このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
公正取引委員会
  • サイトマップ
  • 音声読み上げ・文字拡大
  • ENGLISH
  • 公正取引委員会について
  • 報道発表・広報活動
  • 相談・手続窓口
  • 独占禁止法
  • 下請法
  • CPRC(競争政策研究センター)
サイトメニューここまで

本文ここから

平成21年2月18日付 事務総長定例会見記録

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成21年2月18日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

 [発言事項]

塩化ビニル管及び同継手の製造販売業者らに対する件について

 (事務総長)本日は2点お話ししたいと思います。
 1点目は違反事件の処理についてです。本日,塩化ビニル管・同継手の製造販売業者に対して,排除措置命令及び課徴金納付命令を行いました。
 本件は,平成19年7月に犯則事件として調査を開始したものですが,刑事事件として告発することを断念した平成20年5月以降,行政事件として調査を進めてきたものであります。詳細については,午後3時から担当官によるレクを予定しておりますので,私からは一言だけ,本件の特徴についてお話しさせていただければと思います。
 本件については,1社当たりの課徴金額が過去最高であるということが特徴かと思います。2社に対して課徴金の納付を命じておりますが,1社に約79億6500万円,もう1社には約37億2100万円となっております。課徴金制度が導入されてから,現時点で,課徴金納付命令が確定しているものの中での課徴金の最高額は,平成3年に納付命令を行ったセメントの製造販売業者による価格カルテル事件で,1社当たり約24億円でしたので,本件では,2社とも,過去の最高額を上回っております。
 平成17年の独占禁止法の改正により,課徴金算定率の引上げ,課徴金減免制度などが導入され,価格カルテルや入札談合に対する抑止力が強化されたと考えております。こうしたハードコアカルテルに対する制裁の強化,厳しい制裁金,刑事告発の適用も含めまして,こういう流れ自体は国際的にも大きな潮流となっていると思います。私どもは,そうした国際的な潮流も踏まえて,独占禁止法を厳正に適用していかなければならないと考えているところであります。こういう事件処理を通じまして,企業側も価格カルテルといったものが結果として割に合わないものになってしまうということで,コンプライアンスをしっかり進めていただくということが,いかに重要であるかということを認識していただけると有り難いと考えているところです。

今国会に提出予定の独占禁止法改正法案について

 (事務総長)2点目は,独占禁止法の改正法案についてです。
 一部で報道されているところですが,昨年の通常国会に,独占禁止法の改正法案を提出させていただいておりまして,昨年の通常国会,臨時国会では,1回も審議していただけずに審議未了,廃案となったわけであります。昨年の改正法案におきましても,課徴金の対象範囲の拡大,排除型私的独占や一部の不公正な取引方法について課徴金の対象にする,違反行為に対して主導的な役割を果たした事業者に対しては5割増しの課徴金にする,除斥期間,すなわち違反行為が終了してから処分できるまでの期間を3年から5年に延長する,企業結合についても現行の株式取得に関する事後報告制を事前届出制に改める,あるいはその届出基準の見直しをするといった内容の改正法案であったわけですが,この改正法案自体は,独占禁止法の違反行為の抑止力を更に強化し,国際的な種々の規制,スタンダードに近づけていくという意味からも重要なものであったわけです。
 今回,国会といろいろ御相談させていただいておりまして,提出を考えている法案というものも,基本的には,昨年の法案をベースにしたものになります。ただ,若干変更しているところもありまして,1つは景品表示法の不当表示を課徴金の対象にするということが昨年提出した法案には入っておりましたが,新設予定の消費者庁に景品表示法を移管するという法案が,昨年の臨時国会に提出されているということもありまして,同法へ課徴金を導入するという部分を削除しているという点があります。
 また,刑事罰については,個人への懲役刑が,現行3年以下となっているわけでありますが,これも他の法令等とのバランス,諸外国での規制とのバランスから5年以下に引き上げるといった内容としております。企業結合の届出基準についても,以前は,総資産の基準で100億,10億という基準であったわけですが,これを売上高で200億,20億という基準で,昨年,法案を提出させていただいたわけですが,これにつきましても,下の方の20億を50億に引き上げるといった内容の改正法案を考えており,現在,与党の方といろいろと手続,御相談をさせていただいているところであります。現時点においては,まだ正式な手続が進んでいる途中であり,確定したわけではありませんが,与党の手続を踏まえさせていただいて,今月中にも国会に提出させていただければと考えているところです。
 審判制度の見直しにつきましては,各方面からもいろいろな御意見が出ているということもありまして,昨年の法案でも附則で,平成20年度中に検討を行って見直しを行うということになっていたわけですが,現時点においても,まだ,いろいろな御意見が収れんされていないということもあり,平成21年度の1年をかけて,検討を進めていくということで,方針がまとまっているところであります。こういう形で,関係方面の御意見も調整した上で,今国会になるべく早く提出させていただければということです。今回の法案も以前からお話しさせていただいているグローバルスタンダードに近づける法案であると考えており,例えば,企業結合に関して,株式取得を事前届出制に改めるといったような改正は,昨年のBHPの事案でも御承知のとおり,現実のニーズが生じているということもありますので,1日も早い成立をお願いしたいと思います。
 私からは以上です。

 [質疑応答]

 (問)独占禁止法の改正案についてですが,審判制度については,昨年と同様,平成21年度中に検討するということですが,昨年から1年経ってまとまらなかったということについて,どのように考えているのでしょうか。

 (事務総長)審判制度の見直しにつきましては,課徴金の水準でありますとか,違反について何パーセント適用するのかといった抑止力に直結する話ではありませんが,正にデュープロセスをどう進めていくのかということで,極めて重要な問題であるわけです。ただ,諸外国においても,いろいろな制度があり,日本においても行政の審判制度も数多くありまして,なかなか各方面から出されている御意見が一つに収れんされているわけではなく,全面廃止をして訴訟で全部やったらいいのではないかというものや,選択制をとった方がよいのではないかというもの,あるいは行為類型に分けて事前審査型審判と直接訴訟できる道とそれを組み合わせる方法など,いろいろな御意見が出されているわけです。これらの御意見について,今回も与党の方で御検討いただいたわけでありますが,なかなか一つのものに収れんするには時間も足りないのではないかと,一方でこの厳しい経済情勢において,例えば,優越的地位の濫用行為について規制を強めていく必要があるだろうとか,グローバルスタンダードに合わせていくという観点からも,独占禁止法の抑止力を高めていき,課徴金の対象を広げていったり,企業結合についてグローバルスタンダードに近づけるよう,株式取得に関して事前届出制度に改めていくなど,そういうニーズは昨年からもあったわけですし,なるべく早く,そうしたものの成立を期するべきではないかという御意見もあったわけです。そういう面で早期成立を図るべきという部分と,手続面のことでもありますので,慎重に検討を加えていかなくてはいけない部分もあると思います。1年先送りということになるわけですが,早期成立を図るべきもので,合意が得られた部分については,国会に提出して1日も早い成立をお願いしたらどうかといったことなど,いろいろな政治的な御判断もあり,こういう流れになってきたということかと思います。

 (問)昨年も審判制度をめぐって,民主党は廃止を主張し,その調整がつかなくて廃案になった経緯があるわけですが,今回も,課徴金の対象の拡大や事前届出への切替えなど,急がなければならない部分があるということで,そちらを優先されたということですが,審判制度の部分は,先送りという形にすることで,法案が成立すると考えているのでしょうか。

 (事務総長)御質問は国会審議の過程で成立がどうなるのかということですが,これは,正に国会での御議論ということでありますので,私どもの方では,提出させていただいた法案での成立をお願いしたいとは考えております。しかし,国会での審議の過程で,いろいろ御議論があると思いますので,原案のままで成立が図られるのかどうかという見通しを我々が言うのもいかがなものかと思います。審判制度全廃という御意見もあるということで,民主党の方で経済産業委員会に独占禁止法の改正法案が提出されており,その中で審判制度については,平成21年度において検討すると,廃止に向けてということだと思いますが,そういう御提案もされておりますので,平成21年度の1年をかけて,制度の在り方について検討するということであれば,そのこと自体は,民主党の法案であっても御検討されていると思いますし,そういう中で与野党間での協議等が行われていくのではないかと考えているところであります。

 (問)平成20年度中に審判制度を見直すということが,前回の附則にあったと思いますが,今回,意見が収れんしなかったということで,平成21年度中に検討を行うことになったわけですが,来年度に,審判制度をどういうふうにしていくのかという道筋について,どのように考えているのでしょうか。

 (事務総長)審判制度をどういうふうに変えていくのかということについては,昨年からもいろいろな案が出されているわけでありまして,今回の与党との御議論の場においても,いろいろな類型があるのではないかということについて,お話しさせていただいております。ただ,一つの形にまとめるのはなかなか難しいということもあって,今回はもう1年かけて検討していこうということになったわけですが,アイデアベースのものについて,いくつかたたき台となるべきものはあると思っておりますので,全く議論の材料がないとか白紙の状態というわけではないですし,今までの議論も含めて,今後も各方面と検討させていただくということになると思います。そういう面では,1年かけて議論が収れんされていくということが一番望ましいと思いますが,各方面の御意見も聞きながら検討を進めていくということになると思います。

 (問)アイデアがあってということや,各方面の考え方といったようなことは,前回の議論のときからあったわけですが,それを議論しても結局,なかなか収れんされないということだったかと思います。そうしますと,一つの形にするには,議論していくだけでは,意見が歩み寄れないのではないかという気がしますが,その点については,どのように考えているのでしょうか。

 (事務総長)いろいろな御意見に分かれているときに,多数決で決めることがいいのか,全員一致方式で全員が一致するまで時間をかけて慎重にやることがいいのかといった御議論もあるかと思います。そういう面で,意見が一部でも分かれているから結論を出さず,先送りにしていくということがいいのか,あるいは部分的には同意できない部分があったとしても,一つの方向に向けて,小異を捨てて大同につくではありませんが,そうしてまとめていくのかということもあろうかと思います。これから1年かけても,平成21年度中に結論が出ないということもあろうかと思いますが,結論がまとまらないだろうということを決めつけていく必要もないのではないかと思います。成案を得るべく精力的に調整を進めるということに尽きるのではないかと思います。

 (問)カルテルについてですが,先ほどのお話で,課徴金納付命令が1社について79億円余りで,過去最高ということですが,全部に新法が適用されていれば,更に増えるでしょうし,今,提案されているという改正法案で計算すれば,もう少し増えると思いますが,先ほどグローバルスタンダードに近づけていくというお話がありましたが,今の水準,あるいは次に提出される法案の水準でカルテルの抑止力として十分であると考えているのでしょうか。

 (事務総長)もともと,課徴金制度自体については,内閣府の独禁法基本問題懇談会の場で,2年にわたって議論がなされて,その中でもこういう論点についても議論されておりました。いろいろな御意見の中には,欧州委員会の制裁金に比較して,日本の現行の10パーセントを基本とする率であっても,まだまだ低すぎるのではないか,もっと引き上げるべきではないかという御意見もありましたし,これで十分であるという御意見もあったかと思います。もちろん,部分的な比較だけをすれば,欧州委員会の制裁金に比べて現行の課徴金は低いという御意見は当然あろうと思います。ただ,刑事罰と両方を科していくというケースもあるわけで,そういったものの抑止効果をどう考えていくのかということもあろうかと思いますので,少なくとも,平成19年6月における内閣府の懇談会の報告書においては,直ちに,引き上げるのかどうかについての結論は,今後の状況を更に見守った上で判断していくということだったと思います。そういう面で,将来的にこの課徴金の算定率自体を更に引き上げる必要があるのかどうかということについては,今後,いろいろな実態を踏まえた上で判断していかなければならないことだろうと思いますが,少なくとも,現時点においては,平成17年改正で引き上げたこともあり,それなりの効果も挙がってきておりますので,直ちに,更に引き上げなければいけないという状況ではないと考えているところです。

 (問)空席になっている委員の人事ですが,名古屋大学の先生が報じられておりますが,この人事については,どのように評価されているのでしょうか。

 (事務総長)国会の同意人事の関連で,昨年,山田昭雄委員が任期満了で12月14日付けで退任され,その後,欠員となっておりました。先週の13日に,衆議院,参議院の議院運営委員会の理事会におきまして,名古屋大学の法科大学院長であります浜田道代さんを新たな委員として任命をしていただきたいということで,両議院の同意をお願いしております。
 今回の人選ですが,浜田先生は,名古屋大学で長く法学部の助教授,教授を歴任されて,商法を専門とした研究活動を行われており,特に,競争政策とも関係の深い企業法の分野において,高度な専門的知識を有されております。当委員会の委員の要件として,法律又は経済に関しての高い知識を有していることが要件となっておりますが,会社法・企業法の権威であるため,そういう面でも,高い見識を有されていると思います。現在,当委員会には,行政出身の委員長をはじめ,高等裁判所の長官,元検事正,経済学者といった方々で構成されておりまして,今回,法律の専門家も加えて,いろいろな面でのバランスのとれた構成となるのではないかと思っております。それから,現在,女性の委員がいらっしゃらないということもありますので,女性委員が1名加わるということで,独占禁止法を公正中立に運用する当委員会の委員として適任ではないかということで,推薦させていただいたところです。

 (問)まだ分からないことですが,これで事務総局出身の委員が不在ということになりますが,その点については,どのように考えているのでしょうか。

 (事務総長)当委員会は,経済についての広範な分野における事業者の活動を対象としているわけでして,そういう面では,独占禁止法の運用経験というものを踏まえて,迅速かつ的確な判断を行うことが求められていると思います。従前も行政実務に精通した委員ということで,事務総局の出身者がいた時期もありますし,いなかった時期もありますが,事務総局出身の委員がいた時期が多かったかと思います。そういう面では,今回欠員だったところに,法律の専門家である濱田先生が任命された場合には,事務総局の出身者がいなくなるということは事実でありますが,競争法や競争政策の実務の観点から,直ちに支障が生じるということではなく,事務総局が委員会を支えているわけですから,過去の行政経験も踏まえ,委員会と一体となって,委員会に適切な判断をしていただくように,努力していくということになると考えております。

 以上

本文ここまで


以下フッターです。

公正取引委員会 Japan Fair Trade Commission

〒100-8987 東京都千代田区霞が関1-1-1 電話 03-3581-5471(代表)
  • ご利用案内
  • 関連リンク
  • 所在地
Copyright © 2013 Japan Fair Trade Commission. All Rights Reserved.
フッターここまでこのページのトップに戻る