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(平成24年6月6日)平成23年度における独占禁止法違反事件の処理状況について

平成24年6月6日
公正取引委員会

はじめに 

 公正取引委員会は,迅速かつ実効性のある事件審査を行うとの基本方針の下,[1]国民生活に影響の大きい価格カルテル・入札談合,[2]中小事業者等に不当に不利益をもたらす優越的地位の濫用や不当廉売・差別対価,[3]IT・公益事業分野及び知的財産分野における新規参入阻害行為など,社会的ニーズに的確に対応した多様な事件に厳正かつ積極的に対処することとしている。
 平成23年度における独占禁止法違反事件の処理状況は,次のとおりである。

第1 審査事件の概況

1 法的措置等の状況

 平成23年度においては,独占禁止法違反行為について,延べ303名の事業者に対して,22件の法的措置(注1)を採った。法的措置22件の内訳は,入札談合12件,価格カルテル5件,不公正な取引方法5件となっている。

(注1) 法的措置とは排除措置命令及び課徴金納付命令であり,1つの事件について,排除措置命令と課徴金納付命令がともになされている場合には,法的措置件数を1件としている。

図1 法的措置件数と対象事業者等の数の推移

 また,法的措置を採るに足る証拠が得られなかった場合であっても,違反の疑いのある行為が認められるときには,関係事業者等に対し,事前説明を行った上で警告を行い,必要に応じ是正措置を採るよう指導しているところであり,平成23年度においては,2件の警告・公表を行った。

2 課徴金納付命令の状況

平成23年度においては,延べ277名の事業者に対して,総額442億5784万円の課徴金納付命令を行った(注2)。当該課徴金額は,過去最高額であった前年度よりも減少しているものの,引き続き高水準となっている(注3)。
なお,平成22年1月から新たに優越的地位の濫用が課徴金の対象とされた(注4)ところ,平成23年度においては,スーパーマーケットによる納入業者に対する優越的地位の濫用事件で初めて課徴金が課され,上記事件以外の2事件でも課徴金が課された。
また,一事業者当たりの課徴金額は,1億5977万円となっている。

(注2) 平成17年独占禁止法改正法(平成17年法律第35号。)による改正前の独占禁止法(以下「旧法」という。)に基づく審判手続の開始により失効した課徴金納付命令を除く。
(注3)  旧法に基づく課徴金の納付を命ずる審決に係るものを除けば過去最高額となる。
(注4) 平成21年独占禁止法改正法(平成21年法律第51号)による。

図2 課徴金額等の推移


(注)課徴金額については,100万円以下切捨て。

図3 一事業者当たりの課徴金額の推移


(注)課徴金額については,100万円以下切捨て。

入札談合・価格カルテル等の不当な取引制限に対する課徴金算定率については,違反を繰り返した事業者又は違反行為において主導的な役割を果たした事業者に対する算定率の割増し及び早期に違反行為をやめた事業者に対する算定率の軽減が適用されるところ(注5),平成23年度においては,違反を繰り返した事業者に対する割増算定率が5件における延べ5名に対して,また,早期に違反行為をやめた事業者に対する軽減算定率が3件における延べ5名に対して,それぞれ適用された。

(注5) [1] 調査開始日から遡り,10年以内に課徴金納付命令を受けたことがある場合,又は違反行為において主導的な役割を果たした場合,5割加算した率を適用(例えば,製造業(中小企業以外)にあっては,課徴金算定率が10パーセントであるところ15パーセントに,また,両方の場合を満たすときは20パーセントに,それぞれ割増される。)。
[2] 違反行為の期間が2年未満で,調査開始日の1か月前までに違反行為をやめていた場合,2割軽減した率を適用(例えば,製造業(中小企業以外)にあっては,課徴金算定率が10パーセントであるところ,8パーセントに軽減される。)。

3 入札談合等関与行為防止法の運用状況

 公正取引委員会は,入札談合事件についての調査の結果,発注機関の職員等による入札談合等関与行為があると認められるときには,入札談合等関与行為防止法の規定に基づき,当該発注機関の長に対して改善措置を講ずべきことを求めることができる。
 平成23年度においては,茨城県が発注する土木一式工事及び舗装工事の入札談合事件において,茨城県の職員が入札談合等関与行為を行っていた事実が認められたことから,茨城県知事に対して改善措置要求を行った(平成24年2月21日に茨城県が改善措置を採ったことを公表した。)。

4 申告の状況

 独占禁止法の規定に違反すると考えられる事実について公正取引委員会に寄せられた報告(申告)の件数は,平成22年度より減少したものの,8,759件と高水準となっている。
 申告が書面で具体的な事実を摘示して行われるなど一定の要件を満たした場合には,申告者に対して措置結果等を通知することとされているところ,平成23年度においては,8,388件の通知を行った。

図4 申告件数の推移

5 課徴金減免制度

 課徴金減免制度に基づき,事業者により自らの違反行為に係る事実の報告等が行われた件数は,平成23年度において,143件であった(制度導入から平成23年度末までの累計は,623件)。
 また,平成23年度においては,入札談合・価格カルテル事件9件における延べ27名の申請事業者について,当該事業者からの申出により,これらの事業者の名称,免除の事実又は減額の率等を公表した(注6)。

(注6) 公正取引委員会は,課徴金減免制度の適用を受けた事業者から公表の申出がある場合には,課徴金納付命令を行った際などに,公正取引委員会のホームページ上に,当該事業者の名称,所在地,代表者名及び免除の事実又は減額の率等を公表することとしている。
ホームページ http://www.jftc.go.jp/dk/genmen/kouhyou.html

(1) 入札談合・価格カルテル等への厳正な対処

表1 課徴金減免申請件数の推移
年度
17
(注1)
18
19
20
21
(注2)
22
23
合計
申請
件数
26
79
74
85
85
131
143
623

(単位:件)
(注1) 課徴金減免制度が導入された平成18年1月4日から同年3月末日までの件数である。
(注2) 平成21年独占禁止法改正法により,平成22年1月1日から課徴金減免制度が拡充されている([1]減免申請者数の拡大:調査開始前と開始後で併せて5社まで(ただし,調査開始後は最大3社まで)に拡大する。[2]共同申請:同一企業グループ内の複数の事業者による共同申請を認める。)。

表2 課徴金減免制度の適用状況
年度
17
18
19
20
21
22
23
合計
入札談合・価格カルテル等の法的措置件数
17
9
20
11
22
10
17
106

課徴金減免制度の適用が公表された法的措置件数
0
6
16
8
21
7
9
67

課徴金減免制度の適用が公表された事業者数
0
16
37
21
50
10
27
161

(単位:件)

6 事件処理期間

 公正取引委員会は,規制改革の進展,経済活動のグローバル化等により,各事業分野における競争環境の変化が一層激しいものとなっていることに鑑み,独占禁止法違反事件の迅速な処理に努めてきている。
 平成23年度において法的措置を採った全事件の平均事件処理期間は約15か月であった。

第2 行為類型別の事件概要

1 入札談合・価格カルテル事件

(1) 入札談合事件

ア 平成23年度においては,山梨県が峡東地域を施工場所として発注する土木一式工事の入札談合事件,茨城県が発注する土木一式工事及び舗装工事の入札談合事件,石川県が発注する土木一式工事及び石川県輪島市が発注する土木一式工事の入札談合事件並びに自動車メーカーが発注する自動車用ワイヤーハーネス及び同関連製品に係る違反事件について,計12件の法的措置を採った。

山梨県発注の塩山地区土木一式工事及び石和地区土木一式工事について,共同して,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた事件(平成23年4月15日 排除措置命令(2件)及び課徴金納付命令(課徴金総額:7億5682万円))

茨城県発注の土木一式工事等について,共同して,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた事件(平成23年8月4日 排除措置命令(3件)及び課徴金納付命令(課徴金総額:2億9227万円))

石川県発注の土木一式工事及び石川県輪島市発注の土木一式工事について,共同して,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた事件(平成23年10月6日 排除措置命令(2件)及び課徴金納付命令(課徴金総額:6億7005万円))

自動車メーカー発注の自動車用ワイヤーハーネス(注1)及び同関連製品について,共同して,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた事件(平成24年1月19日 排除措置命令(5件)及び課徴金納付命令(課徴金総額:128億9167万円))(注2)

(注1) 自動車用ワイヤーハーネスとは,オーディオ,エアバッグ等の自動車内の各装置類を作動させるために電気及び信号の伝送を担う電気回路に用いられるもの。
(注2) 米国や欧州等の競争当局と協力して調査を行った。

イ 上記の事件のうち,茨城県が発注する土木一式工事及び舗装工事の入札談合事件においては,下記の事実が認められたので,茨城県知事に対し,入札談合等関与行為防止法第3条第2項の規定に基づき,今後,同様の行為が生じないよう,当該入札談合等関与行為が排除されたことを確保するために必要な改善措置を速やかに講ずるよう求めた。併せて,この求めに応じて,同条第4項の規定に基づき茨城県知事が行った調査の結果及び講じた改善措置の内容について,同条第6項の規定に基づき,公正取引委員会に通知するよう求めた。

茨城県の職員(境土地改良事務所の工務課長)は,境土地改良事務所発注の土木一式工事について,同事務所の所長の承認の下,各工事の落札予定者を決定し,当該工事の入札の前に,落札予定者についての意向を,建設業協会の境支部の支部長に伝達していた。
また,茨城県の職員(境工事事務所の所長)は,特定の事業者からの要望を受け,境工事事務所発注の舗装工事について,当該工事の入札参加業者があらかじめ定められた順番のとおり受注できるようにするため,発注工事及び指名業者の選定に係る業務を担当する同事務所の道路管理課長及び道路整備課長に指示して,当該順番を考慮した発注工事及び指名業者の選定を行わせていた。
(平成23年8月4日 改善措置要求,平成24年2月21日 茨城県が改善措置を採ったことを公表)

(2) 価格カルテル事件

 平成23年度においては,エアセパレートガスの製造業者及び販売業者による価格カルテル事件,LPガス容器の製造業者らによる価格カルテル事件,VVFケーブルの製造業者及び販売業者による価格カルテル事件,LPガス供給機器の製造業者による価格カルテル事件並びに新潟市等に所在するタクシー事業者による価格カルテル事件について,5件の法的措置を採った。

エアセパレートガス(注)の販売価格について,現行価格より10パーセントを目安に引き上げることを合意していた事件(平成23年5月26日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金総額:141億485万円))

(注) エアセパレートガスとは,空気から製造される酸素,窒素及びアルゴンをいう。

 鋼材等の購入価格の変動に対応してLPガス容器の需要者向け販売価格の改定を行う旨を合意していた事件(平成23年6月24日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金総額:14億9022万円))

 VVFケーブル(注)の販売価格を決定していく旨を合意していた事件(平成23年7月22日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金総額:62億2286万円))

(注) VVFケーブルとは,主にビル,家屋等の建物に設置されるブレーカーから建物内部のコンセント等までの屋内配線として使用されるものをいう。

 LPガス供給機器の販売価格について,現行の販売価格より10パーセント程度引き上げることを合意していた事件(平成23年12月20日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金総額:8億7521万円))

新潟交通圏におけるタクシー運賃を新自動認可運賃における一定の運賃区分とする旨等を合意していた事件(平成23年12月21日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金総額:2億3175万円))

(注7) 法的措置(17件)を採った入札談合・価格カルテル9事件の市場規模は,総額約5600億円である。

2 中小事業者等に不当に不利益をもたらす不公正な取引方法

 (1) 優越的地位の濫用

ア 平成23年度においては,スーパーマーケット,子供・ベビー用品全般を専門的に取り扱う大手小売業者及び家電製品等の大手小売業者による納入業者に対する優越的地位の濫用事件について,3件の法的措置を採った。
 なお,優越的地位の濫用は,平成22年1月から新たに課徴金の対象とされたところ,上記3事件のうち,スーパーマーケットによる納入業者に対する優越的地位の濫用事件は,優越的地位の濫用について課徴金納付命令を行った初めての事件であり,それ以外の2事件でも課徴金納付命令を行った。

 株式会社山陽マルナカが,取引上の地位が自社に対して劣っている納入業者(以下「特定納入業者」という。)に対して,次の行為を行っていた事件
[1] 新規開店等に際し,これらを実施する店舗に商品を納入する特定納入業者に対し,当該特定納入業者が納入する商品以外の商品を含む当該店舗の商品について,商品の移動等の作業を行わせるため,その従業員等を派遣させていた。
[2] 新規開店等に際し,特定納入業者の納入する商品の販売促進効果等の利益がないなどにもかかわらず,金銭を提供させていた。
[3] 自社の食品課が取り扱っている商品(以下「食品課商品」という。)のうち,自社が独自に定めた販売期限を経過したものについて,当該食品課商品を納入した特定納入業者に対し,当該特定納入業者の責めに帰すべき事由がないなどにもかかわらず,返品していた。
[4] 食品課商品又は自社の日配品課が取り扱っている商品のうち,全面改装に伴う在庫整理等を理由として割引販売を行うこととしたものについて,これらの商品を納入した特定納入業者に対し,当該特定納入業者の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず,当該割引販売において割引した額に相当する額等を,当該特定納入業者に支払うべき代金の額から減じていた。
[5] クリスマス関連商品の販売に際し,仕入担当者から,懇親会において申込用紙を配付し最低購入数量を示した上でその場で注文するよう指示するなどの方法により,クリスマス関連商品を購入させていた。
(平成23年6月22日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金額:2億2216万円))
日本トイザらス株式会社が,取引上の地位が自社に対して劣っている納入業者(以下「特定納入業者」という。)に対して,次の行為を行っていた事件
[1] 売上不振商品等(売行きが悪く在庫となった商品,販売期間中に売れ残ったことにより在庫となった季節品等をいう。以下同じ。)を納入した特定納入業者に対し,当該売上不振商品等について当該特定納入業者の責めに帰すべき事由がないなどにもかかわらず,当該売上不振商品等を返品していた。
[2] 自社が割引販売を行うこととした売上不振商品等を納入した特定納入業者に対し,当該売上不振商品等について当該特定納入業者の責めに帰すべき事由がないにもかかわらず,当該割引販売における自社の割引予定額に相当する額の一部又は全部を,当該特定納入業者に支払うべき代金の額から減じていた。
(平成23年12月13日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金額:3億6908万円))
株式会社エディオンが,取引上の地位が自社に対して劣っている納入業者(以下「特定納入業者」という。)に対し,搬出若しくは搬入又は店作りであって当該特定納入業者の従業員等が有する販売に関する技術又は能力を要しないものを行わせるため,あらかじめ当該特定納入業者との間でその従業員等の派遣の条件について合意することなく,かつ,派遣のために通常必要な費用を自社が負担することなく,当該特定納入業者の従業員等を派遣させていた事件(平成24年2月16日 排除措置命令及び課徴金納付命令(課徴金額:40億4796万円))

イ 公正取引委員会では,優越的地位の濫用行為に係る審査を効率的かつ効果的に行い,必要な是正措置を講じていくことを目的とした「優越的地位濫用事件タスクフォース」を設置し,審査を行っているところ,平成23年度においては,52件の注意を行った(別添参照)。

(2) 不当廉売

 平成23年度においては,ビール等の不当廉売事件について,1件の警告・公表を行ったほか,酒類,石油製品,家庭用電気製品等の小売業において,不当廉売につながるおそれがあるとして1,772件の注意を行った(表3)。
 なお,小売業の不当廉売に係る申告は,平成23年度において,7,102件であった。

株式会社ナガタ薬品が,平成22年11月29日から平成23年1月23日までの間,滋賀県及び兵庫県に所在する「アルカドラッグ」と称する店舗のうち酒類を取り扱う26店舗において,ビール等のうち主要な商品(いずれも350ミリリットル缶24本入りケースのもの)をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給し,前記26店舗のうち少なくとも3店舗の周辺地域に所在する酒類小売業者の事業活動を困難にさせるおそれを生じさせた疑いのある行為を行っていた事件(平成23年11月14日 警告・公表)
表3 平成23年度の不当廉売の注意件数(迅速処理(注)によるもの)

酒類
石油製品
家電製品
その他
合計
注意件数
1,138
444
142
48
1,772

(単位:件)
(注) 原則として,申告のあった不当廉売事案に対し可能な限り迅速に処理する(原則2か月以内)という方針に基づいて行う処理をいう。

(3) 差別対価

 平成23年度においては,事業者団体によるコンクリート製品の差別対価事件について,警告・公表を行った。

鹿児島県コンクリート製品協同組合(以下「鹿児島協組」という。)が,平成21年8月頃以降,鹿児島県本土地区において,土木工事業者等に道路用コンクリート製品を販売するに当たり,鹿児島協組に加入していない道路用コンクリート製品の製造業者(以下「員外社」という。)を共同販売事業に参加させ道路用コンクリート製品の販売価格の低落防止を図るため,受注活動が員外社と競合した土木工事業者等に限り,鹿児島協組の販売価格をその供給に要する費用を著しく下回る価格等に引き下げることにより,員外社の事業活動を困難にさせるおそれを生じさせている疑いのある行為を行っていた事件(平成24年3月27日 警告・公表)

3 IT・知的財産分野における事件

 平成23年度においては,携帯電話向けソーシャルネットワーキングサービス事業者による特定ソーシャルゲーム提供事業者に対する取引妨害事件について排除措置命令を行った。

株式会社ディー・エヌ・エーが,ソーシャルゲーム提供事業者に対し,GREE(グリー株式会社の運営する携帯電話向けソーシャルネットワーキングサービスをいう。)を通じてソーシャルゲームを提供しないようにさせていた事件(平成23年6月9日 排除措置命令)

4 流通分野における不公正な取引方法

 平成23年度においては,シューズ,スポーツ用品等の輸入業,販売業などを営む者による再販売価格の拘束事件について排除措置命令を行った。

アディダスジャパン株式会社(以下「アディダスジャパン」という。)が,イージートーン(注)の販売に関し,遅くとも平成22年3月下旬以降,自ら又は取引先卸売業者を通じて,小売業者に
[1] イージートーンのうち平成22年10月以前に発売したモデルを,アディダスジャパンの定めた値引き限度価格以上の価格で
[2] イージートーンのうち平成22年11月以降に発売したモデルを,アディダスジャパンの定めた本体価格どおりの価格で
それぞれ販売するようにさせていた事件(平成24年3月2日 排除措置命令)
(注)イージートーンは,アディダスジャパンが平成21年2月に発売を開始したトーニングシューズ(靴底の形状や靴内部の素材で歩行時の体勢を不安定な状態にするなど,通常より筋肉に負荷が掛かる仕組みとなっており,これを履いて歩くことにより,下半身の引締め効果等が期待できるとされるシューズをいう。)である。
なお,イージートーンは,アディダスジャパンの取扱ブランドの一つである「Reebok」ブランドの商品である。

第3 審判及び審決等の概要

 平成23年度中に係属していた審判事件は139件(うち79件は課徴金納付命令に係るもの。また,うち126件は平成17年独占禁止法改正法による改正後の独占禁止法〔以下「17年改正法」という。〕に基づく審判事件。)である。平成23年度においては,85件(注)の審判手続を開始する一方,12件の審判手続を経た審決を行った(内訳:排除措置命令に係る審判請求棄却審決4件,課徴金納付命令に係る審判請求棄却審決8件〔いずれも17年改正法に係るもの。〕。別表の第8表参照)。
(注) このうち68件は,山梨県が峡東地域を施工場所として発注する土木一式工事の入札参加業者に対する件に係るものである。

図6 審判係属件数の推移


(注) 平成24年3月末現在における審判係属事件は123件である。

1 排除措置命令に係る審判請求棄却審決

 平成23年度においては,次の4件の排除措置命令に係る審判請求棄却審決を行った。

  • 国際航空貨物利用運送事業者らによる価格カルテルに係るもの4件

2 課徴金納付命令に係る審判請求棄却審決

 平成23年度においては,次の合計8件の課徴金納付命令に係る審判請求棄却審決を行った。

  • 国際航空貨物利用運送事業者らによる価格カルテルに係るもの5件
  • 光ファイバケーブル製品の製造業者による価格カルテルに係るもの3件

第4 審決取消請求訴訟

 平成23年度当初において係属中の審決取消請求訴訟は18件であったが,平成23年度中に新たに4件の審決取消請求訴訟が提起された。平成23年度においては,これらのうち,東京高等裁判所において,原告の請求を棄却する判決が10件,原告の請求を認容する判決が1件あり,このうち原告の請求を認容する判決は上訴期間の経過をもって確定した(原告の請求を棄却する判決についてはいずれも上訴された。)。さらに,最高裁判所において,上告棄却及び上告不受理決定が5件,上告不受理決定が1件,上告受理の決定後に原判決を破棄し原審原告らの請求を棄却する判決が1件あった(別表の第10表)。
 この結果,平成24年3月末時点では14件の審決取消請求訴訟が係属中である。

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第1及び第2に関する問い合わせ  公正取引委員会事務総局審査局管理企画課
電話 03-3581-3381(直通)
第3及び第4に関する問い合わせ  公正取引委員会事務総局官房総務課審決訟務室
電話 03-3581-5478(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp

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