2014年12月

EU

欧州委員会,グーグルに対する競争法審査について,ヴェステアー競争担当委員の欧州議会経済金融委員会での声明を公表

2014年11月11日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,欧州議会経済金融委員会において,グーグルに対する競争法審査について述べたヴェステアー競争担当委員の声明を次のとおり公表した。
 グーグルに関する我々の審査は,メディアで最も話題となっている。グーグルが管理している膨大なデータが,一連の社会問題を引き起こしている。プライバシーは最も喫緊の懸念事項であり,メディアの多元的共存主義が脅かされていることも,もう一つの懸念事項である。必ずしも全ての懸念が主として経済的性質を持つものではなく,競争に関連するものでもない。したがって,一般に話題となっているグーグルに係る懸念の多くは,我々の事件審査で対応することはできない。我々は,我々の審査を競争法の問題と認められるものに限定しなければならない。
 私は,競争担当委員に選ばれる前から既に本件の審査を注視してきた。本件の審査は,非常に重要な問題に関係している。それは,大小問わず多くの事業者にとって極めて関心が高く,消費者に重大な影響をもたらしている市場アクセスに対する懸念である。
 我々の審査をどのように進めていくか決める上で,問題となっている行為に最も直接的に影響を受けた事業者の主張を理解し,関係者の意見の中で代表的なものを聴取する必要がある。また,我々は,急速に変化する市場について論じているので,正しく理解するために全ての最新事実を確実に把握しなければならない。つまり,我々の審査で問題となっている論点は,多くの事業者に対し大きな潜在的影響をもたらすものであり,それは多面的で複雑である。そのため,次の段階を決めるには,ある程度の時間を要するだろう。

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