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平成21年1月14日付 事務総長定例会見記録

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成21年1月14日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

 [発言事項]

公正取引委員会の政策課題について

 (事務総長)本年もよろしくお願い致します。
 最近の経済情勢は,大変厳しいものがあるわけですが,公正取引委員会としましては,独占禁止法,景品表示法,下請法という所管する法律を厳正に運用していき,競争政策の積極的な展開を図ることによって,我が国経済の活性化,消費者・中小企業の利益の確保を図るということを基本に据えて,進めていきたいと考えております
 本年最初の会見ですので,当委員会の政策課題についてお話しさせていただければと思います。
 今年の最重要の政策課題ということになりますと,申し上げるまでもなく,独占禁止法の改正ということになろうかと思います。独占禁止法の改正につきましては,昨年の3月11日に,排除型の私的独占や不公正な取引方法の一部を課徴金の対象とするということ,カルテル,談合等に主導的な役割を果たした事業者に対する課徴金の割増し,課徴金減免制度の対象事業者数の拡大,課徴金納付命令や排除措置命令の除斥期間の延長,企業結合規制における株式所有に係る事前届出制への変更,企業結合における届出基準の改正といったことを内容とする独占禁止法等の改正法案を,通常国会に提出させていただいたわけであります。ただ,改正法案は,通常国会で審議には至らず,継続審査とされ,続く臨時国会におきましても,結局,審議していただけずに廃案となったわけであります。
 御案内のとおり,改正法案の附則の中には,審判手続に関する規定に関して,全面にわたって見直すものとして,平成20年度中に検討を加えて,その結果に基づいて,所要の措置を講ずるということも入っているわけです。今回,廃案になりましたので,その審判制度の見直しも含めまして,独占禁止法の改正法案を早急に取りまとめて,今通常国会に提出したいと考えているところです。
 この独占禁止法の改正法案の実現が,当面の最大の課題ということでありますが,中長期的な課題として,あと2点ほどお話しさせていただければと思います。
 1点目は,グローバルスタンダードという国際的な競争政策の水準に近づける努力をするということ,2点目は,企業では,法令遵守活動,コンプライアンスへの取組を進めているわけですが,そういったことを後押しをする,そういったことにインセンティヴを与えていくような競争政策を目指していくということです。
 1点目のグローバルスタンダードを意識した競争政策ということについては,この数年の競争政策,我が国だけではなく国際的なものも含めて,いろいろな面で厳しい規制になってきていると思います。私どもとしては,法律改正の動きや法執行も含めて,このグローバルスタンダードを意識した形で進めてきている状況にあります。
 御案内のとおり,平成17年の独占禁止法の改正は,課徴金算定率の引上げ,課徴金減免制度(リニエンシー制度)の導入,犯則調査権限の導入,勧告制度から排除措置命令制度への変更といったことを実現したわけですが,こういうことによって,価格カルテルや入札談合というハードコアカルテルと呼ばれているものに対する抑止力は,劇的に高まったというふうに考えております。
 このハードコアカルテルに対する制裁を強化していくという流れは,国際的な潮流といえると思います。例えば,アメリカにおいては,厳しい刑事制裁等によって対処しており,欧州委員会においては,莫大な制裁金で対処しております。若干,国によって違いはありますが,いずれにしましても,企業にとって,ハードコアカルテルに手を染めるということは,決して割に合わないものであるということを認識させる大きな流れになっていると思います。これがグローバルなスタンダードとして定着しつつあります。そういうことを意識しながら,私どもも独占禁止法の改正をしておりますし,また,昨年提出させていただいた改正法案の中にも,こうしたグローバルな競争政策の流れを意識した改正事項も含まれております。例えば,カルテル,談合等で主導的な役割を果たした事業者への課徴金を5割,割増しするということや,排除措置命令や課徴金納付命令といった法的措置を命じることができる期間について,違反行為が終了してから,現行3年のところを欧米並みの5年に延長するといった改正も,グローバルスタンダードに近づけるための改正といえると思います。特に,国際カルテルの摘発などについては,世界中の競争当局が連携して進めているわけですが,こうした事案への対処という面からもグローバルスタンダードに近づけるということは,強く求められているといえると思います。
 また,企業結合規制においては,その手段が多様化しており,TOBによるものが多くなってきております。ところが,我が国における株式所有規制は,現行法では事後報告制となっており,国際的には,極めて特殊な制度になっているわけであります。これを合併規制などのような事前届出制に改める改正も,昨年の独占禁止法の改正法案には含まれておりまして,これもグローバルスタンダードに近づけるためには不可欠な改正であると考えております。御案内のとおり,昨年のBHPビリトンによるリオ・ティントの株式取得の事案におきまして,この届出制度が事後報告制であったということが,相手側企業の自主的な調査協力を得ることを難しくしてしまった一つの原因でもあろうと思っておりまして,こうした観点からも,早期の法改正を実現させる必要があるのではないかと考えております。
 それから2点目の企業の自主的なコンプライアンスの推進にインセンティヴを与える競争政策という点でありますが,これも最近の競争政策の大きな潮流であろうと思います。特に,リニエンシー制度を導入したことが大きな効果を生んだと思っております。
 企業サイドとしても,当然,法令遵守活動は以前から行っていたわけですが,なかなか十分な成果が出ておりません。コンプライアンスに取り組んでおられても,独占禁止法違反行為,下請法違反行為,景品表示法違反行為がなかなか後を絶たない状況にあるわけです。したがいまして,形式的なコンプライアンス,マニュアルを作ったり,研修を行うといったことだけでは,十分な成果が上がっていかないということであろうと思います。そういう面で,実質的なコンプライアンスを進めていただくことが重要であると考えております。
 御案内のとおり,平成17年の法改正によって導入されたリニエンシー制度は,報告が行われた件数だけでもすでに200件を超えており,実際に,リニエンシーを適用し公表した件数も27件という状況であります。このように徹底したコンプライアンスを行い,社内調査を行って,そういう違反があったということを当委員会に自主的に報告してくるという動きは高く評価すべきものと考えております。
 こうしたカルテル・談合といった行為については,リニエンシー制度というコンプライアンスにインセンティヴを与える制度が大きな抑止効果を有していることが明らかになったわけですが,このリニエンシー制度を拡充し,運用しやすくするための改正というのも,昨年の独占禁止法の改正法案に含まれております。
 このコンプライアンスにインセンティヴを与えていくという流れは,カルテル・談合以外の分野についても進めていく必要があり,景品表示法上の不当表示,下請法違反行為などについても,企業の内部調査に基づいて,違反行為を発見して自主的に報告してくるということも出てくるわけでありまして,こういうものについて,どのような取扱いをするのかということもあります。
 昨年,御案内のとおり,下請法違反行為について,親事業者が当委員会の調査着手前に,自発的に申し出てきたというケースについて,不利益を回復するための措置を既に講じていることも評価しまして,あえて勧告・公表を行わないという取扱いをすることとしたところでありますが,このような実質的なコンプライアンスを進めていただくということによって,当委員会があえて法的措置を採らなくても,十分な効果が上がるということは,これからも大いに期待したいということであります。
 独占禁止法の改正問題が今年の最大の課題でありますが,それと合わせて中長期的な課題として二つ,競争政策の方向性の問題として,グローバルなスタンダードに近づける努力と,コンプライアンス活動にインセンティヴを与えるということを目指すわけでありますが,もちろんこういったことのほかにも,当委員会の課題は山積しておりまして,中小企業等に不当な不利益を与えるような優越的地位の濫用行為の規制でありますとか,下請法の厳正な適用でありますとか,消費者取引における表示の適正化につきましても,全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

テレビショッピングに係る表示問題について

 (事務総長)最後に,消費者取引に関連して,本日,通信販売における不当表示事件について,排除命令を行ったということで,この後,記者レクもさせていただく予定になっておりますが,最近の通信販売,特にテレビ媒体を通じたテレビショッピングに係る表示問題についても,ちょっと触れておきたいと思います。
 御案内のとおり,テレビショッピングの市場というものは拡大してきており,それにつれて表示問題も発生してきている状況にあります。最近の景品表示法違反事件でも,テレビ通販の不当表示事件として,洗い桶の事案でありますとか,枕の事案,ロデオボーイというダイエットの関連の事案等もありました。いずれも,表示内容について,客観的な根拠が極めて不十分であったということかと思います。テレビ媒体の事案というものは,非常に多くの方が目にするわけでありまして,ビラとかチラシとかの紙面といったようなもの以上に大きな影響があるわけであり,そういう表示を行う事業者におかれましては,より一層,表示の根拠を確認していただいた上で,広告に取り組んでいただきたいと思います。メディアに対しましても,消費者に大きな影響を及ぼすような不当表示事案につきましては,引き続き,厳正に対処してまいりたいと考えているところです。
 私からは以上です。

 [質疑応答]

 (問)今年の大きな課題として,独占禁止法の改正というお話もありましたが,今現在,公正取引委員会の委員が4人になっておりますところ,この新たな人事について,その目途など,どのように考えているのでしょうか。

 (事務総長)御案内のとおり,当委員会の委員は,昨年の12月14日で山田昭雄委員が任期満了,退任という形で,現在4人になっているということであります。委員会は,委員長及び2人以上の委員の出席があれば,議事を開くことができますし,議決もできるということで,現時点において,特段,委員会の議事進行に支障を来しているということではありません。ただ,当然,その欠員は早期に解消することが望ましいと考えておりますので,関係方面ともいろいろと調整した上で,今通常国会において,候補者を提示できるように,私どもの方でも人選を検討させていただいた上で,官邸とも協力させていただければと考えているという状況であります。

 (問)企業結合審査の関係で,先週,医薬品卸のメディセオ・パルタックとアルフレッサが統合を撤回するということで,その中で,公正取引委員会の審査が長期化しそうだということが原因として挙げられていたようですが,この部分の見解と,長期化,経済情勢がかなり変わりやすい状況の中で,その審査のスピードというか,そういうことに対しての今後の対応,スピードを迅速化するとかですね,そういうようなお考えがあれば,併せて伺いたいのですが。

 (事務総長)一つ目は,私どもでは,事前相談制度に基づいて,企業結合の審査をすることも多いわけであり,本件もそうでありますが,当事会社から提出された資料だけではなかなか判断ができず,要するに,非常に影響が大きいものであれば,当然,関連するユーザーでありますとか,競争業者からのヒアリングでありますとか,いろいろと調査も必要になってくるわけであります。そういう面で,本件につきましては,第2次審査が必要であろうということで,これから詳細な審査を行って,結論を出すべく調査を行いますということをお伝えしたわけであります。その段階で,時間がかかるだろうということを判断されたということかと思います。
 非常に影響の大きな事案,あるいは競争上問題が生じる可能性がある事案については,当然,そういう詳細審査を行うということは,この事前相談制度においても予定されているところでありまして,一定の資料を提出していただいて,資料がそろってから,当委員会として判断を示す期間を決めております。これは事前相談制度をいろいろ改定させていただいた段階で,一定の期間で資料がそろってから何十日間で,当委員会としても追加の資料をお願いするとか,一定の期日が決まっておりますので,その枠組に従った形で,今回も事前相談の対応をしているということだろうと思います。
 そういう面では,どういう資料が必要であるのかといったことも含めて,事前相談制度につきましては,一昨年の事前相談制度の改善と申しましょうか,そういう段階でも明らかにさせていただいておりますし,個別のケースにつきましても,一定のタイムスケジュールの中で,そういうものを求めていくということは明らかにさせていただいているところかと思います。ただ,具体的に,資料がそろうかどうかというところは,それぞれ個別にいろいろあると思いますので,若干,時間がかかるケースはあろうかと思いますが,当委員会の中に入って判断が出てくるまでブラックボックスとなり,長期化してしまうというようなことにはならないように,透明性を図って,こういうスケジュール観で進めていただくということが分かるようにはなっていると思います。

 (問)そうしますと,現状で,企業に迅速に伝わるようになっているということでしょうか。

 (事務総長)そうなります。どういうスケジュール観でということに関しましては,どういう資料を提出すれば十分であるとか不十分であるといったことや,どういう資料を当委員会が求めていくのかといったことは伝わっていると思います。この第1次審査というか,そういったものだけでは,十分な判断ができないケースや,競争上いろいろな問題が出てくる可能性がある事案につきましては,第2次審査に移行することがあるんだということも,事前相談制度で公表している枠組の中に全部書いてありますので,それをある程度,御理解いただいた上で,事前相談制度に基づいて,御相談していただいているということだろうと思います。

 以上

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