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平成20年11月12日付 事務総長定例会見記録

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成20年11月12日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

 [発言事項]

溶融亜鉛めっき鋼板に係る価格カルテル事件に係る告発について

 (事務総長) 1点目は,昨日,刑事告発を行いました「亜鉛めっき鋼板に関しての価格カルテル事件」について,お話ししたいと思います。
 御案内のとおり,犯則調査を進めてきたところ,昨日,独占禁止法に違反する犯罪があったと思料して,同法第74条第1項の規定に基づき,日鉄住金鋼板,日新製鋼及び淀川製鋼所の3社を,検事総長に告発しました。
 告発事実は,これら3社が,亜鉛めっき鋼板に関して,平成18年4月ころから,東京都内で会合を開催するなどして,同年7月1日以降出荷分の販売価格を,キロ当たり10円引き上げる合意をした,いわゆる価格カルテルを行ったということで,刑事告発をしたというものです。対象商品である亜鉛めっき鋼板は,住居又は工場の屋根,壁などの汎用品で,市場規模も大きく,国民生活に密接しており,国民生活に広範な影響を与える悪質・重大な事案であります。
 3社の中には,ステンレス鋼板に係る価格カルテルで,平成16年に公正取引委員会の行政処分を受けた事業者が含まれておりますし,他の2社もこの処分を承知していたという事情もありますので,価格カルテルを行ったことに対する遵法精神,コンプライアンスが不十分であったということです。
 このようなことから,当委員会が以前から定めております刑事告発に関する方針に照らして,告発相当事案であると判断したものです。
 価格カルテル事件に関しましては,平成2年に刑事告発の方針を出して以来,平成3年11月に業務用ストレッチフィルムに係る価格カルテル事件の刑事告発を行い,それ以来ということになります。そういう面では,価格カルテル事件に対して刑事告発を行ったことは,大きな意義を持つと考えております。
 御案内のとおり,犯則調査権限は,平成18年1月から施行された改正独占禁止法に規定されたわけですが,このような悪質かつ重大な事案に対しましては,今後とも犯則調査権限を積極的に活用して刑事告発を行っていきたいと考えております。
 今回は,コンプライアンスの在り方についてもいろいろ問題があるのだろうと考えております。例えば,カルテル事件の摘発を受けた後に,今後,カルテルの会合には参加しないということだけで,果たして本当に,コンプライアンスが十分に達成できるかということであります。カルテルの会合に出席していなくても,例えば,電話で連絡するとか,メールで連絡することで,特定の事業者から連絡を受けて了承を与えるといったスキームでもカルテルの当事者になり得ます。特に販売価格のように企業活動の基本になるようなものに関して,競争業者間で情報交換を行うということ自体,極めてカルテルになるリスクが高く,情報交換を行って相互に価格の引上げに関する共通認識が形成されるという状況になって,外形的行為が一致するようなことがあれば,価格カルテルとして認定されるということは,判例等でも確立しているところです。形式的なコンプライアンスというか,カルテル会合に参加しなければ違反に問われないという安易なものではないということを十分認識していただく必要があるのではないかと思っております。

日独競争当局意見交換について

 2点目は,日独競争当局意見交換についてお話ししたいと思います。
 これは,11月4日に,ドイツのボンで開催され,ドイツ側からはハイツァー連邦カルテル庁長官ほかが,当委員会からは山田委員ほかが出席しました。この日独競争当局意見交換は,第1回目の会合が1978年に開催され,今回で13回目であります。
 今回の意見交換では,「市場支配的地位の濫用行為の規制」や「小売分野における市場支配力と濫用行為」等を議題として議論が行われました。日本側からは,最近の独占禁止法改正の動きや,当委員会の法執行の状況について説明を行いました。ドイツ側からは,ドイツ又はEUの市場支配的地位の濫用規制を巡る状況,企業結合規制についての説明が行われ,意見交換が行われました。
 11月6日には,ミュンヘン大学で,日本経済に関する特別セミナーとして,山田委員が日本の競争政策についての講演を行っております。
 当委員会としては,このような競争当局同士の意見交換等を通じ,我が国競争政策の一層の発展や両国競争当局の協力関係の更なる強化を図っていきたいと考えております。

ICNカルテルワークショップについて

 3点目は,ICNカルテルワークショップについてお話ししたいと思います。
 これは,先々週,10月28日から30日の日程で,リスボンで開催されました。当委員会からは,細田犯則審査部長ほかが出席しました。ICNは,本年4月に,京都で第7回年次総会が当委員会の主催で行われたところでありまして,世界各国100以上の競争当局が参加している最大の競争当局の組織であります。
 今回のカルテルワークショップは,世界各国のカルテル審査の手法や,問題点を共有するということで,特に経験の浅い,競争法は導入されたが十分活用されていないような途上国等のカルテル審査の手法に貢献するために,ICNのカルテル作業部会の活動の一環として行われたものです。今回は,世界各国から200名以上が参加しました。このカルテルワークショップにおいては,「どのようにカルテルを取り締まるか」,「カルテルの発見」,「カルテル審査」,「刑事訴追はどのように行われているか」について,議論が行われました。細田犯則審査部長は2日目の「リニエンシーに関するパネル」にパネリストとして参加し,日本におけるリニエンシーの運用状況,専属告発制度の関係について,参加者に紹介しました。
 京都総会の開催や,このようなカルテルワークショップでのプレゼンテーションを通じて,我が国の競争当局の活動も,ICNにおいて,大きな貢献をしているところであり,今後とも,貢献が期待されているところです。次回は,エジプトのカイロで開催される予定ですが,当委員会は,引き続き,こうした活動を含め,ICNの活動に貢献していきたいと考えているところです。

 [質疑応答]

 (問) 昨日の刑事告発の件ですが,カルテルの刑事告発は17年ぶりで,法改正でリニエンシーが導入されていますが,17年前に比べて,その効果,意義について,お話しいただければと思います。

 (事務総長) リニエンシーについては,その件数を公表しており,また,どの事件についてリニエンシーが出されているのかということを公表しているものではありませんが,当事会社からの申出があればホームページで明らかにしているところです。かなりの数のリニエンシーの申請が行われており,具体的な事件処理として結果が出ているため,リニエンシーが一定の成果を上げているということは御理解いただけると思います。200件に及ぶような申請が行われ,また,現実にかなり多くの事件でそれを活用した処分が出ておりますので,17年の法改正は成果が十分あったと考えております。

 (問) BHPビリトンとリオ・ティントの件ですが,BHPビリトン側で公正取引委員会に資料を提出する用意があるといった報道があったようですが,その辺の状況はいかがでしょうか。

 (事務総長) BHPビリトンの案件について,当委員会に情報提供するということが報道されておりますが,現時点において,具体的にBHPビリトン側から私どもの方に一定のレスポンスがあって,情報提供するとか,接触があったという状況ではないと承知しております。今後どういう動きがあるのか分かりませんが,回答期限まで,まだ若干時間があると思いますので,それまでにどういう動きがあるかということだろうと思います。

 (問) 公正取引委員会としては,できるだけ早急に結論を出したいということでしたが,BHPビリトンから期限ぎりぎりに大量の文書が提出された場合,公正取引委員会の審査予定に影響が生じることになるのでしょうか。

 (事務総長) 仮定の御質問かと思いますが,期限ぎりぎりに何か膨大な資料が出てきた場合,判断に一定の時間がかかってしまうのかということについては,相手方がどのような対応で報告してくるのかということに関わってきますので,分かりませんが,いずれにしましても,その報告の内容も含め,私どもとしては,なるべく早い段階で結論を出すべく調査を進めているわけでありまして,当然,出される内容も判断の要素に加えることになるとは思いますが,その量の多寡により直ちに私どもが判断するのに時間がかかってしまうというようなことにならないようにしていきたいと思います。そういう面では,当初の予定がはっきり決まっているわけではありませんし,いろいろな情報を集める中には,当然,そういう当事会社の報告も含まれるわけですが,それ以外の情報も含めて,早い段階で私どもとしての判断を示せるように,調査を進めていきたいということは変わらないと思います。

 (問) これまでの告発案件の例をみますと,独占禁止法のカルテル事件よりは,談合事件の方が圧倒的に多かったのですが,これはやはり,立証面の問題があるのでしょうか。それとも,たまたまいい話が談合であったということなのでしょうか。

 (事務総長) 刑事告発をしている事案の中に,価格カルテルの事案が比較的少なくて,入札談合の事案が多かったということは御指摘のとおりです。これは必ずしも,立証上の難しさという話もありましたが,そういうことよりも,現実に世の中で起きている事件といいますか,当委員会が取り上げた事件について,この十数年でみれば入札談合事件が多くあったということだろうと思います。官製談合事件を含めた入札談合事件は,税金の無駄遣いということにもなりますし,非常に悪質な行為であるということは,価格カルテルと同様に問題があるわけですので,世の中にそういう事件が多かったということで,当委員会もそういう事件を数多く刑事告発してきたということだろうと思います。
 しかし,よくいわれる話ですが,入札談合というのは,特定の発注官公庁が発注する分野においてのカルテル行為ですが,このようなものに比べて,通常の価格カルテル事案では,被害者が特定の発注官公庁に限定されず,広く薄くということになるわけです。そういう面では,なかなか税金の無駄遣いであるとか,特定の発注官公庁が談合によって高いものを買わされてしまうということとは違って,被害が分散して分かりにくくなってしまう傾向にあるため,談合の方が悪質性が分かりやすいという傾向にあると思います。
 しかし,市場経済に与える影響としては,入札談合であれ,価格カルテルであれ,国民経済にマイナスの影響を与えるという面では,同じ悪性のある行為であるということだろうと思います。そういう面では,当委員会は以前から入札談合以外の価格カルテルについても,同様に国民生活に重大な影響を及ぼすような,告発基準に該当するものについては,積極的に告発する方針であります。たまたま,事件としては少なかったわけですが,今後とも,悪質なものについては,取り締まって刑事告発を行っていく方針で臨んでいきたいと思います。

 以上

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