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平成22年12月22日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成22年12月22日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

 [発言事項]

平成22年の公正取引委員会の活動について

 (事務総長) 今年最後の定例会見ですので,今年1年の公正取引委員会の動きを振り返ってみたいと思います。
 1点目は,独占禁止法違反事件の取組についてお話させていただきたいと思います。
 公正取引委員会といたしましては,カルテル・入札談合といった行為に対して厳正な対処を行うこと,中小事業者等に不当な不利益をもたらす優越的地位の濫用等への取組の強化を図ること等を重点施策として,独占禁止法違反事件の処理に当たっているところで,平成22年におきましては,これまでに20件の排除措置命令を行っております。
 お手元に配布している資料の平成22年1月から12月までの法的措置一覧に書いてありますが,20件の内訳は,入札談合が12件,価格カルテルが6件,不公正な取引方法のうち,優越的地位の濫用行為の事件が1件,拘束条件付取引行為の事件が1件であります。
 本年の独占禁止法違反事件の特徴としては,価格カルテル・入札談合事件では,光ファイバケーブル製品の製造業者による価格カルテルや,シャッターの製造業者による価格カルテル事件など,大型の事案の摘発ができたということ。また,地方都市における談合事件,青森市が発注する土木一式工事や,鹿児島県が発注する海上土木といった事件もあり,さらに,官製談合の事件,これは防衛省航空自衛隊が発注する什器類や,青森市が発注する工事における官製談合事件にも積極的に取り組んだということが挙げられると思います。
 また,そのようなことを通じてということもあるのですが,課徴金納付命令に関し,暦年ベースで,現在までのところ,課徴金の総額が696億581万円となっております。これは,もちろん史上最高ということでありまして,年度ベースで,昨年度が360億7471万円ということですので,それをはるかに超える数字になっています。
 ただし,この数字の中には平成17年以前,改正前の独占禁止法の適用を受けて課徴金の納付を命ずる審決で,ストーカ炉の事件や郵便区分機の事件といった,かなり古い事件の課徴金が300億円以上含まれておりますので,そのような事件を除くと400億円に近い金額になります。
 また,優越的地位の濫用に関しましても,排除措置命令を行っており,重点施策に基づくインパクトのある事件審査を達成できたと感じております。
 今年1月1日から,排除型私的独占と優越的地位の濫用行為に関しましても課徴金の対象になるという法改正が施行されておりまして,今後も引き続き厳正に対処してまいる所存であります。
 2点目は,公正取引委員会が行った審判に基づいての審決,その審決に対しての取消訴訟の判決について振り返りたいと思います。
 お手元の資料で,平成22年中に出された審決という資料をお配りさせていただいておりますが,本年は合計41件の審決を行っております。これらのうち,入札談合とかカルテルといった独占禁止法3条後段違反に係る審決が31件でありまして,そのうちの22件が課徴金納付命令に係る審決となっております。
 これら以外としては,独占禁止法19条違反に係る審決が1件,景品表示法違反事件に係る審決9件を出しております。このうち,ごみ処理施設の審決というのは,本年11月10日に三菱重工ほか4社に対して行った課徴金納付命令の審決ですが,この金額が,先ほども説明しましたが,今年の最高になっていることに貢献しているのですが,269億9789万円と,事件単位としては過去最高の金額になっている事件が入っております。
 審決に対しての取消訴訟の東京高裁・最高裁判決についても振り返ってみたいと思います。
 まず,東京高裁においては,11件の判決が出されております。
 ほとんどの事件で原告の請求が棄却され,公正取引委員会の主張や審決が維持されておりますが,1件だけ,多摩談合に関する事件で,新井組ほか3名の件が請求を認容されたという判決があります。
 多摩談合の事件は,東京高裁で5件に分離されて,それぞれ分かれて判断が出されまして,そのうちの4件は請求棄却で公正取引委員会の主張,審決が認容されておりますが,1件のみ原告の請求認容という判決が出されました。
 これにつきましては,公正取引委員会から上告受理申立てを行っております。
 次に,東京高裁の判決に関しての上告,あるいは上告受理申立てに関してでありますが,最高裁判所においては,6件の決定と1件の判決が出されております。また,東京高裁でも1件の決定が出されておりまして,最高裁の判断としても,すべて上告棄却等によりまして,公正取引委員会の審決が確定しております。
 このうち,最高裁の判決が1件だけ出されておりまして,これが先週12月17日に出されましたNTT東日本に対しての審決取消訴訟に関して,同社の上告を棄却するというものであります。同判決により,NTT東日本が光ファイバ設備を用いた通信サービス,FTTHサービスの提供における同社の行為が独占禁止法3条前段,私的独占の規定に違反するものであったと認定をした公正取引委員会の審決が確定しました。
 この私的独占の規定に関して,最高裁での判決が出されたのは初めてのケースでありまして,今後とも今回の判決も踏まえて,公正取引委員会としては,独占禁止法の厳正,適正な運用に努めてまいりたいと考えております。
 3点目でありますが,取引部の活動に関して振り返ってみたいと思います。
 取引部では,厳しい経済情勢の下で,中小事業者が不当な不利益を受けるような行為があるのではないかという認識もありまして,優越的地位の濫用といった中小事業者に不当に不利益を与える不公正な取引方法への対応,下請取引の公正化等に努めることに取り組んでおります。
 まず,今年1月1日に施行されました改正独占禁止法によりまして,優越的地位の濫用行為が新たに課徴金の対象になったことも踏まえて,優越的地位の濫用規制の考え方を明確化するということで,ガイドラインを策定し,本年11月30日に公表しました。
 このガイドラインを十分周知して,優越的地位濫用の規定に係る法運用の透明性と事業者の予見可能性の一層の向上を図るとともに,下請事業者を含めての中小事業者に不当に不利益を与えるような優越的地位の濫用行為の未然防止に努めていきたいと考えております。
 取引部の2つ目でありますが,下請取引の公正化の推進ということでありまして,平成22年におきましては,13件の下請法違反事件の勧告を行っております。これらの勧告によりまして,下請事業者530名に対しまして,総額4億600万円の減額分の返還がされております。
 本年の下請法違反事件の特徴としましては,歩引きといったような名目で下請代金から一定額を差し引くという減額事件が3件認められたことが挙げられます。これは業界の慣習として行われているという言い方がされておりますが,業界慣習であったとしても,下請法の適用分野においては,下請事業者の責めに帰すべき事由がなく,発注時に定められた下請代金の額を発注後に減額するということは,下請法の不当な減額に当たり,違反になります。今後ともこのようなことの周知活動も含めて,下請法違反行為が生じないように,私どもとしては迅速かつ適切な対処に努めるとともに,下請取引の適正化に関する普及啓発にも努めてまいりたいと考えております。
 取引部においての3つ目でありますが,ヤフー,グーグルの検索エンジンの技術提供の案件がありました。
 ヤフー,グーグルからの説明を受けた内容を前提にすれば,直ちに独占禁止法上の問題にはならないという回答をした事例ですが,この回答後も,フォローアップの調査等を行って,その結果も,先般,公表したところであります。
 引き続き,両社が説明どおり着実に実施をしているかについて,公正取引委員会としても監視していくということになります。このようなことも取引部の活動の1つの特徴として挙げられるかと思います。
 4点目でありますが,経済取引局関係の活動について振り返りたいと思います。1つは,独禁法改正法案でございます。これは,審判制度の廃止を内容とする独占禁止法改正法案ですが,今年3月12日の通常国会に提出しましたが,その後,審議が行われないまま,先般,12月3日に閉会した臨時国会において閉会中審査という手続になりまして,継続審議という状況になっております。次期通常国会になろうかと思いますが,引き続き,この法案について早期に国会で御審議いただけるように努めてまいりたいと考えております。
 経済取引局の2つ目は国際的な企業結合事案が話題となったという年だったと思います。特に,BHPビリトンとリオ・ティントによる鉄鉱石の生産ジョイントベンチャーの設立計画に関する審査の案件がありました。
 この案件は,西オーストラリアにおけるBHPビリトンとリオ・ティントが鉄鉱石を生産するジョイントベンチャーを設立しようとした案件でありますが,本年1月に,事前相談の申出を受けまして,審査を行いました。そして,今年9月27日に,このジョイントベンチャーの設立は,海上貿易によって供給される鉄鉱石の塊鉱及び粉鉱の生産・販売事業において,競争を実質的に制限するおそれがある旨の問題点の指摘を行いました。その後,BHPビリトンとリオ・ティントは10月18日に当該ジョイントベンチャーの設立計画を撤回するということを公表しましたので,公正取引委員会もこれを受けて,事前相談に関しての審査を中止したという事案であります。
 このジョイントベンチャーの設立計画に関しましては,公正取引委員会のほかに,豪州の競争当局,欧州委員会,ドイツの連邦カルテル庁,韓国の公正取引委員会といった他の各国の競争当局も審査を行っており,公正取引委員会も,こうした各国の競争当局とも情報交換を行いつつ,審査を進めてきたという案件であります。
 このような国際的な案件を通じて他の競争当局との国際的な連携を今後もさらに深めていく必要があるだろうと考えております。
 5点目でありますが,国際的な取組についてであります。国際的な取組では,今年は特に,10月に横浜でICNのカルテルワークショップの開催を行ったことが挙げられると思います。
 このカルテルワークショップは,世界各国の競争当局のカルテルの審査担当官が一堂に会するというものでありまして,今回は,カルテルに対する効率的な探知,審査及び制裁ということで,当局のリソースをどう最適に活用していくかをテーマに,50の国・地域から150名の参加を得て,横浜で開催して議論が行われたものであります。
 公正取引委員会が,このICNの会合を主催するのは,平成20年,京都で行われた年次総会に次いで今回が2回目ということになりますが,やはり今回も非常に大きな評価を受け,公正取引委員会の国際的なプレゼンスが高まったのではないかと感じております。
 このほか,今年は,米国,オーストラリア,韓国といった競争当局と意見交換を行って,各国間の関係強化に努めてきております。
 今後ともこうした国際的な取組についても強化してまいりたいと考えているところであります。

 [質疑応答]

 (問) 課徴金の額が696億で,過去最高というお話ありましたが,これまでの過去最高は去年だったのですか。

 (事務総長) 暦年ベースで見ますと,平成21年の543億という数字ですが,これは年度との関係がありまして,年度ベースでは平成21年度の360億7471万円です。

 (問) 690億は年度ですか。

 (事務総長) 暦年です。

 (問) 暦年ベースでは,これまでの平成21年度の543億になりますか。

 (事務総長) 暦年ベースでは,平成21年が543億です。

 (問) 今年が最高ということですが,これは件数が多かったことによるものか,額が多かったことによるものか教えていただけますでしょうか。

 (事務総長) 課徴金の場合は,額の累計になりますから,大型事案があったということです。先ほど言ったストーカ炉の事件などですと,1件で270億という数字もありますし,それ以外の事件でも百何十億という事件もありますから,そのような案件が複数あれば,このような数字になってくるということであります。

 (問) 件数別では,過去最高ではないのですか。

 (事務総長) 法的措置件数としては最高ではありません。

 (問) 関連なのですが,今年の数字はこちらで固まったという理解でよいですか。

 (事務総長) 確定したようなことは申し上げられませんが,おそらく,これが最終的な数字になるのではないかと思っております。

 (問) 下請法違反の減額金額は,過去最高でしょうか。

 (事務総長) 2年ほど前に30億円返還した案件があったと思います。

 (問) 課徴金の690億ですが,新法と旧法の内訳がありましたら,お聞かせください。

 (事務総長) お手元の資料を御覧いただくと分かるのですが,課徴金納付命令一覧で,例えば,1番のタキイ種苗は,平成14年の審判の案件でありまして,2番,3番以降は,平成22年(措)1号,2号と書いておりますが,今年の違反事件の排除措置命令と併せて課徴金納付命令を行うという事案は,平成22年の番号がついておりますので,それは今年の課徴金納付命令として行ったもの,違反事件として今年行ったものです。それ以外のものが,旧法事件に基づく課徴金納付命令の審決で行われた事件ということだと思います。課徴金納付命令一覧の下に,注がついておりますが,その番号の事件が課徴金納付命令審決になります。

 (問) 年度ベースでも,過去最高になる見込みというように考えてよろしいですか。

 (事務総長) 今年の1月から3月期の数字を御覧いただくと分かるのですが,課徴金額は,それほど大きな数字ではありませんから,恐らく年度ベースでもこの六百数十億円で,過去最高になると思います。

 (問) 大型化しているという話と,地方案件も出てきたということで増えているというお話だったと思うのですが,それは体制強化などがあったということですか。

 (事務総長) これはたまたまそのような事件,地方の談合事件を何件か今年度は摘発をしたということです。特段,地方だけに何か体制を強化して投入をしたなどという結果ではありません。

 (問) 農協の独禁法適用除外を見直す動きについて,スタンスをお聞きしたいのですが。

 (事務総長) 農業協同組合の活動に関しての独禁法適用除外については,6月18日の閣議決定で,公正取引委員会が検証するということで,農協に関しましては,農業の健全な発展が阻害されるおそれがないか,公正取引委員会は農林水産省と連携して,実態の把握と検証を早急に開始し,結論を得るということが閣議決定されておりまして,この趣旨を踏まえて,公正取引委員会としては農林水産省として連携して,農業の健全な発展が阻害されているおそれがないかという観点から,実態の把握と検証を進めているところであります。

 (問) 現在,TPPなどの関係で農業の改革と言われていると思いますが,そのようなことにも農協の独禁法適用除外について,今後,関係してくる可能性はあるのでしょうか。

 (事務総長) 農業の自由化に関連する問題と適用除外は,いろいろな面で経済実態として影響してくる部分はあると思いますが,検討自体としては,仮に,適用除外をなくしたとした場合の影響がどのように出てくるのかということの実態把握ということですので,自由化云々という問題と切り離しても十分議論できる話かと考えております。

 以上

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