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平成29年3月22日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

「ブライダルの取引に関する実態調査報告書」(平成29年3月22日公表資料)

「葬儀の取引に関する実態調査報告書」(平成29年3月22日公表資料)

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成29年3月22日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

「ブライダルの取引に関する実態調査報告書」及び「葬儀の取引に関する実態調査報告書」について

 本日は,「ブライダルの取引に関する実態調査報告書」及び「葬儀の取引に関する実態調査報告書」の公表について御紹介いたします。
 公正取引委員会では,独占禁止法等に違反する行為を未然に防止する観点から,様々な分野の取引の実態について調査を実施してきております。その一環として,昨年来,ブライダル,葬儀の取引につきまして,独占禁止法の優越的地位の濫用規制又は下請法上問題となり得る行為が行われていないかについて,調査を実施してまいりましたが,今般,その結果がまとまりましたので,本日,報告書として公表することといたしました。
 報告書の詳細な内容につきましては,私のこの定例会見の後,引き続き,担当課長であります取引部の鎌田企業取引課長から御説明申し上げますので,私からは調査結果のポイントを,お手元の配布資料に沿って,簡単に御説明させていただきたいと思います。
 調査対象といたしましたブライダル,葬儀に関する取引につきましては,新規参入や消費者等のニーズに対応するための競争が活発に行われる一方で,ブライダル業者や葬儀業者と取引する事業者に対しまして,取引とは直接関係ない物品の購入を要請するといった行為など,優越的地位の濫用や下請法の違反につながり得る行為が行われているといわれています。本件調査は,その実情を確認しようとしたものであります。
 お手元の赤い色がベースになっております「ブライダルの取引に関する実態調査報告書(概要)」を御覧いただきたいと思います。
 この「第2 調査結果」の「1 ブライダル業の概況」の「(1)ブライダル市場の概況」にありますとおり,ブライダル業に関しましては,市場規模,婚姻件数とも減少傾向にあります。また,「(2)披露宴等の小規模化とブライダル市場の縮小」にありますとおり,ブライダル業者の多くにおいて,ブライダルの年間取扱件数や年間売上高が減少傾向にあり,ブライダル1件当たりの売上高と出席人数も減少傾向にある結果となっております。
 次に,「(4)異業種からの新規参入」のところでございますけれども,ブライダルの市場規模が縮小する中,新規参入は比較的活発に行われておりまして,異業種からの新規参入業者の主たる事業内容を見ますと,レストラン事業,貸衣装事業,ホテル事業といったブライダル業と関係の深い事業が多くなっております。
 資料を1枚おめくりいただきまして,2ページ目の「第2」の「2」の「(1)優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為がみられた取引の状況(行為類型別)」を御覧いただきたいと思います。「商品・サービスの購入・利用の要請」等,優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為を受けたと回答のあった取引の割合は,全体の37.6%,435取引となっており,この後に御説明する「葬儀の取引に関する実態調査」の割合より高く,また,近年の私どもの同種の調査の中でも高い数字となっております。
 次に,青色ベースの「葬儀の取引に関する実態調査報告書(概要)」を御覧いただきたいと思います。
 「第2」の「1 葬儀業の概況」の「(1)葬儀市場の概況」にありますとおり,葬儀業に関しましては,市場規模,死亡者数とも増加傾向にあります。一方で,「(2)葬儀の多様化・小規模化」にありますとおり,葬儀の年間取扱件数や年間売上高を見ますと,従来型の「一般葬」が減少傾向にある中で,葬儀費用を低く抑えることができるなどといった特徴のある「家族葬」や「直葬」が増加傾向にあり,「ブライダルの取引に関する実態調査」と同様に,葬儀1件当たりの売上高は減少傾向をたどることが考えられます。
 次に,「(4)異業種からの新規参入」にありますとおり,「ブライダルの取引に関する実態調査」と同様,新規参入は比較的活発にみられておりますけれども,異業種からの新規参入業者の主たる事業内容を見ますと,以前から葬儀業との兼業の割合が高い「農業協同組合事業」や葬儀業と関係の深い「生花事業」に加えまして,葬儀業と兼業の割合が低かった「鉄道事業」も増加していることが特徴として挙げられます。
 資料を1枚おめくりいただきまして,2ページの「第2」の「2」の「(1)優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為がみられた取引の状況(行為類型別)」を御覧いただきたいと思います。優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為を受けたと回答のあった取引の割合は「ブライダルの取引に関する実態調査」よりは低いものの,全体で29.9%,434取引と,高い割合となっております。
 なお,「ブライダルの取引に関する実態調査」におきましても,「葬儀の取引に関する実態調査」におきましても,受けた行為につきましては,「商品・サービスの購入・利用の要請」や「金銭・物品の提供の要請」といった,これまでも独占禁止法違反として法的措置が採られたことのある典型的な優越的地位の濫用行為や,「採算確保が困難な買いたたき」といった,他の実態調査でも納入業者から指摘の多い行為の割合が高くなっています。
 優越的地位の濫用規制上問題となり得る行為を受け入れる納入業者は,いずれの取引の調査におきましても,その理由として,「今後の取引への影響を示唆されたため」又は「要請を断った場合に,今後の取引への影響があると自社が判断したため」と回答しており,納入業者は,取引の継続への影響などを考慮して,やむを得ずこうした行為を受け入れていたのではないかという実情がうかがえます。
 今回の調査結果を踏まえた公正取引委員会としての対応につきましては,両方のいずれの取引の調査に関しましても,各々の概要ペーパー3ページ目の「第3 公正取引委員会の対応」のところにまとめております。公正取引委員会は,違反行為の未然防止及び取引の公正化の観点から,本調査の公表を行いまして,事業者団体に対して,業界における取引の公正化に向けた自主的な取組を要請するとともに,ブライダル業者,葬儀業者,さらには,その取引業者に対しまして,本調査結果,優越的地位の濫用規制及び下請法を説明するための講習会を実施するなどしていきたいと考えております。
 公正取引委員会は,昨年6月には,御案内のとおり,冠婚葬祭業者に対しまして,下請法に基づく勧告を行ったところでありますが,今後ともブライダル及び葬儀の取引実態を注視し,優越的地位の濫用規制又は下請法上問題となるような行為の把握に努めるとともに,違反行為に対しては厳正に対処してまいる所存です。

質疑応答

(問) 葬儀の関連なんですけれども,先日,京都で葬儀社の勧告があったかと思うんですけれども,下請法のですね。それと今回のものとの関係は。
(事務総長) 「井筒授与品店」に対する勧告のことですね。これは,御守り等に関する下請法違反でありますので,葬儀業者,ブライダル業者の今回の取引対象には入っておりません。
(問) 分かりました。

以上

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