等を行うアルフレッサHDが,同事業を営む丹平中田の株式を取得し,同社を子会社とするものである。
 関係法条は,独占禁止法第10条である。

第2 一定の取引分野(注1)

 当事会社間で競合する5分野のうち,個別に競争への影響をみる必要があると考えられる分野は,一般用医薬品の卸売業である。

1 商品範囲

 一般用医薬品とは,医薬品のうち,その効能及び効果において人体に対する作用が著しくないものであって,医師による処方箋なしに,消費者が,薬剤師等から提供された情報に基づき,自らの判断で購入し,自らの責任で使用する医薬品である。
 一般用医薬品には様々な薬効を有する製品が存在し,それぞれ機能・効用は異なるものの,卸売業者は,すべての薬効の一般用医薬品を取り扱うことができることから,「一般用医薬品の卸売業」を商品範囲として画定した。

2 地理的範囲

 一般用医薬品卸売業者が,都道府県の境界を越えて営業活動を行うことに何ら障害はなく,主な一般用医薬品卸売業者はおおむね地域ブロック単位で営業活動を行っていることがうかがえたが,需要者である小売業者には地場の薬局・薬店も多数含まれており,それら需要者の中には,自己の店舗が所在する都道府県内に営業拠点を構える一般用医薬品卸売業者からのみ調達を行う者も存在する可能性が否定できないことから,「各地域ブロック」(注2)及び「各都道府県」を重層的に地理的範囲として画定した。

(注1)本件取引分野の画定は,従前の企業結合事例(平成19年度における主要な企業結合事例 事例10(株)メディセオ・パルタックホールディングスによる(株)コバショウの株式取得)と同様である。

(注2)地域ブロックは次のとおりとした。

地域ブロック 都道府県 地域ブロック 都道府県
北海道 北海道 近畿 滋賀,京都,大阪,兵庫,奈良,和歌山
東北 青森,岩手,宮城,山形,福島 中国 鳥取,島根,岡山,広島,山口
関東 茨城,栃木,群馬,埼玉,千葉,東京,神奈川, 四国 徳島,香川,愛媛,高地
北陸甲信越 新潟,富山,石川,福井,山梨,長野 九州 福岡,佐賀,長崎,熊本,大分,宮崎,鹿児島
中部 岐阜,静岡,愛知,三重 沖縄 沖縄

第3 本件行為が競争に与える影響

1 地域ブロック

(1)市場シェア(注3)

 平成20年度における一般用医薬品卸の市場規模(全国)は約3500億円である。
 本件行為による当事会社の合算市場シェア・順位,本件行為後のハーフィンダール・ハーシュマン指数(以下「HHI」〔注4〕という。)の水準及び本件行為によるHHIの増分は,次のとおりとなる。
 北海道ブロック及び四国ブロックは,水平型企業結合のセーフハーバー基準に該当することから,本件行為により,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと判断した。

【地域ブロック別の市場の状況】
地域ブロック 合算シェア 順位 HHI 有力な競争事業者の状況
行為後 増分
東北 25% 2位 3,000 300 45% 15% 10%
関東 35% 1位 2,400 500 25% 20% 15%
北陸甲信越 30% 1位 1,900 500 20% 20%  
中部 40% 1位 2,800 800 25% 20%  
近畿 40% 1位 3,000 700 30% 20%  
中国 35% 2位 3,200 400 40%    
九州 25% 3位 2,700 300 35% 25%  
沖縄 55% 1位 3,300 400 15%    

(注3)市場規模,市場シェア,行為後のHHIの水準,行為によるHHIの増分等の数値は,当事会社から提出された資料等に基づいて当委員会が算出したものを概算として表記している。その際,市場シェアについては,5%単位で表記している。
(注4)「HHI」及び「セーフハーバー基準」については,参考1参照。

(2)競争事業者の状況

ア 有力な競争事業者の存在
 中国ブロック及び沖縄ブロックを除く各地域ブロックには,市場シェアが10%を超える有力な競争事業者が複数存在する。

イ 競争事業者の数
 競争事業者が,いずれの地域ブロックにおいても,複数存在している。

ウ 競争事業者の供給余力
 一般用医薬品卸売業者は,一般用医薬品メーカーからの仕入量を増やすことで容易に供給量を増やすことが可能であるところ,主な一般用医薬品卸売業者は,複数の物流拠点を設けており,一部の地域の供給が逼迫した場合には,他の稼働率に余裕のある物流拠点から供給を行うことは十分可能であることから,各一般用医薬品卸売業者の供給余力は十分存在すると認められる。

(3)取引の実態等

 一般用医薬品の流通過程において,一般用医薬品メーカーは卸売業者及び小売業者に対して,また,卸売業者は小売業者に対して,多種多様なリベート等を提供しているため,各卸売業者が,他の卸売業者の取引条件等を予測することは困難となっている。

(4)参入

 一般用医薬品卸売業を営む場合,薬事法により,営業所ごとにその営業所の所在する都道府県知事の許可を得る必要があるが,当該許可に必要な要件は,いずれも多大な投資が必要となるものではないことから,参入障壁は低いと考えられる。
 しかし,一般用医薬品卸売業は,他の卸売業に比べて管理コストが高く,卸売業者間の価格競争が激しいことから,利益率の非常に低い事業となっており,新規参入は困難と考えられるため,参入圧力は存在しないものと認められる。

(5)隣接市場からの競争圧力

 下記ア及びイの理由から,隣接市場からの競争圧力が存在すると認められる。
ア 直販メーカー
 一般用医薬品には,一般用医薬品メーカーから卸売業者を通じて小売業者に供給されるものと,卸売業者を経由することなく,直接,一般用医薬品メーカーから小売業者に供給されるものとが存在する(以下,小売業者に直接供給を行う一般用医薬品メーカーを「直販メーカー」という。)。
 一般用医薬品は,その効能によって,様々なカテゴリーに分かれるところ,主な直販メーカーは,それぞれのカテゴリーごとに自社製品を投入しており,その品揃えは,卸売業者と比較しても違いがない。また,小売業者に対する一般用医薬品の納入総額に占める直販メーカーから小売業者に対する納入額の割合は,約50%となっている。
 このような状況の中で,一般用医薬品卸売業者が,直販メーカーの商品の価格を無視して卸売価格を設定することは困難である。

イ 地理的に隣接する市場からの競争圧力
 一般用医薬品卸売業では,地域ブロックの境界を越えて取引を行うことについて,何ら制約がなく,小売業者は,隣接する地域ブロック内に物流拠点を構える卸売業者からも商品の調達を行うことがある。

(6)需要者からの競争圧力

 下記ア及びイの理由から,需要者からの競争圧力が存在すると認められる。
ア 小売業者の価格交渉力
 一般用医薬品の小売市場においては,ドラッグストアチェーンを中心として激しい競争が行われ小売価格は下落傾向にあるため,小売業者から一般用医薬品卸売業者に対する価格引下げ要求は強い。具体的には,小売業者は,複数の一般用医薬品卸売業者から見積りを提出させるなど,より低い仕入価格を引き出そうとしている。実際,一般用医薬品卸売市場では,過去に度重なる経営統合が行われ,事業者数が減少しているにもかかわらず,一般用医薬品卸売事業の利益率は年々下落している。
イ 取引先変更の容易性
 一般用医薬品卸売業者間において,卸売業者に求められる基本的機能に差はなく,小売業者が,価格等の取引条件に応じて,取引先の卸売業者を変更することは容易に可能である。

(7)当事会社の経営状況

 丹平中田は,人員削減や業務の効率化に加えて,アルフレッサHD等からの支援を受けているものの,経営状況は必ずしも良好ではなく,本件企業結合後の当事会社の競争力が著しく高まるとは認められない。

(8)独占禁止法上の評価

 上記(2)から(7)までの状況にかんがみれば,本件行為により,当事会社の単独行動又は当事会社と他の競争事業者との協調的行動によって,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと判断した。

2 各都道府県

 各都道府県の中には,本件行為後のHHIの水準及び本件行為によるHHIの増分が,水平型企業結合のセーフハーバー基準に該当しない都道府県があり,当事会社の合算市場シェア・順位が上昇するが,各都道府県において,有力な競争事業者等が複数存在することに加え,上記1(2)ウから(7)までの状況にかんがみれば,当事会社の単独行動又は当事会社と他の競争事業者との協調的行動によって,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと判断した。

第4 結論

 以上の状況から,本件行為により,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと判断した。

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公正取引委員会事務総局経済取引局企業結合課
電話 03-3581-3719(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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