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(平成23年6月21日)平成22年度における中部地区の独占禁止法の運用状況等について

平成23年6月21日
公正取引委員会事務総局
中部事務所

第1 独占禁止法違反事件の処理状況

1 独占禁止法違反事件の審査及び措置の概要

 独占禁止法は,公正かつ自由な競争の促進を目的として,一定の取引分野における競争を実質的に制限する私的独占及び不当な取引制限(価格カルテル,入札談合等),公正な競争を阻害するおそれのある不公正な取引方法(優越的地位の濫用等)などを禁止している。
 公正取引委員会は,一般から提供された情報(申告),自ら探知した事実等を検討し,必要な審査を行い,審査の結果,違反行為が認められたときは,当該行為をした事業者等に対し,違反行為を排除するために必要な措置等を命じている。違反行為のうち,価格カルテル・入札談合等については,違反行為をした事業者に対して課徴金の納付を命じている。

2 最近の独占禁止法違反事件の処理状況(不当廉売事案で迅速処理したものを除く。)

 最近の5年間における中部地区の独占禁止法違反事件の処理状況は,次のとおりである。

独占禁止法違反事件等処理件数
処理内容/年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度
審査件数 前年度からの繰越し 3 1 0 1 4
年度内新規着手 15 9 9 10 2
合計 18 10 1 11 6
処理件数 法的措置(注1) 1 0 1 3 0
その他 警告(注2) 3 2 0 0 0
注意(注3) 7 6 6 3 2
打切り(注4) 6 2 2 1 0
小計 16 10 10 4 2
合計 17 10 10 7 2
次年度への繰越し 1 0 0 4 4

(単位:件)
(注1) 「法的措置」とは,排除措置命令又は課徴金納付命令をいい,1つの事件について,排除措置命令と課徴金納付命令がともになされている場合には,法的措置件数を1件としている。
(注2) 「警告」とは,排除措置命令等の法的措置を採るに足る証拠が得られないが,違反の疑いがある場合に行う措置である。
(注3) 「注意」とは,違反行為の存在を疑うに足る証拠が得られないが,将来違反につながるおそれがある場合に行う措置である。
(注4) 「打切り」とは,違反行為が認められない等により,審査を打ち切る場合をいう。
(注5) 件数は,当事務所が審査を行ったものを計上している。

3 不当廉売事案の迅速処理

 不当廉売は,不公正な取引方法の一つとして,独占禁止法第19条で禁止される行為である。申告のあった不当廉売事案に関しては,迅速に処理するとの方針の下で対処するとともに,大規模事業者による不当廉売等周辺の中小事業者に対する影響が大きいと考えられる事案については厳正に対処することとしている。
 平成22年度においては,酒類,石油製品,家庭用電気製品等について,不当廉売につながるおそれがあるとして732件の注意を行った。

第2 企業結合関係届出等及び協同組合届出の動向

1 企業結合関係届出等

 独占禁止法は,第4章において,事業支配力が過度に集中することとなる会社の設立等の禁止(第9条)及び銀行業又は保険業を営む会社の議決権取得・保有の制限(第11条)について規定しているほか,一定の取引分野における競争を実質的に制限することとなる場合及び不公正な取引方法による場合の会社等の株式取得・所有,役員兼任,合併,分割,共同株式移転及び事業譲受け等の禁止並びに一定の条件を満たす企業結合についての届出義務(第10条及び第13条から第16条まで)を規定している。公正取引委員会では,これら株式保有・合併等について独占禁止法上の問題の有無を審査している。
 最近5年間における中部地区の企業結合関係届出受理の件数は,次のとおりである。

企業結合関係受理件数

18年度 19年度 20年度 21年度 22年度
株式取得届出受理(注1) 58 85 55 51 11
合併届出受理 5 8 4 3 2
分割届出受理 2 4 2 0 1
共同株式移転届出受理 - - - 0 0
事業譲受け等届出受理 9 15 6 3 4
合計 74 112 67 57 18
(注2)

(単位:件)
 (注1)平成18年度~平成21年度の株式取得届出受理件数には,平成21年独占禁止法改正法による改正前の独占禁止法の規定に基づく株式所有に関する報告書の提出件数を含む。
 (注2)平成22年度においては,前年度までの届出受理等件数が大幅に減少しているが,これは平成21年独占禁止法改正法(平成22年1月1日施行)によって届出対象範囲が縮減されたためである。

2 協同組合届出

 中小企業等協同組合法は,同法第7条第3項において,同法の規定に基づき設立された事業協同組合等に対し,同条第1項で規定する事業者以外の事業者が加入したとき又は組合員が同項に規定する事業者でなくなったときには,その旨を公正取引委員会に届け出ることを義務付けている。
 最近5年間における中部地区の協同組合届出の動向は,次のとおりである。

中小企業等協同組合法第7条第3項に基づく届出件数

18年度 19年度 20年度 21年度 22年度
中協法7条3項届出 25 24 16 11 14

(単位:件)

第3 広報・広聴活動等

 公正取引委員会は,独占禁止法等の普及・啓発及び競争政策の運営に資するため,次のような広報・広聴活動等を行っている。

1 独占禁止政策協力委員制度

 競争政策への理解の促進と地域の経済社会の実情に即した政策運営に資するため,平成11年度から,独占禁止政策協力委員制度を設置しており,中部地区においても,公正取引委員会の委員等が,管内の独占禁止政策協力委員から,独占禁止法等の運用や競争政策の運営等に係る意見・要望を聴取している。

2 有識者との懇談会

 各地の有識者と公正取引委員会の委員長,委員等との懇談及び講演会を通して,競争政策についてより一層の理解を求めるとともに,幅広く意見及び要望を把握し,今後の競争政策の有効かつ適切な推進に資するため,昭和47年度以降,毎年,全国各地において開催している。
 中部地区では,これまで6都市で36回開催しており,平成22年度は金沢市において,金沢商工会議所,石川県商工会連合会,石川県中小企業団体中央会,石川県産業創出支援機構,石川県生活学校連絡会,報道機関,学識経験者等の有識者との懇談会を実施し,同時に「公正な経済社会の実現と公正取引委員会の役割」をテーマに講演会を開催した。
 また,平成4年度から中部事務所長等と各地の有識者等との意見交換会(懇談会)を開催しており,平成22年度は湖西市,志摩市,袋井市,金沢市南森本町,津幡町,御殿場市,瑞穂市,島田市,内灘町,いなべ市,沼津市及び常滑市の12か所において開催した。

3 独占禁止法説明会等

 公正取引委員会は,独占禁止法等の違反の未然防止を図るため,説明会・講習会を自ら主催しているほか,各種業界団体等から要請を受けて講師を講習会へ派遣している。
 中部地区では,平成22年度は独占禁止法に関する説明会等を40回実施した。

4 学生に対する「独占禁止法教室」の実施

 消費者であり,また,将来,経済活動に参加する中学生,高校生及び大学生を対象に,独占禁止法等についての理解を深めてもらうことを目的として,当委員会の職員による「独占禁止法教室」を開催している。
 中部地区では,平成22年度は中学生向け独占禁止法教室を1校,高校生向け独占禁止法教室を4校,大学生(法科大学院生を含む。)向け独占禁止法教室を4校開催した。

5 消費者セミナー

 一般消費者に独占禁止法の内容や公正取引委員会の活動について,より一層の理解を深めてもらうため,対話型・参加型のイベントとして「消費者セミナー」を平成22年度から実施しており,中部地区では,金沢市,静岡市,島田市,名古屋市,野々市町,富山市及び土岐市の7か所において開催した。

6 相談業務

 公正取引委員会では,法運用に対する理解を深め,違反行為の未然防止を図るため,相談を受け付けている。最近5年間における中部地区の相談受付件数は,次のとおりである。

  18年度 19年度 20年度 21年度 22年度
独占禁止法に係る相談 424 456 417 797 299

(単位:件)

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問い合わせ先

独占禁止法違反事件の処理状況に関する問い合わせ先 公正取引委員会事務総局中部事務所第一審査課
電話 052-961-9425(直通)
企業結合関係届出等の動向に関する問い合わせ先 公正取引委員会事務総局中部事務所経済取引指導官
電話 052-961-9422(直通)
広報活動等に関する問い合わせ先 公正取引委員会事務総局中部事務所総務課
電話 052-961-9421(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/regional_office/chubu/index.html

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