第2 勧 告 審 決

 公正取引委員会は,違反行為を行っているもの又は行ったものに対し,独
占禁止法第48条第1頃又は第2項の規定に基づいて適当な措置を採るべきこ
とを勧告し,そのものが勧告を応諾したときには,同条第4項の規定に基づ
き審判手続を経ないで当該勧告と同趣旨の審決をすることができるが,この
手続による審決を勧告審決と呼んでいる。
 本年度は,独占禁止法第3条後段(不当な取引制限)違反22件,第8条第
1項第1号(事業者団体による競争の実質的制限)違反11件及び第19条(不
公正な取引方法)違反4件の勧告審決を行った。その概要は,以下のとおり
である。

独占禁止法第3条後段違反事件
(1) 東洋インキ製造(株)ほか10名に対する件,東洋インキ製造(株)ほか8
名に対する件及び日本新聞インキ(株)ほか4名に対する件
(平成4年
(勧)第8号,第9号及び第10号)
関 係 人
違反事実等
@ 東洋インキ製造(株)ほか10名に対する件(平成4年(勧)第8号)
(ア)  関係人11社は,かねてからオフセットインキの販売価格の引上げ
について意見交換を行ってきたところ,平成2年8月28日に開催
した各社の営業担当部長級の者等による会合において,
 オフセットインキのうち,オフセット輪転インキ及び枚葉平版
インキ(注文に応じ,その都度調色されるいわゆる特練り色のイ
ンキを除く。以下「平版レギュラーインキ等」という。)の需要
者向け販売価格を同年11月1日出荷分から引き上げることとし,
その引上げ幅を種類別に次のとおりにすること
前記aの実効を確保するため,
(a)  平成3年3月末日までの間,他社より有利な取引条件を提示
することによる顧客の争奪を行わないこと
(b) 各社の営業実務担当者による会合を開催し,販売価格の引上
げの具体的な実施方法を協議すること
を決定した。
(イ)  次いで,11社は,平成2年9月5日に開催した各社の営業担当部
長級の者及び営業実務担当者による会合において,
 複数社が競合して納入している主要な取引先に対しては,取引
先ごとに幹事会社を定めて当該幹事会社を中心に販売価格の引上
げに関する交渉を進めること
 平版レギュラーインキ等の販売代理店向け販売価格を前記(ア)a
の決定内容に準じて引き上げること
を決定した。
(ウ)  11社は,前記(ア)及び(イ)の決定に基づき,平版レギュラーインキ等
の販売価格をおおむね引き上げている。
(エ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,11
社は平成3年4月9日に開催した会合において,前記決定を破棄す
るとともに,今後,同様の行為を行わないことを決定した。
A 東洋インキ製造(株)ほか8名に対する件(平成4年(勧)第9号)
(ア)  関係人9社は,かねてから軟包装グラビアインキの販売価格の引
上げについて意見交換を行ってきたところ,平成2年9月6日に開
催した各社の事業部長級の者,営業担当部長級の者等による会合に
おいて,同インキの販売価格を引き上げること及び各社の営業担当
部長級の者による会合で引上げ幅,引上げ時期等について協議する
ことを決定した。
(イ)  次いで,9社は,平成2年10月4日に開催した各社の営業担当部
長級の者等による会合において,
 軟包装グラビアインキの販売価格を同年11月1日出荷分から引
き上げることとし,その引上げ幅を色系別に次のとおりとするこ

 前記aの実効を確保するため,
(a)  平成3年3月末日までの間,他社より有利な取引条件を提示
することによる顧客の争奪を行わないこと
(b)  各社の営業実務担当者による会合を開催し,販売価格の引上
げの具体的な実施方法を協議すること
を決定した。
(ウ)  次いで,9社は,平成2年10月8日に開催した各社の営業担当部
長級の者及び営業実務担当者による会合において,複数社が競合し
て納入している主要な取引先に対しては,取引先ごとに幹事会社を
定めて当該幹事会社を中心に販売価格の引上げに関する交渉を進め
ることを決定した。
(エ)  9社は,前記(ア)ないし(ウ)の決定に基づき,軟包装グラビアインキ
の販売価格をおおむね引き上げている。
(オ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,9
社は平成3年4月9日に開催した会合において,前記決定を破棄す
るとともに,今後同様の行為を行わないことを決定した。
B 日本新聞インキ(株)ほか4名に対する件(平成4年(勧)第10号)
(ア)  関係人5社は,かねてから新聞インキの販売価格の引上げについ
て意見交換を行ってきたところ,平成2年10月25日に開催した各社
の営業担当部長級の者等による会合において,
 新聞インキの販売価格を同年11月21日出荷分から引き上げるこ
ととし,その引上げ幅を各社別及び種類別に次のとおりにするこ

 複数社が競合して納入している主要な取引先に対しては 取引
先ごとに幹事会社を定めて当該幹事会社を中心に販売価格の引上
げに関する交渉を進めること
を決定した。
(イ)  5社は前記(ア)の決定に基づき,新聞インキの販売価格をおおむね
引き上げている。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,5
社は同月19日に開催した会合において,前記決定を破棄するととも
に,今後,同様の行為を行わないことを決定した。
排 除 措 置
 平版レギュラーインキ等の製造業者11社,軟包装グラビアインキの
製造業者9社及び新聞インキの製造業者5社に対し,それぞれ次の措
置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告は,勧告時点において違
反行為が既に終了していたため,独占禁止法第48条第2項(既住の違
反行為に対する措置勧告)の規定に基づき行ったものである。
 次の事項をそれぞれの商品の取引先に周知徹底させること。
(ア)  平版レギュラーインキ等については,平成2年8月28日及び同年
9月5日に行った同インキ等の販売価格の引上げに関する決定を破
棄した旨並びに今後,共同して,同インキ等の販売価格を決定せ
ず,各社がそれぞれ自主的に決める旨
(イ)  軟包装グラビアインキについては,平成2年9月6日及び同年10
月4日に行った同インキの販売価格の引上げに関する決定を破棄し
た旨並びに今後,共同して,同インキの販売価格を決定せず,各社
がそれぞれ自主的に決める旨
(ウ)  新聞インキについては,平成2年10月25日に行った同インキの販
売価格の引上げに関する決定を破棄した旨及び今後,共同して,同
インキの販売価格を決定せず,各社がそれぞれ自主的に決める旨
(2) 大日本印刷(株)ほか13名に対する件及び大日本印刷(株)ほか4名に対
する件(平成4年(勧)第11号及び第12号)
関 係 人
違反事実等及び排除措置
@ 大日本印刷(株)ほか13名に対する件(平成4年(勧)第11号)
(ア) 違反事実等
 関係人14社は,共同して,日本道路公団の地方部局が発注する
磁気カード通行券及び勤務カードの印刷の受注価格の低落防止等
を図るため,昭和63年4月以降同公団が発注する磁気カード通行
券及び勤務カードの印刷について,
(a)  磁気カード通行券については,各地方部局からの発注に際
し,大日本印刷株式会社,株式会社巴川製紙所,トッパン・
ムーア株式会社,共同印刷株式会社及び小林記録紙株式会社
(以下「5社グループ」という。)が受注することとなるもの
と水三島紙工株式会社,株式会社ビーエフ,日本ユニシス・サ
プライ株式会社,日本通信紙株式会社,日本製版株式会社,瀬
味証券印刷株式会社,ワールド・ウエイ株式会社,凸版印刷株
式会社及び東京カード株式会社(以下「9社グループ」とい
う。)が受注することとなるものに区分し,5社グループが受
注することとなる地方部局については5社グループのうち当該
局から指名を受けた者の中から,その他の地方部局については
9社グループのうち当該局から指名を受けた者の中から,それ
ぞれ,受注予定者を決める旨
(b)  勤務カードについては,5社グループの中から受注予定者を
決める旨
(c)  各地方部局の入札に当たり,それぞれ,受注予定者の入札価
格が最低価格となるよう入札価格を調整し,受注予定者が受注
できるように協力する旨
(d)  受注予定者の決定を円滑に行うため,磁気カード通行券につ
いて,落札者は自己の受注数量の一部を他の者に下請発注する
の合意の下に,各地方部局からの発注の都度,受注予定者を決定
し,受注予定者が受注できるようにしている。
 当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
14社は,平成4年3月12日に開催した会合において,前記行為を
取りやめることを決定した。
(イ) 排 除 措 置
 14社に対し,次の措置を採るように命じた。なお,本件に係る勧
告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁
止法第48条第2項(既住の違反行為に対する措置勧告)の規定に基
づき行ったものである。
 14社は,昭和63年4月以降日本道路公団が発注する磁気カード
通行券及び勤務カードの印刷について行っている受注予定者を決
定する行為を取りやめた旨を確認するとともに,その旨を磁気
カード通行券及び勤務カードの印刷を発注している日本道路公団
及び同公団の地方部局に通知すること。
 14社は,今後,それぞれ相互に又は他の事業者と共同して,日
本道路公団が発注する磁気カード通行券及び勤務カードの印刷に
ついて受注予定者を決定する行為を行わないこと。
A 大日本印刷(株)ほか4名に対する件(平成4年(勧)第12号)
(ア) 違反事実等
 関係人5社は,共同して,首都高速道路公団が発注する回数
券,領収券及び乗継券の印刷の受注価格の低落防止等を図るた
め,昭和63年4月以降同公団が発注する回数券,領収券及び乗継
券の印刷について,
(a)  回数券については 5社のうち大日本印刷株式会社又は瀬味
証券印刷株式会社の2社の中から,また,領収券及び乗継券に
ついては,5社のうち凸版印刷株式会社又は図書印刷株式会社
の2社の中から,それぞれ受注予定者を決める旨
(b)  回数券,領収券及び乗継券の入札に当たり,それぞれ,受注
予定者の入札価格が最低価格となるよう入札価格を調整し,受
注予定者が受注できるように協力する旨
(c)  受注予定者の決定を円滑に行うため,回数券,領収券及び乗
継券について,落札者は,自己の受注数量の一部を他の者に下
請発注する旨
の合意の下に,首都高速道路公団からの発注の都度,受注予定者
を決定し,受注予定者が受注できるようにしている。
 当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
5社は,平成4年2月26日に開催した5社の会合において,前記
行為を取りやめることを決定した。
(イ) 排 除 措 置
 5社に対し,次の措置を採るように命じた。なお,本件に係る勧
告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁
止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基
づき行ったものである。
 5社は,昭和63年4月以降首都高速道路公団が発注する回数
券,領収券及び乗継券の印刷について行っている受注予定者を決
定する行為を取りやめた旨を確認するとともに,その旨を首都高
速道路公団に通知すること。
 5社は,今後,それぞれ相互に又は他の事業者と共同して,首
都高速道路公団が発注する回数券,領収券又は乗継券の印刷につ
いて,受注予定者を決定する行為を行わないこと。
(3) 渋井鋼材(株)ほか6名に対する件(平成4年(勧)第13号)

関 係 人

違反事実等
(ア)  関係人7社は,かねてから,新潟市等二市一町発注の下水物件に
使用する塩ビ管について,供給機会の均等化を図り,販売価格の低
落を防止するための方策について検討してきたところ,平成2年10
月30日,新潟市所在の敦井産業株式会社会議室で開催した会合にお
いて,
 新潟市等二市一町発注の下水物件を受注した土木工事業者に塩
ビ管を供給すべき者(以下「チャンピオン」という。)を,あら
かじめ,新潟市等二市一町ごとに供給機会が均等化するように決
定すること
 チャンピオンが当該塩ビ管を土木工事業者から直接又は販売先
二次店を通じて受注した場合,チャンピオンが同塩ビ管を直接又
は販売先二次店を通じて土木工事業者に供給すること
 7社のうちチャンピオン以外の者が当該塩ビ管を土木工事業者
から直接又は販売先二次店を通じて受注した場合,当該受注した
者(以下「窓口業者」という。)は,同塩ビ管のうち主要塩ビ管
をチャンピオンから購入すること
 実施期日は,即日とすること
を決定した上,塩ビ管の仕入価格の上昇が予想されることから,後
日,新潟市等二市一町発注の下水物件に使用する塩ビ管の販売価格
の引上げについて協議することとした。
(イ)  7社は,平成2年11月ごろ,前記敦井産業株式会社会議室で開催
した会合において,新潟市等二市一町発注の下水物件に使用する塩
ビ管の販売価格の引上げについて検討した結果,
 チャンピオンが前記(ア)cの決定により窓口業者に販売する場合
の主要塩ビ管の販売価格(以下「仲間売り価格」という。)につ
いて品目及びサイズに応じて販売価格を定め,これを目途に引き
上げること
 土木工事業者向け販売価格について品目及びサイズに応じて販
売価格を定め,これを目途に引き上げること
 実施期日は 前記bの価格を記載した価格表を配布した日とす
ること
を決定した。
(ウ)  7社は,前記(ア)及び(イ)の決定に基づき,新潟市等二市一町発注の
下水物件に使用する塩ビ管について,チャンピオンを決定し,チャ
ンピオンが供給できるようにしており,また,前記(イ)bの価格を記
載した価格表を平成2年12月6日に配布する等して,おおむね仲間
売り価格及び土木工事業者向け販売価格を引き上げている。
(エ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,7
社は,平成4年2月7日,前記決定を破棄した。
排 除 措 置
 7社に対して,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止法
第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づき
行ったものである。
 次の事項を新潟市等二市一町発注の下水物件に使用する塩ビ管の販
売先二次店及び需要者に周知徹底させること。
(ア)  新潟市等二市一町発注の下水物件に使用する塩ビ管について,平
成2年10月30日に行ったチャンピオンに関する決定並びに同年11月
ごろに行った仲間売り価格及び土木工事業者向け販売価格の引上げ
に関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,共同して,新潟市等二市一町発注の下水物件に使用する塩
ビ管について,チャンピオン,仲間売り価格及び土木工事業者向け
販売価格を決定せず,各社が,それぞれ自主的に販売活動を行う旨
(4) 鹿島建設(株)ほか65名に対する件(平成4年(勧)第16号

関 係 人


違反事実等
(ア)  関係人66社のうち日特建設,三井不動産建設,ライト工業及び太
平工業を除く62社は,遅くとも昭和63年4月以降,日特建設,三井
不動産建設及びライト工業は,平成元年4月の土曜会加入以降,ま
た,太平工業は,平成2年4月の土曜会加入以降,埼玉県が指名競
争入札の方法により発注する土木一式工事の受注価格の低落防止を
図る等のため,
 土曜会会員は,埼玉県が指名競争入札の方法により発注する土
木一式工事のうち土曜会会員が複数指名されることが予想され,
かつ,自社が受注を希望するものについて,あらかじめ,工事ご
とに,工事箇所,工事名,自社名,近隣の自社の工事実績等を記
載したPRチラシを作成し,土曜会に提出する
 土曜会会員は,埼玉県が土曜会会員(会員が構成員となる特別
共同企業体を含む。)を複数指名して指名競争入札の方法により
発注する土木一式工事(以下「埼玉県発注の特定土木工事」とい
う。)については,あらかじめ,受注を希望する会員の中から,
受注予定者を決定する
 土曜会会員は,受注予定者の決定に際し,必要に応じ,指名を
受けた会員により点呼若しくは研究会と称する会合を開催し,又
は受注を希望する会員の間で会合を開催するなどして話合いを行
 土曜会会員は,受注予定者の決定に当たっては,PRチラシの
提出の有無,提出の時期及び記載内容の正確度,当該工事に関連
する過去の工事実績等の要素を勘案する
 指名を受けた土曜会会員は,入札価格を相互に連絡することに
より受注予定者が受注できるよう協力する
旨の合意の下に,埼玉県発注の特定土木工事について,あらかじ
め,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしてい
た。
 なお,前記のPRチラシについては,平成3年5月以降は,土曜
会には提出を要しないこととされた。
 また,前記の受注予定者の決定を容易にするため,66社のうち受
注を予定していた工事を受注した者は,必要に応じ,土曜会の役員
等の助言により,「救済」と称して,受注を希望していた受注予定
者以外の会員又は一定期間受注実績の無い会員に当該工事の一部を
施工させていた。
(イ)  66社は,前記のにより,埼玉県発注の特定土木工事のほとんどを
受注していた。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,66
社は,平成3年6月10日,土曜会を解散し,同日以降,前記(ア)の合
意に基づく受注予定者を決定する行為は行っていない。
排 除 措 置
(ア)  66社に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止
法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づ
き行ったものである。
 次の事項を埼玉県及び埼玉県内に所在する土木工事業者並びに自
社の役員及び従業員に周知徹底させること。
 遅くとも昭和63年4月以降,土曜会を解散した平成3年6月10
日までの間行っていた,受注予定者を決定し,受注予定者が受注
できるようにしていた行為を取りやめた旨
 今後,共同して,埼玉県が指名競争入札の方法により発注する
土木一式工事について,受注予定者を決定せず,各社がそれぞれ
自主的に受注活動を行う旨
(イ)  66社は,今後,それぞれ相互に又は他の入札参加資格者と共同し
て,埼玉県が競争入札の方法により発注する土木一式工事につい
て,受注予定者を決定しないこと。
(5) (株)葵エンジニアリングほか72名に対する件及び(株)愛河調査設計ほ
か139名に対する件(平成4年(勧)第22号及び第23号)

関 係 人






違反事実等及び排除措置
@ 活ィエンジニアリングほか72名に対する件(平成4年(勧)第22号)
(ア) 違反事実等
 関係人73社は,昭和63年4月以降において,愛知県土木部関係
部署から主に建設コンサルタント業者を指名して指名競争入札等
の方法で発注する建設コンサルタント業務(上下水道及び工業用
水道に関するもの並びに主に愛知県内に本店を有する測量業者を
指名して指名競争入札等の方法により発注する道路,河川等に関
する測量業務及び土木設計業務並びにこれらに関連する調査業務
を除く。以下「愛知県土木部関係部署発注の特定建設コンサルタ
ント業務」という。)について,受注機会の均等化,受注価格の
低落防止等を図るため,指名を受けたときは,
(a)  原則として,当該入札日又は見積書提出日の2日前の午後3
時に名古屋市中村区所在の菱信ビル会議室に集合して「なごや
会」と称する会合を開催し,当該物件の受注希望の有無を表明
し,次により,当該物件の受注予定者を決定する
 当該物件の受注希望者が1名のときは,その者を受注予定
者とする
 受注希望者が複数のときは,過去における当該物件に関連
する業務の受注の有無等を基準に話合いにより受注予定者を
決定する
 受注希望者がいないときは,当該物件の指名業者間で話合
い又はくじの方法により受注予定者を決定する
(b)  前記(a)の会合において受注を希望して受注予定者となった者
は,会議室使用料の名目により1件につき5,000円をなごや会
に拠出する
(c)  当該物件について指名を受けた者は,指名競争入札等に際
し,受注予定者が受注できるよう協力する
旨の合意の下に,必要に応じ指名を受けた他の事業者とともに,
あらかじめ,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよう
にしていた。
 73社は,愛知県土木部関係部署発注の特定建設コンサルタント
業務の大部分を受注していた。
 当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
73社は,平成3年7月12日付けをもって前記菱信ビル会議室の賃
貸借契約を解約する等して,あらかじめ,受注予定者を決定する
行為を取りやめている。
(イ) 排 除 措 置
 73社に対し,それぞれ,次の措置を採るよう命じた。なお,本件
に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたた
め,独占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)
の規定に基づき行ったものである。
 73社は,次の事項を愛知県に通知すること。
(a)  昭和63年4月以降において,愛知県土木部関係部署が指名競
争入札等の方法により発注する特定建設コンサルタント業務に
ついて受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにし
ていた行為を取りやめた旨
(b)  今後,共同して,愛知県土木部関係部署が指名競争入札等の
方法により発注する建設コンサルタント業務について,受注予
定者を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
 73社は,今後,それぞれ相互に又は他の入札参加資格者と共同
して,愛知県土木部関係部署が指名競争入札等の方法により発注
する建設コンサルタント業務について,受注予定者を決定しない
こと。
A (株)愛河調査設計ほか139名に対する件(平成4年(勧)第23号)
(ア) 違反事実等
 関係人140社は,昭和63年5月以降において,愛知県土木部関
係部署から主に愛知県内に本店を有する測量業者を指名して指名
競争入札等の方法により発注する測量等業務(以下「愛知県土木
部関係部署発注の特定測量等業務」という。)について,受注機
会の均等化,受注価格の低落防止等を図るため,指名を受けたと
きは,
(a)  原則として,当該入札日又は見積書提出日の2日前の午後2
時に名古屋市中区所在の山田ビル会議室に集合して「ニシキ
会」と称する会合を開催し,当該物件の受注希望の有無を表明
し,次により,受注予定者を決定する
 受注希望者が1名のときは,その者を受注予定者とする
 受注希望者が複数のときは,過去における当該物件に関連
する業務の受注の有無,当該業務の発注先からの指名回数等
を基準に話合いにより受注予定者を決定する
 受注希望者がいないときは,当該物件の指名業者間で話合
い又はくじの方法により受注予定者を決定する
(b)  受注予定者となった者は,会議室使用料の名目により一件に
つき3,000円をニシキ会に拠出する
(c)  当該物件について指名を受けた者は,指名競争入札等に際
し,受注予定者が受注できるよう協力する
旨の合意の下に,必要に応じ指名を受けた他の事業者とともに,
あらかじめ,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよう
にしていた。
 140社は,愛知県土木部関係部署発注の特定測量等業務の大部
分を受注していた。
 当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
140社は平成3年7月12日付けをもって前記山田ビル会議室の
賃貸借契約を解約する等して,あらかじめ,受注予定者を決定す
る行為を取りやめている。
(イ) 排 除 措 置
 140社に対し,それぞれ次の措置を採るよう命じた。なお,本件
に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたた
め,独占禁止法第48条第2項(既住の違反行為に対する措置勧告)
の規定に基づき行ったものである。
 140社は,次の事項を愛知県に通知すること。
(a)  昭和63年5月以降において,愛知県土木部関係部署が指名競
争入札等の方法により発注する特定測量等業務について受注予
定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしていた行為を
取りやめた旨
(b)  今後,共同して,愛知県土木部関係部署が指名競争入札等の
方法により発注する測量等業務について,受注予定者を決定せ
ず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
 140社は,今後,それぞれ相互に又は他の入札参加資格者と共
同して,愛知県土木部関係部署が指名競争入札等の方法により発
注する測量等業務について,受注予定者を決定しないこと。
(6) 交通産業(株)ほか24名に対する件,永盛産業(株)ほか17名に対する
件,ライン企画工業(株)ほか12名に対する件,交通産業(株)ほか6名に
対する件及び永盛産業(株)ほか18名に対する件(平成4年(勧)第25号,
第26号,第27号,第28号及び第29号)

関 係 人

違反事実等
(ア)  関係人らは,埼玉県警察又は埼玉県土木事務所が指名競争入札等
の方法により発注する道路標識道路標示等の工事について,埼玉県
建設産業団体連合会会館会議室で開催した会合において,道路標示
工事,路側式道路標識工事,大型反射式道路標識工事,大型灯火式
道路標識工事及び道路標識・標示等工事の5工事ごとに,それぞれ
受注機会の均等化を図るための方策等を検討してきたところ,次の
とおり,当該物件の受注予定者を決めるルールを決定し,それに基
づいて,受注予定者を決定していた。

[ルールの決定日又は実施日]


[ルールの概要]
受注予定者の決定のルール
(a)  一定の算定方法により算出した得点又は指名回数の多い順に
受注予定者を定める
(b)  あらかじめ定めた順番により受注予定者を定める
(c)  入札の都度の話合いによって受注予定者を定める
受注予定者以外の者の対応
 受注予定者から入札価格の連絡を受け,当該価格より高い価格
で入札する
(イ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,関
係人らは,平成4年2月28日に浦和市所在の埼玉県環境安全施設協
会の会議室に関係人全員が集合し,前記5工事全てについて発注予
定者の決定及び合意を破棄する旨の決定を行った。
排 除 措 置
 関係人に対し,前記5工事ごとに,それぞれ次の措置を採るよう命
じた。なお,本件に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終
了していたため,独占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する
措置勧告)の規定に基づき行ったものである。
(ア)  次の事項を埼玉県警察又は埼玉県に通知すること。
 埼玉県警察及び埼玉県土木事務所が指名競争入札等の方法によ
り発注する道路標識・道路標示等の工事について,受注予定者を
定める旨の決定又は合意を破棄した旨
 今後,共同して,埼玉県警察又は埼玉県土木事務所が指名競争
入札等の方法により発注する道路標識・道路標示等の工事につい
て,受注せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  関係人は,今後,それぞれ相互に又は他の入札参加者と共同し
て,埼玉県警察又は埼玉県土木事務所が競争入札等の方法により発
注する道路標識・道路標示等の工事について,受注予定者を決定し
ないこと。
(7) 大和ラヂヱーター工業(株)ほか1名及び三洋ラヂエーター九州販売
(株)ほか2名に対する件(平成4年(勧)第30号及び第31号)
@ 大和ラヂヱーター工業(株)ほか1名に対する件(平成4年(勧)第30
号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  関係人2社は,人件費,材料費,設備費等の上昇に対処するため,
平成2年11月ごろから修理専用プラスチックタンク製品の販売価格
の引上げについて意見交換を行ってきたところ,平成3年2月上旬
ごろ,名古屋市において,2社の営業担当取締役が協議した結果,
 修理充当製品であるプラスチックタンクがラジエーター修理専
門業者向けに供給されている場合,当該機種の乗用車用の修理専
用プラスチックタンクの販売価格は,修理充当製品であるプラス
チックタンクについて各自動車製造業者等が設定している希望小
売価格に0.65(日産自動車株式会社製造の乗用車用のものについ
ては0.9)を乗じ,更に0.95を乗じて得た額とすること
 修理充当製品であるプラスチックタンクがラジエーター修理専
門業者向けに供給されていない場合,当該機種の乗用車用の修理
専用プラスチックタンクの販売価格は,現行価格表記載の価格に
1.3を乗じて得た額とすること
 セットの販売価格は,それぞれ前記a及びbの基準により算定
した修理専用プラスチックタンクの販売価格にその他の部品の現
行価格表記載の価格を合計した額に0.9を乗じて得た額とすること
 ただし,現行価格表記戦の価格がこれより高い場合は,現行価
格表記載の価格とすること
 修理専用プラスチックタンクを用いたラジエーターの販売価格
は,修理充当製品であるプラスチックタンクを用いたラジエー
ターについて各自動車製造業者等が設定している希望小売価格に
0.38を乗じて得た額又は前記cの基準により算出したセットの販
売価格に3,000円を加えた額のいずれか高い額とすること
 ただし,現行価格表記載の価格がこれより高い場合は,現行価
格表記載の価格とすること
 これらの実施期日は,コーヨーが平成3年3月1日受注分か
ら,大和が同月11日受注分からとすること
を決定した。
(イ)  前記決定に基づき,2社は,ラジエーター修理専門業者に供給す
る修理専用プラスチックタンク製品の販売価格をおおむね引き上げ
ている。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,2
社は,平成4年3月2日,2社の営業担当取締役による会合におい
て,前記(ア)の決定を破棄する旨の決定を行った。
排 除 措 置
 2社に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止法
第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づき
行ったものである。
 次の事項をラジエーター修理専門業者に周知徹底させること。
(ア)  平成3年2月上旬ごろに行った修理専用プラスチックタンク製品
の販売価格の引上げに関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,共同して,修理専用プラスチックタンク製品の販売価格を
決定せず,各社がそれぞれ自主的に決める旨
A 三洋ラヂエーター九州販売(株)ほか2名に対する件(平成4年(勧)第
31号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  関係人3社は,ラジエーターの品質の向上等により,修理専用コ
アの需要が伸び悩んできたことに伴い,九州地区における値引率が
拡大したことに対処するため,かねてから,修理専用コアの値引率
の縮小の方策について検討してきたところ,平成3年2月8日,福
岡市博多区所在の三洋九州会議室で開催した3社の営業担当責任者
による会合において,固定値引については,原則として現行値引率
を希望販売価格比で2ないし3パーセント縮小すること及び値引率
の上限は20パーセントを目標とすることとし,これに基づいて各取
引先別の値引率を決定し,コーヨー販売が行っているスライド値引
については,値引率の上限を設けること及び現行の取引額別の値引
率を縮小の方向で見直しすることを決定した。
 また,これらの実施時期は,平成3年5月からとすることとし
た。
(イ)  その後,3社は,前記(ア)の決定に基づき,平成3年4月上旬,
コーヨー販売が行っているスライド値引について,値引率の上限を
15パーセントとするとともに,固定値引の値引率の縮小に準じて取
引額別の値引率を決定した。
(ウ)  3社は,前記(ア)及び(イ)の決定に基づき,おおむね修理専用コアの
値引率を縮小している。
(エ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,3
社は,平成4年4月1日,3社の営業担当責任者による会合におい
て,前記(ア)及び(イ)の決定を破棄する旨の決定を行った。
排 除 措 置
 3社に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止法
第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づき
行ったものである。
 次の事項を九州地区におけるラジエーター修理専門業者に周知徹底
させること。
(ア)  平成3年2月8日及び同年4月上旬に行った九州地区における修
理専用コアの値引率に関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,共同して,九州地区における修理専用コアの値引率を決定
せず,各社がそれぞれ自主的に決める旨
(8) (株)金門製作所ほか23名に対する件,(株)金門製作所ほか9名に対す
る件及び東光精機(株)ほか10名に対する件(平成4年(勧)第33号,34号
及び第35号)
関 係 人

違反事実等
@ (株)金門製作所ほか23名に対する件(平成4年(勧)第33号)
(ア) 違反事実等
 東京都が水道メーターを発注するに際しては,年度ごとに,当
該年度中の納入数量をあらかじめ確定せずに,指名競争入札の方
法により当該年度中の納入単価のみを決定し,当該入札参加者の
うち,当該年度における納入単価として決定された最低入札単価
を入札した者及び当該納入単価による納入に同意する者との間で
契約を締結し,当該納入単価によって納入が行われる方式(以下
「単価同調方式」という。)により,発注している。
 東京都は,前記指名競争入札の参加者のすべてに対し,前記の
同意に応ずるか否かの確認を求めており,同意を求められた指名
競争入札の参加者は,すべて,これに応じて納入単価として決定
された最低入札単価により水道メーターを納入している。
 関係人24社は,東京都が単価同調方式により発注する水道メー
ターの納入単価となる最低入札単価の低落防止を図るため,かね
てから,入札単価について意見交換を行ってきたところ,平成2
年3月30日,東京都が単価同調方式により発注する水道メーター
について,最低入札単価,最低入札単価で入札すべき者等を決定
するという基本方針を決定し,以後,平成2年度及び平成3年度
における最低入札単価,最低入札単価で入札すべき者等を決定す
ることにより,それぞれ当該最低入札単価が当該年度における納
入単価となるようにしていた。
 当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
24社は,平成4年1月30日,前記bの決定を破棄した。
(イ) 排 除 措 置
 24社に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止
法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づ
き行ったものである。
 24社は,次の事項を東京都に通知すること。
(a)  東京都が指名競争入札の方法により発注する水道メーターに
ついて,平成2年3月30日に行った最低入札単価等の決定に関
する基本方針,同日及び同年4月3日に行った平成2年度にお
ける最低入札単価等に関する決定並びに平成3年3月26日に
行った平成3年度における最低入札単価等に関する決定を破棄
した旨
(b)  今後,共同して,東京都が指名競争入札の方法により発注す
る水道メーターについて,最低入札単価等を決定せず,各社が
それぞれ自主的に入札単価を決める旨
 24社は,今後,それぞれ相互に又は他の事業者と共同して,東
京都が競争入札の方法により発注する水道メーターについて,最
低入札単価等を決定しないこと。
A (株)金門製作所ほか9名に対する件(平成4年(勧)第34号)
(ア) 違反事実等
 関係人10社は,かねてから,大阪府内の普通地方公共団体が指
名競争入札等の方法により発注する水道メーターについて,受注
機会の均等化を図るための方策について検討してきたところ,平
成2年4月5日,当該製品の受注予定者及び受注予定価格の決定
に関するルールを決定し,以後,これに基づいて,受注予定者及
び受注予定価格を決定し,受注予定者が受注予定価格で受注する
ことができるようにしていた。
 当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
10社は,平成3年12月24日,前記aの決定を破棄する旨の決定を
行った。
(イ) 排 除 措 置
 10社に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧
告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占
禁止法第48条第2類(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定
に基づき行ったものである。
 次の事項を指名競争入札等の方法により水道メーターを発注し
ている大阪府内の普通地方公共団体に通知すること。
(a)  大阪府内の普通地方公共団体が指名競争入札等の方法により
発注する水道メーターについて,平成2年4月5日に行った受
注予定者及び受注予定価格に関する決定を破棄した旨
(b)  今後,共同して,大阪府内の普通地方公共団体が指名競争入
札等の方法により発注する水道メーターについて,受注予定者
及び受注予定価格を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活
動を行う旨
 今後,それぞれ相互に又は他の事業者と共同して,大阪府内の
普通地方公共団体が競争入札又は見積り合わせの方法により発注
する水道メーターについて,受注予定者又は受注予定価格を決定
しないこと。
B 東光精機(株)ほか10名に対する件(平成4年(勧)第35号)
(ア) 違反事実等
 関係人11社は,福岡県内の市町村等が指名競争入札等の方法に
より発注する水道メーターについて,受注機会の均等化及び受注
価格の低落防止を図るため,遅くとも昭和62年10月8日以降,当
該製品の受注予定者及び受注予定価格を決定する旨の合意の下
に,受注予定者及び受注予定価格を決定し,受注予定者が受注予
定価格で受注することができるようにしていた。
 11社のうち,西日本水道計器株式会社,日国工業株式会社及び
山口精工株式会社の3社を除く8社は,平成4年4月14日,前記
aの合意に基づく受注予定者及び受注予定価格を決定する行為を
行わないことを決定し,3社は,同決定内容についての報告を受
けてこれに同意し,以降,前記aの行為を取りやめている。
(イ) 排 除 措 置
 11社に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止
 法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づ
き行ったものである。
 11社は,次の事項を指名競争入札等の方法により水道メーター
を発注している福岡県内の市町村等に通知すること。
(a)  遅くとも昭和62年10月8日以降,福岡県内の市町村等が指名
競争入札等の方法により発注する水道メーターについて,受注
予定者及び受注予定価格を決定し,受注予定者が受注予定価格
で受注することができるようにしていた行為を取りやめた旨
(b)  今後,共同して,福岡県内の市町村等が指名競争入札等の方
法により発注する水道メーターについて,受注予定者及び受注
予定価格を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
 今後,それぞれ相互に又は他の事業者と共同して,福岡県内の
市町村等が競争入札又は見積り合わせの方法により発注する水道
メーターについて,受注予定者又は受注予定価格を決定しないこ
と。
(9) (株)パスコほか19名に対する件,アジア航測(株)ほか12名に対する件
及びアジア航測(株)ほか7名に対する件(平成5年(勧)第6号,第7号
及び第8号)
関 係 人

違反事実等
(ア)  関係人は,東北地区,東海地区及び四国地区に所在する官公庁等
が発注する航測業務の受注活動の円滑化に資することを目的とし
て,それぞれの地区ごとに任意団体を設立していた。
 しかして,関係人は当該地区の官公庁等が指名競争入札等の方法
により発注する航測業務の受注価格の低落防止を図るため,次のと
おり,当該物件の受注予定者を決めることを合意し,この合意に基
づいて,受注予定者を決定していた。

[設立していた任意団体及び合意の実施時期]


[合意の概要]
 指名を受けた会員(前記任意団体の構成員)間で受注予定者を
決定する
 受注予定者を決定するに当たっては,航測業務を発注する官公
庁等に対する当該物件に関する営業活動の実績,当該物件に関連
する過去の受注実績等の要素を勘案する
 受注予定者以外の指名を受けた会員は,受注予定者からその入
札価格の連絡を受け,当該価格より高い価格で入札することによ
り,受注予定者が受注できるように協力する
(イ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき本件について審査を開始し
たこと等により,次のとおり前記の合意を破棄するとともに,任意
団体を解散し,解散後は同合意に基づく受注予定者を定める行為は
行っていない。
排 除 措 置
 関係人に対し,東北地区,東海地区及び四国地区の違反行為につい
て,地区ごとに次の措置を採るよう命じた。
(ア)  関係人は,次の事項を当該地区の航測業務を発注している官公庁
等に通知すること。 
 官公庁等が指名競争入札等により発注する当該地区の航測業務
について,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるように
していた行為を取りやめた旨
 今後,共同して,官公庁等が競争入札又は見積り合わせの方法
により発注する当該地区の航測業務について,受注予定者を決定
せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,それぞれ相互に又は他の競争入札若しくは見積り合わせの
参加者と共同して,官公庁等が競争入札又は見積り合わせの方法に
より発注する当該地区の航測業務について,受注予定者を決定しな
いこと。
独占禁止法第8条第1項第1号違反事件
(1) 東京木材市売問屋協同組合連合会ほか5名に対する件(平成4年
(勧)第7号)

関係人
違反事実等
(ア)  東京木材市売問屋協同組合連合会,神奈川県木材市売問屋協会,
相互筑波市場問屋組合,東京第一木材土浦市場問屋組合,新宿木材
市場鶴ケ島問屋組合及び相互吹上市場問屋組合(以下「市売問屋6
団体」という。)は,かねてから,所属員の経営の改善を図るた
め,市売問屋6団体のそれぞれを代表する者で構成される首都圏木
材市売問屋団体懇談会(以下「首都圏懇談会」という。)と称する
会合を設けて,製材品の配列整理料の引上げについて検討を行って
きた。しかして,市売問屋6団体は それぞれ,首都圏懇談会の出
席者に配列整理料の引上げの決定をあらかじめ一任した上,筑波組
合を除く市売問屋5団体の代表者が出席して,平成3年4月15日に
首都圏懇談会を開催し,
@  特殊材を除く製材品の配列整理料を平成3年7月1日から1立
方メートル当たり1,000円以上にすること
A  製材業者あての値上げ通知文書は,市売問屋6団体共通のもの
を使用することとし,東京木材市売問屋協同組合連合会において
案を作成すること
を決定した。また,筑波組合に対しては,東京木材市売問屋協同組
合連合会からこの決定内容を通知し,その了承を得た。
(イ)  市売問屋6団体は,平成3年4月16日から同年5月17日までの間
に,それぞれ開催した問屋会議等において,前記決定内容を所属員
に周知させ,同年7月以降,配列整理料の引上げを所属員に実施さ
せている。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,市
売問屋6団体は,平成4年1月13日に開催した首都圏懇談会におい
て,前記(ア)の決定を破棄する旨を決定した。
排除措置
 市売問屋6団体に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に
係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独
占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に
基づき行ったものである。
(ア)  市売問屋6団体は,平成3年4月15日に行った首都圏地区におけ
る製材品の配列整理料の引上げに関する決定を破棄した旨を確認
し,これを所属員及びこれらが所属する市売市場に周知徹底させる
こと。
(イ)  市売問屋6団体は,それぞれ所属員の取引先製材品販売委託業者
に次の事項を周知徹底させること。
 平成3年4月15日に行った首都圏地区における製材品の配列整
理料の引上げに関する決定を破棄した旨
 今後,所属員の製材品の配列整理料を決定せず,所属員がそれ
ぞれ自主的に決める旨
(2) 四国食肉流通協議会に対する件(平成4年(勧)第14号)
関係人
違反事実等
(ア)  四国食肉流通協議会(以下「協議会」 という。)は,大阪市場の
豚枝肉の卸売価格の変動が激しく,会員の肉豚の購入価格が不安定
となっていたことに対処するため,かねてから,大阪市場以外の他
の卸売市場の豚枝肉の卸売価格も加味して建値を算定することにつ
いて検討してきたところ,平成元年2月16日,高松市城東町所在の
オークラホテルで開催した定例総会において,
 会員が肉豚の購入価格を取り決める際に用いる豚枝肉の建値
は,大阪市場,東京都中央卸売市場食肉市場(以下 「東京市場」
という。)及び群馬県食肉地方卸売市場(以下「群馬市場」とい
い,これらの三市場を以下「三市場」という。)の豚枝肉の卸売
価格を,大阪市場に係るものを50パーセント,東京市場に係るも
のを30パーセント及び群馬市場に係るものを20パーセントの割合
で加重平均したものとすること
 実施期日は,平成元年4月1日からとすること
を決定した。
(イ)  協議会の会員は,前記(ア)の決定に基づき,平成元年4月1日以
降,おおむね,三市場の豚枝肉の卸売価格を加重平均したものを建
値として用いて算定した価格で肉豚を購入している。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,協
議会は,平成4年3月30日,徳島市秋田町所在のビジネスホテルブ
ラザーで開催した臨時総会において,前記(ア)の決定を破棄すること
を決定した。
排除措置
 協議会に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止法
第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づき
行ったものである。
(ア)  平成元年2月16日に行った,会員の肉豚の購入価格を取り決める
際に用いる豚枝肉の建値に関する決定を破棄したことを確認するこ
と。
(イ)  次の事項を会員及び会員の四国地区内における肉豚の購入先に周
知徹底させること。
 前項に基づいて採った措置
 今後,会員が肉豚の購入価格を取り決める際に用いる豚枝肉の
建値を決定する行為をしない旨
(3) 香川県造園協会高松支部に対する件(平成4年(勧)第15号)

関係人
違反事実等
(ア)  香川県造園協会高松支部(以下「高松支部」という。)は,かね
てから,官公庁が指名競争入札の方法により発注する高松地区の造
園工事に関し,支部員の受注機会の均等化及び受注価格の維持を図
るための方策について幹事会において検討してきたところ,平成元
年5月19日,高松市西の丸町所在のホテルニューフロンティアで開
催した通常総会において,幹事会の検討結果を踏まえて,次の旨を
内容とする研究会ルールと称する合意事項を決定した。
 官公庁が指名競争入札の方法により発注する高松地区の造園工
事については,原則として,入札の指名を受けた支部員の全員が
参加する研究会と称する会合(以下「研究会」という。)を入札
日の前々日の午後2時から開催すること
 研究会では,造園工事の入札の指名を受けた支部員のうち当該
造園工事の受注を希望しない支部員を議長に選任し,受注を希望
する支部員から受注希望の理由を聴取し,話合いにより受注予定
者を決定すること
 前記bにより受注予定者が決定できないときは,受注を希望す
る支部員間で話合いを行い,受注予定者を決定すること
 入札参加の指名を受けた支部員は,受注予定者の入札価格が最
低価格になるよう入札価格を調整し,受注予定者が受注できるよ
うに協力すること
(イ)  高松支部は,前記(ア)の決定に基づき,官公庁が指名競争入札の方
法により発注する高松地区の造園工事に関し,入札参加の指名を受
けた支部員に研究会を開催させ,話合いにより受注予定者を決定さ
せている。
(ウ)  高松支部の支部員は,前記(イ)により官公庁が指名競争入札により
発注する高松地区の造園工事の大部分を受注している。
(エ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,高
松支部は 平成3年9月30日,高松市紙町所在の高松支部事務所で
開催した臨時総会において,前記(ア)の決定を破棄することを決定し
た。
排除措置
 高松支部に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧
告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止
法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)規定に基づき
行ったものである。
 高松支部は,次の事項を支部員及び高松地区において造園工事を発
注している官公庁に周知徹底させること。
(ア)  平成元年5月19日に行った,官公庁が指名競争入札の方法により
発注する高松地区の造園工事について,支部員に研究会を開催して
受注予定者を定めさせる旨の決定を破棄した旨
(イ)  今後,官公庁が指名競争入札の方法により発注する高松地区の造
園工事に関し,支部員に受注予定者を決定させる行為をせず,支部
員がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(4) (社)広島市造園建設業協会に対する件及び(社)広島県造園建設業協会
に対する件(平成4年(勧)第17号及び第18号)

@ (社)広島市造園建設業協会に対する件(平成4年(勧)第17号)
関係人
違反事実等
(ア)  社団法人広島市造園建設業協会(以下 「広島市造園協会」とい
う。)の前身である広島市造園建設業協会(以下「前広島市造園
協会」という。)は,かねてから,広島市公園緑地課が発注する
造園工事等について情報交換を行ってきたところ,昭和55年ごろ
から,広島市公園緑地課以外からも造園工事等の発注が行われる
ようになったことに伴い,昭和60年2月18日,広島市西区己斐本
町二丁目所在の同協会会議室で開催した理事会において,会員の
受注の機会及び受注金額の均等化を図るため,広島市等が指名競
争入札等の方法により発注する造園工事等について
 指名競争入札等の通知を受けた会員の中から当該造園工事又
は管理委託業務ごとに持ち点数の多い者を受注予定者とする
 ただし,持ち点数が同じ場合は,先にその持ち点数に到達し
た者が優先する
 会員の持ち点数は,当該指名競争入札等の通知を受けた会員
について,受注予定者が当該造園工事又は管理委託業務を受注
した後に,当該受注金額に応じ一定の算式により,受注予定者
となった会員の持ち点数を減算し,他の指名通知を受けた者の
持ち点数を加算する
 指名競争入札等の通知を受けた会員は速やかに発注先,現場
説明等の日時,場所を協会事務局に連絡する
 受注予定者の決定は,現場説明の終了後,直ちに協会事務局
において指名業者立会いの下に行う
 落札業者は,指名競争入札等の入札が終了次第,直ちに入札
の結果を協会事務局に連絡するとともに,早急に入札結果報告
書を提出する
旨を内容とする申合せ事項を決定し,これを会員に周知した。
(イ)  広島市造園協会は,その設立に際し,前記(ア)の決定を引き継い
でいる。
(ウ)  前広島市造園協会は,前記(ア)の申合せ事項に基づき,広島市等
が指名競争入札等の方法により発注する造園工事等に関し,指名
競争入札等の通知を受けた会員に受注予定者を決定させており,
また,広島市造園協会も同様に受注予定者を決定させている。
(エ)  指名競争入札等の通知を受けた会員は,指名競争入札等に当た
り,それぞれ受注予定者の入札価格が最低価格になるよう入札価
格を調整し,受注予定者が受注できるようにしている。
(オ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
広島市造園協会は,平成3年9月21日に開催した理事会におい
て,また,広島県造園協会は,平成4年3月7日に開催した理事
会において,それぞれ前記違反事実(ア)の決定を破棄することを決
定した。
排除措置
 広島市造園協会に対し,次の措置を採るように命じた。なお,本
件に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたた
め,独占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)
の規定に基づき行ったものである。
 次の事項を会員及び造園工事等を発注している広島市等に周知徹
底させること。
(ア)  前広島市造園協会が昭和60年2月18日に行った,広島市等が指
名競争入札等の方法により発注する造園工事等について,会員に
持ち点数に基づき受注予定者を定めさせる旨の決定を破棄した旨
(イ)  今後,広島市等が指名競争入札等の方法により発注する造園工
事等に関し,会員に受注予定者を決定させる行為をせず,会員が
それぞれ自主的に受注活動を行う旨
A (社)広島県造園建設業協会に対する件(平成4年(勧)第18号)
関係人
違反事実等
(ア)  社団法人広島県造園建設業協会(以下「広島県造園協会」とい
う。)は,かねてから,広島県等が発注する造園工事等について
情報交換を行ってきたところ,昭和59年5月30日,広島市中区上
八丁堀所在の新八丁堀会館で開催した理事会において,会員の受
注の機会の均等化を図るため,広島県等が指名競争入札等の方法
により発注する造園工事等(見積書による入札による場合,発注
予想金額が50万円以下のものは除く。以下同じ。)について
 会員が指名競争入札等の通知を受けた場合は,それぞれの発
注担当窓口ごとに,かつ,発注予想金額が500万円超の造園工
事及び同500万円以下の造園工事並びに管理委託業務に区分し
た各区分の中で指名本数の多い者を受注予定者とする
 ただし,指名本数が同じ場合は,当事者間の話合いによる
 会員の指名本数については,前記aの区分ごとに計算し,当
該造園工事等について受注予定者となった会員の当該指名本数
はすべて減じ,他の指名通知を受けた者については指名本数を
加算する
旨を内容とする申合せ事項を決定し,これを会員に周知した。
(イ)  広島県造園協会は,前記(ア)の申合せ事項に基づき,広島県等が
指名競争入札等の方法により発注する造園工事等に関し,指名競
争入札等の通知を受けた会員に受注予定者を決定させている。
(ウ)  指名競争入札等の通知を受けた会員は,指名競争入札等に当た
り,それぞれ受注予定者の入札価格が最低価格となるよう入札価
格を調整し,受注予定者が受注できるようにしている。
(エ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
広島市造園協会は,平成3年9月21日に開催した理事会におい
て,また,広島県造園協会は,平成4年3月7日に開催した理事
会において,それぞれ前記違反事実(ア)の決定を破棄することを決
定した。
排除措置
 広島県造園協会に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件
に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたた
め,独占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)
の規定に基づき行ったものである。
 次の事項を会員及び造園工事等を発注している広島県等に周知徹
底させること。
(ア)  昭和59年5月30日に行った,広島県等が指名競争入札等の方法
により発注する造園工事等について,発注担当窓口ごとに会員に
指名本数に基づき受注予定者を定めさせる旨の決定を破棄した旨
(イ)  今後,広島県等が指名競争入札等の方法により発注する造園工
事等に関し,会員に受注予定者を決定させる行為をせず,会員が
それぞれ自主的に受注活動を行う旨
(5) (社)全国陸上無線協会に対する件,(社)全国陸上無線協会関東支部に
対する件及び(社)全国陸上無線協会東海支部に対する件(平成4年(勧)
第19号,第20号及び第21号)
@ (社)全国陸上無線協会に対する件(平成4年(勧)第19号)
関係人
違反事実等
(ア)  社団法人全国陸上無線協会(以下「陸無協」という。)は,昭
和62年度から型式検定合格機を使用した無線局(陸上移動局及び
携帯局)について認定点検制度が導入されることとなったことか
ら,会員による認定点検の実施及びその結果についての財団法人
無線設備検査検定協会(以下「MKK」という。)への証明申請
手続の代行に係る業務(以下「認定点検業務」という。)の円滑
化のための方策を検討してきたところ,昭和62年2月24日に開催
した理事会及び同年3月26日に開催した各支部長らによる会合に
おいて,
 MKKの認定点検証明手数料を含む会員の認定点検業務に係
る料金(以下「認定点検料金」という。)は,免許人の1事業
所における認定点検実施局数に応じ,次のとおりにすること
 会員が前記の認定点検料金を容易に収受できるようにするた
め,その免許人からの料金の徴収は,原則として,陸無協各支
部が代行して行うこと
を決定した。
(イ)  陸無協は,昭和63年度に,非型式検定合格機を使用した無線局
が認定点検対象局に追加されたことから,昭和63年6月13日に開
催した理事会において,当該無線局に係る会員の認定点検料金を
免許人の1事業所における認定点検実施局数に応じ次のとおりと
することを決定した。
(ウ)  陸無協は,平成元年度から消費税が課されることとなったこと
から,平成元年4月17日に開催した理事会において,前記(ア)及び
(イ)の認定点検料金を次のとおり修正することを決定した。
型式検定合格機を使用した無線局の場合
非型式検定合格機を使用した無線局の場合
(エ)  陸無協の各支部は,前記各決定をそれぞれ会員に通知するとと
もに,会員に認定点検業務の依頼をした無線局の免許人のうち大
部分の者に対し認定点検料金の請求を行っており,会員は,おお
むね上記各決定による認定点検料金を収受している。
(オ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
協会は,平成3年7月25日,理事会において前記(ア)〜(ウ)回の決定を
破棄することを決定するとともに,これを会員に通知した。
排除措置
 陸無協に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧
告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁
止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基
づき行ったものである。
 次の事項を会員の認定点検業務の顧客に周知徹底させること。
(ア)  昭和62年2月24日,昭和63年6月13日及び平成元年4月17日に
行った認定点検料金に関する各決定を破棄した旨
(イ)  今後,会員の認定点検料金を決定せず,会員がそれぞれ自主的
に決める旨
A (社)全国陸上無線協会関東支部に対する件(平成4年(勧)第20号)
関係人
違反事実等
(ア)  社団法人全国陸上無線協会関東支部(以下「関東支部」とい
う。)は,かねてから支部員による無線局(陸上移動業務用無線
局)の再免許申請手続の代行業務に係る料金(以下,この第2に
おいて「代行料金」という。)を検討してきたところ,平成2年
8月23日に開催した支部理事会において,
 無線局の局種ごとの支部員の代行料金を次のとおりとするこ

 支部員が前記aの代行料金を容易に収受できるようにするた
め,その免許人からの徴収は,原則として,同支部が代行して
行うこと
を決定した。
(イ)  関東支部は,前記(ア)の決定を支部員に通知するとともに,支部
員に再免許申請手続の依頼をした免許人のうち大部分の者に対し
代行料金の請求を行っており,関東支部の支部員は,おおむね上
記決定による代行料金を収受している。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
関東支部は,平成3年8月27日,支部理事会において前記(ア)の決
定を破棄するとともに,同月28日,これを支部員に通知した。
排除措置
 関東支部に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る
勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占
禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に
基づき行ったものである。
 次の事項を支部員が行う無線局の再免許申請手続の代行業務の顧
客に周知徹底させること。
(ア)  平成2年8月23日に行った代行料金に関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,支部員の代行料金を決定せず,各支部員がそれぞれ自主
的に決める旨
B (社)全国陸上無線協会東海支部に対する件(平成4年(勧)第21号)
関係人
違反事実等
(ア)  社団法人全国陸上無線協会東海支部(以下「東海支部」とい
う。)は,かねてから支部員による無線局(陸上移動業務用無線
局,携帯移動業務用無線局及び無線呼出業務用無線局)の代行料
金を検討してきたところ,平成元年9月28日に開催した支部理事
会において,
 代行料金は,再免許申請手続の依頼1件当たり50,000円の基
本料に,再免許申請対象無線局1局当たり3,500円の付加料を
加算したものとすること
 支部員が前記aの代行料金を容易に収受できるようにするた
め,その免許人からの徴収は,原則として,同支部が代行して
行うこと
を決定した。
(イ)  東海支部は,前記(ア)の決定を支部員に通知するとともに,支部
員に再免許申請手続の依頼をした免許人のうち大部分の者に対し
代行料金の請求を行っており,東海支部の支部員は,おおむね前
記(ア)の決定による代行料金を収受している。
(ウ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,
東海支部は,平成3年7月17日,支部理事会において前記(ア)の決
定を破棄するとともに,同月29日,これを支部員に通知した。
排除措置
 東海支部に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る
勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占
禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に
基づき行ったものである。
 次の事項を支部員が行う無線局の再免許申請手続の代行業務の顧
客に周知徹底させること。
(ア)  平成2年8月23日に行った代行料金に関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,支部員の代行料金を決定せず,各支部員がそれぞれ自主
的に決める旨
(6) 日本ガスメーター工業会石油ガスメーター部会に対する件(平成4年
(勧)第24号)
関係人
違反事実等
(ア)  日本ガスメーター工業会石油ガスメーター部会(以下「石油ガス
メーター部会」という。)は,かねてから,部会員の販売する家庭
用マイコンメーターの販売価格の下落傾向に対処するための方策に
ついて検討してきたところ,平成3年6月10日,東京都中央区所在
のホテル八重洲龍名館で開催した部会員の営業担当役員又は営業担
当部長級の者による会合(以下 「本部会」という。)において,家
庭用マイコンメーターの販売価格の維持対策を講ずることとし,そ
の具体的内容については,部会員6社の首都圏に所在する本社,支
店等の営業担当部課長級の者で構成する水曜会の協議・決定に委ね
ることを決定した。
(イ)  水曜会は,平成3年6月17日,東京都千代田区所在の飯田橋会館
で開催した会合において,前記本部会決定に基づき,家庭用マイコ
ンメーターの販売価格の維持対策について協議した結果,家庭用マ
イコンメーターの販売価格が現行価格から更に下落することを防止
するため,
 家庭用マイコンメーター1個当たりの販売先別最低販売価格を
平成3年8月1日出荷分から,次のとおりとすること
 前記aの実効を確保するため,
(a)  支部は,前記a表の取引先液化石油ガス卸売業者のランク分
けを行い,平成3年7月末までに石油ガスメーター部会に文書
で報告すること
(b)  支部は,平成3年6月ないし7月中に支部会を開催し,支部
員に対し,前記aの事項を徹底させ,これにより販売価格の維
持に努めさせること
を決定した。
(ウ)  部会員6社は,前記(イ)の決定により,家庭用マイコンメーターの
販売価格を,おおむね維持している。
(エ)  当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始したところ,石
油ガスメーター部会は,平成3年12月19日,東京都千代田区所在の
グランドセントラルホテルで開催した本部会において,前記(ア)及び
(イ)の決定を破棄する旨の決定を行った。
排除措置
 石油ガスメーター部会に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,
本件に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたた
め,独占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の
規定に基づき行ったものである。
 次の事項を家庭用マイコンメーターの販売業者及び需要者に周知徹
底させること。
(ア)  平成3年6月10日及び同月17日に行った家庭用マイコンメーター
の販売価格に関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,部会員の家庭用マイコンメーターの販売価格を決定せず,
部会員がそれぞれ自主的に決める旨
(7) 路面標示材協会に対する件(平成4年(勧)第32号)
関係人
違反事実等
(ア)  路面標示材協会(以下「路材協」という。)は,平成2年8月23
日,路材協事務所で開催した理事会において,
 会員の溶融式塗料の販売価格をキログラム当たり16円を目途に
引き上げることとし,
(a)  同年10月1日出荷分から8円引き上げること
(b)  平成3年4月1日出荷分から更に8円引き上げること
を決定し,
 前記価格引上げの実効を確保するため,
(a)  平成2年10月1日から平成3年3月31日までの間,会員は,
他会員の取引先施工業者に対し,新規に売り込みを行わないこ
(b)  他会員の取引先施工業者から,新規に3種1号白の販売価格
の問い合わせがあった場合には,会員は,実勢価格を相当程度
上回る価格であるキログラム当たり140円以上の価格で回答す
ること
(c)  地区委員会を開催し,地区委員にこれらの決定事項を周知徹
底させること
を決定した。
(イ)  路材協は,前記(ア)の決定の実効を確保するため,平成2年9月 6
日,路材協事務所で開催した理事会において,会員間に紛争が生じ
た場合の調整を行うための苦情処理委員及び関連団体等に対する価
格引上げの陳情等を行うための推進委員を置くこととした。
(ウ)  路材協会員は,前記(ア)a(a)及び(b)の決定に基づき,溶融式塗料の
販売価格を,おおむね引き上げていた。
(エ)  路材協は,平成3年1月以降累次開催した理事会において,前記
(ア)a(b)の平成3年4月1日出荷分から更に8円引き上げることとの
決定の実施策について検討してきたところ,その後の原材料事情の
変化等にかんがみ,実施時期を延期するなどしてきたが,平成3年
11月14日,路材協事務所で開催した理事会において,その引上げ額
をキログラム当たり5円以上とし,平成4年4月1日出荷分から実
施すること,及びその実施に当たっては,他会員の取引先施工業者
に対し,新規に売り込みを行わないことを決定した。
(オ)  当委員会が,路面標示用塗料の関連業界に対し立入検査を行い,
かつ,その立入検査の対象に一部の会員を含めていたことから,当
委員会の審査が前記(ア)ないし(エ)の決定に波及することを懸念して,
平成3年12月12日,路材協事務所で開催した理事会において,同決
定を破棄する旨の決定を行った。
排除措置
 路材協に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧告
は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止法
第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づき
行ったものである。
 次の事項を会員の溶融式塗料の取引先及び需要者に周知徹底させる
こと。
(ア)  平成2年8月23日及び平成3年11月14日に行った会員の溶融式塗
料の販売価格に関する決定を破棄した旨
(イ)  今後,会員の溶融式塗料の販売価格を決定せず,会員がそれぞれ
自主的に決める旨
(ウ)  今後,会員が他会員の取引先施工業者に対し,新規に売り込みを
行うことを制限しない旨
(8) 国土基本測量協会に対する件(平成5年(勧)第5号)
関係人
違反事実
 国土基本測量協会(以下「協会」という。)と,国土地理院が発注
する航測5業務について,受注機会の均等化,受注価格の低落防止等
を図るため,測図部会において会員が情報交換を行ってきたところ,
昭和59年5月16日に開催した通常総会において,
(ア)  測図部会においてあらかじめ受注を希望する会員の中から,当該
物件の受注予定者及び受注予定価格を定める
(イ)  測図部会部会長及び同副部会長は受注予定者を定めるため測図部
会を主宰する
(ウ)  受注予定者の決定に当たっては,航測5業務の種類に応じ,原則
として,点数制(会員の指名実績及び受注実績を基に,あらかじめ
定めた一定の算定方法により算出した点数が最も高い者から優先的
に受注予定者を定める方式)又は順番制(あらかじめ定めた順番に
より受注予定者を定める方式)を用いる
(エ)  指名を受けた会員は,受注予定者の入札価格が最低価格となるよ
うに入札価格を調整し,受注予定者が受注できるように協力する
(オ)  受注予定者となって受注した者から航測5業務の種類に応じ特別
会費を徴収する
旨の決定をし,協会はこの決定に基づき航測5業務について測図部会
において会員に受注予定者及び受注価格を決定させ,受注予定者が受
注できるようにさせている。
排除措置
 協会に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  国土地理院が指名競争入札の方法により発注する航測業務につい
て,昭和59年5月16日に行った会員に受注予定者及び受注予定価格
を定めさせる旨の決定を破棄すること
(イ)  次の事項を会員及び国土地理院に通知すること
 前記(ア)に基づいて採った措置
 今後,国土地理院が競争入札の方法により発注する航測業務に
ついて,会員に受注予定者及び受注予定価格を定めさせる行為を
せず,会員がそれぞれ自主的に行う旨
(ウ)  今後,国土地理院が競争入札の方法により発注する航測業務につ
いて,会員に受注予定者及び受注予定価格を定めさせる行為をしな
いこと
独占禁止法第19条違反事件
 松下エレクトロニクス鰍ノ対する件,鞄立家電に対する件,ソニー
ネットワーク販売葛yび東芝東日本ライフエレクトロニクス鰍ノ対する件
(平成5年(勧)第1号,第2号,第3号及び第4号)
@ 松下エレクトロニクス鰍ノ対する件(平成5年(勧)第1号)
関係人
違反事実等
(ア)  松下エレクトロニクス株式会社(以下「松下EC」という。)
は,松下家電製品のうち後継機種の販売に伴い旧型となった機種を
除く製品(以下「新型松下家電製品」という。)について,遅くと
も昭和61年2月ごろから,取引先広域量販店に対し,商談時におけ
る卸売価格の取決め等に際して,新聞折込み広告,店頭表示等にお
いて参考価格を下回る価格での価格表示を行わないよう要請してき
た。
 他方,前記要請を受けた取引先広域量販店は,参考価格以上での
価格表示が定着すれば,実勢小売価格の維持が図られ,自己の利益
に資するところから,おおむね同要請を受け入れ,これを遵守する
状況にあった。
(イ)  松下ECは,前記(ア)の状況を維持するため,新型松下家電製品に
ついて
 取引先広域量販店が新聞折込み等の広告において参考価格を下
回る価格での価格表示を行うことを察知したときは,これを事前
に取りやめさせたり,その店頭表示価格を参考価格に改めさせる
 新聞折込み広告,店頭表示等において参考価格を下回る価格で
の価格表示を行った取引先広域量販店に対しては,自ら又は他の
小売業者からの苦情を受けて,その店頭表示価格を参考価格に改
めさせたり,以後参考価格を下回る価格での価格表示を行わない
旨約束させる
等の措置を講じてきた。
(ウ)  しかして,取引先広域量販店は,おおむね,新聞折込み広告,店
頭表示において価格表示を行うに当たっては,参考価格以上での価
格表示を行う状況にあった。
(エ)  当委員会が平成3年7月に流通・取引慣行に関する独占禁止法上
の指針を公表したことに伴い,松下ECは,平成4年2月中旬ご
ろ,参考価格を基準とした卸売価格の決定方法を同年4月以降廃止
することとし,この旨を同年2月下旬から3月下旬にかけて取引先
広域量販店に対して周知した。
(オ)  松下ECは,平成4年4月以降,参考価格を基準とした卸売価格
の決定方法を廃止するとともに,取引先広域量販店に対し参考価格
を下回る価格での価格表示を行わないようにさせる行為を取りやめ
ている。
排除措置
 松下ECに対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る勧
告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占禁止
法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に基づき
行ったものである。
(ア)  次の事項を取引先小売業者及び一般消費者に周知徹底させるこ
と。
 取引先広域量販店に対し,新型松下家電製品の販売に関し,新
聞折込み広告,店頭表示等において参考価格と称する価格を下回
る価格での価格表示を行わないようにさせていた行為を取りやめ
たこと
 今後,前記行為と同様と行為を行わないこと
(イ)  今後,新型松下家電製品の販売に関し,前記aの行為と同様の行
為により,取引先広域量販店が新聞折込み広告,店頭表示等におい
て表示する価格について制限しないこと。
A (株)日立家電に対する件(平成5年(勧)第2号)
関係人
違反事実等
(ア)  株式会社日立家電(以下「日立家電」という。)は,日立家電
製品のうち後継機種の発売に伴い旧型となった機種を除く製品
(以下「新型日立家電製品」という。)のうち,カラーテレビ,
エアコンディショナ,冷蔵庫,洗濯機及び掃除機5品目(以下
「対象製品」という。)について,遅くとも昭和62年9月ごろか
ら,自ら又は販社を通じ,取引先量販店に対し,商談時における
卸売価格の取決め等に際して,新聞折込み広告,店頭表示等にお
いて市場想定価格を下回る価格での価格表示を行わないよう要請
してきた。
 他方,前記要請を受けた取引先量販店は,市場想定価格での価
格表示が定着すれば,実勢小売価格の安定が図られ,自己の利益
に資するところから,おおむね同要請を受け入れる状況にあっ
た。
(イ)  日立家電は,自ら又は販社を通じて,前記(ア)の要請を行うとと
もに,対象製品について
 取引先量販店が新聞折込み等の広告において市場想定価格を
下回る価格での価格表示を行うことを察知したときは,これを
事前に取りやめさせたり,その店頭表示価格を市場想定価格な
いしこれに近似する価格に改めさせる
 新聞折込み広告,店頭表示等において市場想定価格を下回る
価格での価格表示を行った取引先量販店に対しては,自ら又は
他の小売業者からの苦情を受けて,その店頭表示価格を市場想
定価格ないしこれに近似する価格に改めさせる
等の措置を講じてきた。
(ウ)  しかして,取引先量販店は,おおむね新聞折込み広告,店頭表
示等において価格表示を行うに当たっては,市場想定価格ない
しこれに近似する価格での価格表示を行う状況にあった。
(エ)  当委員会が平成3年7月に流通・取引慣行に関する独占禁止法
上の指針を公表したことに伴い,日立家電は,商談方法の見直
しについての検討を行ってきたところ,平成4年9月以降,市
場想定価格を基準とした卸売価格の決定方法を廃止するととも
に,取引先量販店に対し市場想定価格を下回る価格での価格表
示を行わないようにさせる行為を取りやめている。
排除措置
 日立家電に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係る
勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独占
禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定に
基づき行ったものである。
(ア)  次の事項を取引先小売業者及び一般消費者に周知徹底させるこ
と。
 取引先量販店に対し,新型日立家電製品のうち,カラーテレ
ビ,エアコンディショナ,冷蔵庫,洗濯機及び掃除機の販売に
関し,自ら又は販社を通じて,新聞折込み広告,店頭表示等に
おいて市場想定価格と称する価格を下回る価格での価格表示を
行わないようにさせていた行為を取りやめたこと
 今後,前記行為と同様の行為を行わないこと
(イ)  今後,新型日立家電製品の販売に関し,前記aの行為と同様の
行為により,自ら又は販社を通じて,取引先量販店が新聞折込み
広告,店頭表示等において表示する価格について制限しないこ
と。
B ソニーネットワーク販売鰍ノ対する件(平成5年(勧)第3号)
関係人
違反事実等
(ア)  ソニーネットワーク販売株式会社(以下「ソニーネットワー
ク」という。)は,ソニー家電製品のうち後継機種の発売に伴い
旧型となった機種を除く製品(以下「新型ソニー家電製品」とい
う。)について,遅くとも昭和63年3月ごろから,取引先量販店
に対し,商談時における卸売価格の取決め等に際して,新聞折込
み広告,店頭表示等においても市場想定価格を下回る価格での価
格表示を行わないよう要請してきた。
(イ)  ソニーネットワークは,前記(ア)の要請を行うとともに,新型ソ
ニー家電製品について
 正常販売推進の方針の下に,金曜チェックデー等と称して,
定期的に取引先量販店を訪問して,その店頭表示価格の状況を
監視し,取引先量販店が市場想定価格を下回る価格での価格表
示を行っていた場合には,その店頭表示価格を市場想定価格に
改めさせる
 新聞折込み広告,店頭表示等において市場想定価格を下回る
価格での価格表示を行った取引先量販店に対しては,自ら又は
他の小売業者からの苦情を受けて,その店頭表示価格を市場想
定価格に改めさせるほか,必要の都度,取引先量販店が行う新
聞折込み等の広告の内容を事前に確認する等により,市場想定
価格を下回る価格での価格表示を行わないようにさせる
等の措置を講じてきた。
(ウ)  しかして,取引先量販店は,おおむね,新聞折込み広告,店頭
表示等において価格表示を行うに当たっては,市場想定価格によ
る価格表示を行う状況にあった。
(エ)  当委員会が平成3年7月に流通・取引慣行に関する独占禁止法
上の指針を公表したことに伴い,ソニーネットワークは,商談方
法の見直しについての検討を行ってきたところ,平成4年4月以
降,市場想定価格を基準とした卸売価格の決定方法を廃止すると
ともに,取引先量販店に対し市場想定価格を下回る価格での価格
表示を行わないようにさせる行為を取りやめている。
排除措置
 ソニーネットワークに対し,次の措置を採るよう命じた。なお,
本件に係る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了してい
たため,独占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧
告)の規定に基づき行ったものである。
(ア)  次の事項を取引先小売業者及び一般消費者に周知徹底させるこ
と。
 取引先量販店に対し,新型ソニー家電製品の販売に関し,新
聞折込み広告,店頭表示等において市場想定価格を下回る価格
での価格表示を行わないようにさせていた行為を取りやめたこ
 今後,前記行為と同様の行為を行わないこと
(イ)  今後,新型ソニー家電製品の販売に関し,前記aの行為と同様
により,取引先量販店が新聞折込み広告,店頭表示等において表
示する価格について制限しないこと。
C 東芝東日本ライフエレクトロニクス鰍ノ対する件(平成5年(勧)第
4号)
関係人
違反事実等
(ア)  東芝東日本ライフエレクトロニクス株式会社(以下「東芝東日
本」という。)は,東芝家電製品のうち後継機種の発売に伴い旧
型となった機種を除く製品(以下「新型東芝家電製品」とい
う。)について,遅くとも昭和62年3月ごろから,取引先量販店
に対し,商談時における卸売価格の取決め等に際して,新聞折込
み広告,店頭表示等においてMP又はSNKと称する価格を下回
る価格での価格表示を行わないよう要請してきた。また,東芝東
日本は,平成元年3月までは,メーカー希望小売価格とは別に,
MP又はSNKと称する価格を取引先量販店に示し,同価格を基
準として取引先量販店に対する卸売価格を取り決めていたが,卸
売価格の決定方法を取りやめることとした平成元年4月以降にお
いても商談時等においてSNKを示すことにより同様の要請を
行ってきた。
(イ)  東芝東日本は,前記(ア)の要請を行うとともに,新型東芝家電製
品について,SNK(SNKが導入されるまではMPをいう。以
下同じ。)を下回る価格での価格表示の再発を防止する等のた
め,主要な取引先量販店及び価格影響力のある量販店が行う新聞
折込み広告を収集し,また,新聞折込み広告,店頭表示等におい
てSNKを下回る価格での価格表示を行う取引先量販店に対して
は,自ら又は他の小売業者からの苦情を受けて,SNKを下回る
価格での価格表示を行わないようにさせる等の措置を講じてき
た。
(ウ)  しかして,取引先量販店は,おおむね新聞折込み広告,店頭表
示等において価格表示を行うに当たっては,SNKないしこれに
近似する価格での価格表示を行う状況にあった。
(エ)  当委員会が平成3年7月に流通・取引慣行に関する独占禁止法
上の指針を公表したことに伴い,東芝東日本は 同指針の遵守策
の検討を行ってきたところ,平成4年4月以降,取引先量販店に
対しSNKを下回る価格での価格表示を行わないようにさせる行
為を取りやめている。
排除措置
 東芝東日本に対し,次の措置を採るよう命じた。なお,本件に係
る勧告は,勧告時点において違反行為が既に終了していたため,独
占禁止法第48条第2項(既往の違反行為に対する措置勧告)の規定
に基づき行ったものである。
(ア)  次の事項を取引先小売業者及び東日本地区における一般消費者
に周知徹底させること。
 取引先量販店に対し,新型東芝家電製品の販売に関し,新聞
折込み広告,店頭表示等においてSNKを下回る価格での価格
表示を行わないようにさせていた行為を取りやめたこと
 今後,前記行為と同様の行為を行わないこと
(イ)  今後,新型東芝家電製品の販売に関し,前記aの行為と同様の
行為により,取引先量販店が新聞折込み広告,店頭表示等におい
て表示する価格について制限しないこと。