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平成21年5月27日付 事務総長定例会見記録

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成21年5月27日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

 [発言事項]

平成20年度における下請法の運用状況について

 (事務総長)本日は,平成20年度における下請法の運用状況について説明します。
 下請取引の性格上,下請事業者からの違反被疑事実についての申告がしにくいという問題がありますので,当委員会において,従来から,親事業者及び下請事業者を対象に定期的に書面調査を実施して,違反行為の発見に努めてきております。平成20年度は,親事業者約3万4000社,下請事業者約16万社に対して,調査票を発送しており,これらの調査等に基づいて,下請法違反行為に対して,15件の勧告,2,949件の警告を行っております。
 平成20年度の特徴としては,勧告件数(15件)が,平成16年4月の改正下請法の施行以来,最も多い数となっております。お手元の資料に,勧告件数の推移が記載されておりますが,平成16年度は4件であったものが,10件,11件,13件と増え,平成20年度は15件ということです。このうち14件は,下請代金の減額事件であり,残りの1件は,ラーメン等,食品関係の購入強制事件になります。この取引と関係ない物品の購入強制について勧告を行ったのは,今回が初めてということになります。
 また,下請代金の減額事件においては,下請事業者2,022名に対して,親事業者50社から,総額29億5133万円の減額分が返還されております。お手元の資料に返還状況の推移が記載(25頁)されておりますが,平成16年度は2億円程度であったものが,平成17年度は8億円,平成18年度は5億円,平成19年度は10億円,平成20年度は29億5000万円になっており,平成20年度は,改正下請法の施行以来,最大の額になっております。
 昨年の暮れにお話ししましたが,当委員会が調査する前に,親事業者が自発的に下請法違反行為の申し出を行い,かつ,自発的な改善措置を採っているなどの事由が認められる場合には,下請事業者の利益保護に必要な措置を採るための勧告を,あえて行う必要はなく,事業者名の公表も行わないということを,昨年12月から行っておりますが,平成20年度においては,2事案について,このような取扱いを行っております。
 以上申し上げたように,平成20年度においては,違反行為に対して,厳正に対処してきたところですが,昨年の夏以降の経済情勢の急激な悪化を踏まえ,こうした厳正な事件処理以外に,新たな施策に取り組んできております。
 昨年10月には,5本柱からなる「下請事業者支援特別対策」(お手元の資料6頁の「草の根下請懇談会」,「下請保護情報ネットワーク」の新設,「重点的な業種調査」,「トップマネジメント・ヒアリング」等)を実施しております。この「草の根下請懇談会」は,親事業者に対する講習会とは別に,下請事業者の方々に集まっていただいて,下請事業者からも情報を寄せてもらうために,個別の相談もできるようにしたものです。往々にして,下請事業者は,親事業者との取引を継続しなければならず,当委員会に情報提供することが難しい状況にあります。情報提供することで,下請事業者が特定されることがないように,様々な工夫を行っているところです。もちろん,情報提供したということで,何らかの報復を行うようなことも,下請法で禁止されているところですが,そういう規定があっても,やはり,下請事業者には不安感がありますので,昨年度の補正予算で手当てしていただき,全国48か所で,この懇談会を開催しております。
 「下請保護情報ネットワーク」は,厚生労働省に御協力いただき,労働基準監督署等の職員が下請法違反のおそれのある情報を把握した場合には,当委員会等に通報していただくというもので,新たに構築したものです。
 こうした新たな施策に取り組むとともに,引き続き,違反行為に対して厳正に対処していき,また,来月には,「下請取引適正化特別推進講習会」を中小企業庁と共同で開催することで,下請取引等の一層の適正化に努めていきたいと考えているところです。

 [質疑応答]

 (問)勧告・警告件数も増えておりますし,返還金額も増えておりますが,この数字をどのように評価しているのでしょうか。

 (事務総長)一般的に,下請事業者に不利益を与える下請法違反行為について,大企業が関わる大型事案も結構ありますし,厳しい経済情勢を反映して,下請事業者に無理を強いるような事案がかなり出てきておりますので,大型事案や多額の返還を求めるような事案が出てきたことに繋がっているのではないかと考えております。

 (問)不景気ということで,下へ下へしわ寄せが及ぶことが今後も懸念されると思いますが,どういう姿勢で臨んでいくのでしょうか。

 (事務総長)厳しい経済情勢なので,親事業者も厳しい状況を乗り切っていかなければならないということで,コスト削減に取り組まれることかと思います。そういうときに,下請事業者にも協力を求めるということはあるかと思いますが,一方的に,下請事業者なり力の弱い者のみに対して,そういうものを押し付けることがないよう,十分協議することが必要だと思います。また,下請法は,なかなか対等な立場で交渉できないという前提に立って,親事業者と下請事象者が合意した事項や,支払期日などについては,当然,遵守していただかなければいけないわけなので,最低限,法律を遵守していく中で,双方協議していただくことが重要であろうと思います。往々にして,親事業者は,「下請事業者が了解しているのだから」という言い方をしますが,仮に,下請事業者が了解していたとしても,それは泣く泣く了解しているということもあります。下請法では,3条書面として対価を決めて書面で通知をすることが基本になっておりますので,決められた対価をきちんと支払わなかったり,支払いを不当に遅延するということがあれば,下請法違反になりますので,しっかりとコンプライアンスを考えていただくことが必要であろうと考えております。

 (問)申告件数も年々増えてはきておりますが,平成20年度は152件ということで,下請業者から聞いている感じからすると,実態はもっと多いがなかなか言い出せない,匿名性が確保されているといっても,親会社が潰れてしまったらどうしようとか,犯人探しがあったらどうしようかといったことで,言い出せないケースがもっとあると思いますが,その辺の掘り起こしについては,どのように考えているのでしょうか。

 (事務総長)私どもとしても,下請事業者に下請法の内容や,当委員会において申告に関する情報が出ないよう最大限工夫していることを理解していただくことが必要だろうということで,「草の根下請懇談会」なども活用して下請事業者にも説明していきたいと考えております。また,下請取引改善協力委員という制度があり,全国各地に下請取引に関する有識者に協力委員をお願いしているところ,こういう方を通じて,当委員会への情報提供を呼び掛けていただき,下請事業者が泣き寝入りしないようにやっていくことも重要であろうと考えております。そのほか,親事業者向けの調査票の中にも,下請法違反行為をある程度理解できるようにしておりますが,親事業者向けにも,下請法の精神,一方的に下請事業者にしわ寄せしてはいけないということを理解してもらうために,今後とも,PRしていく必要もあるだろうと考えております。

 (問)労働基準監督署からの情報が上がってくるような連携の仕組みを作ったということで,仕組みを作ってまだ数か月ではありますが,どういった実績が上がっているのでしょうか。
,これから実績などが出てくることを期待しているところです。

 (事務総長)正直申し上げて,今の段階で実績が出ているわけではありません。(労働基準監督署の業務においては,)畑違いの分野なので,研修なりで説明して,こういうことを御理解いただくよう鋭意努めているところでして

 (問)これから実績が上がってくるだろうということで,現段階でここを改善してという話にはなっていないのでしょうか。

 (事務総長)実績が上がりにくいといった評価をするには至っていないという状況なので,現段階で,改善しようと考えているわけではないということです。

 (問)昨年度は,申告数も最多になっているのでしょうか。

 (事務総長)申告件数は,そんなに急増しているという状態ではないと思います。ただ,内容的には,大型事案に結びつくようなものもあり,勧告を通じて企業名を公表しておりますので,そういうことから,こういう行為が下請法違反になるということを認識して,私どもに情報提供していただいたケースもあります。そういう面では,この数年間,勧告件数が増えてきて,大企業でも下請法違反で勧告を受け,高額な返還を求められる事案が出ておりますので,そのことによるPR効果が徐々に下請事業者に伝わってきているのではないかと思います。

 以上

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