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(平成26年3月18日)自動車運送業務を行う船舶運航事業者に対する排除措置命令,課徴金納付命令等について

平成26年3月18日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,自動車運送業務(注1)を行う船舶運航事業者(注2)に対し,独占禁止法の規定に基づいて審査を行ってきたところ,後記第1のとおり,同法第3条(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたとして,本日,同法第7条第2項の規定に基づく排除措置命令及び同法第7条の2第1項の規定に基づく課徴金納付命令を行った(違反行為については別添排除措置命令書参照)。
 なお,本件対象の航路では,海上運送法に基づき独占禁止法の適用が除外されるカルテル(以下「適用除外カルテル」という。)(後記第2参照)が国土交通大臣に届出されているが,本件審査の結果,本件違反事業者は,届出を行っている適用除外カルテルとは異なる本件違反行為を行っていたものであり,このような行為は独占禁止法の適用除外の対象にはならないことから,独占禁止法の適用を行ったものである。また,本件審査の結果,当該適用除外カルテルは,適用除外の要件に適合しないおそれがある事実が認められたことから,本日,後記第2のとおり,国土交通省に対し,現行の適用除外カルテルの廃止等について要請した。
(注1)「自動車運送業務」とは,自動車専用船(貨物である自動車を海上運送するための船舶であって,専門の運転手が当該自動車を運転して積み降ろすRoll on/Roll off方式を採用した,「PCC(Pure Car Carrier)」,「PCTC(Pure Car and Truck Carrier)」等と呼ばれるもの)を用いて行う自動車の海上運送業務をいう。
(注2)「船舶運航事業者」とは,海上運送法第2条第2項に規定する,海上において船舶により人又は物の運送をする事業で港湾運送事業以外の事業を営む者をいう。

第1 排除措置命令及び課徴金納付命令について

1 違反事業者,排除措置命令及び課徴金納付命令の受命件数並びに課徴金額

(違反事業者の違反行為ごとの課徴金額については別表参照)

 
番号 違反事業者(注3) 排除措置命令受命件数 課徴金納付命令受命件数 課徴金額
(合計)
1 日本郵船株式会社 4件 4件 131億107万円
2 川崎汽船株式会社 4件 4件 56億9839万円
3 ワレニウス・ウィルヘルムセン・ロジスティックス・エーエス(注4) 2件 2件 34億9571万円
4 日産専用船株式会社 1件 1件 4億2331万円
5 株式会社商船三井
合  計 227億1848万円

(注3)以下,違反事業者の事業者名については,「株式会社」の記載を省略する。
(注4)以下,「ワレニウス・ウィルヘルムセン・ロジスティックス・エーエス」のことを「ワレニウス」と省略する。
(注5)表中の「-」は,その事業者が排除措置命令又は課徴金納付命令の対象とならない違反事業者であることを示している。

2 違反行為の概要

(1) 下表の「違反事業者」欄記載の事業者(以下「違反事業者」という。)は,遅くとも平成20年1月中旬頃以降,下表「航路」欄記載の航路における特定自動車運送業務(注6)について,既存の取引の維持及び運賃の低落防止を図るため,安値により他社の取引を相互に奪わず,荷主ごとに,運賃を引き上げ又は維持する旨の合意の下に
ア 荷主ごとに,当該荷主と取引のある複数社間で,運賃交渉に際し,現行運賃からの引上げ率等若しくは現行運賃の維持又は当該荷主に提示する見積運賃を決定する
イ 荷主ごとに,当該荷主と取引のない者は,当該荷主と取引のある者よりも高値の見積運賃を提示すること等によって,取引のある者が引き続き当該荷主と取引できるように協力する
などしていた。
(2) 違反事業者は,前記(1)の合意により,公共の利益に反して,それぞれの航路における特定自動車運送業務の取引分野における競争を実質的に制限していた。

 
番号 航路 違反事業者
1 北米航路(注7) 日本郵船,川崎汽船,ワレニウス,商船三井
2 欧州航路(注8) 日本郵船,川崎汽船,ワレニウス,日産専用船,商船三井
3 中近東航路(注9) 日本郵船,川崎汽船,商船三井
4 大洋州航路(注10) 日本郵船,川崎汽船,商船三井

(注6)「特定自動車運送業務」とは,自動車運送業務のうち,我が国に所在する荷主(荷送人である自動車メーカー又は商社であって,運賃を支払う者)を需要者とし,新車の自動車を我が国の港で荷積みし,外国の港に荷揚げするもの(特定の荷主が,専ら又は優先的に,自らが出資する特定の船舶運航事業者と行う取引に係る当該業務を除く。)をいう。
(注7)「北米航路」とは,我が国の港とアメリカ合衆国(プエルトリコを含む。),カナダ及びメキシコの港との間の航路をいう。
(注8)「欧州航路」とは,我が国の港と欧州各国(ロシアにあってはバルト海沿岸)並びに欧州を除く地中海沿岸及び黒海沿岸の港との間の航路をいう。
(注9)「中近東航路」とは,我が国の港とスリランカ,インド西部,パキスタン,イラン,イラク,クウェート,サウジアラビア,アラブ首長国連邦,バーレーン,カタール,オマーン,イエメン,ヨルダン,ジブチ及びスーダンの港との間の航路をいう。
(注10)「大洋州航路」とは,我が国の港とオーストラリア(ダーウィン港及びフリーマントル港を除く。),ニュージーランド及びパプアニューギニアの港との間の航路をいう。

3 排除措置命令の概要

 前記2の表の「航路」欄記載のそれぞれの航路における違反行為ごとに,次のとおり排除措置命令を行った。
(1) 排除措置命令の対象事業者(以下「名宛人」という。)は,それぞれ,次の事項を,取締役会等において決議しなければならない。
ア 前記2(1)の合意が消滅していることを確認すること
イ 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,それぞれの航路における特定自動車運送業務について,取引の相手方を制限する行為及び荷主ごとに運賃を引き上げ又は維持する行為を行わず,各社がそれぞれ自主的に取引の相手方及び運賃を決めること
ウ 今後,相互に,又は他の事業者と,それぞれの航路における特定自動車運送業務について,個々の荷主に対する運賃又は運賃を構成する「ベースレート」と称する基本運賃若しくは各種料金に係る情報交換を行わないこと
(2) 名宛人は,それぞれ,前記(1)に基づいて採った措置を,自社を除く名宛人及びそれぞれの航路における特定自動車運送業務の荷主に通知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。
(3) 名宛人は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,それぞれの航路における特定自動車運送業務について,取引の相手方を制限する行為及び荷主ごとに運賃を引き上げ又は維持する行為を行ってはならない。
(4) 名宛人は,今後,それぞれ,相互に,又は他の事業者と,それぞれの航路における特定自動車運送業務について,個々の荷主に対する運賃又は運賃を構成する「ベースレート」と称する基本運賃若しくは各種料金に係る情報交換を行ってはならない。
(5) 名宛人は,それぞれ,次の事項を行うために必要な措置を講じなければならない。
ア 自社の従業員に対する,それぞれの航路における特定自動車運送業務に関する独占禁止法の遵守についての行動指針の周知徹底
イ それぞれの航路における特定自動車運送業務に関する独占禁止法の遵守についての,当該業務に関わる役員及び営業担当者に対する定期的な研修及び法務担当者による定期的な監査

4 課徴金納付命令の概要

 課徴金納付命令の対象事業者は,平成26年6月19日までに,それぞれ別表の「課徴金額」欄記載の額(総額227億1848万円)を支払わなければならない。

第2 国土交通省に対する要請について

1 独占禁止法適用除外制度の概要等

 独占禁止法は,市場における公正かつ自由な競争を促進することにより,一般消費者の利益を確保するとともに国民経済の民主的で健全な発達を促進することを目的とし,これを達成するために,不当な取引制限(カルテル)を禁止しているが,他の政策目的を達成する観点から特定の分野における一定の行為に独占禁止法の禁止規定の適用を除外するという適用除外制度が設けられている。
 海上運送法第28条は独占禁止法の適用除外を規定しているところ,船舶運航事業者が,本邦の港と本邦以外の地域の港との間の航路において,他の船舶運航事業者と締結する運賃等の協定等には独占禁止法は適用されない。この協定等は,あらかじめ国土交通大臣に届け出なければならず(同法第29条の2第1項),国土交通大臣は,届出を受理した旨を公正取引委員会に通知することとされている(同法第29条の4第1項)。また,適用除外制度の濫用を防止する観点等から,一定の要件を定め(同法第29条第2項各号),同要件に適合しない協定等については,国土交通大臣は変更を命じ又は禁止しなければならず(同法第29条の2第2項),さらに,公正取引委員会は,国土交通省に対し,これら処分をすべきことを請求することができる(同法第29条の4第2項)。
 本件対象の北米航路の一部,中近東航路及び大洋州航路においては,それぞれ,船舶運航事業者が他の船舶運航事業者とする運賃又は配船を内容とする協定が届出されているが,本件審査の結果,本件違反事業者は,届出を行っている適用除外カルテルとは異なる本件違反行為を行っていたものであり,このような行為は独占禁止法の適用除外の対象にはならないことから,独占禁止法の適用を行ったものである。

2 要請の概要

 本件審査の結果,特定自動車運送業務に係る取引においては,荷主の需要に応じ,運賃を,荷主ごとに,当該荷主と船舶運航事業者との相対の交渉により取り決めており,適用除外カルテルで定められた全ての荷主に対して一律に適用されるベースレート又は各種料金表から成る運賃表(タリフ)は全く又はほとんど使われていなかった等の事実が認められ,現在届出されている適用除外カルテルが海上運送法第29条第2項各号において規定する独占禁止法の適用除外の要件に適合しないおそれがあることから,公正取引委員会は,国土交通省に対し,新車の自動車に関係するものは廃止する等,要件適合性を見直し,必要な措置を速やかに講ずるよう要請した。

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問い合わせ先

問い合わせ先 公正取引委員会事務総局審査局第一審査上席(国際カルテル担当)
電話 03-3581-4013(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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