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(平成25年6月13日)異性化糖及び水あめ・ぶどう糖の製造業者らに対する排除措置命令,課徴金納付命令等について

平成25年6月13日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,異性化糖(注1)及び水あめ・ぶどう糖(注2)の製造業者らに対し,独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ,後記第1のとおり,同法第3条(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたとして,本日,同法第7条第2項の規定に基づく排除措置命令及び同法第7条の2第1項の規定に基づく課徴金納付命令を行った(違反行為については別添排除措置命令書参照。)。
 また,別表記載の異性化糖及び水あめ・ぶどう糖の製造業者らのうち9社が会員となっている日本スターチ・糖化工業会(以下「工業会」という。)に対し,後記第2のとおり要請を行った。
(注1) 「異性化糖」とは,とうもろこしから生成されたでん粉をアミラーゼ等の酵素又は酸により加水分解して得られたグルコース1分子の糖を,グルコースイソメラーゼ又はアルカリにより異性化して得られた果糖を含むものをいい,清涼飲料水等の製造に用いられるものである。
(注2) 「水あめ・ぶどう糖」とは,とうもろこしから生成されたでん粉をアミラーゼ等の酵素又は酸により加水分解して得られたもののうち,異性化糖を除くものをいい,酒類,菓子類等の製造に用いられるものである。

第1 排除措置命令及び課徴金納付命令について

1 違反事業者数,排除措置命令及び課徴金納付命令の対象事業者数並びに課徴金額(違反事業者名,各違反事業者の課徴金額等については別表のとおり。)


違反事業者数
排除措置命令対象
事業者数
課徴金納付命令対象
事業者数
課徴金額

特定異性化糖(注3)

10社
10社
10社
14億7874万円

特定水あめ・ぶどう糖(注4)

10社
8社
9社
10億9371万円
合計
25億7245万円

(注3) 「特定異性化糖」とは,異性化糖のうち,ルール決め(砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律(昭和40年6月2日法律第109号)第15条第1項に定められた「売戻しの価格」等の指標を用いた計算式を定め,当該計算式で用いられた指標の変動に応じて価格を定める価格決定方式をいう。以下同じ。)及び固定価格(年間,暦年等の特定の期間を通して同一の価格を定める価格決定方式をいう。以下同じ。)を除く価格決定方式により価格を定める条件で取引する需要者向けに販売されるものをいう。
(注4) 「特定水あめ・ぶどう糖」とは,水あめ・ぶどう糖のうち,ルール決め及び固定価格を除く価格決定方式により価格を定める条件で取引する需要者向けに販売されるものをいう。

2 違反行為の概要

(1) 別表記載の10社(以下「10社」という。)は,平成22年10月28日以降3回にわたり開催された工業会の会合の場を利用して情報交換を繰り返し行うなどし,遅くとも同年12月28日までに,[1]特定異性化糖及び[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格について,平成23年1月以降,現行価格より1キログラム当たり10円引き上げることを合意した。
(2) さらに,10社は,平成23年1月から同年6月までの間に開催された工業会の会合の場を利用して情報交換を繰り返し行うなどし,遅くとも同年6月29日までに,[1]特定異性化糖及び[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格について,前記(1)で合意した引上げ額を1キログラム当たり15円ないし20円とすることを合意した。
(3) 10社は,前記(1)及び(2)の合意により,公共の利益に反して,我が国における[1]特定異性化糖の販売分野及び[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売分野における競争を実質的に制限していた。

3 排除措置命令の概要

(1) 排除措置命令の対象事業者(以下「名宛人」という。)は,それぞれ,
 ア 前記2(1)及び(2)の各合意が消滅していることを確認すること
 イ 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,[1]特定異性化糖又は[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格を決定せず,各社がそれぞれ自主的に決めること
 ウ 今後,相互に,又は他の事業者と,[1]特定異性化糖又は[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格の改定に関して情報交換を行わないこと
を,取締役会において決議しなければならない。
(2) 名宛人は,それぞれ,前記(1)に基づいて採った措置を,自社を除く,9社にそれぞれ通知するとともに,自社の[1]特定異性化糖又は[2]特定水あめ・ぶどう糖の需要者及び取引先である商社等に通知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。
(3) 名宛人は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,[1]特定異性化糖又は[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格を決定してはならない。
(4) 名宛人は,今後,それぞれ,相互に,又は他の事業者と,[1]特定異性化糖又は[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格の改定に関して情報交換を行ってはならない。
(5) 名宛人は,それぞれ,次の事項を行うために必要な措置を講じなければならない。
 ア 自社の従業員に対する,自社の商品の販売活動に関する独占禁止法の遵守についての行動指針の作成又は改定
 イ [1]特定異性化糖又は[2]特定水あめ・ぶどう糖について,それぞれの営業担当者に対する定期的な研修及び法務担当者による定期的な監査

4 課徴金納付命令の概要

 課徴金納付命令を受けた違反事業者は,平成25年9月17日までに,それぞれ別表の「課徴金額」欄記載の額(総額25億7245万円)を支払わなければならない。

第2 工業会への要請について

 前記第1の2の合意及び情報交換は,工業会の会合の場を利用して行われており,同会合に出席していた工業会の専務理事は,同会合の場において,[1]特定異性化糖及び[2]特定水あめ・ぶどう糖の販売価格に関する情報交換が行われていたことを認識していたにもかかわらず,これを取りやめさせるための措置を何ら講じなかったことから,公正取引委員会は,工業会に対し,今後,同会合の場で,前記第1の2と同様の行為が行われないよう,再発防止のための措置を講じるよう要請した。

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公正取引委員会事務総局審査局第一審査
電話 03-3581-4960(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp

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