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2015年8月

EU

欧州委員会,音楽著作権管理団体PRSfM(英),STIM(スウェーデン)及びGEMA(独)による国境を越えたオンライン音楽配信のライセンス業務を行う共同出資団体の設立について,条件付きで承認

2015年6月16日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,詳細審査を行った結果, EU企業結合規制に基づき,音楽著作権管理団体3団体による国境を越えたオンライン音楽配信のライセンス業務及び著作権管理業務を提供する共同出資団体の設立について承認した。これら3団体は,英国のPRS for Music Limited(以下「PRSfM」という。),スウェーデンのForeningen Svenska Tonsattares Internationella Musikbyra u.p.a.(以下「STIM」という。)及びドイツのGesellschaft fur musikalische Auffuhrungs- und mechanische Vervielfaltigungsrechte(以下「GEMA」という。)である。本件は,他の音楽著作権管理団体が,著作権管理業務の提供において,本件の共同出資団体と競争することができるようにする確約の履行を条件として承認している。
  欧州委員会は,共同出資団体の設立によって参入障壁が上がり,他の音楽著作権管理団体による著作権管理業務の提供が更に困難になり,市場の成長を更に抑制させるだろうと懸念していた。本件の団体は,これらの懸念に対処する確約を提案した。
音楽著作権管理団体は,著作者,演奏者,音楽作家の著作権を管理している。これらの団体は,音楽著作権者に代わって,音楽作品の利用者に対するライセンスの付与,不正使用の監視及び探知を行い,これらの団体が管理する音楽作品の利用で得られる収益の回収,及び権利者に対する当該収益の配分を行っている。iTunes,Spotify,YouTube,Deezerといったオンラインプラットフォームは,顧客に音楽配信を行うために音楽著作権のライセンスを取得しなければならず,特に,演奏権(performing rights)及び機械的複製権(mechanical rights)の両方のライセンスについて権利者から取得しなければならない。
 共同出資団体は,著作権保有者に対し多くのサービスを提供することになる。すなわち,
・ オンラインプラットフォームに対する音楽作品のライセンスの付与。共同出資団体は,PRSfM,STIM及びGEMAが個別に管理していた国境を越える音楽作品,すなわち,数か国で利用される音楽作品を統合し,統合した音楽作品のライセンスを付与することになり,1つのライセンスをもって,オンラインプラットフォームは,これら3団体が管理している国全ての音楽作品の権利を取得することになる。現在は,オンラインプラットフォームは,PRSfM,STIM及びGEMAの各団体から個別にライセンスを取得する必要がある。
・ 音楽著作権管理団体及びいわゆる「オプション3音楽出版社」に対する著作権管理業務の提供。これらの業務は,オンラインプラットフォームからロイヤリティの徴収処理及びデーターベースサービスの提供を含んでいる。オプション3音楽出版社とは,アングロサクソン系音楽作品に関する機械的複製権の音楽著作権管理団体に対する提供を止めて,直接,ライセンスを開始した大手音楽出版社である。これらの出版社は,著作権管理業務のみ音楽著作権管理団体に依存している。
 欧州委員会は,本件共同出資団体設立が著作権管理業務市場における競争に与える影響について重点的に審査した。欧州委員会は,オプション3音楽出版社に提供される著作権管理業務に関し,共同出資団体が設立されることによって,当該市場における新規参入や既存団体のシェア拡大を更に困難にするおそれがある旨懸念していた。第一に,共同出資団体は,オプション3音楽出版社に対し,本件共同出資団体による音楽著作権管理業務のみを利用するよう余儀なくさせるおそれがあった。第二に,オプション3音楽出版社は,通常,PRSfMからの受託に基づき機械的複製権と併せて演奏権のライセンスを行っているが,共同出資団体の設立後,PRSfMは,未だ共同出資団体の顧客になっていないオプション3音楽出版社やそのサービスプロバイダーに対し,共同出資団体から音楽著作権管理業務の提供を受けることを強要する動機が増加するおそれがあった。なぜなら,PRSfMは,オプション3音楽出版社が著作権管理団体に対する提供を止めて直接ライセンスを行っている機械的複製権と同じ曲の演奏権について管理しているからである。
 欧州委員会の懸念に対処するため,これら団体は次のとおり確約を提示した。
・ PRSfMは,オプション3音楽出版社やそのサービスプロバイダーに対し,共同出資団体から著作権管理業務の提供を受けることを強要するために演奏権の管理を行うことはしない旨確約した。
・ 共同出資団体は,共同出資団体の親会社であるPRSfM,STIM及びGEMAが提示する条件と比較して公正,合理的,非差別的な条件で,他の著作権管理団体に対し,重要な著作権管理業務を提供する。また,共同出資団体は,共同出資団体の著作権データベースに依存する著作権管理団体に対し,他のデータベースサービス提供者に簡単に乗り換えることができるようにする。著作権管理団体は,共同出資団体との契約をいつでも打ち切ることができる。
・ 共同出資団体は,データベースサービス以外の著作権管理業務に関して,顧客と排他的契約を締結しない。

欧州委員会,小売食品包装用トレイに係るカルテルを行っていたとして,製造業者8社及び販売業者2社に対し,総額1億1586万5000ユーロの制裁金を賦課

2015年6月24日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,小売食品包装用トレイ(retail food packaging tray)の製造業者8社及び販売業者2社に対し,5つのカルテルのうち少なくとも1つに関与していたとして,総額1億1586万5000ユーロの制裁金を賦課した。製造業者8社は,フィンランドのHuhtamaki(以下「フッタマキ社」という。),フランスのNespak(以下「ネスパック社」という。)及びVitembal(以下「ヴィトンバル社」という。),ドイツのSilver Plastics(以下「シルバープラスチック社」という。),イタリアのCoopbox(以下「コープボックス社」という。),Magic Pack(以下「マジックパック社」という。)及びSirap-Gema(以下「シロップジェマ社」という。),並びに英国のLinpac(以下「リンパック社」という。)である。販売業者2社は,ポルトガルのOvarpack(以下「オーバーパック社」という。)及び英国のPropack(以下「プロパック社」という。)である。リンパック社は,欧州委員会の2006年リニエンシー告示に基づき,同委員会にカルテルの存在を明らかにしたとして,1億4506万5000ユーロの制裁金の支払が全額免除された。
 これらの事業者は,EU競争法に違反して,発泡スチロール製トレイ又はポリプロピレン製耐性トレイの価格協定及び顧客割当てを実施した。発泡スチロール製トレイ又はポリプロピレン製耐性トレイは,小売店やスーパーマーケットで販売される,チーズ,肉,魚又はケーキといった食品包装用に使われている。
 欧州委員会は,審査した結果,欧州経済領域(European Economic Area,以下「EEA」という。)内のほぼ全域において,食品包装容器に係る5つのカルテルの存在が明らかとなった。
 欧州委員会が制裁金を課した事業者は,これらのカルテルのうち少なくとも1つに関わっている。本件行為は2000年代初頭から行われ,これら事業者10社は,1年間だけという場合からほぼ8年間という場合まで違反期間は異なっており,また,カルテルによって多少の相違はあるものの,価格協定,顧客割当て,市場分割,入札談合及び営業上の機密情報の交換を行っていた。各カルテルは,通常,合法的な業界の会合に付随して開催される多数及び二者間の会合において実施された。会合の開催を補完するべく,数多くのメールや電話でのやり取りが行われていた。これらのカルテルの一部では,参加者は,これらの違法な会合を「ザ・クラブ」と称していた。

欧州委員会,マスターカードの手数料に関する規則が競争法に違反している疑いで,同社に対し異議告知書を送付

2015年7月9日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,MasterCard(以下「マスターカード」という。)に対し,異議告知書を送付した。
 カードによる支払いは,国内での売買にしろ,国境を越えた,あるいは,インターネットによる売買にしろ,欧州単一市場において重要な役割を担っている。欧州の消費者及び事業者は現金以外の支払いのうち年間40%以上について,カード払いを通じて行っている。
 顧客が小売店やオンラインでクレジットカードを利用する度に,小売店の取引先銀行(カード債権を引き受ける側の銀行)は,手数料(interchange fee)と呼ばれる料金をカード保持者の取引先銀行(カード発行銀行)に対して支払っている。受け取る側の銀行は,手数料を小売店に転嫁し,小売店は,転嫁された分を他の費用と同様,商品又は役務の対価として顧客に請求した最終的な価格の中に含める。このように,手数料はカードを利用せず現金で支払った顧客も含め,全ての顧客に転嫁される。
 銀行はマスターカードを利用して,銀行間に適用される手数料を自らにとって利益となるように設定している。欧州委員会はマスターカードとそのライセンシー(マスターカードブランドのカードをカード保持者に発行したり,取引先小売店のためにそれらカードの取引を引き受けたりする者)が提携しているのではないかとみている。また,異議告知書に記載されている慣行がカルテルや反競争的行為を禁じるEU及びEEAの規則に違反するのではないかとみている。異議告知書は,特に次の2点について懸念を示している。
・ 手数料は加盟国によって大きく異なっている。マスターカードの規則は,高い手数料の国に所在する小売業者が,他の加盟国に所在するカード債権引き受け側銀行からのより低い手数料請求の便益を受けることを妨げている。また,欧州委員会は,マスターカードの国境を越えた受け取りに関する規則によって,カード払いを引き受けるサービスの価格に関する国境を越えた銀行間での競争の可能性を制限するもので,EU競争法に違反する旨の懸念を有している。
・ 欧州委員会の2つ目の懸念は,マスターカードの地域間の手数料が高水準であり,正当化できるものではないということである。これらの手数料は,域外で発行されたマスターカードを使ったEU内での取引に,カード債権引き受け側の銀行から支払われている。例えば,中国人観光客がブリュッセルでの食事代の支払いにカードを利用した場合に,カード債券引き受け側の銀行が支払う手数料は,消費者がEU内で発行されたカードを利用する場合よりも最大で5倍高くなる。このような地域間の手数料は毎年数億ユーロに上っており,欧州委員会は,これらの高額な地域間の手数料が小売店にとっての手数料を引き上げ,域外で発行されたカードを利用する人かカードで支払いをする人かに限らず全ての消費者に対する商品役務価格の上昇につながるおそれがあると懸念している。

欧州委員会,支配的地位の濫用を行った疑いで,クアルコム社に対する正式審査を開始

2015年7月16日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,Qualcomm(以下「クアルコム社」という。)が市場支配的地位の濫用を行った疑いで,消費者向け電子機器に使用されるベースバンドチップセットの分野における2つの正式審査を開始した。本件は,第一に,クアルコム社が,同社のみ又はほぼ同社のみからベースバンドチップセットを購入することを条件として顧客に対し金銭的報奨を提供したことが,市場支配的地位の濫用を禁止するEU法に違反したかどうかを審査するものである。第二に,クアルコム社が市場における競争をなくすためコストを下回る価格で販売することにより略奪的価格設定を行ったかどうかを審査するものである。
 EUの消費者は携帯機器を通じてインターネットにアクセスすることが増えていることから,それらの機器の主要部品の1つの供給において効果的な競争が行われているかが重要となる。ベースバンドチップセットは,スマートフォン,タブレット,その他の携帯ブロードバンド機器に利用されており,音声及びデータの送信の両方に利用されている。クアルコム社は世界で最大のベースバンドチップセットの生産者である。
 1つ目の審査においては,スマートフォンやタブレットでセルラー方式の携帯接続で利用される3G(UMTS)及び4G(LTE)規格による特定のチップセットの供給に関するクアルコム社側の条件に焦点を当てることになる。特に,顧客が必要とするベースバンドチップセットの全て又は大部分をクアルコム社から購入するという条件で,同社が顧客に報酬やリベートなどの金銭的報奨を与えたか,そして,そのような行動が競合他社の競争力を阻害する可能性はあるのかということである。
 2つ目の審査においては,セルラー方式の携帯接続に利用される3G規格の特定のチップセットに関するクアルコム社の価格設定行為を審査する。欧州委員会は,特に,クアルコム社が市場における競争を阻害する意図でこれらのチップを原価割れで販売することによって,略奪的価格設定を行ったかどうかを審査する。

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