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(平成24年11月28日)株式会社吉孝土建及び真成開発株式会社に対する審決について(川崎市が発注する下水管きょ工事の入札談合事件)

平成24年11月28日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,被審人株式会社吉孝土建及び被審人真成開発株式会社の2社(以下「被審人ら」という。)に対し,平成22年7月26日,審判手続を開始し,以後,審判官をして審判手続を行わせてきたところ,平成24年11月26日,被審人らに対し,独占禁止法第66条第2項の規定に基づき,被審人らの各審判請求をいずれも棄却する旨の審決を行った(本件平成22年(判)第8号ないし第11号審決書については,当委員会ホームページの「報道発表資料」及び「審決等データベース」参照。)。

1 被審人らの概要

事業者名 株式会社吉孝土建 真成開発株式会社
所在地 川崎市多摩区登戸1768番地 川崎市多摩区菅三丁目11番6号
代表者 吉澤 敏行 金森 幸宗

2 被審人らの審判請求の趣旨

(1) 株式会社吉孝土建(以下「被審人吉孝土建」という。)

 ア 平成22年(判)第8号
 平成22年(措)第9号排除措置命令の取消しを求める。
 イ 平成22年(判)第10号
 平成22年(納)第40号課徴金納付命令の取消しを求める。

(2) 真成開発株式会社(以下「被審人真成開発」という。)

 ア 平成22年(判)第9号
 平成22年(措)第9号排除措置命令の取消しを求める。
 イ 平成22年(判)第11号
 平成22年(納)第45号課徴金納付命令の取消しを求める。

3 主文の内容

 被審人らの各審判請求をいずれも棄却する。

4 本件の経緯

平成22年
4月9日 排除措置命令及び課徴金納付命令
6月9日 被審人らから審判請求
7月26日 審判手続開始
9月9日 第1回審判

平成24年
3月23日 第10回審判(終結)
8月24日 審決案送達
9月6日 審決案に対する異議の申立て及び直接陳述の申出
10月30日 直接陳述の聴取
11月26日 審判請求を棄却する審決

5 審決の概要

(1) 原処分の原因となる事実

 被審人らを含む川崎市内の建設業者24社(以下「24社」という。)は,遅くとも平成20年3月12日以降,川崎市が一般競争入札の方法により発注する特定下水管きょ工事(注)(以下「川崎市発注の特定下水管きょ工事」という。)について,共同して受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにすることにより,公共の利益に反して,当該工事の取引分野における競争を実質的に制限していた。
 被審人らの本件違反行為の実行期間は,独占禁止法第7条の2第1項の規定により,被審人吉孝土建については平成20年7月8日から平成21年3月31日まで,被審人真成開発については平成20年3月19日から平成21年3月31日までであり,独占禁止法第7条の2の規定により算出された課徴金の額は,被審人吉孝土建が471万円,被審人真成開発が346万円である。
 (注) 川崎市内に本店を置き,かつ,川崎市から下水管きょ工事についてAの等級に格付されている者又はこれらの者を代表者とする特定建設工事共同企業体のみを入札参加者とする下水管きょ工事をいう。

(2) 本件の争点

 ア 本件基本合意の存否及び被審人らの本件基本合意への参加の有無(争点1)
 イ 本件基本合意による競争の実質的制限の有無(争点2)
 ウ 本件違反行為の始期及び終期(争点3)
 エ 被審人らが受注した物件の「当該役務」該当性(争点4)
 オ JVの構成員として受注した被審人吉孝土建の売上額(争点5)

(3) 争点に関する判断の概要

 ア 争点1について
 [1]24社のうち,被審人らを除く建設業者の従業員の多数が,24社の間に基本合意が存在し,基本合意の下で受注調整を行っていたことを自認する旨の供述をし,本件排除措置命令を受けた23社のうち,被審人らを除く21社は,審判請求をしていないこと,[2]Aランクの市内業者は,平成17年6月から平成20年2月まで,川崎市発注の特定下水管きょ工事について,受注調整を機能させるための会合を開催し,被審人らもそれらの会合に出席していたこと,[3]24社は,本件違反行為期間中,本件基本合意の内容に沿った方法で受注調整を行い,川崎市発注の特定下水管きょ工事42件のうち28件を受注したことを総合すれば,24社は,遅くとも平成20年3月12日以降,川崎市発注の特定下水管きょ工事について,本件基本合意をし,本件基本合意の下で,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていたことが認められる。
 イ 争点2について
 独占禁止法第2条第6項にいう「一定の取引分野における競争を実質的に制限する」とは,当該取引に係る市場が有する競争機能を損なうことをいい,本件のような一定の入札市場における受注調整の基本的な方法や手順等を取り決める行為によって競争制限が行われる場合には,当該取決めによって,その当事者である事業者らがその意思で当該入札市場における落札者及び落札価格をある程度自由に左右することができる状態をもたらすことをいうものと解される。
 24社は,本件違反行為期間中Aランクの市内業者であった31社の77.4パーセントを占めていたこと,本件基本合意に基づいて川崎市発注の特定下水管きょ工事42件のうち28件(66.7パーセント)について受注調整を行い,受注予定者とされた者がこれらを受注したこと,当該28件の入札参加者のほとんどは24社の一部であり,それ以外の事業者はごく僅かであったこと,また,当該28件の平均落札率は98.0パーセントと極めて高く,当該28件の落札価格の総額は38億8735万円であり,これは,上記42件のうち不調となった工事を除く41件の落札価格の総額の65.0パーセントであったことからすれば,本件基本合意は,24社が川崎市発注の特定下水管きょ工事の取引分野において,受注予定者及び受注価格をある程度自由に左右することができる状態をもたらしていたということができる。そうすると,本件基本合意は,競争の実質的制限の要件を充足するものといえる。
 ウ 争点3について
 (ア) 本件違反行為の始期について
遅くとも平成20年3月12日までには本件基本合意が成立したことが認められる。
 (イ) 本件違反行為の終期について
24社は,低価格で入札を行う者であると認識されていた市内業者が,平成21年度から新たに入札に参加することとなったこと等を理由に,平成21年4月1日以降,本件違反行為を取りやめていると認められる。
 (ウ) 上記(ア)及び(イ)によれば,本件違反行為の期間は,平成20年3月12日から平成21年3月31日までであり,被審人らが受注した工事(各々1件ずつ)はいずれも本件違反行為期間中に発注されたものと認められる。
 エ 争点4について
 (ア) 本件基本合意は,独占禁止法第7条の2第1項所定の「役務の対価に係るもの」に当たるものであるところ,同項所定の課徴金の対象となる「当該・・・役務」とは,本件においては,本件基本合意の対象とされた工事であって,本件基本合意に基づく受注調整等の結果,具体的な競争制限効果が発生するに至ったものである。
 (イ) 被審人らの課徴金対象物件について
被審人らの課徴金対象物件は,本件基本合意に基づく個別の受注調整の結果,受注予定者とされた被審人吉孝土建又は被審人真成開発をそれぞれ構成員とするJVが受注したものであり,当該物件について個別の受注調整の結果として具体的な競争制限効果が生じたことは明らかである。したがって,当該物件は,課徴金の対象となり,被審人らは,直接受注調整を行わなかったとしても,課徴金の納付義務を負う。
 オ 争点5について
 (ア) 共同企業体方式によって請負契約が締結された場合に課徴金を算定するに当たっては,請負代金全体をJV比率で按分した額ないしは共同企業体内部で取り決めた各構成員の請負代金取得額をもって,独占禁止法施行令第6条第1項所定の「契約により定められた対価」とすべきである。
 (イ) 被審人吉孝土建の課徴金対象物件は,被審人吉孝土建を構成員とするJVが受注したものであるが,当該JVを組むに当たり,被審人吉孝土建の出資割合を30パーセントと定めており,出資割合に応じて請負代金を取得する旨合意したものと認めることができ,当該物件に係る「契約により定められた対価」は,当該物件の請負代金4億9140万円をJV比率30パーセントで按分した額ないし被審人吉孝土建の請負代金取得額であるから,1億4742万円となる。
 (ウ) 被審人吉孝土建は,当該JVの他の構成員との間で,当該物件について,他の構成員が全ての工事を行い,請負代金を全額取得し,経費も全額負担するという内容の共同企業体内部の取決めをしたと主張するが,これを裏付ける証拠はない。

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公正取引委員会事務総局官房総務課審決訟務室
電話 03-3581-5478(直通)
ホームページ  http://www.jftc.go.jp/

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