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(平成24年10月24日)平成24年度上半期における下請法の運用状況等及び今後の取組(概要)

平成24年10月24日
公正取引委員会

第1 下請法の運用状況

1 下請法違反行為に対する勧告等

(1) 平成24年度上半期(4月~9月)の勧告件数は10件(前年度上半期は6件)。このうちの8件が卸・小売業者によるプライベートブランド商品等の製造委託に係るもの。
 勧告の対象となった違反行為類型の内訳は,下請代金の減額が10件,返品が3件,不当な経済上の利益の提供要請が4件(注)。
 (注) 1つの勧告事件において複数の違反行為類型について勧告を行っている場合があるので,違反行為類型の内訳の合計数と勧告件数とは一致しない。

 【勧告件数の推移】

(2) 平成24年度上半期の指導件数は半期の数としては過去最多の2,932件(前年度上半期は2,714件)。

 【指導件数の推移】

2 下請事業者が被った不利益の原状回復の状況

 平成24年度上半期においては,下請事業者が被った不利益について,下請代金の減額分の返還等,総額46億4908万円分の原状回復が行われた。

(1) 下請代金の減額事件

返還を行った親事業者数
返還を受けた下請事業者数
返還総額
61名
3,869名
31億1314万円

(2) 下請代金の支払遅延事件

支払を行った親事業者数
支払を受けた下請事業者数
遅延利息の支払総額
45名
1,788名
13億7316万円

(3) 返品事件

引取りを行った親事業者数
引取りを受けた下請事業者数
引取りを行った商品の総額
4名
121名
1億5737万円

(4) 不当な経済上の利益の提供要請事件

返還を行った親事業者数
返還を受けた下請事業者数
返還総額
2名
32名
541万円

3 下請法違反行為を自発的に申し出た親事業者に係る事案

 公正取引委員会が調査に着手する前に,親事業者が違反行為を自発的に申し出,かつ,自発的な改善措置を採っているなどの事由が認められる事案については,下請事業者の利益を保護するために必要な措置を採ることを勧告するまでの必要はないものとしている(平成20年12月17日公表)。
 平成24年度上半期において,このような取扱いを行った事案は2件であった。

第2 企業間取引の公正化への取組

1 下請法等に係る講習会・説明会等

(1) 下請法基礎講習会
 親事業者を対象として,下請法の基礎的な説明を行う「下請法基礎講習会」を実施している。平成24年度上半期においては,全国31会場で実施した。
(2) 業種別講習会
 過去に下請法及び優越的地位の濫用規制の違反がみられた業種,各種の実態調査で問題がみられた業種等に一層の法令遵守を促すことを目的とする「業種別講習会」を実施している。平成24年度上半期においては,合計10回(大規模小売業者等向け4回,物流事業者と取引のある荷主向け4回,ホテル・旅館向け2回)の講習会を実施した。
(3) 「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」の説明会等
 平成22年11月30日に策定・公表した「優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方」(以下「優越ガイドライン」という。)を広く周知することにより,優越的地位の濫用行為の未然防止を図る観点から,事業者団体等向けに説明会等を実施している。平成24年度上半期においては,2回の説明会を実施した。

2 下請法等に係る相談・指導

(1) 下請法等に係る相談・指導
 平成24年度上半期においては,下請法及び優越的地位の濫用規制に係る相談4,565件に対応した。
(2) 公取委による中小事業者のための移動相談会
 下請事業者を始めとする中小事業者からの求めに応じ,公正取引委員会の職員が出向いて,下請法及び優越的地位の濫用規制の内容を分かりやすく説明するとともに相談受付等を行う相談会を実施している。平成24年度上半期においては,全国9か所で実施した。

3 優越的地位の濫用規制に関する実態調査等

(1) ホテル・旅館と納入業者との取引に関する実態調査
 ホテル・旅館に商品・サービスを納入・提供している事業者6,866名を対象とする実態調査を実施し,その結果を公表した(5月16日)。
 調査結果によると,ホテル・旅館によるディナーショーチケット等の商品・サービスの購入・利用要請は広く行われており,ホテル・旅館の取引上の地位が優越しているなど,取引の実態いかんによっては,優越的地位の濫用につながり得る行為がみられた。
(2) 大規模小売業者等と納入業者との取引に関する実態調査
 優越ガイドラインにおいて,優越的地位の濫用となる行為類型として例示されている行為の状況について,大規模小売業者等822名及び納入業者10,000名を対象とする実態調査を実施し,その結果を公表した(7月11日)。
 調査結果によると,一部の大規模小売業者等において優越的地位の濫用につながり得る行為がみられた。また,優越ガイドラインの認知度に関して,役職階層別にみると,「代表者・役員等」及び「部長・課長等の管理職」に比べて「購買部門の一般社員」における認知度が低くなっていた。
(3) 荷主と物流事業者との取引に関する書面調査
 荷主7,704名及び物流事業者13,759名を対象とする書面調査を実施した。

第3 今後の取組

1 下請法違反行為に対する迅速かつ的確な対処

 下請法違反被疑行為を行っている親事業者に対して積極的に調査を行い,重大な違反行為に対しては勧告を積極的に行うなど,下請法違反行為に対して迅速かつ的確に対処していく。

2 下請法違反行為の未然防止

(1) 下請取引適正化推進月間の実施
 公正取引委員会は,中小企業庁と共同して,毎年11月を「下請取引適正化推進月間」と定め,下請法の概要等を説明する下請取引適正化推進講習会を全国各地で実施するなど,下請法の普及・啓発を図っている。平成24年度においては,47都道府県61会場(うち公正取引委員会主催分25都道府県30会場)における講習会実施を予定している。
 なお,平成24年度においては,キャンペーン標語の一般公募を行った結果,特選作品として「下請法 知って守って 企業のモラル」を選定した。
(2) 下請法応用講習会
 下請法に関する一定の知識を有する者を対象として,より具体的な事例研究を中心とする「下請法応用講習会」を実施している。平成24年度においては,1月から3月に実施を予定している。
(3) 下請法遵守の要請文書の発出
 特に年末にかけての金融繁忙期においては,下請事業者の資金繰り等について厳しさが増すことが懸念されることから,平成24年11月を目途に,親事業者及び関係事業者団体に対し,下請法の遵守の徹底等について要請する文書の発出を予定している。

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局 経済取引局 取引部
下請取引調査室 電話03-3581-3374(直通)(主に,本文第1関係)
企業取引課 電話03-3581-3373(直通)(主に,本文第2,第3関係)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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