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(平成24年9月25日)日本生活協同組合連合会に対する勧告等について

平成24年9月25日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,日本生活協同組合連合会(以下「日本生協連」という。)に対し調査を行ってきたところ,下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止),同項第4号(返品の禁止)及び同条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)の規定に違反する事実が認められたので,本日,下請法第7条第2項及び同条第3項の規定に基づき,日本生協連に対し勧告を行った。また,下請法第4条第1項第2号(下請代金の支払遅延の禁止)の規定に違反する事実が認められたので,本日,後記3のとおり,日本生協連に対し指導を行った。

1 関係人の概要

名称 日本生活協同組合連合会
主たる事務所の所在地 東京都渋谷区渋谷三丁目29番8号
代表者 代表理事 矢野 和博
事業の概要 会員たる消費生活協同組合等に対する商品の供給事業

2 勧告の概要等

(1) 違反事実の概要

ア 日本生協連は,食料品等の製造を下請事業者に委託しているところ,次の(ア)から(キ)までのいずれかにより,下請事業者に責任がないのに,当該下請事業者に支払うべき下請代金の額を減じていた。減額した金額は,下請事業者449名に対し総額25億6331万7863円である。
 (ア) 会員たる消費生活協同組合等(以下「会員」という。)がそれぞれ商品の値下げ販売を行う際,当該会員に対し一時的に納入価格を引き下げることに伴い,下請事業者に対し,「エリアバイイング」として,当該会員に対する納入数量に一定額を乗じて得た額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年6月までの間,当該金額を,下請代金の額から差し引き又は別途支払わせていた。
 (イ) 日本生協連の提案により全国的に会員が商品の値下げ販売を行う際,当該会員に対し一時的に納入価格を引き下げることに伴い,下請事業者に対し,「全国条件販促企画条件」として,当該下請事業者からの仕入数量に一定額を乗じて得た額又は当該会員に対する納入数量に一定額を乗じて得た額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年5月までの間,当該金額を,下請代金の額から差し引き又は別途支払わせていた。
 (ウ) 下請事業者に対し,「仕入割戻し」として,当該下請事業者からの仕入数量に一定額を乗じて得た額又は下請代金の額に一定率を乗じて得た額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年5月までの間,当該金額を,下請代金の額から差し引き又は別途支払わせていた。
 (エ) 会員が新規の商品又は仕様を変更した商品の値下げ販売を行う際,当該会員に対し一時的に納入価格を引き下げることに伴い,下請事業者に対し,「新発売・リニューアル・追加供促企画条件」として,当該下請事業者からの仕入数量に一定額を乗じて得た額又は当該会員に対する納入数量に一定額を乗じて得た額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年2月までの間,当該金額を,下請代金の額から差し引き又は別途支払わせていた。
 (オ) 個々の会員からの発注数量を事前に下請事業者に連絡する場合があるところ,下請事業者に対し,「生産支援情報」として,会員に対する納入数量を記載した書面のファクシミリによる送信枚数に一定額を乗じて得た額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年4月までの間,当該金額を,下請代金の額から差し引き又は別途支払わせていた。
 (カ) 自らが作成する販促物の作成費用を確保するため,下請事業者に対し,「販促ツール作成費用」として,一定額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年4月までの間,当該金額を,下請代金の額から差し引き又は別途支払わせていた。
 (キ) 会員が実施する店舗間の売上高を競うコンテストの賞品費用を確保するため,下請事業者に対し,「販促コンテスト協賛費用」として,一定額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成23年11月までの間に,下請代金の額から当該金額を差し引いていた。
イ 日本生協連は,下請事業者の給付を受領した後,平成22年9月から平成23年10月までの間に,下請事業者に責任がないのに,会員による販売期間が終了した際の在庫商品を下請事業者に引き取らせていた。
  なお,日本生協連は,返品した商品について,原則,次の販売期間の開始時に再納品させることを条件としていた。
  返品分の下請代金相当額は,下請事業者6名に対し総額484万4920円である。
ウ 日本生協連は,自らの商品開発のために実施するテストの費用を確保するため,下請事業者に対し,「商品の組合員テスト費用」として,一定額を負担するよう要請し,この要請に応じた下請事業者について,平成22年9月から平成24年4月までの間に,当該金額を提供させることにより,当該下請事業者の利益を不当に害していた。提供させた金額は,下請事業者24名に対し総額262万1889円である。
エ 本件について,日本生協連は,次の対応を採っている。
 (ア) 下請事業者に対し,平成24年9月18日,減額した金額を返還した。
 (イ) 下請事業者に返品した物について,平成23年2月から平成24年8月までの間に,再び引き取ることができる物を再び引き取り,並びに当該再び引き取った物及び再び引き取ることができない物の下請代金相当額を支払った。
 (ウ) 下請事業者に対し,平成24年9月18日,提供させた金額を返還した。

(2) 勧告の概要

ア 日本生協連は,次の事項を理事会の決議により確認すること。
 (ア) 前記(1)アの行為が,下請法第4条第1項第3号の規定に違反するものであること
 (イ) 前記(1)イの行為が,下請法第4条第1項第4号の規定に違反するものであること
 (ウ) 前記(1)ウの行為が,下請法第4条第2項第3号の規定に違反するものであること
 (エ) 今後,前記各号の規定に違反する行為を行わないこと
イ 日本生協連は,次の事項を自らの役員及び職員に周知徹底すること。
 (ア) 前記アに基づいて採った措置の内容
 (イ) 減額した金額を下請事業者に支払ったこと
 (ウ) 下請事業者に返品した物について,再び引き取ることができる物を再び引き取り,並びに当該再び引き取った物及び再び引き取ることができない物の下請代金相当額を支払ったこと
 (エ) 提供させた金額を下請事業者に支払ったこと
ウ 日本生協連は,今後,下請法第4条第1項第3号,同項第4号及び同条第2項第3号の規定に違反する行為を行うことがないよう,発注担当者に対する下請法の研修を行うなど自らの体制の整備のために必要な措置を講じるとともに,当該措置の内容を自らの役員及び職員に周知徹底すること。
エ 日本生協連は,次の事項を取引先下請事業者に周知すること。
 (ア) 前記ア及びイに基づいて採った措置
 (イ) 減額した金額を下請事業者に支払った旨
 (ウ) 下請事業者に返品した物について,再び引き取ることができる物を再び引き取り,並びに当該再び引き取った物及び再び引き取ることができない物の下請代金相当額を支払った旨
 (エ) 提供させた金額を下請事業者に支払った旨
 (オ) 前記ウの自らの体制の整備のために必要な措置を講じた旨

3 指導の概要等

(1) 違反事実の概要

 日本生協連は,食料品等の製造を下請事業者に委託しているところ,一部の商品を除き,毎月20日納品締切,締切後40日から120日後にそれぞれ下請代金を支払う支払制度を採っていたため,下請事業者に対し,平成22年9月から平成24年7月までの間において,当該下請事業者の給付を受領してから60日以内に下請代金を支払っておらず,支払遅延が生じていた。
 当該行為による下請法第4条の2の規定に基づく遅延利息の額は,下請事業者452名に対し総額13億2334万9755円である。
 なお,日本生協連は,平成24年7月までに支払遅延を解消し,下請事業者に対し,平成24年9月18日,遅延利息を支払っている。

(2) 指導の概要

 今後,前記(1)と同様の行為を行わないこと。

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
電話 03-3581-3374(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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