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平成22年1月7日付 事務総長定例会見記録

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成22年1月6日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

 [発言事項]

2010年の競争政策の展望について

 (事務総長) 新年明けましておめでとうございます。本年初めての会見ということですので,私からは,本日,2点お話したいと思います。1点目は,2010年の競争政策の展望,方向性ということと,2点目は,平成22年度の予算案についてであります。
 まず,1点目の2010年の競争政策の展望についてですが,5項目の柱に沿ってお話をしたいと思っております。
 1つ目ですが,改正独占禁止法の円滑な施行と厳正な法執行ということであります。御案内のとおり,本年1月1日に改正独占禁止法が施行され,これを定着させ,厳正に法執行していくことが当面の最大の政策課題であると考えております。
 改正独占禁止法におきましては,カルテル・談合等において主導的役割を果たした事業者への課徴金の割増,違反行為を行った個人への懲役刑の上限の引上げ,あるいは課徴金の対象範囲を排除型私的独占や一部の不公正な取引方法に拡大,課徴金減免制度の拡充,企業結合規制における株式取得規制に関する事前届出制の導入などを内容とするものであります。御案内のとおり,平成17年の法改正によって高まった違反行為への抑止力を更に一層高めるということが期待されるものであります。昨年後半には,この改正独占禁止法の施行に向けて,必要な政令,企業結合規制や課徴金減免制度に関する届出や申請の手続を定める規則,あるいは法解釈を示すガイドラインとして排除型私的独占等に関するガイドライン等の整備を進めてきたところであります。こうした改正独占禁止法を厳正に執行していくことによりまして,国民生活に重要な影響を及ぼすようなインパクトある事件審査を積極的に進めていくことに精力を傾けていきたいと考えております
 2つ目でありますが,中小企業等に不当な不利益を与える不公正な取引方法,特に優越的地位濫用の規制でありますが,これらについても力を入れていくということが必要だろうと思っております。一昨年来からの未曾有の不況ということもあり,中小企業全般が非常に厳しい経済環境にさらされているわけでありますが,取引先の大企業から不当な不利益を受けることがないようにするために中小企業の取引の公正化を一層促進していくということが強く求められているわけであります。
 昨年11月に,この場においてもお話させていただきましたが,中小事業者取引公正化推進プログラムというものを公表させていただいておりますが,その着実な実施を図っていくとともに,不当廉売規制,あるいは優越的地位濫用規制によって,不公正な取引方法についても迅速かつ厳正な対応に努めていきたいと考えております。
 3つ目でありますが,グローバルスタンダードを意識した競争政策の展開,それから,国際協力の推進ということであります。
 この数年間の競争政策を振り返ってみますと,グローバルスタンダードを意識した競争政策の展開が大きな課題であったわけであります。いわゆるハードコアカルテル,価格カルテル,談合等についての制裁の強化という流れは,ここ数年,世界各国の競争当局の様々な法律改正や法執行の実績から見ても,国際的に定着しつつあるということが言えると思います。そういう面ではグローバルスタンダードとなっていると考えておりまして,本年1月に全面的に施行されました改正独占禁止法におきましても,こうしたハードコアカルテルへの厳正化と併せて株式所有による企業結合を事前届出制に改めるといったことも内容としておりまして,いずれも,グローバルスタンダードに近づける改正ということなるわけであります。
 こうしたグローバルスタンダードを意識した競争政策を展開していくためには,競争当局間の国際的な連携,協力ということも不可欠なわけであります。御案内のとおり,国際競争ネットワーク(ICN)における活動に関しては,公正取引委員会も以前から積極的な貢献をしているところでありまして,一昨年は,京都において,この年次総会を主催したわけでありますが,本年も,このICNのカルテルワークショップを我が国で開催することにしております。公正取引委員会におきましては,カルテルや談合に関しましては,長い規制の歴史,経験を積んでいるわけでありまして,こうしたものをカルテルワークショップの場においても役立てていければと考えております。特に国際カルテルの摘発に関しましては,世界の競争当局間が連携を図っていくということが重要となっておりますが,このカルテルワークショップにおきまして,我が国の審査担当者と各国競争当局の審査担当官とが交流することでいろいろな協力関係を構築できる貴重な機会になるのではないかと期待しております。
 そのほか,東アジアの競争当局のトップが集まり,意見交換を行う会合等も開催しておりまして,これは2005年以降,竹島委員長が提唱して開催しているものでありますが,こうした東アジア地域の競争当局との協力関係も一層強化していく必要があるだろうと考えております。
 それから4つ目でありますが,企業の自主的なコンプライアンスの推進にインセンティブを与える競争政策を考えております。企業が自主的にコンプライアンスを進めていただくということは,私ども公正取引委員会にとっても非常に重要なことだと考えておりまして,各企業が社内において徹底したコンプライアンスを行い,その社内調査等によって自らが違反行為に関わっていたというような事実があれば,それを積極的に公正取引委員会の方に報告していただくというような動きもありまして,そういったものは私どもとしても高く評価をしているところであります。
 御案内のとおり,平成17年改正法により導入された課徴金減免制度に基づいて,私どもへの報告として寄せられた件数は,既に300件を超えており,本年1月から施行されました改正独占禁止法におきましても,この課徴金減免制度の適用の対象事業者数を3社から5社に拡大する,あるいは同一企業グループ内の複数の事業者による共同申請を認め,同一順位を与えておりますが,こういう形で課徴金減免制度の利用を促進するための措置が含まれているわけであります。
 公正取引委員会としましても,企業が自主的にコンプライアンスを進めていただくことで,公正取引委員会に違反行為を自主的に申告していただくような動きにインセンティブを与えていきたい,そういう法運用を心掛けていきたいと考えております。
 例えば,同業者の営業担当者間で販売価格等について情報交換を行うというようなことがあれば,それは非常に問題になり得る可能性があるわけでありますが,コンプライアンスとして,そういうことについては事前に法務担当者や上司の承認を得るという企業,また,価格等の話が出れば,問題となる会合から退席をするということを徹底している企業と,価格等について情報交換しても違反にならない可能性もあるのだから,担当者の自主的な判断に任せるというようなコンプライアンスを考えている企業を比較した場合,どちらが実質的なコンプライアンスとして評価できるかということは明らかなわけであります。そういう面で自主的なコンプライアンスを進めている企業とそうでない企業というものについては,私どももやはり違反行為になるおそれの有無は違ってくるわけでありますから,やはり重点的,継続的に監視対象にするかどうかという点においても違いが出てくることになるわけです。こういうことによって,ある面では,自主的なコンプライアンスを進めている企業については,その企業のコンプライアンス活動を信頼して,行政リソースを他の部門へ振り向けるということも可能になるだろうということで,効率的な行政にも資することができるのではないかと考えております。
 それから5つ目でありますが,一般消費者の目線に立った競争政策の推進と国民的理解の増進ということであります。競争政策に対しての国民的理解を増進していくということは非常に重要な目的でありまして,いろいろな広報活動等を行っているわけでありますが,独占禁止法の目的は,第1条に記載されており,公正かつ自由な競争を促進していくこと等により,「もって一般消費者の利益を確保するとともに,国民経済の民主的で健全な発達を促進すること」とされております。
 昨年9月に景品表示法が消費者庁に移管されたわけでありますが,独占禁止法の最も重要な目的が一般消費者の利益の確保であるということについてはなんら変わりがないわけであります。従来同様,あるいは従来以上に一般消費者の目線に立った行政を推進していくということが求められていると思います。そのためにも違反行為に対しての未然防止を図るでありますとか,公正取引委員会の役割,あるいは活動状況などについて広く国民各層に情報提供を行い,あるいは国民各層からも様々な御意見,御要望を承って,それを行政に反映させていくということの重要性が増しているのではないかと考えております。こうしたことを通じまして,消費者の目線に立った競争政策の推進ということにつなげていければと考えているところであります。

平成22年度の予算案について

 (事務総長) 2点目でありますが,平成22年度の予算案についてであります。昨年の12月25日に公表しましたが,平成22年度の予算案は,総額で89億6200万円ということになっております。
 本日は,定員と機構の関係を中心にその概要をお話ししたいと思いますが,御案内のとおり,公正取引委員会の体制強化,機能充実というのは大きな政策課題になっているわけでありまして,来年度におきましては,特に中小企業への総合的支援の一環として,中小企業に不当な不利益を与える行為の取締りの強化に資するということで審査部門及び下請法の調査部門の職員を中心に25名の増員を要求させていただいているわけであります。
 なお,その定員合理化等によって13名の削減がありますので,純増としては12人の増員となり,それが実現しますと平成22年度末の定員で791名ということになるわけであります。
 あと,機構につきましては,不公正な取引方法の事件に対しての審査体制を強化するという観点で,審査管理官,現在1名おりますが,それを2名に,もう1名増員するということ,それから,国際カルテル事件に対しての審査体制の整備ということで,国際カルテルを担当する上席審査専門官の新設ということを考えております。
 この予算案につきましては,これから国会での御審議ということになるわけでありますが,公正取引委員会といたしましては,こうした厳しい経済財政事情の中でも,それなりに御配慮していただいた予算案ということであり,公正取引委員会に対しての期待の表れであるということで,それを踏まえて厳正な法執行に努めてまいりたいと考えているところであります。
 私からは以上であります。

 [質疑応答]

 (問) 昨年の暮れに全日空がユナイテッドやコンチネンタルとの協定について,アメリカの運輸省にATIの申請をして,いずれ日本の方でもその審査が始まって,日本でもATIの審査が今年から本格化していくと思うのですが,その体制,日本での審査体制や審査のポイントみたいなものはどういったところに置かれようとしているのかということをお聞かせ願えますか。

 (事務総長) これは御案内のとおり,米国の反トラスト法の適用除外ということについての申請等について,いろいろと検討されることになりますし,それから,日本におきましても,航空事業者間の協定であれば,航空法によりまして独占禁止法の適用除外という規定もありますので,その適用除外になる要件として,一定の利用者の利益を不当に害さないといった航空法第111条第2項における4つの要件をクリアすることが必要になるわけであります。
 そういう過程で,具体的にそういうものが出てくれば,国土交通省において,認可するかどうか内容を検討されることになると思いますし,それから,公正取引委員会の方でも,それを踏まえての検討ということが必要になるということだろうと思っております。
 そういう面で検討のポイントについては,米国の反トラスト法であっても日本の独占禁止法であっても,やはり,利用者の利益を不当に害さない,あるいは差別的でないとか,あるいはその協定の目的に照らして,その競争を制限する内容等が必要最小限であるかどうかという観点が入っているわけでありまして,適用除外の必要性について検討していくということになるのだろうと思います。

 (問) 国際カルテルの上席審査専門官の新設ということですが,これは今までの体制と具体的にどう変わってくるのかということをもう少し詳しく教えていただいてもいいですか。

 (事務総長) これは,通常,審査局内に審査長及び上席審査専門官という形で,それぞれ課長職あるいは室長職というような形で組織を設けまして,事件を分担して事件審査を進めております。御案内のとおり,これまで既に国際カルテル事案を何件も処理しておりますが,それは従前,その国際カルテルを専担とする者ではない審査長,あるいは,その上席の審査専門官等が担当していたわけでありますが,今回は,新たに機構要求ということをいたしまして,国際カルテルの事件審査のための体制を設けることにしたものです。
 従前からも,プロジェクトチームやタスクフォース的な形で,チームを組んで取り組んできた経緯はありますので,そういう面では決定的に変わるわけではありませんが,新たな組織を設けて,体制をさらに強化をするということで御理解いただければと思います。

 (問) 今,このタイミングで来年度から設置することに何か理由があったのでしょうか。

 (事務総長) これは御案内のとおり,現実の問題として,国際カルテル事案が起きておりますし,それについての審査も進めておりますから,今後ともそういう事案が出てきた場合に,そういう担当の部署でしっかりとした審査を行って処理をしていくために組織を設けるということであります。

 (問) 実際にいつから稼働する形になりそうですか。

 (事務総長) 平成22年度予算に盛り込んでいる内容でありますので,仮に予算案が年度内に成立すれば,4月1日から組織を設けるということになるかと思います。

 (問) 国際カルテルを専門する形になるのでしょうか。

 (事務総長) 国際カルテルを担当するということのための上席審査専門官要求でありますので,そこにスタッフを設けて,一つの部門として国際カルテルを中心に処理をしていくということになろうと思います。

 (問) 国際的な競争当局において,その専門官を設けるという国の例はあるのでしょうか。

 (事務総長) 諸外国で,そういう国際カルテルだけに特化した形の組織を設けている国があるかどうかは分かりませんが,御案内のとおり,各国とも国際カルテル事案についても取り上げて,いろいろな事件を処理しておりますので,専門の部署を設けるか設けないかはともかくとして,それなりのリソースを割いているのだろうと思っています。

 (問) 確認ですが,今までのプロジェクトチームやタスクフォースというのは,随時立ち上がるものだったのでしょうか。それでは足りなかった,足りないので常設の専門官を置くという理解でよろしいのでしょうか。

 (事務総長) おっしゃるように,今までもアドホックに知的財産権や公益事業関連のタスクフォース等を設け,情報を収集するようなことで担当を置くということは行っていたわけであります。今回は,組織要求として国際カルテルを担当する組織として設けるということでありますので,新しくできた組織は,そういったものに特化した形で仕事を進めていくということになると思います。

 (問) 具体的に何人ぐらいという大体の目途は立っているのでしょうか。

 (事務総長) これは,今回の増員は,審査部門全体として12名ほどの増員を含んでおりますが,それは中小企業に不当な不利益を及ぼす不公正な取引方法に関しての事件の担当ですので,現実には先ほど言ったように,国際カルテル事件の審査も進めているわけでありますから,これまでの職員等の中でやり繰りをした上で新たな組織を設けていくということになるだろうと思います。

 (問) そうすると,数人程度になるのでしょうか。

 (事務総長) そうですね。上席審査専門官のところですと大体10名前後ぐらいの体制で,今は機能しているのではないかと思います。

 (問) 国際カルテルを専門に担当する10人前後ぐらいの,そういう新しい部門を作るというような理解でいいわけですね。

 (事務総長) そうですね。はい。

 (問) それが,予算が通れば4月1日から稼働されるという理解でよろしいのですか。

 (事務総長) はい。そうです。

 以上

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