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平成24年1月18日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成24年1月18日(水曜)13時30分~於 官房第1会議室)

欧米において日本企業が関与したカルテル事件

 (事務総長)
 本日,私からは,欧米において日本企業が関与したカルテル事件についてお話ししたいと思います。
 近年,競争法を有する国や地域の数が増加しておりまして,100を超える国や地域が競争法を有するようになっておりますが,カルテルや入札談合といった悪質な競争制限行為に対しては,米国やEUを中心として厳罰化傾向が強まっておりまして,高額の罰金や制裁金が課されるようになってきております。
 こうした状況の中で,近年,アメリカやEUにおきまして,日本企業が関与したカルテル事件において,日本企業も高額な罰金や制裁金が課されるようになっております。
 昨年の状況をみますと,EUについては,ブラウン管ガラスについて,旭硝子は4513万5000ユーロ,日本電気硝子は4320万ユーロの制裁金が課された事件がありました。
 続いて,アメリカについてみますと,ワイヤーハーネスに係る価格カルテル事件では,昨年の9月に古河電工に対しまして,日本企業に対する罰金額としては過去最高となります2億ドルの罰金が科され,また,米国では個人に対しても厳しい刑事罰が科されていますが,この事件では,同社の邦人の元幹部社員3名に対して,最長で18カ月の禁固刑が科されようとしております。
 また,パナソニックのケースにおきましては,これは冷却用コンプレッサーのカルテル事件ですが,4910万ドルの罰金が科されております。この事件については,欧州における一覧表には,金額順になっておりますので載っておりませんが,同じく昨年の12月にパナソニックに対して,欧州においても760万ユーロの制裁金が課されています。
 さらに,ブリヂストンに対しては,マリンホースの国際カルテルの事件ですが,2800万ドルの罰金が課されています。
 マリンホース事件におけるブリヂストンに対する2800万ドルの罰金は,昨年のアメリカの例ですが,欧州の4番を見ていただきますと分かりますように,2009年に欧州委員会におきましては,マリンホースの価格カルテルについて,ブリヂストンに対して5850万ユーロの制裁金が課されている状況です。
 このようにカルテルや談合に対して,アメリカやEUにおいて,高額の罰金や制裁金が課されていますが,特に国際的なカルテルについては,関係する諸外国のそれぞれで,これは日本も含めてですが,競争法に違反する行為ですので,アメリカやEU,更には他の国においても,今申し上げたような制裁金,罰金が課されるということになります。
 公正取引委員会としても,こうした価格カルテル,特に国際カルテルが行われないように,引き続き目を光らせていきたいと思っておりますし,また,各国の競争当局との連携が必要になってきているわけですが,日本の事業者,企業におかれては,国内・海外を問わず,価格カルテルは行わないという点をしっかりと守っていただきたいと考えております。
 公正取引委員会は,企業の独占禁止法に関するコンプライアンスの取組状況について,たびたび調査しております。日本の企業も海外の企業と同様にグループ経営ということで,国内・海外にグループ会社をいろいろ持っておりますが,国内に比べますと,海外のグループ会社に対する独占禁止法のコンプライアンスへの関与が手薄になっているという調査結果が出ておりまして,海外のグループ会社に対する独占禁止法のコンプライアンスへの積極的な取組を進めていくように提言しているところですが,こういった状況を踏まえまして,日本の企業におきましては,国内・海外を問わず,独占禁止法のコンプライアンスに対する取組を進めていってほしいと考えているところであります。
 私からは以上です。

 [質疑応答]

 (問) 欧米において日本企業が関与したカルテル事件のことに関連して,逆に日本の公正取引委員会が海外企業に対して課徴金を課したケースはどの程度あるのでしょうか。

 (事務総長) まず,今,欧州や米国の状況で御紹介しましたマリンホースの事件につきましては,公正取引委員会が国際カルテルとして外国の事業者に排除措置命令ということで法的な措置を採った初めての事例です。ただ,このマリンホースの事件では,排除措置命令のみで,課徴金納付命令は行っておりません。
 その後,テレビ用ブラウン管の国際カルテルの事件では,外国の事業者に課徴金を命じた初めての事例ですが,この事例は,平成21年から平成22年にかけて排除措置命令や課徴金納付命令を行った事案です。なお,これは今,審判中となっている事件です。

 (問) 例えば,欧州において日本企業が制裁金を課せられたのは,欧州市場で違反行為があったため欧州委員会が制裁金を課したということでしょうか。日本の公正取引委員会が,例えばブラウン管のことに関して言えば,日本の市場で違反行為があったため措置を採ったということなのでしょうか。

 (事務総長) 国際カルテル事件といっても,いろいろな場合がありまして,例えばマリンホースの事件については,日本とイタリア,フランス,イギリス等の企業が世界のマーケットを対象にカルテルを行っていたという事案であります。そうした事案であれば,アメリカやEUも,同一の事案,対象について,世界の当局が審査をするという事案になります。
 それから,日本企業が関与していた事案であっても,例えばヨーロッパの地域を対象として,ヨーロッパの企業とカルテルを行っている場合もあれば,アメリカにおいて,アメリカを対象に行っている場合もあります。また,ブラウン管の事件のように,東南アジアの企業が日本の市場向けに価格カルテルを行っていたという事案もありますので,事件によっていろいろな場合があり,事件の中身に応じて取り上げていくということになろうと思います。

 (問) いわゆる海外のグループ企業でのコンプライアンスへの取組が希薄になっているという話がありましたが,今回,この欧米の上位10位の中で,いわゆる子会社がやられた例というのはあるのでしょうか。

 (事務総長) 今日申し上げた事例は,ここに掲げた会社が制裁金の対象になった事件です。それ以外に,日本企業が,今,海外の企業を買収したりしていますが,そういった企業が違反行為をしていた,例えば,ヨーロッパの企業を日本企業が買収したところ,その買収する前の段階でカルテル行為が行われて,その企業が違反とされたという事例はありますが,今日お配りした表の事例は,子会社ということではなくて,これらの会社が罰金や制裁金を課された事例です。

 (問) 海外のグループ会社に対するコンプライアンスへの取組が手薄になっているというお話ありましたが,公取委で調査を行ったということですか。それとも別の機関の調査でしょうか。また,いつ頃に調査されたのでしょうか。

 (事務総長) 国内でも,世界的にも,カルテルや談合等の違反行為に対して非常に厳しい制裁金や罰則が課せられることも踏まえて,公正取引委員会としては,一方では,違反事件があれば厳正に対処するという取組をしておりますが,同時に,未然防止を進めることが大事ですから,企業に対して,独占禁止法のコンプライアンスを進めるように,いろいろな働きかけを行っております。
 その1つに,これまでも何回か企業のコンプライアンスの取組状況を調査しておりますが,先ほど申し上げたのは,平成22年6月に公表いたしました東証の一部上場企業に対するアンケート調査の結果です。それによると,親会社からグループ会社への独占禁止法コンプライアンスの関与の状況について,国内のグループ会社に対しては,関与していないという回答があった企業が9.3%程度しかなかったのですが,海外のグループ会社に対しては,29.3%の企業が関与していないという回答があり,海外のグループ会社への関与の度合いは,国内のグループ会社に比べて低い状況が見られたところです。したがって,平成21年3月に公表いたしました報告書では,国内のグループ会社と比較すると手薄となっているということで,海外のグループ会社に対する関与を強めていくということを,企業に望む独占禁止法のコンプライアンスの具体的な取組として提言したところであります。

 (問) ブラウン管の事件でもそうですが,間接的に日本のマーケットに影響がある事件,いわゆるサプライチェーンが,今,日本などでも,海外展開をしており,海外から物を仕入れて,日本で最終製品を組み立てる形がありますが,そのような形が増えてくる中で,海外のサプライヤーがカルテルなどを行っている場合に,間接的に日本の市場にも影響が出てくる場合は,どのような形で,海外との連携,カルテルの摘発を進めようとしているかなど,最近の取組を教えていただければと思います。

 (事務総長) 海外の当局との具体的な取組としては,1つには,違反事件に関する取組と,もう1つは,国際的な企業結合についての取組の2つの取組があります。そして,2番目の国際的な企業結合についての取組は,会社の方からウェーバーということで,自分が提出した資料は,各国の当局で共通に使ってもらう,話し合ってもらっても構わないという形になる場合もあるのですが,カルテルの事件の場合ですと,アメリカもEUも日本も,それぞれ審査の過程で入手した秘密情報,事業者の秘密については,開示をすることはできない原則になっていますので,そういった意味では,審査事件が始まって以降,具体的な連携は,それほど行えないことになっています。
 ただ,他方で,国際カルテルは増えておりますので,違反事件について,審査を進めるに当たっての国際的な連携や協力をどう深めていくかということが各国の共通の課題となっています。先ほど,例えば,アメリカで昨年,マリンホースについて2800万ドルの罰金が科された事案があるということを御紹介しましたが,このマリンホースの事件については,日本とアメリカとEUがほぼ同時期に調査を開始した事案であり,そういった意味での国際カルテル事案の連携も進めているところであります。

 (問) ワイヤーハーネスの古河電工について,連邦裁判所の未承認というのは,刑を確定しないという意味ですか。

 (事務総長) アメリカの場合,会社が有罪答弁を行うことになったり,個人の場合であれば,例えば,古河電工の場合ですと,役員が最高で18か月の禁固刑に服することを同意したということで発表されたものですが,現在,まだ連邦裁判所で承認前の段階という事案です。これは,2011年の9月だったと思いますが,現時点ではまだということです。

 (問) 承認というのは,最終的にどういう手続でしょうか。

 (事務総長) 承認されると,最終的には,今,資料に掲載した金額の罰金が科されることになります。

 (問) 禁固刑はどうでしょうか。

 (事務総長) 禁固刑も同じです。

 (問) そのときに一緒にということですか。

 (事務総長) 会社に対する罰金と個人に対するものは,必ずしも同時期とは限りません。案件によりますが,もし承認されれば,同時期になり得るということです。

 以上

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