2 独占禁止法改正関係資料

2−1  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する
法律(平成3年法律第42号)要綱
第1 課徴金の算定率の引上げ等
 不当な取引制限等を行った事業者等に対して納付を命ずる課徴金の
額の計算に係る売上額に乗じる率を引き上げ,100分の6(小売業100
分の2,卸売業100分の1)とし,規模の小さい事業者に対しては,
別に率を設定すること。(第7条の2第1項及び第2項関係)
 課徴金の算定の基礎となる実行期間は3年を限度とすること。(第
7条の2第1項関係)
 課徴金の納付を命じることができない額を20万円未満から50万円未
満に引き上げること。(第7条の2第1項関係)
 その他所要の規定の整備を行うこと。
第2 附  則
 この法律は,公布の日から起算して3月を超えない範囲内において
政令で定める日から施行すること。(附則第1項関係)
 率の変更等に伴う所要の経過措置を設けること。(附則第2項第3
項及び第4項関係)
2−2  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律施行令のー部を改
正する政令(平成3年政令第193号)要綱
 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第7条の2第2項第
3号の事業者の範囲を定めること。
 同法第9条の2第1項第1号及び第4号の政令で定める会社を改める
こと。
 この政令は,平成3年7月1日から施行すること。
2−3  私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する
法律案に対する附帯決議
衆議院商工委員会(平成3年3月13日)
 政府は,本法施行に当たり,独占禁止法違反行為の防止の徹底を図る
ため,次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
 刑事告発は,独占禁止法の順守・徹底を図る上で効果的であり,独
占禁止法違反行為に対する抑止力を万全ならしめるため,刑事告発の
活発化を図ること。
 独占禁止法第25条に基づき独占禁止法違反行為に対する損害賠償請
求訴訟を有効に行うには,原告の立証負担の軽減を図ることが重要で
ある。このため,裁判所からの要請により違反行為と損害との因果関
係,損害額の立証に必要な範囲でその根拠となる資料を事業者の秘密
保持の問題等に配慮しつつ積極的に提供するようにすること。
 課徴金の額を6%に引き上げ,抑止力の強化を図ったところである
が,カルテル等の独占禁止法違反行為を抑止するため,カルテル等の
情報収集及び立証方法の検討を行い,独占禁止法の厳正な運用を図る
こと。
 再販売価格維持行為等の不公正な取引方法に係る違反行為がなお跡
を絶たない状況にかんがみ,違反行為の判断基準を明確にするととも
に違反事案に厳正に対処すること。
 独占禁止法違反に対する罰金額の引上げは昭和52年以来行われてい
ないが,独占禁止法違反行為の抑止力を高めるために刑事罰の強化の
検討を行うこと。
 同調的価格引上げの理由について報告を求めた場合において,公正
取引委員会が報告の概要を公表する場合には,内容を充実し適切に行
うこと。
 公正取引委員会の機構の拡充及び定員の増加について速やかに必要
な措置を講ずること。
参議院商工委員会(平成3年4月18日)
 政府は,本法施行に当たり,独占禁止法違反行為の排除と防止の徹底
及び公正かつ自由な競争の促進を図るため,次の諸点について適切な措
置を講ずべきである。
 巧妙化するカルテルに対して,排除措置命令,課徴金制度を実効性
あるものにするため,情報収集,立証方法の改善を図り,独占禁止法
の厳正な運用に努めること。
 違法カルテルの抑止に資する刑事罰制度の活用を図るため,公正取
引委員会と検察庁との連携体制を一層強化し,刑事告発を積極的に活
用すること。
 独占禁止法第25条に基づき独占禁止法違反行為に対する損害賠償請
求訴訟を有効に行うには,原告の立証の負担の軽減を図ることが重要
である。このため,裁判所からの要請により違反行為と損害との因果
関係,損害額の立証に必要な範囲でその根拠となる資料を事業者の秘
密保持の問題等に配慮しつつ積極的に提供するようにすること。
 同調的価格引上げ理由に関する報告徴収制度については,制度の趣
旨に浴い,公表内容及びその方法について一層の充実に努めること。
 公正取引行政に対する期待にふさわしい事務が提供できるよう,公
正取引委員会の機構及び定員の着実な整備,充実に努めるとともに,
消費者の声が十分尊重されるよう,制度の適正な運用に努めること。
 最近の規制緩和の流れに即し,政府規制分野及び独占禁止法適用除
外分野の実態の調査・公表に努めるとともに,これらの制度について
必要最小限のものとするとの観点からその見直しを行い,市場メカニ
ズムの一層の活用を図ること。