第16章 国際関係業務
第1 ニ国間関係
1 | 海外独占禁止当局との二国間意見交換 | ||||||||
近年,各国共通の競争政策上の問題が生じてきており,この分野におけ る意見交換等の国際的連携が重要になってきている。このため,当委員会 は,我が国との経済交流が特に活発であるアメリカ,EC,フランス,韓 国等との競争政策面における協力関係を推進するため,これらの独占禁止 当局との間で定期的に競争政策に関する意見交換を行っている。 本年度における意見交換の開催状況は,次のとおりである。 |
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2 | 貿易摩擦問題への対応 | ||||||||
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3 | そ の 他 | ||||||||
日・EC競争法セミナー EC (当時)にあっては,1993年1月の市場統合以来,競争政策の重要 性が一層大きくなり,積極的な法運用が進められた。このような状況を踏 まえて日・ECにおける競争政策に対する一層の理解を図るため,1993年 11月4日,東京において,当委員会,欧州委員会,(社)経済団体連合会及び 海外事業活動協議会の主催により,第1回日・EC競争法セミナーが開催 された。 日本・EC双方の競争当局関係者のほか,学識経験者,産業界代表,消 費者代表等が出席し,「経済環境の変化と競争政策の積極的役割」及び「競 争政策と消費者」の2テーマについて講演,パネルディスカッションが行 われた。 |
第2 多国間関係
1 | 経済協力開発機構(OECD) | ||||||||||||||||||||||||||
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2 | 国際連合貿易開発会議(UNCTAD) | ||||||||||||||||||||||||||
UNCTADでは,極めて多岐にわたる南北問題の討議が行われている が,特に当委員会に関係があるものとして,「制限的商慣行」及び「国際 的技術移転行動規範」の問題がある。
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3 | アジア・大洋州の独占禁止当局との協力 | ||||||||||||||||||||||||||
アジア・大洋州独占禁止政策情報センターは,アジア・大洋州地域の12 か国(注)が,その競争政策に関する情報を交換することを通して参加各 国の競争政策を発展させることを目的として,1980年9月に当委員会事務 局内に設けられたものであり,本年度においても,競争政策に関する資料 を参加各国に配布した。
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4 | そ の 他 | ||||||||||||||||||||||||||
当委員会は,OECDやUNCTAD以外に,GATTや国連多国籍企業 委員会等で行われている討議に対しても,競争政策の観点から積極的に対 応することとしている。 |
第3 海外調査
我が国の競争政策の運用に資するため,諸外国の独占禁止法制及びその運
用状況についての情報収集や調査研究を行っている。
本年度においては,アメリカ・EUその他主要なOECD加盟諸国を中心
として,独占禁止当局の政策動向及び議会における独占禁止関係の立法活動
について重点的に調査を行い,その内容の分析と紹介に努めた(諸外国の競
争政策の動向については,附属資料10参照。)。