第2 勧告等の法的措置

 本年度は,勧告21件及び勧告を行っていない課徴金納付命令3件を行っ
た。このうち,独占禁止法第3条後段(不当な取引制限)違反9件,第8条
第1項第1号(事業者団体による競争の実質的制限)違反12件,第8条第1
項第4号及び第5号(事業者団体による構成員の機能活動の制限等)違反2
件及び第19条(不公正な取引方法)違反1件である。なお,勧告21件のう
ち,2件(それぞれ1社)について審判手続を開始し,その他については勧
告審決を行った。また,勧告を行っていない課徴金納付命令3件のうち,1
件(1社)について審判手続を開始し,その他については課徴金納付命令が
確定した。
 勧告及び勧告を行っていない課徴金納付命令の概要は,以下のとおりであ
る。なお,独占禁止法第3条後段違反事件の椛蜍塗工ほか22名に対する件
及び(有)阿木塗装ほか23名に対する件(平成6年(勧)第11号及び第12号)並
びに独占禁止法第8条第1項第1号違反事件の(社)徳島県建設塗装協会に対
する件(平成6年(勧)第10号)は,平成5年度に勧告を行い,平成6年度に
勧告審決を行ったものである。

独占禁止法第3条後段違反事件
(1) (株)大串塗工ほか22名に対する件及び笈「木塗装ほか23名に対する件
(平成6年(勧)第11号及び第12号)
関 係 人




違反事実等
@ (株)大串塗工ほか22名に対する件(平成6年(勧)第11号)
(ア)  関係人23名は,遅くとも昭和63年9月6日(一部の者にあっては
平成元年7月5日〜平成3年10月3日)以降,建設省四国地方建設
局徳島工事事務所(以下「徳島工事事務所」という。)が指名競争入
札の方法により発注する橋梁等の塗装工事(指名業者の過半数を県
内業者が占めるもの。以下「徳島工事事務所発注の特定塗装工事」
という。)について,受注機会の均等化を図るため
 指名競争入札の参加の指名を受けたときは,指名実績及び受注
実績を基に,あらかじめ定めた一定の算定方式により算出した点
数の最も高い者(点数の最も高い者が複数のときは,当該点数に
係る最初の指名の時期が最も古い者)を当該物件を受注すべき者
(以下「受注予定者」という。)とする
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者がその定めた価格で受注することができるよう協
力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしていた。
(イ)  関係人23名は,前記(ア)により,徳島工事事務所発注の特定塗装工
事のすべてを受注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,平成6年3月9日,徳島市内で会合を開催し,前記(ア)
の合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよう
にする行為を行わない旨の決定を行ったこと等により,関係人23名
は,同日以降,同合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が
受注できるようにする行為を取りやめている。
A (有)阿木塗装ほか23名に対する件(平成6年(勧)第12号)
(ア)
 関係人24名は,徳島市及び(財)徳島市住宅公園緑地管理公社
(以下「徳島市等」という。)が指名競争入札の方法により発注す
る建築物,プール等の塗装工事(同和対策事業に係る工事を除
く。以下「徳島市等発注の特定塗装工事」という。)の受注活動
の円滑化に資することを目的として任意団体である徳島市塗装研
究会(以下「研究会」という。)を設けていたが平成3年4月13
日,徳島市内で開催した研究会の会合において,徳島市等発注の
特定塗装工事について,受注機会の均等化を図るため
(a)  指名競争入札の参加の指名を受けた研究会の会員は,発注者
別の点数(指名実績及び受注実績を基に,あらかじめ定めた一
定の算定方式により算出した点数)の最も高い者(点数の最も
高い者が複数のときは,当該点数に係る最初の指名の時期が最
も古い者)を当該物件を受注すべき者(以下「受注予定者」と
いう。)とすること
(b)  受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者がその定めた価格で受注することができるよう
協力すること
を決定した。
 関係人24名は,前記(a)及び(b)により徳島市等発注の特定塗装工
事について,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよう
にしていた。
(イ)  関係人24名は,前記(ア)により,徳島市等発注の特定塗装工事のす
べてを受注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,平成6年2月25日,徳島市内で開催した研究会の会合
において,前記(ア)a及びbの決定を破棄するとともに研究会を解散
することを決定したこと等により,関係人24名は,同日以降,前記
(ア)a及びbの決定に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が受注
できるようにしていた行為を取りやめている。
排除措置
@ (株)大串塗工ほか22名に対する件(平成6年(勧)第11号)
関係人23名に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を徳島工事事務所に通知すること。
 遅くとも昭和63年9月 6日以降(一部の者にあっては平成元年
7月 5 日〜平成3年10月 3日)行っていた,徳島工事事務所発注
の特定塗装工事について,受注予定者を決定し,受注予定者が受
注できるようにしていた行為を取りやめている旨
 今後,共同して,徳島工事事務所発注の特定塗装工事につい
て,受注予定者を決定せず,各自がそれぞれ自主的に受注活動を
行う旨
(イ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,徳島工事事
務所発注の特定塗装工事について,受注予定者を決定しないこと。
A (有)阿木塗装ほか23名に対する件(平成6年(勧)第12号)
関係人24名に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を徳島市等に通知すること。
 徳島市等発注の特定塗装工事について,平成3年4月13日に
行った受注予定者を定める旨の決定を破棄した旨
 今後,共同して,徳島市等発注の特定塗装工事について,受注
予定者を決定せず,各自がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,徳島市等発
注の特定塗装工事について,受注予定者を決定しないこと。
(2) 北海道森田ポンプ鰍ルか3名に対する件(平成6年(勧)第23号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  4社は,遅くとも平成2年4月以降,北海道内の市町等が指名競
争入札又は指名見積り合わせの方法により発注する特定消防用車両
について,受注価格の低落防止を図るため
 毎年3月下旬又は4月に各社の営業責任者級の者で構成される
水交会と称する会合を開催し,3月開催の場合は翌年度,4月開
催の場合は当該年度に発注が見込まれるものを相互に提示して
(a)  受注を希望する者(以下「受注希望者」という。)が1社のと
きは,その者を受注すべき者(以下「受注予定者」という。)と
する
(b)  受注希望者が複数のときは,受注希望者間の話合いにより受
注予定者を決定する
 水交会の開催後に発注の見込みが判明したものについても,前
記(a)及び(b)により,受注予定者を決定する
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者は
受注予定者がその定めた価格で受注することができるように協力
する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしている。
(イ)  4社は前記(ア)により,北海道内の市町等発注の特定消防用車両の
ほとんどすべてを受注している。
排 除 措 置
 関係人4社に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  遅くとも平成2年4月以降行っている,北海道内の市町等が指名
競争入札又は指名見積り合わせの方法により発注する特定消防用車
両について,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるように
している行為を取りやめること。
(イ)  次の事項を北海道内の市町等に周知徹底させること。
 前項に基づいて採った措置
 今後,共同して,北海道内の市町等が指名競争入札又は指名
見積り合わせの方法により発注する特定消防用車両について,
受注予定者を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う
(ウ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,北海道内の
市町等が競争入札又は見積り合わせの方法により発注する特定消防
用車両について,受注予定者を決定しないこと。
(3) (株)秋田デイックライトほか69名に対する件(平成6年(勧)第24号)
関 係 人




違反事実等
(ア)  関係人70社は,遅くとも平成2年4月1日以降(一部の者にあっ
ては平成3年9月30日以降),東北地建の事務所が指名競争入札等
の方法により発注する鋼構造物(鉄塔を除く。)の塗装工事(以下
「東北地建の事務所発注の特定塗装工事」という。)について,70
社を主たる構成員とする東北地方塗装安全協議会(東北地方塗装研
究会が平成5年1月28日に同名称に変更したもの)の活動を通じ,
受注機会の均等化を図るため
 東北地建の事務所から指名競争入札等の参加の指名を受けた場
合は,推定落札金額により大工事,中工事,小工事,雑工事等に
区分し,雑工事を除き,それぞれの区分ごとに点数(指名実績及
び受注実績を基に,あらかじめ定めた一定の算定方法により算出
した点数)の最も高い者(点数の最も高い者が複数のときは,当
該点数に係る最初の指名の時期が最も古い者)を当該工事を受注
すべき者(以下「受注予定者」という。)とする
 雑工事については,指名を受けた者の話合いにより受注予定者
を決定する
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者がその定めた価格で受注することができるように
協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしていた。
(イ)  70社は,前記(ア)により,東北地建の事務所発注の特定塗装工事の
ほとんどすべてを受注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,平成5年10月5日,70社のうち10社は,仙台市で開催
した会合において,前記(ア)の合意に基づき受注予定者を決定し,受
注予定者が受注できるようにする行為を行わない旨を決定し,同年
11月1日以降,他の60社はその通知を受け,これを了承したことに
より,70社は,同合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が
受注できるようにする行為を取りやめており,東北地方塗装安全協
議会は,同年11月15日に解散している。
排 除 措 置
 関係人70社に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を東北地建の事務所(青森工事事務所ほか21事務所)に
通知すること。
 東北地建の事務所発注の特定塗装工事について,受注予定者を
決定し,受注予定者が受注できるようにしていた行為を取りやめ
ている旨
 今後,共同して,前記特定塗装工事について,受注予定者を決
定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,東北地建の
事務所が競争入札又は指名見積り合わせの方法により発注する鋼構
造物の塗装工事について,受注予定者を決定しないこと。
(4) ア・ア・ンコーポレーション(株)ほか94名に対する件(平成6年(勧)
第25号)
関 係 人








違反事実等
(ア)  95名は,遅くとも平成2年4月(一部の者にあっては平成2年7
月〜平成4年6月)以降,滋賀県等発注の特定電気工事について,
受注機会の均等化及び受注価格の低落防止を図るため
 滋賀県等から指名競争入札の参加の指名を受けた者は,次の方
法により,当該工事を受注すべき者(以下「受注予定者」とい
う。)を決定する
(a)  当該工事について受注を希望する者(以下「受注希望者」と
いう。)が1名の場合は,その者を受注予定者とする
(b)  受注希望者が複数の場合は,受注希望者の間の話合いにより
受注予定者を決定する
(c)  前記(b)により受注予定者を決定することができないときは,
過去の指名回数等に基づき受注予定者を決定する
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者がその定めた価格で受注できるように協力す
旨の合意の下に,びわ湖同好会(平成5年6月以降は近江電設会)
の場において,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよう
にしていた。
(イ)  95名は,前記(ア)により滋賀県等発注の特定電気工事の大部分を受
注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,95名は平成5年12月20日,近江電設会を解散するなど
して,同日以降,同合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者
が受注できるようにする行為を取りやめている。
排 除 措 置
 関係人95名に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を滋賀県等に通知すること。
 遅くとも平成2年4月(一部の者にあっては平成2年7月〜平
成4年6月)以降行っていた,滋賀県等発注の特定電気工事につ
いて,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにして
いた行為を取りやめている旨
 今後,共同して,滋賀県等発注の特定電気工事について,受注
予定者を決定せず,各自がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,滋賀県等発
注の特定電気工事について,受注予定者を決定しないこと。
(注) 水田電工鰍ノついては,勧告を応諾しなかったので,審判開
始決定が行われた。
(5) (株)青井電機商会ほか29名に対する件(平成6年(勧)第26号)
関 係 人


違反事実等
(ア)  30社は,遅くとも平成2年4月(一部の者にあっては平成3年4
月〜平成4年9月)以降,大津市発注の特定電気工事について,受
注機会の均等化及び受注価格の低落防止を図るため
 大津市から指名競争入札の参加の指名を受けた者は,次の方法
により,当該工事を受注すべき者(以下「受注予定者」とい
う。)を決定する
(a)  当該工事について受注を希望する者(以下「受注希望者」と
いう。)が1名の場合は,その者を受注予定者とする
(b)  受注希望者が複数の場合は,受注希望者の間の話合いにより
受注予定者を決定する
(c)  前記(b)により受注予定者を決定することができないときは,
過去の指名回数等に基づき受注予定者を決定する
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の
者は,受注予定者がその定めた価格で受注できるように協力す
旨の合意の下に,大津睦会の場において,受注予定者を決定し,受
注予定者が受注できるようにしていた。
(イ)  30社は,前記(ア)により,大津市発注の特定電気工事の大部分を受
注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,30社は平成5年11月5日,大津睦会を解散するなどし
て,同日以降,同合意に基づき受注予定者を決定し,受注予定者が
受注できるようにする行為を取りやめている。
排 除 措 置
 関係人30社に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を大津市に通知すること。
 遅くとも平成2年4月(一部の者にあっては平成3年4月〜平
成4年9月)以降行っていた,大津市発注の特定電気工事につい
て,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにしてい
た行為を取りやめている旨
 今後,共同して,大津市発注の特定電気工事について,受注予
定者を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,大津市発注
の特定電気工事について,受注予定者を決定しないこと。
(注) 水田電工鰍ノついては,勧告を応諾しなかったので,審判開
始決定が行われた。
(6) 兼松(株)ほか36名に対する件(平成7年(勧)第3号)
関 係 人




違反事実等
(ア)  37社,大倉商事葛yびフジキコー鰍ヘ,遅くとも昭和62年2月12
日以降(一部の者にあっては昭和63年7月21日〜平成2年7月19日
以降),国際協力事業団が一般商社(百貨店業者を含む。)を対象と
して指名競争入札により発注する調達部所管の技術協力の実施等の
ために供与される機材(以下「事業団発注の特定技協機材」とい
う。)について,受注機会の均等化を図るため
 入札参加資格業者を1組から3組までの3グループに分け,案
件ごとの予想発注金額に応じて,原則として,1組に属する者は
5000万円以上の案件,2組に属する者は3000万円以上5000万円未
満の案件,3組に属する者は3000万円未満の案件を,それぞれ受
注するものとする
 受注すべき者(以下「受注予定者」という。)の決定を円滑に
行うとともに,各組間の受注実績の均等化を図るために,組ごと
に幹事を設ける
 前記aにかかわらず,定められた金額の範囲外の案件を受注し
ようとする者は,自己が属する組の幹事に申し入れて当該案件の
金額の範囲の組の幹事の了解を得るものとする
 案件ごとの受注予定者となる権利を有する者(以下「受注権利
者」という。)は,原則として指名までに,当該案件の金額の範
囲の組内において,次の方法により決定する
(a)  発注が予想される案件の受注を希望する者(以下「受注希望
者」という。)は,あらかじめ,自己が属する組の幹事にその
旨を表明する
(b)  受注希望者が1名のときは,その者を受注権利者とし,受注
希望者が複数のときは,受注希望者同士の話合いにより,受注
権利者を決定する
 受注権利者が指名を受けたときは,その者を受注予定者とし,
受注権利者が指名を受けなかったときは,受注権利者が同じ組の
指名を受けた者の中から選定した者を受注予定者とし,選定され
た受注予定者は,原則として受注権利者から当該案件を仕入れる
ものとする
 前記dにかかわらず,指名までに受注権利者が決定されないと
きは,指名を受けた受注希望者同士の話合いにより,受注予定者
を決定する
 受注予定者は,自己が落札することができるように相指名業者
の入札価格を設定し,入札までに相指名業者に連絡する
 相指名業者は,連絡を受けた入札価格等で入札し,受注予定者
が受注できるように協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしていた。
(イ)  各組の幹事は,必要の都度幹事会を開催し,組間の受注実績の均
等化を図るために情報交換を行い,前記(ア)cの方法により,案件の
調整を行っていた。
(ウ)  37社,大倉商事及びフジキコーは,前記(ア)及び(イ)により,事業団
発注の特定技協機材のほとんどすべてを受注していた。
(エ)  大倉商事は平成4年4月1日以降,活ノ勢丹は平成6年4月1日
以降,事業団発注の特定技協機材の指名競争入札への参加資格を除
外されたため,前記(ア)の合意に基づく受注予定者を決定する行為を
行っていない。
(オ)  平成6年9月 6日,本件について,当委員会が独占禁止法の規定に
基づき審査を開始したところ,37社のうち伊勢丹を除く36社及びフ
ジキコーは,同日以降,前記(ア)の合意に基づき受注予定者を決定
し,受注予定者が受注できるようにする行為を取りやめている。
(カ)  フジキコーは,平成6年12月27日,会社の解散登記を行い,平成
7年2月 7日,東京地方裁判所から特別清算の開始決定を受けてい
る。
排 除 措 置
 関係人37社に対し,次の措置を探るよう命じた。
(ア)  昭和62年2月12日以降(一部の者にあっては昭和63年7月21日〜
平成2年7月19日以降)行っていた,事業団発注の特定技協機材に
ついて,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにして
いた行為を取りやめていることを確認すること。
(イ)  次の事項を国際協力事業団に通知すること。
 事業団発注の特定技協機材について受注予定者を決定し,受注
予定者が受注できるようにしていた行為を取りやめている旨
 今後,共同して,事業団発注の特定技協機材について,受注予
定者を決定せず,各社がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(ウ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,国際協力事
業団が競争入札の方法により発注する前記機材について,受注予定
者を決定しないこと。
(7) 桃井製網株式会社ほか4名に対する件(平成7年(勧)第4号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  5社は,平成元年1月13日以降,水産無償案件において被援助国
政府に供与される漁網,漁具等であって一般競争入札に参加する総
合商社等(以下「商社等」という。)に納入されるもの(以下「特
定漁業資機材」という。)について,納入価格の低落防止を図るた
 5社の実務担当者による会合を定期的に開催することとし,幹
事を6か月ごとの持ち回りで定める
 会合では,水産無償案件に関する5社の情報を交換する
 水産無償案件における一般競争入札において落札する見込みの
高い商社等を予想し,その者への営業活動の実績等に基づき,当
該案件に係る特定漁業資機材の納入について優先する事業者(以
下「先行事業者」という。)を決定する
 水産無償案件についてコンサルタント会社及び商社等から特定
漁業資機材の見積りを依頼された場合は,幹事に連絡することな
どにより,先行事業者の見積価格を参考に相互に調整するととも
に,先行事業者以外の者は,当該案件への営業活動を自粛するこ
となどにより,先行事業者に協力する
 水産無償案件における一般競争入札において,特定商社等が落
札した場合には先行事業者を当該商社等に納入すべき者(以下
「納入予定者」という。)とし,特定商社等以外の商社等が落札
した場合には当該商社等から見積依頼を受けた者の中から選定し
た者を納入予定者とする
 特定漁業資機材に係る業務については,5社間において,納入
予定者となって納入した者から他の者に順次発注する「回し」と
称する方法を用いることにより,各社の売上げ及び利益が確保で
きるようにする
旨の合意の下に,見積価格を相互に調整し,商社等に対する納入予
定者を決定して納入予定者が納入できるようにするとともに,納入
予定者となって納入した者から納入した前記資機材に係る業務を順
次発注していた。
(イ)  5社は,前記(ア)により,特定漁業資機材のほとんどすべてを納入
していた。
(ウ)  平成6年7月19日,本件について,当委員会が独占禁止法の規定
に基づき審査を開始したところ,5社は,同年8月29日に会合を開
催し,同日以降,5社の実務担当者による会合を開催しないことと
するとともに,前記(ア)の合意に基づき特定漁業資機材の見積価格を
相互に調整し,納入予定者を決定し,納入予定者が納入できるよう
にする行為を取りやめている。
排 除 措 置
 関係人5社に対し,次の措置を探るよう命じた。
(ア)  平成元年1月13日以降行っていた,特定漁業資機材について,見
積価格を相互に調整していた行為及び商社等に対する納入予定者を
決定し,納入予定者が納入できるようにしていた行為を取りやめて
いることを確認すること。
(イ)  次の事項を商社等及び国際協力事業団に通知すること。
 特定漁業資機材について,見積価格を相互に調整していた行為
及び商社等に対する納入予定者を決定し,納入予定者が納入でき
るようにしていた行為を取りやめている旨
 今後,共同して,特定漁業機材について,見積価格を調整せ
ず,商社等に対する納入予定者を決定せず,各社がそれぞれ自主
的に納入活動を行う旨
(ウ)  今後,それぞれ,相互に又は他の事業者と共同して,特定漁業機
材について,見積価格を調整せず,商社等に対する納入予定者を決
定しないこと。
(8) 松下電器産業鰍ルか2名に対する件(平成7年(納)第79号〜第81号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  三菱電機(株),ソニー(株),東芝ライテック(株)及び富士通機電
(株)の4社(以下「4社」という。)は,大型カラー映像装置の製
造販売業を営む者である。
 松下通信工業(株)は,松下電器産業(株)の子会社であって,大型
カラー映像装置の製造業を営み,そのすべてを松下電器産業に供給
している者であり,松下電器産業は,松下通信工業から一手にその製
造する同装置の供給を受けてその大部分を直接販売するほか,一部
を系列の販売会社を通じて販売している者であるところ,両社は,
緊密な連絡を取りつつ,相互の協力の下に営業活動を行っている。
 富士通(株)は,富士通機電からその製造する大型カラー映像装置
の供給を受けて販売している者である。
(イ)  4社,松下通信工業及び富士通の6社は,各社の営業担当責任者
等による「大型カラー映像表示システム研究会(大型映像研究
会)」と称する会合の場において,遅くとも平成元年4月1日(富
士通は同年8月1日以降)から会合を解散した平成4年11月 5日ま
での間,官公庁等が入札等の方法により発注する大型カラー映像装
置について,受注価格の低落を防止するため,次の合意の下に,共
同して,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるようにして
いた。
(合意内容)
 官公庁等から入札等の参加の指名を受けた場合(松下通信工業
にあっては 松下電器産業等が指名を受けた場合をいう。)は,
次の方法により,受注予定者を決定する。
(a)  当該装置の受注希望者が1名のときは,その者を受注予定者
とする。
(b)  受注希望者が複数のときは,指名を受けた者(松下電器産業
等が指名を受けた場合には,松下通信工業)の間の話合いによ
り,
 当該装置の発注者から提示された図面,仕様書等の内容等
から,発注者等の意向(客先意向)が客観的に認められると
きは,その意向に沿う者を受注予定者とし,
 前記の方法によって受注予定者を決定することができない
ときは,発注者等に対する営業活動の程度(営業努力),当
該発注者に対する納入実績等の有無(既設権)及び当該装置
の設置予定地域における受注希望者の関係施設の有無等(特
殊事情)を総合勘案し,受注希望者中最も優位にあると認め
られる者を受注予定者とする。
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者が定めた価格で受注できるように協力する。
この場合において,松下電器産業は
 松下電器産業又はその系列の販売会社(以下「松下電器産業」と
いう。)が受注予定者とされたときは,松下通信工業からその旨
連絡を受けるともに,同社に対し,自己が定めた受注すべき価
格について連絡する一方,松下通信工業がこの価格を基に入札等
の他の参加者の入札すべき価格等を決定して当該参加者に連絡し
 松下電器産業等以外の者が受注予定者とされたときは,松下通
信工業から,その旨連絡を受けるとともに,同社が受注予定者か
ら連絡を受けた松下電器産業等の入札すべき価格等について連絡
を受け,松下電器産業等がこの価格で入札等に参加することによ
り,当該受注予定者が受注できるようにしていた。
(ウ)  三菱電機,ソニー及び松下電器産業は,前記(イ)により,官公庁等
が人札等の方法により発注する大型カラー映像装置の大部分を受注
していた。
(注)  違反行為者7社のうち4社(松下通信工業,東芝ライテッ
ク,富士通機電及び富士通)は,実行期間内において対象商品の
受注実績がなかったことから,課徴金の納付を命じていない。ま
た,課徴金の納付を命じた松下電器産業,三菱電機及びソニーの
3社のうちソニーから審判開始請求があり,審判開始決定が行わ
れた。
(9)  (株)ホクコク地水ほか25名に対する件(平成7年(納)第106号〜第1
31号)及び(株)ホクコク地水ほか12名に対する件(平成7年(納)第13
2号〜第144号)
関 係 人


違反事実等
@ 地質調査業務等関係
(ア)  27名は,遅くとも平成4年5月1日以降,石川県内の官公庁等
(石川県内に所在する国の機関及び地方公共団体並びにこれらが出
捐している公団,公社等)が指名競争入札等(指名競争入札又は指
名見積り合わせ)の方法により発注する地質調査業務等(地質調査
業務(地質又は土質について調査,計測,判定等を行い,土木建築
に関する工事の設計等に必要な資料を提供する業務及びこれに付随
する業務)及び地すべり防止工事(地すべりを防止するための水抜
き工事,集水井工事等))について,受注価格の低落防止及び受注機
会の均等化を図るため
 石川県内の官公庁等から指名競争入札等の指名を受けた場合
は,次の方法により受注予定者を決定する
(a)  当該物件に関して,受注希望者が1名のときは,その者を受
注予定者とする
(b)  受注希望者が複数のときは,営業活動の実績,当該物件に関
連する過去の受注実績の事情を勘案し,受注希望者の間の話合
いにより受注予定者を決定する
(c)  前記(b)の話合いにより受注予定者を決定できないときは,受
注希望者以外の指名を受けた者による話合い又は多数決の方法
により受注予定者を決定する
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,入札に際し,受注予定者が定めた価格で受注することができ
るように協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしていた。
(イ)  27名は 前記(ア)により石川県内の官公庁等が発注する地質調査業
務等の大部分を受注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,27名のうち6名が,平成5年「9月30日に金沢市で開催
した会合において,前記(ア)の合意に基づき受注予定者を決定し,受
注予定者が受注できるようにする行為を行わない旨を決定し,他の
21名が同年10月4日までにその通知を受けてこれを了承したこと等
により,27名は,同年10月4日以降,同合意に基づき受注予定者を決
定し,受注予定者が受注できるようにする行為を取りやめている。
(注)  違反行為者である吉田鑿泉(株)は,課徴金額が50万円未満の
ため課徴金の納付を命じていない。
A さく井工事等関係
(ア)  16名は,遅くとも平成4年4月1日以降,石川県内の官公庁等が
指名競争入札等の方法により発注するさく井工事等(さく井工事(さ
く井機械等を用いて,さく孔・さく井を行う工事又はこれらの工事に
伴う揚水設備設置等を行う工事)及びさく井工事関連調査業務(さ
く井工事に関連して行う地下水調査,揚水試験,地盤沈下調査等))に
ついて,受注価格の低落防止及び受注機会の均等化を図るため
 石川県内の官公庁等から指名競争入札等の指名を受けた場合
は,次の方法により受注予定者を決定する
(a)  当該物件に関して,受注希望者が1名のときは,その者を受
注予定者とする
(b)  受注希望者が複数のときは,営業活動の実績,当該物件に関
連する過去の受注実績の事情を勘案し,受注希望者の間の話合
いにより受注予定者を決定する
(c)  前記(b)の話合いにより受注予定者を決定できないときは,受
注希望者以外の指名を受けた者による話合い又は多数決の方法
により受注予定者を決定する
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,入札に際し,受注予定者が定めた価格で受注することができ
るように協力する
旨の合意の下に,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしていた。
(イ)  16名は,前記(ア)により石川県内の官公庁等が発注するさく井工事
等の大部分を受注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,16名のうち6名が,平成5年9月30日に金沢市で開催
した会合において,前記(ア)の合意に基づき受注予定者を決定し,受
注予定者が受注できるようにする行為を行わない旨を決定し,他の
10名が同年10月4日までにその通知を受けてこれを了承したこと等
により,16名は,同年10月4日以降,同合意に基づき受注予定者を
決定し,受注予定者が受注できるようにする行為を取りやめてい
る。
(注)  違反行為者である興信工業(株),(株)日さく及び日本海ボー
リングこと野村武については,課徴金額が50万円未満のため課徴
金の納付を命じていない。
独占禁止法第8条第1項第1号違反事件
(1) (社)徳島県建設塗装協会に対する件(平成6年(勧)第10号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  (社)徳島県建設塗装協会(以下「県協会」という。)は,遅くと
も平成2年4月 9 日以降,徳島県発注の塗装工事について,会員の
受注機会の均等化及び受注価格の低落防止を図るため
 会員が指名競争入札の参加の指名を受けた場合は,県協会事務
局にその旨を連絡させ,発注部局別,予想発注金額等に応じた区
分ごとに点数(会員の指名実績及び受注実績を基に,あらかじめ
定めた一定の算定方法により算出した点数)の最も高い者(点数
の最も高い者が複数のときは,当該点数に係る最初の指名の時期
が最も古い者)を当該物件を受注すべき者(以下「受注予定者」
という。)と定め,受注予定者にその旨を通知する
 受注予定者の入札価格は,受注予定者に県協会事務局と協議の
上決定させる
 当該物件の入札前に指名を受けた会員による連絡会議を招集す
るなどして,受注予定者と定めた会員名を明らかにするとともに
受注予定者以外の指名業者が入札すべき価格を指示する
 受注予定者以外の指名業者に指示した価格で入札させ,受注予
定者が受注できるように協力させる
との方法により,受注予定者を決定し,受注予定者が受注できるよ
うにしていた。
(イ)  県協会の会員は,前記(ア)により,徳島県発注の塗装工事の大部分
を受注していた。
(ウ)  本件について,当委員会が独占禁止法の規定に基づき審査を開始
したところ,県協会は,平成6年2月25日,徳島市において開催し
た臨時総会において,受注予定者を決定し,受注予定者が受注でき
るようにする行為を取りやめることを決定した。
排 除 措 置
 県協会に対し,次の措置を探るよう命じた。
(ア)  次の事項を会員及び徳島県に通知すること。
 徳島県発注の塗装工事について,受注予定者を決定し,受注予
定者が受注できるようにしていた行為を取りやめた旨
 今後,徳島県発注の塗装工事について,受注予定者を決定せ
ず,会員が自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,徳島県発注の塗装工事について,受注予定者を決定し,又
は会員に受注予定者を決定させ,受注予定者が受注できるようにす
る行為をしないこと。
(2)  (社)山梨県建設業協会甲府支部に対する件,(社)山梨県建設業協会塩
山支部に対する件,(社)山梨県建設業協会石和支部に対する件,(社)山
梨県建設業協会市川支部に対する件,(社)山梨県建設業協会身延支部に
対する件,(社)山梨県建設業協会韮崎支部に対する件,(社)山梨県建設
業協会都留支部に対する件及び(社)山梨県建設業協会大月支部に対する
件(平成6年(勧)第13号,平成6年(勧)第14号,平成6年(勧)第15号,
平成6年(勧)第16号,平成6年(勧)第17号,平成6年(勧)第18号,平成
6年(勧)第19号及び平成6年(勧)第20号)

関 係 人
違反事実等
(ア)  各支部は,遅くとも昭和58年ないし昭和62年までに,山梨県が指
名競争入札の方法により発注する土木部所管で各支部の地区を施工
場所とする土木一式工事(共同施工方式により施行されるものを除
く。)について,受注価格の低落を防止するため
 指名を受けた支部員のうち受注希望者が1名の場合はその者を
受注予定者とし,受注希望者が複数の場合は受注希望者間の話合
いにより受注予定者を決定する
 受注希望者間の話合いに際し,必要に応じ,支部長等が助言又
は指導することにより受注予定者を決定する
 受注予定者以外の支部員は,受注予定者が受注できるよう協力
する
との方法により,支部員に,あらかじめ受注予定者を決定させ,当
該受注予定者が受注できるようにさせることとした。
(イ)  各支部は,前記(3)の実施に当たり,
 支部長等を座長とする受注予定者を決定するための調整会議と
称する会合等を開催していたが,その後調整会議等の開催を取り
やめ,以降受注希望者間で話合いを行わせ,話合いが難航した場
合には支部長等が助言等を行うことにより受注予定者を決定させ
ることとしていた。
なお,都留支部は,平成3年4月以降,支部長の助言等を取り
やめ,受注希望者間の話合いにより受注予定者を決定させてい
た。
 受注予定者に対し,入札すべき価格を伝えていた。
(ウ)  各支部の支部員は,前記(ア)に基づき,あらかじめ受注予定者を決
定し,受注予定者が受注できるよう協力することにより,対象工事
の大部分を受注していた。
(エ)  各支部は,平成5年5月にそれぞれ開催した理事会等において,
支部員に,あらかじめ受注予定者を決定させ,受注予定者が受注で
きるようにさせる行為を取りやめることを決定した。
排 除 措 置
 各支部に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を,支部員及び山梨県に通知すること。
 前記違反行為を取りやめた旨
 今後,前記本件対象工事について,支部員に,あらかじめ受注
予定者を決定させ,受注予定者が受注できるようにさせる行為を
せず,支部員がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,前記本件対象工事について,支部員に,あらかじめ受注予
定者を決定させ,受注予定者が受注できるようにさせる行為をしな
いこと。
(3) 全国モザイクタイル工業組合に対する件(平成6年(勧)第21号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  全国モザイクタイル工業組合(以下「組合」という。)は,平成
4年9月28日に開催した理事会において,組合員の国内向け及び輸
出業者に対する東南アジア輸出向け特定45角・45二丁タイルの出荷
価格を維持し,引き上げるため
 組合員の国内向け特定45角・45二丁タイルの出荷価格を1才
(1シートともいい,タイルをその表面又は裏面に台紙を張り付
ける等の方法により,一辺が30センチメートルの正方形になるよ
うに連結したもの)当たり95円以上とすること
 組合員の輸出業者に対する東南アジア輸出向け特定45角・45二
丁タイルの出荷価格を1シート当たり70円以上とすること
 前記a及びbの実効を確保するため,組合員は,各月の外装用
の45角・45二丁タイルの生産限度量を現行の生産量の範囲内と
し,その生産,出荷,在庫等に関する状況を毎月組合事務局に報
告すること
 等を決定した。
(イ)  組合は,その後,前記aの決定内容の実施時期を平成5年2月の
締切日の翌日受注分から,前記bの決定内容の実施時期を同年1月
1日受注分からとすることをそれぞれ決定した。
(ウ)  組合は,平成5年6月14日に開催した臨時総会において,前記(ア)
の各決定を破棄した。
排 除 措 置
 組合に対し,次の措置を採るよう命じた。
 次の事項を組合員及び組合員の取引先に周知徹底させること。
(ア)  前記違反行為を取りやめた旨
(イ)  今後,組合員の前記製品の出荷価格を決定せず,組合員がそれぞ
れ自主的に決める旨
(4)  (社)宇都宮建設業協会に対する件(平成6年(勧)第27号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  (社)宇都宮建設業協会(以下「宇建協」という。)は,平成4年
4月上旬,宇建協役員室において開催した執行部による会合におい
て,平成4年度以降における宇都宮市が指名競争入札及び指名見積
り合わせ(以下「指名競争入札等」という。)の方法により発注す
る理財部所管の土木一式工事及び建築一式工事(以下「宇都宮市発
注の特定土木・建築工事」という。)について,受注価格の低落を
防止するため,次の方法により,会員に,受注予定者(共同施工方
式により施行する場合にあっては受注すべき共同企業体の構成員と
なるべき者)を定めさせ,受注予定者が受注できるようにさせるこ
とを決定した。
 会員が同市から指名競争入札等の参加の指名を受けたときは
(a)  原則として,入札日の前日午後2時に会員をして宇建協会議
室に集合させ,副会長立会いの下に会員に当該工事の受注希望
の有無を表明させ,
(b)  当該工事について受注希望者が1名のときは当該受注希望者
を受注予定者とし,受注希望者が複数のときは,受注希望者間
の話合いにより受注予定者を決定する。
 会員が同市から共同企業体の構成員として選定されたときは
(a)  宇建協の指定する日時に会員をして宇建協会議室に集合さ
せ,副会長が出席者を確認した後,共同企業体の構成員として
選定された会員相互の話合いにより受注予定者を決定し,
(b)  前記b(a)により,受注予定者を決定することができないとき
は,当該会員相互の話合いにより共同企業体を結成し,当該共
同企業体の代表者間の話合いにより受注すべき共同企業体を定
め,受注予定者を決定する。
 前記a(b)及びbの話合いに際し,必要に応じ,副会長が助言又
は指導すること等により受注予定者を決定する。
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者がその定めた価格で受注することができるように
協力する。
(イ)  宇建協は,前記決定に基づき,平成4年4月17日以降の宇都宮市
発注の特定土木・建築工事について,会員に,受注予定者を定めさ
せ,受注予定者が受注できるようにさせていた。
(ウ)  宇建協の会員は,前記(ア)及び(イ)により,宇都宮市発注の特定土
木・建築工事の大部分を受注していた。
(エ)  宇建協は,前記(ア)ないし(ウ)の事実について新聞報道されたこと等
から,平成5年12月27日,宇建協会議室で開催した理事会におい
て,前記(ア)の決定を破棄した。
排 除 措 置
 宇建協に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を会員及び宇都宮市に通知すること。
 前記決定を破棄した旨
 今後,宇都宮市発注の特定土木・建築工事について,会員に,
受注予定者を定めさせ,受注予定者が受注できるようにさせる行
為をせず,会員がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,宇都宮市が競争入札又は見積り合わせの方法により発注す
る土木一式工事又は建築一式工事について,会員に,受注予定者を
定めさせ,受注予定者が受注できるようにさせる行為をしないこ
と。
(5) 郡山市建設業者親和会に対する件(平成6年(勧)第28号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  郡山建設業者協議会(以下「協議会」という。)は,平成4年3
月下旬,同会役員室で開催した役員会において,平成4年度以降に
おける郡山市が指名競争入札の方法により発注する財務部所管の土
木一式工事,建築一式工事及び舗装工事(以下「郡山市発注の特定
建設工事」という。)について,会員の受注機会の均等化及び受注
価格の低落防止を図るため,次の方法により,会員に,当該工事を
受注すべき者(以下「受注予定者」という。)を定めさせ,受注予
定者が受注できるようにさせることを決定し,この旨を会員に周知
した。
 当該工事について受注を希望する者(以下「受注希望者」とい
う。)が1名のときは当該受注希望者を受注予定者とし,受注希
望者が複数のときは,受注希望者間の話合いにより受注予定者を
決定する。
 前記aにより受注予定者を決定することができないときは,副
会長等の役員が仲裁又は裁定することにより受注予定者を決定す
る。
 受注すべき価格は,受注予定者が定め,受注予定者以外の者
は,受注予定者がその定めた価格で受注することができるように
協力する。
(イ)  郡山市建設業者親和会(平成5年4月20日までは協議会。以下同
じ。以下「親和会」という。)は,前記(ア)の実施に当たり,郡山市
発注の特定建設工事について,会員が同市から指名競争入札の参加
の指名を受けたときは,会員をして,同会にその旨を届けさせ,副
会長等役員の立会いの下に受注予定者を決定するための積算会と称
する会合を同会会議室で開催して受注予定者を定めさせ,受注予定
者が受注できるようにさせていた。
 しかるところ,平成5年8月下旬から9月中旬にかけて,前記行
為についての報道が相次いだことから,親和会は,同年11月1日に
開催した役員会において,前記会合の開催を当分の間取りやめるこ
ととし,以後,会員に,前記(ア)により,指名を受けた会員間の話合
いにより受注予定者を定めさせ,受注予定者が受注できるようにさ
せていた。
(ウ)  親和会の会員は,前記(ア)及び(イ)により,郡山市発注の特定建設工
事の大部分を受注していた。
(エ)  親和会は,入札談合について発注者の監視が厳しくなったこと等
から,平成6年1月31日,郡山市内で開催した役員会において,前
記(ア)及び(イ)の決定を破棄した。
排 除 措 置
 親和会に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  次の事項を会員及び郡山市に通知すること。
 前記決定を破棄した旨
 今後,郡山市発注の特定建設工事について,会員に,受注予定
者を定めさせ,受注予定者が受注できるようにさせる行為をせ
ず,会員がそれぞれ自主的に受注活動を行う旨
(イ)  今後,郡山市が競争入札の方法により発注する土木一式工事,建
築一式工事又は舗装工事について,会員に,受注予定者を定めさ
せ,受注予定者が受注できるようにさせる行為をしないこと。
(6) 秋田県土木コンクリートブロック工業組合に対する件(平成7年(勧)
第1号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  秋田県土木コンクリートブロック工業組合(以下「秋田ブロック
工組」という。)は,積みブロックの販売価格の維持,引上げ等を
図るため,組合員の取り扱う積みブロック(河川の護岸工事,道路
の擁壁工事等の施工時に,ブロックの裏側に生コンクリートを詰
め,相互に接着させながら積み上げられるブロックである。)につ
いて,その販売方法等を検討してきたところ,平成3年1月29日,
秋田市所在の第一会館本館で開催した理事会において,積みブロッ
クの共同販売事業を実施するとの方針を定め,この方針に基づき,
同年3月12日,前記第一会館本館で開催した臨時総会において,組
合員の取り扱う積みブロックのシェアカウントと称する出荷比率を
決定し,次いで,同年4月19日,秋田市所在の彌高会館で開催した
臨時総会において,次の事項を内容とする積みブロックの共同販売
事業(以下「一手販売事業」という。)を,同年6月1日から実施
することを決定した。
 組合員の取り扱う積みブロックについて,すべて秋田ブロック
工組が買い取り,販売すること
 組合員からの買取り量については,前記出荷比率等に基づいて
月別に割り当てること及び秋田ブロック工組の販売先に対しいず
れの組合員が出荷するかについては,地区協議会において前記出
荷比率等を勘案して決定すること
 組合員が秋田ブロック工組以外のものに販売した場合には,罰
則金を徴収する等の制裁を課すこととし,当該罰則金に充てるた
め,組合員から前記出荷比率に基づいて,事業運営管理資金と称
する供託金を拠出させること
(イ)  秋田ブロック工組は,前記(ア)の決定に基づき,毎年,理事会にお
いて積みブロックの販売価格を定め,一手販売事業を実施してい
る。
排 除 措 置
 秋田ブロック工組に対し,次の措置を探るよう命じた。
(ア)  平成3年4月19日に行った積みブロックの共同販売事業に関する
決定及び同年3月12日に行った同製品のシェアカウントと称する出
荷比率に関する決定を破棄すること。
(イ)  前記(ア)の決定に基づいて組合員から拠出させた事業運営管理資金
と称する供託金を,組合員に返還すること。
(ウ)  前記(ア)及び(イ)に基づいて採った措置を組合員及び秋田県内におけ
る積みブロックの需要者に周知徹底させること。
独占禁止法第8条1項4号又は5号違反事件
(1) 社団法人日本病院寝具協会近畿支部に対する件(平成6年(勧)第22
号)
関 係 人
違反事実等
(ア)  (社)日本病院寝具協会近畿支部(以下「近畿支部」という。)
は,平成4年7月23日,大阪市中央区所在のアークホテルで開催し
た例会において,支部員の取引機会の均等化を図るため
 近畿地区において新規に開設される病院等(以下「新規開設病
院等」という。)向けの寝具の賃貸について,優先的に営業活動
を行う者(以下「取引予定者」という。)を決定し,取引予定者
以外の支部員は取引予定者が取引できるように協力する
 取引予定者の決定は,ブロック会ごとにその会長会社を取りま
とめ役として,次の方法により行う
(a)  新規開設病院等のうちブロック会の区域において既に開設さ
れている病院等と開設者又は敷地が同一であるものについて
は,既に開設されている病院等に寝具を賃貸している者を取引
予定者とする
(b)  前記(a)以外の新規開設病院等については,原則としてブロッ
ク会で定める順番により取引予定者を定める
旨を決定した。
(イ)  近畿支部は,平成4年9月16日,前記アークホテルで開催した例
会において,各ブロック会会長会社から当該ブロック会において決
定した取引予定者を近畿支部に連絡させることを決定し,また,同
年7月23日の例会以降同年12月までの間に開催された各ブロック会
において,前記(ア)の方法により取引予定者を決定する旨を確認させ
る等して,前記(ア)の決定に基づき,新規開設病院等向けの寝具の賃
貸について支部員に取引予定者を決定させている。
排 除 措 置
 近畿支部に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  平成4年7月23日に行った寝具の賃貸に係る支部員の営業活動の
制限に関する決定を破棄すること。
(イ)  次の事項を支部員及び前記(ア)の決定に基づき取引予定者を決定し
ていた病院等の開設者又は開設者となる者に周知徹底させること。
 前記(ア)に基づいて採った措置
 今後,新規開設病院等向けの寝具の賃貸に係る支部員の営業活
動を制限する行為をせず,支部員がそれぞれ自主的に営業活動を
行う旨
(ウ)  今後,前記(ア)と同様の方法により,新規開設病院等向けの寝具の
賃貸に係る支部員の営業活動を制限する行為をしないこと。
(2) 東日本おしぼり協同組合に対する件(平成7年(勧)第5号)
関 係 人
違反事実等
(ア)
 東日本おしぼり協同組合(以下「おしぼり協組」という。)
は,貸おしぼり市場の安定を図るため,かねてから「不可侵」と
称する得意先争奪の禁止の方針に基づいて,組合員の取引先を他
の組合員が奪うことを制限してきたところ,平成2年5月2日に
開催した理事会において,得意先に関する紛争が生じ,当事者間
の話合いが困難となった場合は市場対策委員会に仲裁を要請する
ことができる旨等を内容とする市場対策委員会規約を設け,これ
を支部会を開催する等して組合員に周知してきた。
 その後,おしぼり協組は,平成6年5月7日に開催した理事会
において,前記規約の改正について検討した結果,同規約に違反
したと裁定された組合員に対し裁定後6日以内に,警告,罰則を
文書をもって課さなければならない旨の規定を設ける等,市場対
策委員会規約の改正を決定し,これを支部会を開催する等して組
合員に周知してきた。
 おしぼり協組は,前記aの方針及び市場対策委員会規約に基づ
き,組合員の間で得意先の争奪等得意先に関する紛争が生じた場
合,当事者間の話合いを行わせ,これが困難となった場合には市
場対策委員会の仲裁により,得意先の返還,譲渡又は補償金の支
払をさせ,また,これに従わない者を除名する等の措置を講じて
いる。
(イ)
 おしぼり協組は,貸おしぼり市場の安定を図るため,かねてか
ら新規参入業者の発生の阻止を方針としてきたところ,昭和62年
3月 4日に開催した理事会において,推薦業者(おしぼり協組の
指定する資機材供給業者)をして,貸おしぼりの新規参入業者の
発生の阻止に努めさせること等を内容とする資材委員会規約を設
け,これを推薦業者に周知してきた。
 その後,おしぼり協組は,平成6年3月 3日に開催した理事会
において,前記規約に基づき推薦業者をして新規参入業者の発生
の阻止に努めさせることを確認した。
 おしぼり協組は,前記(ア)の方針及び資材委員会規約に基づき,
資機材供給業者を推薦業者に指定するに際し新規参入業者に資機
材を供給しないようにすることを了解させており,新規参入業者
が推薦業者に資機材の購入を申し入れた場合にはこれを断らせ,
推薦業者が新規参入業者に資機材を供給した場合には推薦業者と
しての指定を取り消す等の措置を講じている。
排 除 措 置
 おしぼり協組に対し,次の措置を採るよう命じた。
(ア)  組合員の得意先争奪の禁止の方針を撤回するとともに,市場対策
委員会規約を破棄すること。
(イ)  新規参入業者の発生阻止の方針を撤回するとともに,資材委員会
規約を破棄すること。
(ウ)  前記(ア)に基づいて採った措置を組合員及び需要者に,前記(イ)に基
づいて採った措置を組合員,地区内において貸おしぼり業を営む非
組合員及び推薦業者に,それぞれ,周知徹底させること。
独占禁止法第19条違反事件
富士バイオ株式会社に対する件(平成7年(勧)第2号)
関 係 人
違反事実等
(ア)
 富士バイオは,昭和61年以降順次発売したカニパック(いわゆ
る健康食品であってカニ殻に含まれるキチンキトサン質を主成分
とするもの)3品目について,それぞれメーカー希望小売価格を
設定し,取引先卸売業者に対し小売業者に同価格により販売する
ことを求めるよう要請していたが,平成5年3月ごろから北海道
及び青森県に所在する薬局,薬店等においてメーカー希望小売価
格を大幅に下回る価格で販売する者が現れ,卸売業者等から苦情
が寄せられたことから,同年4月ごろから出荷するカニパック3
品目に流通記号を付していたところ,有力な代理店の提言を受け
て,同年7月上旬ごろ
(a)  取引先卸売業者をして,小売業者に対し,メーカー希望小売
価格の25パーセント引きの価格(以下「値引限度価格」とい
う。)を下回る価格で販売しないようにさせる旨
(b)  取引先卸売業者をして,値引限度価格を下回る価格での販売
を継続する小売業者に対し,出荷を一時停止させる旨及びこれ
を行わない取引先卸売業者に対し,出荷を一時停止する旨
 の方針を決定した。
 次いで,富士バイオは,平成5年7月17日,札幌市所在の京王
プラザホテル札幌で開催された北海道カニパック卸売会総会及び
その後同年12月までに開催された他地区のカニパック卸売会総会
において,有力な代理店を通じて,出席した卸売業者に対し,前
記の方針を遵守するよう伝えている。
 富士バイオは,有力な代理店の提言を受けて,前記aの方針の
実効を確保するために,平成6年1月上旬ごろ
(a)  小売業者が値引限度価格を下回る価格で販売している商品を
同年3月1日から買い取ること
(b)  買い取った商品に付されている流通記号により,当該小売業
者に供給している取引先卸売業者を突き止め,当該卸売業者に
買い取った商品を買取価格で引き取らせること
を決定した。
 次いで,富士バイオは,同年1月15日,札幌市所在の北海道経
済センター会議室で開催された北海道カニパック卸売会総会及び
同月29日静岡県富士市所在のロゼシアター会議室で開催された全
国カニパック卸売会総会と称する会議において,有力な代理店を
通じて,出席者に対し,前記の決定を伝えている。
 前記a及びbにより,取引先卸売業者は,値引限度価格を下回
る価格でのカニパック3品目の販売を継続する小売業者又はこれ
にカニパック3品目を供給する卸売業者に対して出荷停止を行っ
ており,また,富士バイオは,これらの措置を採らない取引先卸
売業者に対しカニパック3品目の出荷を一時停止している。
 また,富士バイオは,前記bに基づき,平成6年3月1日以
降,北海道,青森県等の地域において値引限度価格を下回る価格
で販売されているカニパック3品目を買い取り,これを取引先卸
売業者に買取価格で引き取らせるなどしている。
(イ) 富士バイオの前記(ア)の行為により,小売業者は,おおむね,値引
限度価格以上の価格でカニパック3品目を販売している。
排 除 措 置
 富士バイオに対し,以下の措置を探るよう命じた。
(ア)  カニパック3品目の販売に関し,取引先卸売業者をして,小売業
者に同社の定めたメーカー希望小売価格の25パーセント引きの価格
を下回る価格で販売しないようにさせている行為を取りやめるこ
と。
(イ)  小売業者が同社の定めたメーカー希望小売価格の25パーセント引
きの価格を下回る価格で販売しているカニパック3品目の買取りを
取りやめるとともに,買い取った商品を買取価格で取引先卸売業者
に引き取らせる行為を取りやめること。
(ウ)  前記(ア)及び(イ)に基づいて採った措置をカニパック3品目の取扱販
売業者及び一般消費者に周知徹底すること。
(エ)  今後,カニパック3品目の販売に関し,前記(ア)及び(イ)の行為と同
様の行為を行うことにより,小売業者の販売価格を制限しないこと。