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(平成27年6月16日)平成25年10月から平成27年3月までにおける四国地区の消費税転嫁対策の取組について

平成27年6月16日
公正取引委員会事務総局
近畿中国四国事務所
四国支所

はじめに

 公正取引委員会は,平成26年4月1日の消費税率の引上げを踏まえ,消費税の円滑かつ適正な転嫁を確保する観点から,消費税の転嫁拒否等の行為(以下「転嫁拒否行為」という。)の未然防止のための取組と,転嫁拒否行為に対する迅速かつ厳正な対処のための取組を進めてきたところである。
 近畿中国四国事務所四国支所(以下「四国支所」という。)においても,転嫁拒否行為等に対して迅速かつ厳正に対処することを目的として,平成25年10月1日に「消費税転嫁対策調査室」を設置し,四国支所管内(徳島県,香川県,愛媛県及び高知県)において消費税転嫁対策に係る取組を実施してきたところ,平成25年10月から平成27年3月までの管内における取組状況は以下のとおりである。

第1 転嫁拒否行為に対する迅速かつ厳正な対処のための取組

1 調査及び処理の概況

 管内において調査に着手した転嫁拒否行為に係る事案は124件であり,46件について立入検査を実施した。調査の結果,転嫁拒否行為が認められた65件について指導を行っている。主な指導の概要は別紙のとおりである。

表1:転嫁拒否行為に対する対応状況(注1)
  調査着手(注2) 立入検査 処 理
勧告 指導
全国 2,567 747 19 1,040
≪4≫ ≪80≫
四国地区 124 46 0 65
≪0≫ ≪2≫

(注1)平成27年3月までの累計(平成25年10月~平成27年3月)。以下表2,表3及び表4において同じ。≪ ≫内の件数は,大規模小売事業者に対する勧告又は指導の件数で内数である。
(注2)調査着手件数には,中小企業庁長官からの措置請求に基づくものを含み,全国には3件が含まれている。

2 業種別の処理状況

 指導の件数について業種別で分類すると,管内においては製造業が13件(20.0%)と最も多く,以下,建設業及び運輸業(道路貨物運送業等)がそれぞれ4件(6.2%)と続いている。

表2:勧告及び指導件数の内訳(業種別)(注1)
業種 全国 四国地区
勧告 指導 合計(割合) 勧告 指導 合計(割合)
建設業 0 73 73
(6.9%)
0 4 4
(6.2%)
製造業 0 337 337
(31.8%)
0 13 13
(20.0%)
情報通信業 1 72 73
(6.9%)
0 3 3
(4.6%)
運輸業(道路貨物運送業等) 0 89 89
(8.4%)
0 4 4
(6.2%)
卸売業 1 88 89
(8.4%)
0 2 2
(3.1%)
小売業 4 134 138
(13.0%)
0 2 2
(3.1%)
不動産業 2 24 26
(2.5%)
0 0 0
(0.0%)
技術サービス業(広告・建築設計業等) 0 64 64
(6.0%)
0 2 2
(3.1%)
医療福祉 1 7 8
(0.8%)
0 2 2
(3.1%)
事業サービス業(ビルメンテナンス業・警備業等) 0 19 19
(1.8%)
0 1 1
(1.5%)
その他(注2) 10 133 143
(13.5%)
0 32 32
(49.2%)
合 計 19 1,040 1,059 0 65 65

(注1)複数の業種にわたる事業者が勧告又は指導の対象となった場合は,当該事業者の主な業種を1件として計上している。
(注2)「その他」は,旅行業,自動車整備業・機械等修理業,労働者派遣業等である。

3 行為類型別の処理状況

 指導について行為類型別で分類すると,管内においては買いたたき(消費税転嫁対策特別措置法第3条第1号後段)が55件(84.6%)となっており,合計65件のうち大部分を占めている。

表3:勧告及び指導件数の内訳(行為類型別)
行為類型 全国 四国地区
勧告 指導 合計(割合) 勧告 指導 合計(割合)
減額 3 33 36
(3.3%)
0 1 1
(1.5%)
買いたたき 19 748 767
(70.5%)
0 55 55
(84.6%)
役務利用・利益提供の要請 0 46 46
(4.2%)
0 1 1
(1.5%)
本体価格での交渉の拒否 0 239 239
(22.0%)
0 8 8
(12.3%)
合 計(注) 22 1,066 1,088 0 65 65

(注)事業者の中には,複数の行為を行っている場合があり,表1及び表2に記載の件数とは一致しない。

4 特定供給事業者が被った不利益の原状回復の状況

 管内においては,平成27年3月までに,転嫁拒否行為によって特定供給事業者が被った不利益について,特定事業者22名から,特定供給事業者936名に対し,総額1009万円の原状回復が行われた。

5 転嫁拒否行為等に関する相談件数

 転嫁拒否行為等に関する事業者からの相談や情報提供を一元的に受け付けるための相談窓口を平成25年10月1日に四国支所に設置し,当該相談窓口において42件の相談に対応した。

表4:転嫁拒否行為等に関する相談件数
  平成25年度 平成26年度 合計
全国 3,179 1,420 4,599
四国地区 23 19 42

(注)転嫁カルテル及び表示カルテルの届出に関する相談を含む。

6 事業者及び事業者団体に対するヒアリング調査

 様々な業界における転嫁拒否行為に関する情報や取引実態を把握するため,管内において3,664名の事業者及び577の事業者団体に対してヒアリング調査を実施した。

表5:事業者及び事業者団体に対するヒアリング調査の実施件数
  事業者 事業者団体
全国 四国地区 全国 四国地区
平成25年度 1,326 27 401 229
平成26年度 8,744 3,637 1,263 348
合計 10,070 3,664 1,664 577

7 移動相談会

 事業者にとって,より一層相談しやすい環境を整備するため,管内において移動相談会を17回実施した。

表6:移動相談会の実施回数
  平成25年度 平成26年度 合計
全国 75 47 122
四国地区 12 5 17

第2 転嫁拒否行為の未然防止のための取組

1 公正取引委員会主催説明会

 消費税転嫁対策特別措置法の内容を広く周知するため,事業者及び事業者団体を対象として,公正取引委員会主催の説明会を管内の全県において実施した(6か所合計8回)。

表7:公正取引委員会主催説明会の実施回数
  平成25年度 平成26年度 合計
全国 40 30 70
四国地区 5 3 8

2 講師派遣

 管内において,商工会議所,商工会及び事業者団体が開催する説明会等に,公正取引委員会事務総局の職員を講師として29回派遣した。

表8:講師の派遣回数
  平成25年度 平成26年度 合計
全国 384 59 443
四国地区 21 8 29

第3 転嫁カルテル及び表示カルテルの届出

 平成25年10月1日から消費税の転嫁の方法の決定に係る共同行為(転嫁カルテル)及び消費税についての表示の方法の決定に係る共同行為(表示カルテル)の届出の受付を開始し,管内において,表示カルテル1件の届出を受け付けた。
 また,届出書の記載方法等に関して,管内において4件の相談に対応した。

表9:転嫁カルテル及び表示カルテルの届出件数
  転嫁カルテル 表示カルテル 合計
全国 四国地区 全国 四国地区 全国 四国地区
平成25年度 152 0 136 1 288 1
平成26年度 13 0 3 0 16 0
合計 165 0 139 1 304 1
表10:届出に関する相談件数
  平成25年度 平成26年度 合計
全国 1,235 50 1,285
四国地区 4 0 4

別紙

主な指導事例

1 減額(第3条第1号前段)
業種
概 要

土木工事業

 A社は,土木工事用資材を調達している事業者(特定供給事業者)及び土木工事用車両の修理を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後に供給されたものについて,消費税込みの請求金額から1000円又は100円未満の端数を切り捨てて支払っていた。

2 買いたたき(第3条第1号後段)
業種
概 要

放送業

 B社は,番組の制作を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

放送業

 C社は,番組の制作,カメラ撮影等を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

テレビジョン番組制作業

 D社は,テレビジョン番組等の制作を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

紙製品製造業

 E社は,紙製品の袋詰めを委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

紙製品製造業

 F社は,マスクの袋詰めを委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

繊維工業

 G社は,タオル製品の縫製加工等を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

繊維工業

 H社は,作業用手袋の縫製加工を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

食料品製造業

 I社は,製品等運搬用エレベーターの保守点検を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

宗教用具製造業

 J社は,仏壇の部品加工を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

地方公共団体

 K市は,同市の指定ごみ袋の販売業務を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

地方公共団体

 L市は,水道メーターの検針及び水道料金の集金を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

地方公共団体

 M市は,し尿及び浄化槽汚泥の収集及び運搬を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

学校教育業

 学校法人Nは,自社が運営する幼稚園の各種行事の写真撮影を委託している事業者(特定供給事業者)及び園児向けの英会話授業を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

学習支援業

 O社は,自社が運営する学習塾の教室等の賃貸人のうち,消費税を含む額で賃料を取り決めている者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの賃料を据え置いていた。

管工事業

 P社は,ガスメーターの検針を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

卸売業

 Q社は,青果物等の運送を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置くこととしていた。

小売業

 大規模小売事業者であるR社は,自社で販売する食料品等の納入業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの納入代金を据え置いていた。

労働者派遣業

 S社は,自社の支店が入居する建物の賃貸人(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの賃料を据え置いていた。

産業廃棄物処理業

 T社は,砕石の運搬を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

畜産サービス業

 公益社団法人Uは,家畜の予防接種を委託している者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

建築設計業

 一般社団法人Vは,木造住宅の耐震診断を委託している事業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日以後も消費税率の引上げ分を上乗せすることなく,消費税込みの委託代金を据え置いていた。

3 利益提供の要請(第3条第2号)
業種
概 要

小売業

 大規模小売事業者であるW社は,自社で販売する繊維製品及び生活関連製品の納入業者(特定供給事業者)に対し,平成26年4月1日からの消費税率の引上げに伴い,納品済みであって同年4月1日以後も販売する商品の値札について,自社の費用負担を明確にすることなく,同年3月31日までに値札の付替え作業を行うこと及び当該納入業者の値札発行システムを消費税率の引上げに伴う新値札の発行に対応したものに変更することを要請した。

4 本体価格での交渉の拒否(第3条第3号)
業種
概 要

生産用機械器具製造業

 X社は,製紙用機械等の製造を委託している事業者(特定供給事業者)との間で,消費税込みの委託代金での交渉を行っているところ,平成26年4月1日以後に,当該事業者から本体価格(消費税抜きの価格)での交渉を求められても,交渉に応じないこととしていた。

運輸業

 Y社は,物品の運送を委託している事業者(特定供給事業者)との間で,消費税込みの委託代金での交渉を行っているところ,平成26年4月1日以後に,当該事業者から本体価格(消費税抜きの価格)での交渉を求められても,交渉に応じないこととしていた。

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問い合わせ先 公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所四国支所
 消費税転嫁対策調査室 電話087-812-5760(直通)
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