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(平成25年4月24日)林野庁地方森林管理局発注の衛星携帯電話端末の安値入札に係る独占禁止法違反被疑事件の処理について

平成25年4月24日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,KDDI株式会社(以下「KDDI」という。)及びソフトバンクテレコム株式会社(以下「ソフトバンクテレコム」という。)が,林野庁地方森林管理局が一般競争入札の方法により発注した衛星携帯電話の端末について,当該端末の供給に要する費用を著しく下回る価格(1円)で応札し,落札することにより,他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがある疑い(独占禁止法第2条第9項第3号又は同項第6号ロ一般指定第6項(不当廉売)に該当し同法第19条の規定に違反する疑い)があったことから,独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ,同法の規定に違反する事実が認められなかったことから,本件審査を終了することとした。
 他方,本件の発注方法に関し,公正な競争条件を確保する必要性等がみられたため,競争政策上の観点から,発注者である林野庁に対し,後記2(3)のとおり指摘を行った。
 本件の概要等は,以下のとおりである。

1 本件の概要

(1) 経緯
 林野庁東北森林管理局,北海道森林管理局,関東森林管理局及び四国森林管理局(以下「本件地方森林管理局」という。)は,かねてから,業務において衛星携帯電話を利用してきたところ,当該衛星携帯電話の端末の一部に関し,保守サービスや通信サービスの終了が予定されていたことなどから,これらに替わる衛星携帯電話の端末を調達することとし,平成24年12月以降,順次,一般競争入札を実施した。
 その結果,当該端末について,次表のとおり,KDDI及びソフトバンクテレコムが1円で応札し,落札した。

森林管理局 入札年月日 調達台数 落札者 落札価格
東北 平成24年2月13日 124台 KDDI 1円
北海道 平成25年1月25日 152台 KDDI 1円
関東 平成25年2月25日 50台 KDDI 1円
四国 平成25年2月25日 30台

ソフトバンク
テレコム

1円

(2) 本件入札の対象
 本件入札の対象は衛星携帯電話の端末であり,本件地方森林管理局は,通信サービスについて,端末の調達とは別に調達することとしていた。
 しかしながら,入札仕様書上の調達対象を示す箇所に,端末を落札した電気通信事業者又は落札者に端末を卸した電気通信事業者(以下,これらの電気通信事業者を「落札事業者」という。)が提供する通信サービスを本件地方森林管理局が利用することを示す「使用契約手数料等を含む」等の記載がみられたほか,本件入札の担当者が,入札参加者に対し,落札事業者との間で通信サービスに係る契約を締結する旨,また,複数年にわたって落札事業者の通信サービスを利用することとなる旨,説明又は示唆していた例がみられた。
 このため,KDDIやソフトバンクテレコムは,本件入札の落札事業者が本件地方森林管理局に対して通信サービスを提供することによって得られる事後の収入(ソフトバンクテレコムにあっては同社に端末を卸したソフトバンクモバイル株式会社から得られる手数料収入をいう。以下同じ。)を見込んで応札価格を設定していた。
 なお,本件地方森林管理局は,実際,通信サービスの調達において,落札事業者であるKDDI又はソフトバンクモバイル株式会社との間で,それぞれ随意契約を締結している。

2 本件に関する独占禁止法上の考え方等

(1) KDDI及びソフトバンクテレコムによる1円という応札価格は,衛星携帯電話の端末に係る仕入原価を著しく下回るものであり,外形上,独占禁止法違反のおそれを生じさせるものである。
 しかしながら,前記1(2)のとおり,本件入札は,衛星携帯電話の端末を対象としているものの,本件地方森林管理局が落札事業者から通信サービスを随意契約により調達することが見込まれる状況の下で行われたものと認められる。
 また,KDDI及びソフトバンクテレコムが1円で応札した行為は,落札事業者が通信サービスを提供することによって得られる事後の収入を考慮すると,当該端末の供給に要する費用を著しく下回る対価又は不当に低い対価で供給するものとはいえないものであった。
 このため,KDDI及びソフトバンクテレコムの本件行為は,独占禁止法第2条第9項第3号又は同項第6号ロ一般指定第6項(不当廉売)に該当するものではなく,同法第19条の規定に違反するものではないと考えられる。
(2) 他方,本件では,衛星携帯電話の端末の調達に係る入札の後に当該入札の落札事業者から随意契約により通信サービスの調達を行うこととしたことによって,[1]通信サービスの調達の段階における競争が機能しない状況を招いているほか,[2]端末に係る入札において不当廉売の疑いを生じさせるような1円等の極端な低価格での応札を招いている。
 また,東北森林管理局,北海道森林管理局及び関東森林管理局がKDDIから調達した衛星携帯電話の端末については,当該端末の購入後に他の電気通信事業者から通信サービスの提供を受けることが可能な機種であったことから,通信サービスの調達について別途競争入札を行うことも可能なものであった。
 さらに,本件地方森林管理局の入札に参加した事業者の中には,衛星携帯電話の端末の販売による収入だけではなく,通信サービスを提供することによって得られる事後の収入を考慮して応札価格を設定した事業者のほか,当該事後の収入を考慮せず,端末の仕入価格等を基に応札価格を設定した事業者がおり,本件入札の対象範囲が不明確であったために,入札参加者間において公正な競争条件が確保されているとはいえない状況がみられた。
(3) このため,競争政策上の観点からは,調達の対象とする衛星携帯電話の端末が複数の電気通信事業者から通信サービスの提供を受けることが可能な機種か否かに応じ,端末の料金と通信サービスの料金のそれぞれについて個別に,又は端末の料金と一定期間の通信サービスの料金の両方を提示させて入札を行うなどし,通信サービスの調達の段階にも競争が機能するよう発注方法の改善を図ることが適当であると考えられ,また,入札仕様書等において,入札の対象範囲を明確に示すことが適当であると考えられる。
 なお,他の発注機関においては,[1]端末の料金と通信サービスの料金のそれぞれについて個別に入札を行った例や,[2]衛星携帯電話に係る入札の際に端末の料金と数年間の通信サービスの料金の両方を提示させた例など,衛星携帯電話の端末及び通信サービスの両者において競争が機能するような調達を行っているものもみられる。

3 公正取引委員会の対応

 前記2(1)記載のとおり,KDDI及びソフトバンクテレコムの本件行為については,独占禁止法の規定に違反する事実は認められなかったことから,本件審査を終了することとした。
 他方,林野庁に対し,競争政策上の観点から,前記2(3)記載のとおり指摘を行った。
 当委員会としては,公正かつ自由な競争を促進する観点から,引き続き,公共調達における低価格入札等に注視していくとともに,不当廉売等の独占禁止法に違反する行為が認められた場合には,必要な措置を採ることとしている。

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公正取引委員会事務総局審査局公正競争監視室
電話 03-3581-2508(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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