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平成24年12月19日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成24年12月19日(水曜)13時30分~ 於 官房第1会議室)

平成24年の公正取引委員会の活動について

 (事務総長)
 本日は,今年最後の定例会見ですので,平成24年の公正取引委員会の活動について振り返ってみたいと思います。
 まず1点目として,平成24年の独占禁止法違反事件の取組状況について,お話しします。
 公正取引委員会としては,国民生活に影響の大きい価格カルテル・入札談合に対する厳正な対処,中小事業者に不当に不利益をもたらす優越的地位の濫用への取組の強化などを重点施策として,独占禁止法違反事件の審査に当たっているところですが,平成24年におきましては,21件の排除措置命令を行いました。
 本年の独占禁止法違反事件の特徴としては,
 民間企業が発注する,いわゆる民需の受注調整事件として,自動車用ワイヤーハーネス,建設工事に用いられるEPSブロック,オルタネータ等の自動車用部品の受注調整事件に対し,合わせて15件の法的措置を採ったこと,
 次に,入札談合事件としては,国土交通省や高知県が発注する土木工事等の入札談合事件4件に対し,独占禁止法上の措置を採るとともに,国土交通省四国地方整備局の職員による入札談合等関与行為を認定いたしまして,国土交通大臣に官製談合防止法に基づく改善措置要求を行ったこと,
 優越的地位の濫用事件としては,家電量販店のエディオンに対して排除措置命令を行うとともに約40億円の課徴金納付命令を行ったこと,
 消費者に関係する事件としては,下半身の引締め効果が期待できるとされるトーニングシューズに関する事件ですけれども,アディダスジャパンが,小売業者に対しまして,同社が定めた価格どおりで販売するようにさせていたことに対して法的措置を採ったこと,
 そして,ベアリングの価格カルテル事件について製造販売業者3社と個人7名を検事総長に告発したこと,
といったことが挙げられます。本年もインパクトのある事件審査を行うことができたと考えているところです。

 次に,経済取引局関係の活動について振り返ってみたいと思います。
 平成24年の企業結合事案を見ますと,社会的な注目度が高かった事案としては,7月に審査結果を公表いたしました東京証券取引所グループによる大阪証券取引所の統合の案件,そして,先日公表いたしましたヤマダ電機によるベスト電器の株式取得の案件が挙げられると思います。いずれの事案につきましても,問題解消措置を前提とすれば違反とはならない旨判断しておりますけれども,ヤマダ電機によるベスト電器の株式取得の案件につきましては,小売業において初めて問題解消措置,店舗の譲渡といったものを講じた事案であるとともに,経済分析を実施して競争実態を検討した点で特徴のある事案だったと思います。

 次に,競争環境の整備に関する取組として,2点お話しします。
 1点目は,電力分野についてですが,公正取引委員会は,平成24年4月に閣議決定された「エネルギー分野における規制・制度改革に係る方針」を受けまして,競争政策の観点から,電力分野における現状を調査し,問題点への対応について考え方を整理した報告書を9月21日に公表し,11月7日には,経済産業省における電気事業制度改革の検討の場であります電力システム改革専門委員会でその内容を説明したところです。提言の主な内容としては,小売分野における有効な競争の確保が重要であるという観点から,一般電気事業者について,発電・卸売部門と新電力と競争関係に立つ小売部門を分離して別個の取引主体とすることで,新電力への電力供給のインセンティブを確保すること,また,一般電気事業者の送配電網を発電・卸売部門及び小売部門から分離して送配電網の開放性・中立性・無差別性を確保することが必要であるとしています。
 2点目は,企業におけるコンプライアンスの向上のための取組です。11月に,「企業における独占禁止法コンプライアンスに関する取組状況について」の調査報告書を公表しましたが,報告書では,実効性のある独占禁止法コンプライアンスに向けて,独占禁止法のコンプライアンスをリスクの管理・回避ツールとして戦略的に位置付けて,研修,監査,危機管理という「3つのK」を組み込むことが大切だということを提言したところです。

 3点目として,取引部の活動についてお話ししたいと思います。
 下請法違反事件について申し上げますと,平成24年におきましては,暦年で21件の勧告をこれまで行っているところです。これは,平成16年4月の改正下請法の施行以降最多の件数となっております。また,卸・小売業者によるプライベートブランド商品に係る事件の勧告がこの21件のうち15件となっておりまして,この15件も件数としては過去最多となったことが特徴として挙げられます。
 次に勧告の対象となった違反行為の行為類型を見ますと,減額以外にも,受領拒否の案件が1件,返品が5件,不当な経済上の利益提供要請,これは協賛金などですが,5件について勧告を行ったことが挙げられます。特に,たち吉の事件については,受領拒否に対する勧告を行っておりまして,これは平成16年の改正下請法の施行以降初めてのものでした。また,日本生活協同組合連合会の案件では,25億円を超える減額が行われていたということもありまして,平成24年においては,勧告に基づく原状回復措置として,下請事業者が被った不利益総額で約49億円が下請事業者延べ約1,800名の方に支払われておりまして,この額についても平成16年の改正下請法以降最多の金額となっているところであります。
 次に,違反行為の未然防止についての取組について申し上げます。
 違反行為を迅速に的確に排除するとともに,違反行為を未然に防止するということも大変重要でありまして,優越的地位の濫用規制や下請法の普及・啓発活動には積極的に取り組んでまいりました。
 まず,優越的地位の濫用行為の未然防止については,平成24年におきましては,「業種別講習会」として,大規模小売業者向けの講習会ですとか,物流事業者と取引のある荷主向けの講習会,ホテル・旅館向けの講習会などを開催いたしました。また,下請法に関しては,毎年11月を「下請取引適正化推進月間」と定めまして,「下請取引適正化推進講習会」を全国各地で実施しましたほか,下請法の基礎的な説明を行う「下請法基礎講習会」や,より具体的な事例研究を中心とした「下請法応用講習会」,また,中小の事業者の方からの求めに応じまして,公正取引委員会の職員が出向いて相談の受付を行う移動相談会を実施してきたところです。
 また,「消費税の転嫁対策」につきましては,本年8月に成立いたしました税制抜本改革法を踏まえまして,消費税の円滑かつ適正な転嫁を図る観点から,独占禁止法と下請法の特例に係る立法措置について関係省庁との間で検討を進め,消費税の転嫁対策について具体的な検討を進めているところであります。

 次に,4点目として,国際的な活動についてお話しいたします。
 経済のグローバル化が進む中で,競争当局間の協力・連携の強化の必要性が高まっており,国際的な活動に,公正取引委員会としても近年特に力を入れているところであります。
 ニ国間で定期的に行っている意見交換につきましては,本年はアメリカ,EUの競争当局との間で行いましたほか,インドや中国の競争当局とも意見交換を行いました。
 また,東アジア諸国の競争当局との関係では,公正取引委員会が主導して設けております「東アジア競争政策トップ会合」を開催したほか,マレーシア,インドネシア,ベトナム,中国といった競争当局の職員への研修を行っております。
 多国間の取組といたしましては,国際的なネットワークでありますICN,インターナショナル・コンペティション・ネットワークですが,これには現在127の競争当局が参加しておりますが,本年は,公正取引委員会の提唱によりまして「企業結合審査に係る国際協力の枠組み」が立ち上げられました。これは,各国の競争当局の企業結合審査の担当の連絡窓口のリストを共有して,企業結合審査に係る当局間の執行協力の促進を目的とするものであります。

 最後になりますけれども,審判制度の廃止などを内容とする独占禁止法改正法案につきましては,先月の衆議院の解散により廃案となりました。今後の取扱いにつきましては,政府として決定する事項でありますので,今後,政府の内部で検討の上,判断してまいるということになります。
 私からは以上です。

 [質疑応答]

 (問) 今年の「法的措置一覧」などを見ると,自動車部品メーカーの事件が,かなり多くなっていると思うのですが,このきっかけは何だったと思われますか。つまり,なぜ,今年これほど事件があったのかをできればお聞きしたいと思うのですが。

 (事務総長) 確かに,今年1年の法的措置を見ますと,自動車用ワイヤーハーネスの事件がありますし,また,オルタネータやスタータといった自動車用部品の事件がありましたが,年によって取り上げる業種が必ずしも同じではないので,きっかけというのは,特に何かがあって,今年はこういった自動車用の部品が多いということではないわけです。この自動車用の部品につきましては,日本だけではなくて,アメリカやEUでも審査事件として取り上げられ,また,既にいくつかの事件では命令などが出ているところですけれども,公正取引委員会としては独占禁止法に違反するような事件の端緒に接した場合には,そういったものを取り上げていく,特に,国民生活に影響の大きい案件,価格カルテルや入札談合事件などについては積極的に取り上げていくという方針で審査を進めているところです。

 (問) たまたま今年に事件が多かったということだと思うのですが,この業界では,特に1つの部品だけではなくて,スタータ,ワイヤーハーネスなど,それぞれいろいろな部品までも含まれていますので,やはり業界に何か問題があるのではないかと思いますか。あるいは,本当に,偶然にこういうたくさんの部品で問題があったのか,どちらでしょうか。

 (事務総長) 自動車用のワイヤーハーネスについては,事件の数としては5つの事件がありますし,また,オルタネータ等の自動車用の部品については9件の事件を取り上げております。これらの事件については,別途,いわゆる課徴金減免制度ということで,公正取引委員会が事件を処理した段階で,事業者の方から公表の申出があった場合には,この課徴金減免の適用を受けた事業者を公表しているところですが,その公表された事業者を見ますと,例えば,今年の11月に排除措置命令と課徴金納付命令を行いました自動車用の部品について課徴金減免の公表を行った会社名を見ますと,デンソーや日立製作所,三菱電機といった会社が,複数の事件について課徴金減免制度の適用事業者として名前が公表されておりますし,また,1月に公表いたしました自動車用ワイヤーハーネスの事件については,トヨタ自動車向け等,いろいろな各自動車メーカー向けの自動車用ワイヤーハーネスの事件がありましたが,課徴金減免制度の適用を受けた事業者を見ますと,住友電工や古河電工,矢崎総業,フジクラといった会社がそれぞれの事件について課徴金減免制度の適用を受けております。
 そういった意味では,同じ業界の同じ会社の人たちが複数の事件の違反行為者として認定され,また,課徴金減免制度の適用を受けておりますので,御質問のように,特に何か関係があるかというよりも,こういった複数の事件に対して違反行為者となったということ,また,課徴金減免制度の適用を受けたということがあり,このようないろいろな事件があった場合には,関連する部門も含めて独占禁止法違反行為が行われていないかといったコンプライアンスを,会社として進めていただくことが非常に重要だと思っています。
 コンプライアンスでは,単に法令遵守ということだけではなくて,3つのKということを申し上げましたけれども,コンプライアンスを進めるに当たっては,研修と監査,さらには危機管理,この危機管理というのは違反行為が見つかった場合,社内的に的確な対処をするということですけれども,こういった3つのKというものを組み込んだ独占禁止法コンプライアンスを企業におかれては進めていただくように期待したいと考えています。

 (問) 下請法の関係で,平成16年以降,額,勧告件数ともに最多ということですが,この暦年,1月から12月という単位で数えたときに,これまでの勧告の件数と額でそれぞれ2番目というのは,どれぐらいだったのかということと,改正下請法以降,過去最多という言い方をされていましたが,そういう言い方をせずに,過去最多と言ってもかまわないのかということを教えてください。

 (事務総長) 平成16年から,下請法の対象が,役務などを含むようになり,それから勧告を公表するようになりましたので,平成16年以降最多ということを申し上げているので,あとは御判断いただければと思います。
 1点目の御質問の勧告事件の年間の件数の推移ですけれども,この5年ぐらいの件数を言いますと,平成20年が16件,平成21年が14件,平成22年は13件,平成23年は16件,そして,今年,平成24年が21件ということになっております。平成16年以降の数字を見ても,2番目に多い年は,昨年の平成23年の16件と平成20年の16件となっています。
 もう1点御質問にありました,原状回復の状況の金額につきましては,年によって合計の金額の行為類型が,例えば,今年であれば,減額と返品と受領拒否と利益提供要請となっていますが,これは年によって違いますので,毎年,必ず行為類型として挙がっている減額で見ますと,今年は約35億6000万円が,この5年間を振り返りますと,平成20年が,正確な数字で申し上げると28億5893万円で2番目に大きな年になっております。また,この21年から23年までの数字を申し上げると,平成21年が9億9704万円,平成22年が4億606万円,平成23年が13億9705万円でして,平成24年が35億5889万円という数字になっています。

 (問) 2つお伺いしたいのですが,1点目が,この間,選挙がありまして政権が交代することになりましたが,それについて公取委の活動に何か影響することはありますかということ,2点目は,委員長の同意人事について,委員長が空席になって3カ月が経ちますが,今後の見通しと3カ月間空白になっているということについての感想をお願いします。

 (事務総長) まず1点目の選挙の関係についての御質問ですけれども,公正取引委員会は,独立行政委員会として,独占禁止法を運用するに当たって公正中立に行うということが求められていると思っておりまして,その意味で,公正取引委員会の法執行の基本が,そういった選挙や政権交代によって特段変わるものではないです。
 それから2点目の委員長の不在についての御質問ですけれども,委員長と委員が1名欠員で3名となっておりまして,委員長と委員の欠員の期間が長期間に及んでいるということは残念ですけれども,できるだけ早期に後任の委員長と委員が国会の同意を得て任命され,委員会メンバー5人による合議が行われる体制になっていただきたいと考えております。

 (問) 確認ですが,委員長の人事に関しては,特段の動きは今のところないということでよろしいですか。

 (事務総長) 委員長や委員の任命というのは,国会の同意を得て任命されるということになっていますので,そういった意味では,今こういった状況ですので変化はありません。

 (問) 8月のビール業界に行った警告について聞きたいのですが,警告時にメーカーと小売業者に要請をしたと思いますが,この要請に効果があったのか検証しているのであればお考えを教えてください。併せて,現在の卸売業界を取り巻く状況というのは変わっているのかどうか,お考えがあれば教えてください。

 (事務総長) 今年の8月にビールの卸売業者3社に対してビールの価格についての警告を行うとともに,卸売業者と協議を行うようにということをメーカーや小売業者に対して指摘しております。8月に出して4カ月強経っておりますけれども,卸売業者の方からは,内容的には申し上げられませんが,適宜報告を受けておりますけれども,現在,要請を行った状況の推移を見守っているところであります。
 また,ビール業界を取り巻く状況ということでは,独占禁止法の運用それ自体ではないですが,最近は,新聞報道等を見ますと,コンビニエンスストアなどではビールについてもプライベートブランド商品が随分出てきております。そういったものが独占禁止法との関係で公正な取引にどういった影響があるかというのは,まだ私どもも分かりませんが,そういった,いわゆる新しいプライベートブランド商品の販売が進んでいるといった一般的な状況を別にすれば,特に,何か新しく変わった変化などは感じておりません。

 (問) 要請に効果があったかどうかは現時点では未定ですか。

 (事務総長) まだ,現時点では,その状況を注視しているところです。

 以上

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